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Jean-Claude Eloy - Gaku-No-Michi (4CD)
Jean-Claude Eloy - Gaku-No-Michi (4CD)Hors Territories
¥5,937

絶版、最終入荷です。1977年から78年にNHK電子音楽スタジオで制作された、Jean-Claude Eloyの代表作にして大作『Gaku-No-Michi』。日本滞在中に採取した都市環境音、パチンコ店の機械音、駅のアナウンス、雑踏、儀式の声、政治演説などを膨大に取り込み、それらを電子音と融合させて構築した音による旅路を壮大なスケールで描き出す。1979年に一部のみLP化されたが、本作は未発表素材を大幅に加えた完全版として初めて全容を提示する決定的リリース。音響はミニマルでも環境音楽でもなく、都市の音を精神的な体験へと変換するコンクレート的構築。日常と非日常の音が巨大な波のように連続し、変形し、再配置されることで、東京という都市そのものがひとつの音響ドラマとして立ち上がる。静寂と暴力的な音の対比、儀礼的な響き、都市のノイズが織り成す連続的な音の流れは、聴き手を別の精神的地平へ導く。日本の都市文化と欧州前衛音楽が結びつく歴史的タイトル。

Jean-Claude Eloy - Shânti (2CD)
Jean-Claude Eloy - Shânti (2CD)Hors Territories
¥3,869

1972年から73年にケルンのWDR電子音楽スタジオで制作された、Jean-Claude Eloyによる、精神性、政治性、宇宙観を電子音とコンクレート音で扱ったという代表作『Shânti』。1979年LP版では収録されなかった素材を大幅に追加した完全版で、全141分にわたる長大な音響ドラマ。厚みのある持続音やゆっくりと回転するノイズの渦が、長時間にわたって緩やかに変化し続ける中に、政治スローガン、戦場録音、インタビュー、儀礼的な声といったコンクレート素材が浮かび上がる。静けさの音楽ではなく、精神の内部で起こる葛藤、祈り、記憶、闘争を音で構築する儀礼的電子音響という印象が強い。作品全体が作曲者自身の精神的旅路としての性格を保ちながら、同時に政治性を扱う、欧州前衛電子音楽の文脈にありながら特異な位置を占める歴史的タイトル。

Yara Asmar - everyone I love is sleeping and I love them so so much (CD)Yara Asmar - everyone I love is sleeping and I love them so so much (CD)
Yara Asmar - everyone I love is sleeping and I love them so so much (CD)SOUND SHAPE
¥2,765

ベイルートを拠点に活動し、戦争や社会的緊張の中で「日常の音」を音楽に昇華してきたYara Asmarによるフィールドレコーディングと即興演奏を融合させた幻想的な作品『everyone I love is sleeping and I love them so so much』。アコーディオン、トイピアノ、シンセサイザー、即興的な打楽器に、鳥の声やベイルートの日常の環境音を取り込み、自然と音楽が溶け合った夢のように儚く、親密で内省的な音楽。金属の響きへのこだわりが強く、弓で擦る、爪弾く、こする、打つなど多様な方法で振動を引き出し、柔らかいきらめきと微かなざらつきが同時に立ち上がる。オルゴールやトイピアノの短いフレーズは、古い家の引き出しをそっと開けたような空気を運び、家族の声の断片は、誰かがそこにいた時間を静かに照らす。John Murchison、Gideon Forbesもゲスト参加し、音に厚みを加えている。聴く者を眠りと覚醒の間に誘うような現代的な音像。

Orgone - New You (CD)
Orgone - New You (CD)Colemine Records
¥1,946

ロサンゼルスを拠点に活動する現行ファンク・バンドOrgone。60〜70年代のソウル、ファンクを現代的にアップデートしてきた彼らの中でも、ファンの間でカルト的名作と語れてきた作品『New You』が、〈Colemine Records〉から2LP仕様で再発。重心の低いファンク・グルーヴが全編を貫き、タイトなドラム、太いベース、切れ味のあるホーン、そして曲ごとに異なる表情を見せる女性ヴォーカル陣が加わり、70年代黄金期のソウルを思わせる熱量がしっかり息づいている。アフロビート的なグルーヴィーな曲から、シネマティックなファンク、サイケ寄りのソウルまで、ヴィンテージ感と現代的なキレのバランスが絶妙。LAの多文化的な音楽背景を反映したカラフルで濃密なファンク・アルバムでありながら、家でも自然に聴ける、現行ファンクのクラシック。 

Jean-Claude Eloy - Réminiscences (4CD)
Jean-Claude Eloy - Réminiscences (4CD)Hors Territories
¥5,587

2017〜2019年に制作された、Jean-Claude Eloyによる大規模な電子音響による連作『Réminiscences』は、代表作『Yo-In』の音響世界を再訪しながら、Eloyの過去40年の素材、録音、思想を変容、統合させて新しい音響儀礼を構築した4枚組。船舶サイレン、火山や風雨の自然音、工業ノイズ、鳥の声、金属・木・皮の打楽器など、多様な音が電子音の持続と重なり、自然音と人工音が同じ平面で共存する抽象的な音響空間を形成する。打楽器はリズムではなく、音の粒子や衝撃として扱われ、電子音の波に散りばめられることで、音の変容そのものが作品の中心に据えられている。物語性は排除され、音の現象に集中することで、聴き手の感受性が徐々に研ぎ澄まされていく構造が特徴的。Eloy が長年探求してきた、聴くことの力、音の変容、儀礼的音響が、抽象的かつ深い形で結晶した重要作。自身のスタジオで制作された、創作世界の集大成とも言える一枚。

Jean-Claude Eloy - Anahata (3CD)
Jean-Claude Eloy - Anahata (3CD)Hors Territories
¥5,587

1980年代のEloyが、日本の声明と雅楽、そして電子音響を融合し、「打たれざる音=心の振動」をテーマに構築した大作『Anahata』が世界初の正式出版。天台、真言の僧侶による声明、篳篥、龍笛、笙の雅楽器、Michael Rantaのパーカッション、そしてEloy自身の電子音響がひとつの儀礼空間を形成する、比類なき音響作品。僧侶の声は音の柱として空間に響き、倍音がゆっくりと広がりながら電子音の持続と重なって巨大な音響の呼吸を生む。雅楽器は古代の響きを保ちながらも抽象的な音の色彩として扱われ、電子音の地層に溶け込むことで、伝統と現代が同じ平面で共存する独特の質感が生まれる。宗教音楽でも民族音楽でもない、音そのものが儀礼の役割を担う抽象的な音響儀礼として、Eloyの美学が深く結晶した重要作。

Jean-Claude Eloy Featuring - Yo-In (1980) (4CD)
Jean-Claude Eloy Featuring - Yo-In (1980) (4CD)Hors Territories
¥5,587

日本文化の「余韻」という概念を軸に、Jean-Claude Eloyが1980年に日本で制作した大作『Yo-In』が、ついに世界初の正式出版として4CDで登場。武満徹に招かれた滞在をきっかけに、響き、反響、心理的残響といった余韻の思想を深く掘り下げ、架空の儀礼のための音響劇として構築された作品。電子音の持続と反響がゆっくりと空間を形づくり、Michael Rantaのパーカッションが点描のように配置されることで、音は儀礼的な広がりを帯びていく。リズムや旋律ではなく、音の出来事が重なり、絡み、ほどける巨大な流れが中心にあり、長い時間軸の中で微細な変化が次々と現れる。Eloy自身が語るように、これは催眠的な音ではなく、意識の領域を拡張するための音響構造で、聴き手の感受性が徐々に研ぎ澄まされていく。シュトックハウゼンとの親和性を感じさせる長期的な構築美と、東アジアの響きの思想が交差する、Eloyの代表的な大作。

Eamon Sprod - Foil Void Join Avoid (2CD)
Eamon Sprod - Foil Void Join Avoid (2CD)Aposiopèse
¥3,546

Tarab名義で知られるEamon Sprodによる最新作『Foil Void Join Avoid』。都市の床、壁、天井、通路、家具、空調、紙、金属、埃といった日常の周縁にある物質を録音素材として扱い、環境そのものを音の共作者として提示する2枚組作品。自然の美しさを記録するフィールド録音とは対極にある、反自然主義的な都市音響の探求が貫かれている。ここで響く音は、場所の説明ではなく、場所が自ら発する振動そのもの。壁の反射、床の軋み、プラスチックの歪み、空調の低周波が層を成し、都市の内部構造が抽象的な音の圧力として立ち上がる。物質の触覚が強く、金属の擦過音や紙の微細な揺れが、まるで自律的に動いているように聴こえる。録音者が風景を描写するのではなく、環境が勝手に音を発し、聴き手の周囲に空間を形成していくような構造が特徴的。フィールド録音、ノイズ、サウンドアートの境界を横断しながら、都市の忘れられた場所や物質の存在感を音として浮かび上がらせる、現代都市音響。

Thomas Tilly - Birds Measuring Space (CD)
Thomas Tilly - Birds Measuring Space (CD)Aposiopèse
¥2,958

フランスのサウンドアーティストThomas Tillyが、コロンビア・リオクラロ自然保護区で録音した 洞窟性鳥類グアチャロの巨大コロニーを記録した作品『Birds Measuring Space』。鳥類では極めて珍しい可聴域でのエコーロケーションを持つ種で、その鋭いクリック音や叫び声が洞窟の壁に反射し、空間そのものを測定するような音響現象が立ち上がる。本作は編集や加工を一切施さず、現場で起きている音の構造をそのまま提示する点が特徴。数千羽が渦を巻くように集まる場面では、金属的なノイズが層を成し、自然音の美しさと暴力性が同時に現れる。さらに各トラックの間には、録音の残留ノイズやエコーロケーション信号の断片をネガとして扱った分析パートが挿入され、生物音とデジタル処理の境界が揺らぐ独特の質感を生む。鳥=美しい歌というロマン主義的自然観を批評しながら、自然環境の複雑な物理現象を音として提示する、フィールド録音と音響芸術の交差点に位置する一枚。

Mike Cooper - Stochastic Parrot (CD)
Mike Cooper - Stochastic Parrot (CD)Room40
¥2,487

長年、架空の土地の音楽を探求してきたMike Cooper が、さらに鮮やかな第四世界的エキゾチカを描いた新作『Stochastic Parrot』。ラップスティールの揺ライダ気配、歪むフィールド録音、断片化されたサンプルが重なり、まるで半分夢、半分記憶の風景がそのまま音になったような質感。さらにPierre BastienとMark Cunninghamのブラスが加わることで、儀式めいた気配や遠い街の影が音の中に立ち上がり、Cooperの架空の地理がより立体的に広がっていく。手打楽器、ドラムマシン、環境音が互いに衝突し、複数の夢が同時に進行するような多層のリズムが生まれるのも特徴的。ゆらめく熱気、夜の儀式の前触れのような不穏さ、ジャズ・フュージョンの亡霊がふっと現れる瞬間など、Cooperの音響世界がカレイドスコープ的に展開する不思議と心地いい一枚。

Push For Night - That Porous Line (CD)
Push For Night - That Porous Line (CD)Room40
¥2,487

Push For Nightによる、前作の重い暗さから一歩だけ外へ踏み出し、わずかな光を取り込んだ新作『That Porous Line』。その変化を決定づけたのが、長年の音の盟友David Daniellの参加。彼がもたらした有機的な美しさが、PFNの音をよりメロディックで自発的な方向へと再配置している。ギター、ベース、鍵盤、パーカッションを指で触れるリアルタイム演奏へ回帰したことで、加工の重さが少し軽くなり、音の中に柔らかい揺れや不完全な瞬間がそのまま息づく。とはいえ、PFNの核であるコラージュ的でちらつくエレクトロ・アコースティックの質感は健在で、薄暗い空間の中で幽霊のような音が動き、影が形を変えながら漂う独特の世界観が続いている。有機的な美しさとリアルタイム演奏の揺れを取り込みながら、独特の暗がりとコラージュ的質感を新たな角度で響かせた作品。

J.WLSN & Liam Keenan - Country/The Country (CD)
J.WLSN & Liam Keenan - Country/The Country (CD)Room40
¥2,487

シドニーの美術館で長く共に働いてきたJ.WLSNとLiam Keenanが、2024年末に友人のスタジオで録音した初のコラボレーション作品『Country / The Country』。ふたりが育った西シドニー〜ニューサウスウェールズ州の平野、山影、郊外という広い地形の記憶を、ギター、モジュラー、サンプルの長尺レイヤーで静かに描き出す一枚。乾いた倍音、かすかに歪んだ気配、霧のようなパッドがゆっくりと重なり、風景の空気そのものが音になったような質感。テープループの揺れやフェリックなノイズが、過去の記憶を曖昧にしながら少しずつ形を変え、時間の外側で漂う場所のスコアを作り上げていく。広い空、湿った郊外、遠くの山影が、抽象的な音の層として静かに立ち上がる。〈Room40〉の風景的アンビエントの流れにありつつ、ふたりの個人的な地理的記憶が核になった、静かで広がりのある長尺作品。

Lawrence English -  The Rest Is My Ghost (CD+BOOK)Lawrence English -  The Rest Is My Ghost (CD+BOOK)
Lawrence English - The Rest Is My Ghost (CD+BOOK)Room40
¥3,989

Lawrence Englishによる、『Wilderness of Mirrors』『Cruel Optimism』へと続く三部作の最終章として位置づけられる『The Rest Is My Ghost』。Swans、The Necks、Mats Gustafsson、Chuck Johnsonら多数の演奏者が参加し、重層的な倍音、濁りを含んだテクスチャ、声の粒子がゆっくりと積み重なり、巨大な音の風景を形成していく。美しい層の中に微かな汚れが混ざり、過去の記憶が変質していくような質感が印象的。楽器の輪郭はあえて曖昧化され、リバーブや干渉音によって誰の音か分からないが確かにそこにある幽霊的な響きが生まれる。静けさから始まり、徐々に圧力を増し、地鳴りのような質量へと変化する構造は、Englishが語る「未来の可能性を再び開くための音」の姿そのもの。政治的・文化的な批評性と、アンビエントの深い音響美が同居する一枚。

Byard Lancaster - Funny Funky Rib Crib (CD)
Byard Lancaster - Funny Funky Rib Crib (CD)Souffle Continu Records
¥3,486

1974年、パリで録音されながら長らく未発表だったByard Lancasterのファンク寄りセッション『Funny Funky Rib Crib』が、〈Souffle Continu〉により初の公式リリース。多楽器を自在に操るLancasterと、Keno Spellerのパーカッションが組み合わさり、〈Palm Records〉期の実験性とファンクが同じ軌道で響く。サックスは熱量を保ちながら、ファンク的な反復リフとフリージャズ的な飛翔を行き来し、フルートやバスクラリネットは柔らかい陰影をつくる。ピアノやオルガンは骨格を支えつつ、時にスピリチュアルジャズ的な高揚を生み出す。さらに電子処理が加わり、独特の質感が立ち上がる。Keno Spellerのパーカッションは儀式的な反復と跳ねるグルーヴを同時に生み、タイトルのFunny、Funkyが示す遊び心をしっかり支えている。フリージャズとスピリチュアル、ファンクの濃密な交差点。

Helen Svoboda - Headwater (CD)
Helen Svoboda - Headwater (CD)Room40
¥2,487

フィンランド生まれ、オーストラリア育ちの作曲家、ダブルベーシストHelen Svobodaによる最新作『Headwater』が〈Room40〉から登場。16の短い断片から構成される本作は、フィンランドの歌い手Selma Savolainen、シドニーのベーシストJacques Emery、そして電子音楽家Tilman Robinsonを迎え、2本のダブルベース、2つの声、そしてエレクトロニクスを軸に、記憶や自己の輪郭が揺らぎながら形を変えていくような独自の音世界を描き出す。Svobodaの低音は、ただ支えるだけでなく語るように動き、擦過音やハーモニクスが繊細な表情を生む。そこにSelma Savolainenの透明感ある声が重なり、北欧的な響きと現代音楽的な緊張感が同時に立ち上がる。曲はどれも短く、場面が次々と切り替わるが、断片が連鎖することでひとつの大きな流れが生まれ、夢の中で記憶が浮かんでは消えるような感覚を呼び起こす。ジャズ、現代音楽、サウンドアートの要素が自然に交差し、音が空間の中でゆっくりと形を変え、聴き手の意識の奥に静かに染み込んでいくような感触のある一枚。

Cleared - Lustres (CD)
Cleared - Lustres (CD)Room40
¥2,487

結成15周年を迎えたシカゴの音響デュオClearedによる、電子音、フィールドレコーディング、アコースティック断片を長尺の音響風景として編み上げた最新作『Lustres』が〈Room40〉から登場。Clearedの制作は、個別に録音した素材を互いに送り合い、加工し、再び組み直すという独特のプロセスが核となる。本作でも、古いデジタル録音機の荒れた質感と、最新スタジオのクリアな音像が同じ平面に並置されることで、時間の層が折り重なるような音の深みが生まれている。フィールドレコーディングの微細な粒子、低周波の揺らぎ、ギターやパーカッションの残響が、判別できないほど加工されながらひとつの地形のように連なっていく。彼らが長年探求してきた素材の再構築をさらに推し進め、暗い輝きを放つ音響世界を描き出した逸品。

Alvin Curran - ARCHEOLOGY // ARCHEOLOGIA (CD)
Alvin Curran - ARCHEOLOGY // ARCHEOLOGIA (CD)ROOM40
¥2,487

前衛音楽集団Musica Elettronica Viva(MEV)の中心人物として知られ、50年以上にわたり電子音響と環境音の境界に身を置き続けてきたAlvin Curranによる、1970年代に録音された未発表テープ素材をもとに、現在の視点で再構築した新作にしてアーカイブ作品『ARCHEOLOGY // ARCHEOLOGIA』。収録されているのは、VCS3やSergeモジュラーによるアナログ電子音、環境音の断片、テープの揺らぎといった70年代当時の素材を、Curran自身が現在の耳で再編集した2曲。「Le Serra」では、アナログ特有の不安定な揺れが長い時間の層を描き、電子音の粒子がゆっくりと浮かび上がる。「Othello By Night」では、環境音のコラージュとドローンが交差し、遠景と近景が入れ替わるような空間が広がる。Curranの作品に通底する、音を配置するセンスの鋭さは健在で、音数は決して多くないが、ひとつひとつの音が長く尾を引き、空白の時間が音の意味を変えていく。1970年代の未発表素材を未来へ向けて再構築した重要な一枚。

Ellen Fullman - Elemental View (CD)
Ellen Fullman - Elemental View (CD)ROOM40
¥2,487

40年以上にわたり、自作楽器Long String Instrumentの探求を続けてきた作曲家/パフォーマーEllen Fullmanの最新作『Elemental View』。本作は100本以上の長大な弦を空間に張り巡らせ、その空間全体を楽器として扱うインスタレーション作品を録音したもの。さらに、ギターやサントゥール、パーカッションを演奏するThe Living Earth Showが参加し、Fullman作品としては珍しいアンサンブル構造が導入されている。Long String Instrumentは、約24mを超える弦を指先で擦りながら歩くことで演奏される。弦の長さの違いによって生まれる倍音は、空間の中で複雑に干渉し合い、音が光の帯のように揺れ続ける独自の音響を生み出す。音がどのように生まれ、どのように空間を移動し、どのように変化していくのか、そのプロセスがそのまま音楽になるというLong String Instrumentの核心を、アンサンブルとの対話によってさらに拡張した意欲作。

Brad E. Rose - The Sound Leaves (CD)
Brad E. Rose - The Sound Leaves (CD)ROOM40
¥2,487

オクラホマを拠点にアンビエント、フォークロア的電子音楽を探求してきたBrad E. Roseによる、落ち葉を踏む音という最小の物音から始まった、環境と人間の関係性をめぐる音響作品『The Sound Leaves』。アルバムの前半は、来場者が落ち葉の上を歩くと、その音がマイクで拾われ、リアルタイムで処理され、木立の中に設置されたスピーカーから響き返されるというインスタレーションの録音をもとに構成。乾いた葉が擦れる微細なノイズ、足音のリズム、風の気配。それらが電子処理によって柔らかく広がり、音は大きく変化しないようでいて、細かな揺らぎが積み重なり、時間の流れそのものが音として感じられるよう。後半の「In Collapse」は、同じ素材を1年後に再処理したもので、音像はより暗く、深く沈み込む。遠くで鳴る低周波の揺れ、葉の擦過音が影のように漂い、環境の変化が音の質感に刻まれていく。音を通して環境の変化を聴くという体験を形にした、サウンドアート的作品。 

Lolina - Monopoly of Mistakes (CD)Lolina - Monopoly of Mistakes (CD)
Lolina - Monopoly of Mistakes (CD)RELAXIN RECORDS
¥3,298

Inga Copeland名義から続くLolinaの最新作『Monopoly of Mistakes』。乾いたドラムマシン、303系のうねるベースライン、素っ気ないほどミニマルなシンセが骨格を作り、都市の空気をそのまま閉じ込めたような冷たい質感が全編を貫く。ヴォーカルは語りと歌の中間にある距離感のあるスタイルで、感情を抑えた声がビートの隙間に配置されることで、独特の緊張感が生まれている。ビート主導の曲と短い音響的ミニチュアが交互に現れ、断片的な構造で進むが、ミニマルな設計が一貫しているため、作品全体がひとつの世界としてまとまる。様々な音楽性を吸収しながらも、どれにも完全には属さないLolinaの音楽そのもの。

小杉武久 Takehisa Kosugi - Violin Improvisations (CD)
小杉武久 Takehisa Kosugi - Violin Improvisations (CD)Lovely Music
¥2,769

タージ・マハル旅行団やFluxus、さらにマース・カニンガム舞踏団での活動など、前衛音楽の歴史に深く刻まれた小杉武久の探究心が最もストレートな形で結晶化した、1989年ニューヨーク録音のソロ作品 『Violin Improvisations』。ヴァイオリンという単一の楽器から驚くほど多層的な音響世界を引き出しており、擦過音、倍音、微細なノイズ、澄んだ高音、弱音のささやき、それらがディレイによって重なり、まるでひとりでアンサンブルを構築しているかのような立体感が生まれる。旋律を奏でるというより、音が生まれては消える瞬間そのものを扱う即興で、音の質感・空気の振動・空間の響きがそのまま作品の主題になっている。微妙に揺れる音程や間の扱いに漂う東洋的な感覚と極めて抽象的が両立した、小杉武久という音楽家の核心に触れられる重要作。 ※入荷時よりケースにヒビがございます。予めご了承くださいませ。

One Leg One Eye - CRONE (CD)One Leg One Eye - CRONE (CD)
One Leg One Eye - CRONE (CD)AD 93
¥3,366

アイルランドの伝統音楽の常識を覆すダーク・フォーク・バンド、Lankumのフロントマンであり、その卓越した音楽的探求心とアイルランドの呪われた歴史、伝承を受け継ぐIan Lynchによるソロ・プロジェクトOne Leg One Eyeによる、前作『…And Take The Black Worm With Me』で提示した、アイルランド神話の深層を掘り起こすドローン・フォークを、さらに強烈な形で押し広げた2ndアルバム『CRONE』。本作は、アイルランド神話に登場する主権の女神をテーマに制作され、怒り、狂気、美しさが同居する儀式的で呪術的な音世界が展開。重く濁ったドローンの層に、語り・祈り・呪文のような声が絡みつき、伝統的なフォークの枠を完全に逸脱した、神話の深層へ潜る音楽として成立している。ゲストにはアイルランド演劇界の重鎮Olwen Fouéréが参加。老いた女神の化身のような圧倒的な声が、作品全体に霊的な緊張感を与えている。

Merzbow, Mats Gustafsson and Balázs Pándi - CUTS CUT (CD)
Merzbow, Mats Gustafsson and Balázs Pándi - CUTS CUT (CD)Les Disques Victo
¥1,798

徹底したアヒンサーを提唱実践、「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説、Merzbowに、Mats Gustafsson、Balázs Pándiというフリー・ジャズ界の巨星たちを加えた伝説的なトリオの最新作『CUTS CUT』。長年のコラボレーションが到達した、ノイズ×フリージャズの極限的インプロ作品。ノイズとフリージャズの境界が完全に溶解する45分の巨大な即興の塊。

Michael Brook - Cobalt Blue & Live at the Aquarium (2CD)Michael Brook - Cobalt Blue & Live at the Aquarium (2CD)
Michael Brook - Cobalt Blue & Live at the Aquarium (2CD)4AD
¥2,672

アンビエント・映画音楽界の知られざる巨匠
マイケル・ブルックの2作品が2枚組で〈4AD〉より奇跡のリイシュー

アンビエントの先駆者ブライアン・イーノをはじめ
ロジャー・イーノ、ダニエル・ラノワら豪華メンツが参加

U2の楽曲などに使用された改造ギターとして有名なinfinite guitarの発明者としても知られるカナダ人ミュージシャンのマイケル・ブルック。1992年に〈4AD〉から発表した『Cobalt Blue』は、静かに、息をのむようなサウンドスケープで構成された、時代を超える名作として、年月を経て再評価されている。同作には、アンビエントの先駆者ブライアン・イーノ、作曲家/マルチ奏者としてロジャー・イーノ、そしてグラミー受賞プロデューサーのダニエル・ラノワが参加。同年後半に録音された『Live at the Aquarium』は、ロンドンで行われた貴重なソロ・パフォーマンスを収録したもので、マイケル・ブルック特有の催眠的なサスティン、広がりのあるテクスチャー、そして大気のような深い音の世界を捉えている。

85年のデビュー・アルバム『Hybrid』から92年のセカンド・アルバム『Cobalt Blue』リリースまでの7年間。マイケル・ブルックはブライアン・イーノのレーベルでありマネジメントでもある〈Opal〉と契約し、故郷のトロントからイギリスへ移住。イーノやラノワとのコラボレーション、ジョン・ハッセルとのツアー、ロジャー・イーノやハロルド・バッド、ララージらと共に伝説的なライブ・プロジェクト Opal Evenings に参加しながら、ステージでのループ処理、シーケンサーや音響処理における実験的な新境地を切り開いた。しかし、『Cobalt Blue』が完成した直後、〈Opal〉は配給契約を失い、リリースは中止。マイケル・ブルックは当時について「〈4AD〉のアイヴォ・ワッツ=ラッセルと友人だったので、彼がアルバムを出してくれると申し出てくれた。しかし、リリース後も長い間、十分な反応は得られなかった。音楽プレスがジャンル分けしにくいものを避けていたから...。だから当初は世間の評価がわからなかったんだ。まるで荒野で泣くギターのようだった。」と語っている。同期間、ピーテル・ノーテンと共作の〈4AD〉アンビエントの名作『Sleeps with Fishes』(87年) をはじめ、精力的な活動の中でヌスラト・ファテー・アリー・ハーンやユッスー・ンドゥールらワールド・ミュージックの巨人たちともコラボレーションを行った。それらの膨大な刺激と経験を吸収していた結果生まれたのが『Cobalt Blue』であり、リリース当時は十分に評価されなかったものの、年月を経てその名声と影響力は高まり続け、卓越したキャリアにおける重要な転換点であることが証明されている。

その後、1996年にはヌスラトとのアルバム『Night Song』でグラミー賞にノミネート。2008年には名作映画『Into the Wild』のサウンドトラックでゴールデン・グローブ賞にノミネートされた。『El Infierno』では2011年ハバナ映画祭の最優秀音楽賞を受賞。映画音楽作曲家としても卓越している彼は、50本以上の映画に携わっている。2024年にプロデュースしたヌスラトのアルバム『Chain of Light』は、Guardian紙のワールド・ミュージック・アルバム・オブ・ザ・イヤーに選出。もちろん、これらの輝かしい功績は、『Cobalt Blue』の制作を始めた頃には、まだ未来の話だった。『Cobalt Blue』で生まれたサウンドは「厳密にはアンビエントではない」とマイケル・ブルックは語る。よりリズミカルでメロディアス、彼はそのマテリアルを Wordless Songs (言葉を持たない曲) と表現している。この推進力と変化への志向は、優先順位の転換 ーある種の反逆心ー を表していた。

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