Reggae / Dub
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〈Studio One〉の看板バックバンドでベーシストとしても活躍した天才Leroy Sibbles率いる最高峰ヴォーカル・グループ、The Heptonesが1968年に残した不朽のセカンド・アルバム『On Top』。後世のレゲエ・シーンで幾度となく再利用される伝説的リディムを満載し、ロックステディから初期レゲエへの黄金期を象徴する最高傑作。軽快で洗練されたベースラインと弾むようなリズムの上で、ソウルフルなリード・ヴォーカルと絶妙な3パート・ハーモニーが甘美に響き渡る。切ないラヴ・ソングから社会派の力強いメッセージまでを歌い上げる表現力と、スウィートなソウルネスが詰まったサウンドは圧巻。レゲエはもちろん、ソウルやドゥーワップにもアピールする永遠のクラシック。
Winston Edwardsがプロデュース、Dennis BovellがBlackbeard名義でミックスを手掛けたUKダブ屈指の名作『Dub Conference : Winston Edwards & Blackbeard at 10 Downing Street』。John Kpiaye率いるWell Pack Bandの重厚なルーツ・グルーヴを素材に、Dennis Bovellならではの繊細なエコー処理と奥行きのある空間演出が冴え渡る。英国政治を風刺したユニークなタイトルが並ぶ一方で、内容は極めてストイックかつ洗練されたダブ・サウンド。『レゲエ・ディスクガイド』でもUKダブの名作中の名作と評される、70年代UKダブの金字塔。
1974年にWinston Edwardsが自身の〈Fay Music〉から発表した初のダブ・アルバム。ジャマイカと英国を往来しながら活動していた時期に制作された作品で、Black Ark StudioやJoe Gibbs Studioで生み出されたリディムをもとにUKでオーバーダブが施された、UKダブ黎明期を語るうえで欠かせない歴史的重要作。初期ダブ特有のヘヴィな低音を備えながらも、フルートやホーン、オルガンが印象的に配されたメロディアスな仕上がりで、荒々しいルーツ・レゲエの感触と、どこかジャジーで幻想的な空気感が同居しており、後のラヴァーズ・ロックにも通じる洗練された美意識を感じさせる。クールで神秘的、そして独創性に満ちたその音世界は、ダブの発展史を語るうえでも見逃せない、時代を先取りした名盤。
Augustus Pabloが自身の〈Rockers〉から1978年にリリースした、ディープ・ルーツ・ダブ史に燦然と輝く大名盤『Chanting Dub With the Help of the Father』。Horace AndyやRoman Stewart、Lacksley Castellらの名リディムをベースに、Pablo自身のプロデュースとPrince Jammyらによる神懸かったミキシングが光る。Pablo特有の哀愁漂うマイナー調サウンドを背景に、70年代ならではの豪華なホーン・セクションと繊細なピアノの音色、重厚なベースラインが交錯。ダイナミックなエコーやディレイが生み出す壮大な立体音響と、ラスタファリアニズムに裏打ちされたスピリチュアルな美学が見事に結実した一枚。
Joe GibbsとErrol Thompsonの最強タッグが1979年に残した、ダブ史に燦然と輝く革新的名盤『Majestic Dub』。Sly & RobbieやTommy McCookら最高峰の演奏陣による強靭なルーツ・リズムを土台に、初期シンセサイザーの音色や電子ドラムを果敢に導入した先進的なプロダクションが光る。伝統的なルーツ・ダブの力強いボトムを守りつつも、ダイナミックなエコーやディレイ、アーリー・エレクトロニクスの響きが交錯するサウンドは圧巻。70年代ダブ黄金期の深遠な美学と80年代へ向かうデジタルなアプローチが見事に結晶した金字塔。
ロックステディの女王、Phyllis Dillonが、〈Treasure Isle〉のプロデューサーDuke Reidとともに1972年に残した傑作『One Life to Live』。代表曲「One Life To Live One Love To Give」をはじめ、ビートルズやカーペンターズ、ボブ・マーリーなどのポップス/ソウル名曲のカバーを散りばめた、レゲエ史に燦然と輝く名盤。〈Treasure Isle〉特有の甘美でゆったりとしたスロー・グルーヴに、彼女の可憐で伸びやかなシルキー・ヴォーカルが見事な融和。ソウルフルな心地よさとジャマイカン・ロックステディのしなやかな美学が貫かれたサウンドは、甘くノスタルジックな空気感で聴く者を包み込む。スウィート・ソウルやポップス好きにも聴いていただきたいクラシック。
レゲエ界の伝説〈Studio One〉で、数多くの名曲のセッション・ヴォーカルやコーラスを務めたフィメール・シンガーの先駆け、Jennifer Laraが、70年代に残した重要音源を集めたコンピ。プロデューサーCoxsone Doddの指揮のもと、名門Sound Dimensionら最高峰のバックバンドが手掛けた名リディムに彼女のソウルフルな歌声をのせたもので、Studio Oneならではのヴィンテージ感あふれるキラー・リディムと、アーバンなツー・ステップ・ソウルや甘美なクラシック・ラヴァーズ・ロックが見事に融合。温かみのある深遠なベースラインと軽快なリズムに乗る彼女のしなやかで包容力豊かなヴォーカルは、まさに極上のレゲエ・ソウル空間を作り出している。
Rockers All Starsをバックバンドに従えたAugustus Pabloが、1980年にジャマイカの〈Yard Music〉と米国の〈Shanachie〉からリリースしたアルバム『Rockers Meets King Tubbys In A Fire House』が〈Onlyroots Records〉からアナログ・リイシュー。King Tubby、Prince Jammy & Augustus Pabloがミックスを担当したヘヴィ級なRockers All Starsのクラシック・ディープ・ダブ・ルーツ・アルバム!スタジオでのバンドとKing Tubbyのバックヤードでのオリジナル・カヴァーも秀逸な一枚。

Augustus PabloとKing Tubbyというレゲエ史における最重要人物達による、音楽史上に刻まれるべき1976年歴史的ダブアルバム。
〈Only Roots〉が発掘した、オーガスタス・パブロの未発表音源満載の、まさに宝箱のようなダブ・コンピレーション。オーガスタス・パブロが運営していた Rockers International の倉庫から掘り出された未発表音源を中心に構成され、ブラック・アークで録音、キング・タビーのスタジオでミックス、演奏は鉄壁の Rockers All Stars という黄金の布陣でまとめ上げられている。The Immortals「Why Keep A Good Man Down」や「A House Is Not A Home」、パブロ自身の「New Lots Express」、Roman Stewart & Barrington Spence の「No Peace In The City」、Ricky Grant の「Far Far Away」、そしてヒュー・マンデルの名唱「Run Revolution A Come」といった名曲群のダブ・ヴァージョンがずらり。この時代のパブロとタビーの名が並ぶ期待を裏切らない、70年代ルーツ/ダブの熱気をそのまま閉じ込めた決定的な一枚。限定プレスにつきお見逃しなく。
1月27日発売予定。国産エレクトロニック・ダブ / ダブ・テクノの、知る人ぞ知る名盤、AKIO NAGASEの『Makedub』がついにアナログLP化!
大阪を拠点に活動をするAKIO NAGASE。ここ数年はUKのエッジーなエレクトロニック・ミュージック・レーベル〈Emotional Response〉のサブ・レーベル〈[Emotional] Especial〉から、「Global Acid」「African Acid」「Dub Acid EP」と、通称アシッド三部作の12インチをリリース、2025年には琉球民謡の唄者、稲嶺幸乃とのコラボ・アルバム『世果報藍風』をリリースするなど、2010年代の一時期リリースなかったことを考えると改めてその活動が活発化している。
そんなAKIO NAGASEの原点とも言うべき、当時CDのみでリリースされたファースト・アルバムが、上記『世果報藍風』もリリースした〈Glocal Records〉によって待望のLP化と相成った
リリース元の〈Sound Channel〉は2000年前後、ポスト・テクノ、ポスト・ドラムンベースとも言える時代の潮流のなかで、当時アンダーグラウンドで勃興していた先鋭的なブレイクビーツ~ダブ~IDMなどが結びついたシーンのなかで登場し、初期は10インチの2アーティストのスプリット・シングルで注目を集めた。その作品は〈Revirth〉や〈Pickin' Mushroom〉などとともにそうしたシーンを象徴するサウンドを生み出していった。さらに主宰のTAIYOが関西へと拠点を移し、2000年代中頃の、その後の同名のクラブや〈鶴の間〉など味園ビル周辺でのエネルギッシュな大阪アンダーグラウンド・ダンス・シーンにも続く重要レーベルと言える。AKIO NAGASEは、上記の10インチ・シリーズの3枚目にて、2000年にJUZU a.k.a MOOCHYの楽曲とともに本作にも収録されている「Makedub」でデビュー、その後、2003年にリリースされたのが本アルバムだ。
「AKAIのサンプラーとMACKIEの16chミキサー、シンセ2台、安いエフェクター2台、RolandのシーケンサーMC-50」だけで制作されたという、まさにDAW以前のベッドルームなDIYシステムによって生み出された作品だ。野太いブレイクビーツのワンドロップ「Makedub」にはじまり、ミニマル・ハウスをダブ化した「Drop out」、トライバルなディープ・ダブ・ハウス「Real life」、そして脅威的なのが早すぎたダブ・ダンスホール「Dance Hall King」(当時12インチ・カットされている)、ダーティなダウンテンポ「The rock」や「Give me」、ブレイクビーツ「Fishermans dub」、そしてラストはレゲエのロッカーズ・スタイルなリズムとダブ・ハウスを結びつけた「Dub House Disco」。テクノやハウス、ブレイクビーツといった要素が絶妙に入り交じるエレクトロニック・ダブの名盤と言えるだろう。リリースから20年以上の歳月が経っているが、そのアイディアとサウンド・センスはいま現在でもオリジナルで単純にかっこいい。本作のLP化でさらなる再評価を切望する作品と言えるだろう。
河村祐介(『DUB入門』監修)

日本の孤高のダブ・バンド、MUTE BEATが1987年にリリースした記念すべき1stアルバム。米国「BEAT」誌のベストアルバムに選出されるなど、インターナショナルな評価も得た彼らの入魂のアルバムが待望のアナログ盤で再発。カッティングはUKのDave Turner@CURVE PUSHERを予定。
トラックリスト:
SIDE A
1.METRO
2.HAT DANCE
3.RHYTHM AND ECHO
4.FROM RUSSIA WITH LOVE
SIDE B
1.NIGHT FLOWER
2.WHISKY BAR
3.PAIN
4.LANDSCAPE
5.BEAT AWAY

11月13日発売予定。2017年に〈YAM Records〉から発表され、急成長を遂げていたサウス・ロンドンのジャズ・シーンを象徴する重要作として高い評価を獲得したJoe Armon-JonesとMaxwell OwinによるコラボレーションEP『Idiom』が2018年以来、初のヴァイナル再発!
本作は、JoeとMaxwellを中心とした複数のコラボレーションによって生まれた作品で、Nubya Garcia、Oscar Jerome、Jake Longら新世代UKジャズを代表するアーティストも参加。2ステップ、ブロークンビーツ、ハウス、ジャズ、ダブといったロンドンの多様な音楽文化を自在に横断するサウンドを展開している。
ロンドンという文化的・音楽的なメルティングポットだからこそ生まれた、ジャンルの境界を軽やかに越えるハイブリッドな音像は、当時のシーンの熱気を閉じ込めたもの。Joe Armon-JonesとMaxwell Owinは、その後2023年にフル・アルバム『Archetype』を発表し、Mala、Shabaka Hutchings、Lex Amor、Fatimaらを迎えながら、さらに広大な音楽世界へと発展を遂げている。
『Idiom』は、現在のUKジャズ/クラブ・ミュージックの潮流を語るうえで欠かせない、サウス・ロンドン発の革新的コラボレーション作品と言える。
16歳でのデビュー以来、Studio One期の『Skylarking』をはじめ数々のレゲエ・クラシックを生み出してきたジャマイカの巨星Horace Andyが、名プロデューサーNkrumah Jah Thomasと再びタッグを組んだ2026年作『Agony』。代名詞である甘く切なく揺れるスウィートなファルセット・ヴォイスと、Nkrumah Jah Thomasが仕掛けるファットでルーツ感あふれる重量級リディムが見事に融合。愛や日常の情景、レゲエへの讃歌をルードかつ躍動感たっぷりに歌い上げ、部屋の空気を心地よく揺らしてくれる。長年のキャリアで培われたルーツ・レゲエの神髄と新たな楽曲群を惜しみなく詰め込んだ、時代を超えて響くジャマイカン・ミュージックの深み。
Lee Perry率いるThe Upsettersが1978年に発表したダブ・アルバム。ブラック・アーク・スタジオが全焼する直前に残した、異形のスタジオ・ダブ到達点。幾重にも重ねられたリズム、深く沈み込むベース、幻覚的に変容するエフェクト、そして音の遠近感を自在に操るミキシング。The Upsettersによる強靭な演奏を土台に、楽器の輪郭を溶かし、残響や反復、予測不能な音の断片を複雑に絡み合わせながら、現実と幻覚の境界を漂うような音響空間を構築。
ジャマイカ音楽の伝統に根差しながら、ダブを単なるリミックスの手法ではなく、音そのものを解体し、再構築する創造的な実践へと押し広げたLee Perry。本作には、ブラック・アークという唯一無二の実験場で培われた、その奔放な音響操作とサイケデリックな想像力が凝縮されています。オリジナル・アートワークを復刻し、ディスコ・スリーヴ仕様のインナー・スリーヴも付属。
U-Roy、Big Youth、Ken Boothe、Horace Andyといった面々のプロデューサーとしてもよく知られるKeith Hudsonによる、ダブの大名盤1974年作。バレット兄弟、ソウルシンジケート、そしてパブロなどによる素晴らしい演奏にキング・タビーの研ぎ澄まされたダブミックス。どこをとっても非の付け所の無い傑作中の傑作。
音楽史に残るであろう技法ダブの創始者、ジャマイカのサウンドシステム機材を修理していた職人でもあったKing "The Dub Master" Tubbyの、ダブ古典「The Roots Of Dub」と並ぶ1975年発表の傑作オリジナル・ダブ・アルバム。
10月下旬再入荷。ジャマイカ音楽の深層に眠っていたスピリチュアル・レゲエ/アフロ・ジャズの名演が、〈TOTAL SOUNDS〉により、特に評価の高い音源をまとめたオリジナルLP構成に近い編集盤として復活。Cedric “Im” Brooks が率いたThe Light Of Sabaは、ルーツ・レゲエ、ナイヤビンギ、アフロ、ジャズを独自に融合した先鋭的なグループで、スピリチュアルなパーカッションとジャズ的アプローチが交差する、ジャマイカ音楽のもうひとつの可能性を示す内容になっている。収録曲には、アフロ・カリビアンの躍動が炸裂する「Sabasi」、Horace Silverの名曲をジャマイカ流に再構築した「Song For My Father」、祈りのムードが漂う「Words Of Wisdom」など、ジャンルを越境する名演が並ぶ。ナイヤビンギの霊性とジャズの自由度が溶け合い、ルーツ・レゲエの枠を超えた深い音楽性が際立つ一枚。

'Ain't No Stopping Us Now'や'Good Times'から'I'm Caught Up (In A One Night Love Affair)'や'It's My House'といった名曲のディスコ・カバーで知られる、ドラマー、プロデューサーJoe Isaacsによるカルト・ディスコ・ユニットRisco Connectionの、シングルに収録された全てのヴォーカル・ヴァージョン、ダブ、エクストラ・トラックを完全収録した〈Strut〉による初のオフィシャル・コンピレーション『Risco Version』が待望のリプレス!!全てのミュージックラバーに愛され続けてきたものの、入手困難な状況であった名曲たちばかりを集めた一家に一枚級の物件をこの機会ぜひお見逃しなく!Joe Isaacsのインタビューと、ジャーナリストのアンガス・テイラーによるライナーノーツが収録。全曲リマスタリング済です!

ナイトメアズ・オン・ワックスによる不朽の名作アルバム『In A Space Outta Sound』のリリース20周年を記念したアニバーサリー企画として、UKダブの総帥エイドリアン・シャーウッドがリワークを手がけた『In A Space Outta Dub』が〈Warp Records〉からリリース。
『In A Space Outta Sound』は、ナイトメアズ・オン・ワックスことジョージ・エヴリンのキャリアにおいて、「原点」と「現在」の両方を映し出す作品である。2005年に発表されたオリジナル・アルバムは、彼がウェスト・ヨークシャーで育つ中で親しんだレゲエ・カルチャーへのオマージュとして制作された。その原体験は、2025年末にリリースされたミックステープ『Echo45 Sound System』においても掘り下げられている。両作に通底するのは、ジャマイカ由来のサウンドを軸に、ソウル、ジャズ、ヒップホップを自在に融合させ、サンプルを一瞬で耳に残るフックへと昇華させる、ジョージ・エヴリンの比類なき手腕であり、感性だ。
「You Wish」や「Flip Ya Lid」といった楽曲は世界的なヒットを記録し、数え切れないほどのシーンで鳴り響いてきた。それらは人々の意識に自然と染み込み、ナイトメアズ・オン・ワックス最大のグローバル・ヒット作として広く認識されている。最も商業的に成功した作品であると同時に、その影響力はアーティスト名を超え、カルチャーそのものに溶け込んできた。ソウルフルなヴァイブレーションを宿したこれらの楽曲は、多くの人々の日常に寄り添うサウンドトラックとして、長く愛され続けている。
アルバムの核を成すベースの鼓動は、伝説的ダブ・マスターであるエイドリアン・シャーウッドによる新たなダブ・ワークを通して、より際立ったものとなっている。ジョージ・エヴリンの招きにより、オリジナル・アルバム収録曲の一部を解体・再構築するという挑戦に臨んだ〈On-U Sound〉主宰のシャーウッドは、その期待に見事に応えた。代名詞とも言えるエフェクト操作でリズムを大胆に削ぎ落とす一方、サイラス・リチャード(ホレス・アンディ/ダブ・アサンテ・バンド)やダグ・ウィンビッシュ(タックヘッド/リヴィング・カラー)といった重要なプレイヤーたちと新たなオーバーダブも録音している。
こうして完成した8曲入りの『In A Space Outta Dub』は、マッド・プロフェッサーがマッシヴ・アタックの『Protection』を素材に再構築した『No Protection』をはじめとする名盤ダブ作品の系譜に連なる一作である。同時に、プライマル・スクリームやパンダ・ベア&ソニック・ブーム、スプーンといったアーティストの作品を再解釈してきたシャーウッド自身のリワーク作品群とも響き合い、格式ある歴史の一端を担う存在となっている。
『In A Space Outta Sound』は今なお生き続けるアーティファクトであり、今回のリイシューは、20年にわたりこの作品と向き合ってきたリスナーに向けた再発見の機会でもある。人生を肯定する楽曲群、ジャンルを横断するサウンド、革新的なコラボレーション──本作は、私たちの日常における「内なる空間(インナー・スペース)」を今も形作り続ける決定的な一枚だ。
〈Warp Records〉で最も長く在籍する古参アーティストとして、ジョージ・エヴリンは30年以上にわたりエレクトロニック/ソウル・ミュージックの最前線を走り続けてきた。本アニバーサリー企画は、その歩みとともに、世代を超えて響き続けるその影響力と、時代を超越した作品の価値をあらためて証明するものである。
Norman Grant率いるThe Twinkle Brothersが、自身のレーベルより1989年に発表した名物ダブ・シリーズ『Dub Massacre』の第4弾。自身のアルバム群から厳選された重厚なリディムを元に構築され、80年代末期のUKサウンドシステム・カルチャーと強く共鳴するシリーズ屈指の傑作。疾走感溢れるステッパーズやダンスホール調のリズムの上で、重厚なベースラインと銃撃音などのエフェクト、ダイナミックな音響処理が激しく交錯。Jah Shakaをはじめとするサウンドシステム現場の熱量を宿したタフで攻撃的なサウンド・プロダクションは圧巻。80s UKルーツの深遠な美学とアクティブなビートが詰まった必携盤。
Norman Grant率いるThe Twinkle Brothersが、自身のレーベルより1990年に発表した名物ダブ・シリーズ『Dub Massacre』の第5弾。ポーランドで録音された重厚なトラック群に対し、ロンドンのAriwa StudioにてMad Professorが過激なミキシングとオーバーダビングを施したもので、Twinkle Brothersならではのタフでヘビーなリズムを土台に、90年代初頭のデジタル・ダンスホールや初期UKダブのエッセンスが交錯。直線的に響く重厚なベースラインと、Mad Professorによるアヴァンギャルドでキレのあるエフェクト処理が絶妙な緊張感を生み出している。ディープなルーツ・ダブからUKサウンドシステムまで広い射程を持つ充実の一枚。
The Revolutionariesが、鍵盤奏者/プロデューサーのOssie Hibbertとともに1976年に発表した、Sly & Robbieによる強靭なビートと地響きのような超低域ベースを軸に、Hibbert初のダブ作として時代を先取りした音響世界を提示するダブ・アルバム『Earthquake Dub』。ヴォーカルを削ぎ落とした硬質なサウンドの上で、精妙なエコーやリバーブ、幽玄なホーン・ソロと甘美なオルガンが鮮やかに交錯。精緻なディテールと抽象的かつ宇宙的な広がりを持つその音像は、時代を超えて驚くほどモダンに響く。70年代ルーツ・ダブ黄金期の傑作。
Twinkle BrothersのNorman Grantをプロデューサーに迎え、Dub JudahやMad Professor周辺の重要人物たちが参加した、UKルーツ・レゲエ・シーンを代表する女性シンガーAishaの1993年作『Daughters Of Zion』。90年代ニュールーツの発展期に生み出された作品として知られる1枚で、ラスタファリアン思想に根差したメッセージと凛としたヴォーカルが印象的に響く。重厚なベースラインと深いダブ感覚を軸にしながらも、過度に装飾へ走ることなく、伝統的なルーツ・レゲエの精神性をしっかり受け継いだサウンドが魅力。Aishaの力強く気品ある歌声が楽曲全体を貫き、UKニュールーツならではの硬質なリズムとスピリチュアルな空気感を結び付けている。90年代UKルーツを語るうえで外せない、〈Twinkle Music〉屈指の名作。
