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GLENN ASTROと〈JACKTONE〉を主宰する DOC SLEEPによるIDMデュオBeats Unlimitedが、ドイツ・ベルリンのレフトフィールド・ダンスレーベル〈Hypno Discs〉から7"が到着!ディープなベースライン、ダビーなテクスチャー、そしてUKベース・スタイルのリズムにニューエイジやバレアリックを意識したサウンドは心地よく霞んでいて没入感がある。リバーブたっぷりのカリンバやマリンバ風のメロディーと土にまみれたアンビエントなテクスチャーが、ポスト・ダブステップのビートと重みのあるサブベースを包み込むオープニングの「Virta Chords」や、深く魅力的なサンプルを多用した重層的なアンビエント・サウンドスケープを聴かせてくれる「Transition Env」などを収録!

インダストリアルもフィールドレコーディングも押しのけて、はんぶん日常に浸かった孤高の音響をつくりつづける我らがWanda Group。変名A LARGE SHEET OF MUSCLEによるアルバムが〈The Trilogy Tapes〉から到着。醜悪でぶっ壊れたユーモア・センス、悪意と狂気が充満した、ノワール&歪なスポークン・ワード/インダストリアルの怪作。まるで、Dean Blunt『Black Metal』とNurse With Wound『Homotopy To Marie』とKlein『STAR IN THE HOOD』の、賞味期限を3年過ぎた闇鍋を想起させるような狂った内容。好きな人はとことん呑まれる作品かと。Hype Willams周辺で暗躍するカルト・エンジニア、Amir Shoatによるマスタリング仕様。

2025年リプレス!Jon Hassellの第4世界アンビエント・ジャズ・インスパイアな大人気作家Sam Gendelとのコラボ作『Music for Saxofone and Bass Guitar』は当店でも超超超ビッグ・ヒット。Jacob Collierとも共演しているLA出身のエクスペリメンタル/ジャズ・ベーシストであり、オルタナティヴ・ポップ・デュオ”Pratley”の一員、Sam Wilkes。自身が運営する〈Wilkes Records〉からの最新作『iiyo iiyo iiyo』がアナウンスされました!その雰囲気はスピーカーから溢れ出るほど濃厚、Sam Wilkesがバンドリーダー兼アレンジャーとして手がけたソロ5作目。静岡県掛川市の〈FESTIVAL de FRUE〉と東京・渋谷の〈WWWX〉でライブ録音された日本公演の様子を収めたライブ・アルバム。LP版は限定500部。

「ピアノの詩人」と呼ばれた、アンビエント・ミュージックのパイオニア、ハロルド・バッドの名盤リプレスが決定!
アメリカ西海岸出身の作曲家で、コクトー・ツインズのロビン・ガスリーが「ピアノの詩人」と呼んだハロルド・バッドによる1988年の『The White Arcades』が<All Saints>より初めてヴァイナルで再プレスが決定!ロビン・ガスリーとブライアン・イーノがプロデュースに参加し、コクトー・ツインズ・スタジオで一部レコーディングされた本作は、光り輝くシンセ、静謐なピアノ、霧がかったテクスチャーと空間がエフォートレスにブレンドされ、瞑想的で美しい全9曲に仕上がっている。
「そのオーラは幽玄で、この世のものとは思えないが、バッドの音楽は実に、人類に役立つ音楽のお手本のようなものだ。日常生活における、雑多な焦燥感や、政治文化のナンセンスさに苛まれる時、この音楽を聴けば、静けさを取り戻し、優雅な気分に浸ることができる。彼のレコードは、まさに死別のときに心を落ち着かせ、安らぎを与えてくれる。ハロルド・バッドは、地上に存在する天国の音のようだ。」
—サイモン・レイノルズ(UKジャーナリスト)

2025年リプレス。アシッド・ハウス、テクノ、ダブ、レゲエ、アンビエント、プログレッシヴ・ロック、ヒップホップを飲み込んだ独自のサウンドを展開するジ・オーブ(=アレックス・パターソン)の通算8枚目のニュー・アルバム。

英国・ブリストルの4人組による実験的フォーク、ポストロック・バンドQuadeがロンドンの現行レフトフィールド/エクスペリメンタル・シーンにおける最大級の名所〈AD 93〉より待望の2ndアルバム『The Foel Tower』を発表。本作を制作するにあたって、バンドは、ウェールズの山の谷間にある古い石造りの納屋にこもった。渓谷は荒涼とし、風が吹きすさび、日照時間はほとんどなく、彼らは毎晩、パチパチと燃える焚き火の周りに身を寄せていた。このアルバムは、彼らが「社会から完全に取り残されたような感覚だった」と言う10日間のスナップショットであり、バンドがその時に経験していた感情や不安のすべてが、魔法のようにテープに収められている。まさにその瞬間にしか存在しなかったものが、アンビエント、ダブ、ポストロックの手法に、土俗的な要素を取り入れ、メランコリックであると同時にドリーミーであり、力強くパワフルであると同時に静かで優しげな一枚として結実している。
JUZU a.k.a. MOOCHY主宰CROSSPOINTとChee Shimizu主宰17853 Recordsのコラボレーション・リリース第4弾。尺八奏者KENJI IKEGAMIによるパースペクティヴなディープ・ エスノ・アンビエントがアナログ・リリース。Chee Shimizuプロデュース作品。
『Soft meets Pan / Tam』(2021年)、『WaNaWa/ WaNoWa』(2023年)、『Zen Ensemble / Garden Of Time』(2024年) とアナログ・リリースを重ねてきた、JUZU a.k.a. MOOCHY主宰CROSSPOINTとChee Shimizu主宰17853 Recordsによるコラボレーション企画の第4弾として登場するのは、日本古来のエスニック・ミュージックとアンビエント/実験音楽を独自の世界観で融合する尺八奏者KENJI IKEGAMIによる最新作。テリー・ライリーの精神を継承するチェロ奏者の瀬藤康嗣 a.k.a. Denca、アイヌの伝統楽器ムックリの奏者 UtaEとの共演による長尺曲を 2 曲収録。
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正直に言ってこのふたつの楽曲は、私が長いあいだ聞いたなかで最も奥深く、最も強烈な音楽だ。活気に満ちたサウンドは聴き手に集中を促し、遠くまで連れて行ってくれるが、一歩も動くことなく、内面に響き、まるで隠されている生きた和音に触れるかのようである。長い呼吸のような美しさ、海が私たちに与えてくれる物語、春を告げる速い雲、花と牧草地の香りがする風、踊る木々の何千もの葉…。 心に語りかける素晴らしい音楽だ。 Gigi Masin (音楽家)
なんて素晴らしい楽曲の組み合わせだろう。美しく調和の取れた音楽が、時間が止まったかのようなディープ・ゾーンへと私を運んでくれる。 Jonny Nash(音楽家 / Melody As Truth主宰)
「KANNON」は、尺八の多様な奏法をあえて使わずに、シンプルな持続音に徹することで、一音の響きの内的な豊かさと、とても微妙な変化に聴覚を集中させ、重厚なレイヤーのなかの無限の拡がりへと解放される気持になりました。音が現れる瞬間、通り過ぎ、消えてゆく時間が、美しいです。「RAVEN」は、尺八の伸びやかで繊細な音の表情がとても美しく、 ライブ録音とは思えない完成度に驚きました。ムックリの落着いた時間の刻みと調和し、幽冥の次元へと通ずる音楽であると思いました。後半の高い音域とムックリに息を入れて低い倍音を響かせているところも、とても好きです。この緩やかな展開に魅せられました。 石川高(笙奏者 / 古歌謡演奏家)
正にディープ・リスニングに相応しい音の心象風景/精神のサウンド・スケープに耳を奪われる。邦楽器の現在地点においても極めて独創的なのではないだろうか。 井上薫(DJ / 音楽家)
日頃から「ジャンルとか関係ないよね」とか言いつつ、聴いてビックリ「これ尺八なの?」と自分がいかに既存のイメージに囚われていたことか、言うなれば「耳からウロコ」!非常に耳に心地良く深い響きと、まさに自然環境と一体化して共に呼吸するような音響の展開に、いつの間にか竹林に迷い込み、自分がどこにいるのかわからなくなるような、瞑想の迷宮のような体験。音はすべてを物語る、とあらためて実感しました。音のバランスも絶妙で素晴らしいです。このような即興演奏は、個が唯一性を発揮しながらも全体の調和を成す一部であり、自然界には一つとして同じものが存在しないという忘れがちな驚異を思い出させてくれます。 宝達奈巳(ヴォーカリスト/シンセサイザー奏者/作曲家)
古楽器らしからぬアブストラクトなトーンに驚きました。稠密なサウンド・スケープに音楽文化への愛を感じます。 森田潤(電子楽器奏者 / DJ)
山に入り真竹を掘り出し、自ら制作した「地無し尺八」を吹くKENJI IKEGAMI。ブライアン・イーノの「Music For Airport」のように幾重にもレイヤーされた尺八のロング・トーン、テリー・ライリーの精神を継承するチェロ奏者、瀬藤康嗣の変幻自在な即興演奏が浮遊する近未来的ドローン・アンビエント「KANNON(観音)」。尺八が描くパースペクティブな音像にUtaE が演奏するムックリのビブラートが太陽光線のごとく降り注ぐエスニック・アンビエント「RAVEN(渡鴉)」。虚無僧よりはじまる地無し尺八の歴史伝統に敬意を表しながら、あらたな息吹を吹き込む池上健二の音楽は、時空を超えて太古と未来を今に繋ぐ。 Chee Shimizu(DJ / プロデューサー)
KANNON(観音)は、池上による尺八と、瀬藤康嗣によるチェロの即興演奏を主体としたデュオ曲である。 小川のせせらぎ、小鳥のさえずりのごとく静かに浮遊する鳴り物が竹林の風景を想起させるイントロダクションから、尺八のひと吹きがはじまる。尺八のロングトーンは残響を伴いながら積層され、ドロー ンを形成する。インスピレーションを得たチェロは奔放に旋律を重ね合わせていく。ふたつの楽器の音色と旋律は相反することなく、不思議な音像を描きながら静かに頂点へと向かい、やがてふたたび、静謐な竹林へ同化していく。
RAVEN( 渡鴉 ) は、2021年に東京のおおばキャンプ村で開催された野外フェスティバル< Oneness Gathering>でのライブ・レコーディング音源である。アイヌの伝統民族楽器であるムックリを演奏するUtaEと池上の尺八とのデュオ、すなわち、竹と竹の共演である。尺八の音色が持つ特有のふるえを随所に効かせながら、パースペクティブな音像を描いていく尺八のアンビエンス。その中央でムックリの奏でるビブラート音が太陽光線の如く降り注ぐ。
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<アーティスト>
KENJI IKEGAMI / 池上健二(地無し尺八製管師/演奏家)
1981年生まれ。熊本県出身。 10代の頃より民族音楽や瞑想音楽に傾倒し、2004年東京にて日本各地に古来から伝わる虚無尺八(古典本曲)をライフワークとして尺八を始める。その後、古典から得たインスピレーションは即興やドローンミュージックなどの原始的な技法を取り入れたスタイルへと変化し、演奏活動やトラックメーカーへの音源提供を行う。また、2010年からより理想の音を求め、尺八製作を開始。8年の修行を経て2018年自身のブランド「池上銘地無し尺八」を立ち上げる。自然の響きに焦点をあて製作される池上銘は、これまでに無い新しい音を生み出し、特に海外のプレーヤー達に高く評価され支持されている。2023年、尺八の材料になる真竹の聖地、また故郷でもある九州に拠点を据え、研究・製作・演奏を精力的に行っている。
www.ikegami-jinashi.com
<参加ミュージシャン>
KOHJI SETOH aka DENCA / 瀬藤康嗣(デンカ)
音楽家、チェリスト。サックス奏者のカナイタダヒコ(現 Colored Rice Men)、 ドラム、チェロのトリオ編成によるユニット、POOL を結成し、即興演奏をはじめる。その後、メディア・アートを中心に活動を展開。コロナ禍以降、植物や発酵食品の生命活動から音を生成するデバイス<NOW HEAR MACHINE>を用いた作品を数多く制作。2022 年春からテリー・ライリーによる音楽教室<KIRANA EAST>を主催。ライリーとプライベートでセッションをする機会を得、氏からドローン楽器としてのチェロの可能性を示唆される。また、シタール奏者ヨシダダイキチらとも共演。
UtaE
ムックリ奏者、ハポネタイ代表。2009年に母とともに北海道清水町にハポネタイ(母なる森)を構え、現代を生きるアイヌの個人史採録とアイヌ・アートの展示やライブに取り組む。その後一時休止を経て、2020年、母より代表を引き継ぐ。 アイヌの口琴楽器ムックリ奏者/パフォーマーとして国内外でアイヌ文化の伝承と交流に努める。 2014年、ドイツで開催された国際口琴大会に参加。アニメ『ゴールデンカムイ』では、ムックリのパートを担当している。近年は教育機関を中心にアイヌ文化を伝える講演やワークショップを、リアル会場 /オンラインにて開催。2021年5月より、エフエムおびひろ(JAGA)『anu anu〜母なる森ハポネタイ〜』にラジオ・パーソナリティとして出演中。
5人組UKロック・バンド、レディオヘッドが2000年に発表した、“音楽史における20世紀最後の名盤”とも評されるレディオヘッドの4thアルバム。
エイフェックス・ツインやオウテカなどへ接近するよりエレクトロニカ・サウンドへ移行した革新的な作品にして問題作。「エヴリシング・イン・イッツ・ライト・プレイス」「イディオテック」他を収録。

80'Sオーストラリアで活躍したテープ、シンセサイザー、ギター、ハンド・パーカッションによる即興演奏をベースにしたリズミックなインダストリアル・エレクトロニクスによるレジェンド・グループLAUGHING HANDSにも在籍したマルチ・インストゥルメンタル / エクスペリメンタル・コンポーザー、PAUL SCHUTZEによる、オリジナルは1992年に〈EXTREME RECORDS〉よりリリースされた『New Maps Of Hell 』がボーナストラックを追加、新たに素晴らしいリマスターを施され、オリジナルよりはるかに良いサウンドで蘇る!!シュッツェのソングライティングとプロデュース・スキルの高さを示す、最も魅力的な作品のひとつで、ワールド・ミュージックへの愛情にあふれたトライバル・アンビエント・ダブ傑作!。

日夜音楽を通してアラビック/ダブに襲撃を繰り返し続け、あまりにも膨大な音源の数々を残してきただけでなく、未だにその未発表音源までもが掘り起こされる今は亡き英国の名手ことMuslimgauze。オリジナルは1994年、仏レーベル〈T.4〉よりリリースされたアルバム『AL-ZULFIQUAR SHAHEED』が〈Kontakt Audio〉よりリイシュー!トレードマークとも言えるアラビック・パーカッション、ドローンのようなキーボード、ヴォーカル・サンプルによる幽玄な雰囲気に満ちた本作は、リズミカルでありながらメロディアスな5つの長尺トラックで構成された、75分に渡るアラビアン催眠術!長尺トラックでこそ真価を発揮するムスリムガウゼの真骨頂とも言うべき好内容!
一家に一枚。グレン・グールドのバッハ解釈の到達点。
【完全生産限定盤】アナログ / グレン・グールド生誕90年・没後40年特別企画 / 日本独自企画
■1956年1月に発売され、若きグレン・グールドの名を一躍世界的なものにしたデビュー・アルバム「ゴールドベルク変奏曲」。そしてグールドが生涯を閉じる約1か月前、1982年9月に発売され、生前に発表された最後のアルバムも「ゴールドベルク変奏曲」。この作品は、まるで円環を閉じるようにグールドの生涯を縁取り、その独自の音楽を考える上で欠くことのできない音楽。グールドといえば、ゴールドベルク、そしてその逆も真なり。
■その重要作品の4種類の演奏を6枚のアナログ盤で復刻する特別企画の第4弾は、1981年4月から5月にかけて10日間を費やして録音された再録音。演奏時間は55年盤よりも13分長く51分を超え、各変奏のテンポの連関性が再定義され、あらゆる音符が吟味され尽くした究極の演奏です。2000年のDSDリマスター音源を、日本のソニーミュージック乃木坂スタジオでカッティング予定。米国初出盤IM 37779のゲートフォールド・ジャケを再現しています。
■アートワーク
米国初出盤のアートワーク・デザインを復刻(ゲートフォールドE式ジャケット)
■解説
米国初出盤ライナーノーツ:無署名[訳:宮澤淳一]
■180グラム重量盤
■国内カッティング
■国内プレス
《収録内容》
バッハ
ゴールドベルク変奏曲BWV 988
SIDE 1
1 アリア
2 第1変奏 1段鍵盤
3 第2変奏 1段鍵盤
4 第3変奏 同度のカノン、1段鍵盤
5 第4変奏 1段鍵盤
6 第5変奏 1段あるいは2段鍵盤
7 第6変奏 2度のカノン、1段鍵盤
8 第7変奏 1段あるいは2段鍵盤
9 第8変奏 2段鍵盤
10 第9変奏 3度のカノン、1段鍵盤
11 第10変奏 フゲッタ、1段鍵盤
12 第11変奏 2段鍵盤
13 第12変奏 4度の反行カノン
14 第13変奏 2段鍵盤
15 第14変奏 2段鍵盤
16 第15変奏 ト短調、5度の反行カノン、1段鍵盤
SIDE 2
17 第16変奏 序曲、1段鍵盤
18 第17変奏 2段鍵盤
19 第18変奏 6度のカノン、1段鍵盤
20 第19変奏 1段鍵盤
21 第20変奏 2段鍵盤
22 第21変奏 7度のカノン
23 第22変奏 アラ・ブレーヴェ、1段鍵盤
24 第23変奏 2段鍵盤
25 第24変奏 8度のカノン、1段鍵盤
26 第25変奏 2段鍵盤
27 第26変奏 2段鍵盤
28 第27変奏 9度のカノン、2段鍵盤
29 第28変奏 2段鍵盤
30 第29変奏 1段あるいは2段鍵盤
31 第30変奏 クオドリベット、1段鍵盤
32 アリア・ダ・カーポ
グレン・グールド(ピアノ)
[録音]
1981年4月22日~25日、5月12日~16日、29日
ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
[オリジナル・レコーディング]
[プロデューサー]グレン・グールド、サミュエル・H・カーター
[レコーディング・エンジニア]スタン・トンケル、ジョン・ジョンソン、レイ・ムーア、マーティン・グリーンブラット
[米国初出]1982年9月2日 IM 37779
[カッティング・エンジニア]堀内寿哉(乃木坂ソニー・ミュージックスタジオ)

日夜音楽を通してアラビック/ダブに襲撃を繰り返し続け、あまりにも膨大な音源の数々を残してきただけでなく、未だにその未発表音源までもが掘り起こされる今は亡き英国の名手ことMuslimgauze。90年代オーストラリアの地下シーンを代表する実験系名門レーベル〈Extreme〉に残した94年作『Citadel』が〈Kontakt Audio〉から初アナログ化!そのキャリア中でも比較的チルで、ブレイクビーツ的な展開まで聴き取れるレフトフィールドで異色の、アンビエンスに溢れた作品。抑制の効いた展開が徐々にクレッシェンドしていく、美しい展開も楽しめるキャッチーな一枚。

かつてはカルト名門〈Skull Disco〉を主宰し、初期ダブステップの発展に貢献。現在はその卓越した音楽性をよりトライバル/シャーマニックに研ぎ澄ましている鬼才Shackletonが、20数年にも渡りドローン/サイケデリック・フォーク作品の金字塔的作品群を制作し、ドローン・ムーブメントを牽引してきた伝説的ギタリストSix Organs Of Admittanceとコラボレーションした最新作『Jinxed By Being』がUS名門〈Drag City〉から登場!Shackletonの重低音による宇宙的恐怖体験と、Six Organs の儀式的なフォークソングが邂逅を果たした事により、憑依/降霊音楽と呼ぶべきトランス世界を生み出されています!

自宅でのリスニングやクラブでのプレイ、ドライブのBGMまで、場所や空間を問わず、東京の夜へと捧げるサウンドトラックとして、日本の音楽に焦点を当てるStudio Muleの『Midnight in Tokyo』シリーズ。
その6年振りとなる第4弾では、「アンビエント歌謡」を新たな切り口として、1977年から1999年にかけて発売されたジャンルや枠組みを超えた楽曲をコンパイルし、国内のアンビエントとポップの境目を解きほぐします。
久々の第4弾となった今回のセレクションでは、国内大手レコード会社から発売された楽曲や自主盤といったカテゴリや時代、レコードやCDといったリリース・フォーマット、オリジナルが高価であるかどうか、既存の再発の有無などを問わず、聴く人の心を深く揺さぶること、オープン・マインドで喚起的であること、
インスピレーションや精神的な気付きに満ちていること、そして、日本のアーティストの「歌心」へと着目しました。
コンピレーションの幕開けを飾るのは、和レアリックやアンビエント・ポップの隠れた宝庫として近年掘り返される、日本を代表するシンガーソングライターである井上陽水の「海へ来なさい」です。
名作『氷の世界』のアレンジを手掛けた事も知られる作曲家、星勝が作編曲を手掛け、高中正義や乾裕樹、井上茂といった名プレイヤーに祝福されたこの曲は、遥か水平線の先=バレアリスへの憧憬が瑞々しい青さと感傷を帯びています。
二十弦箏奏者・野坂恵子とオキナワン・ロックのパイオニアであるジョージ紫のアルバム『ニライカナイ Requiem 1945』からコンパイルされた「折りたたむ海」は、インストの楽曲でありながら、その表題が示すように鎮魂や追悼の意が込められた、詩的で歌心に溢れる楽曲。琉球/沖縄の伝統的なハーモニーと土着的な要素をふんだんに採り入れた、親密でノスタルジックな魅力に溢れるプログレッシヴ・ロックが展開されています。
RCサクセションの前身=The Remainders of The Cloverのギタリストであった武田清一を中心に結成されたフォーク・ロック・バンド、日暮しの「夏のこわれる頃」もまた、冒頭の「海へ来なさい」と同様に、星勝によってプロデュースされた楽曲。Twin Cosmosや原マスミのファンにもレコメンドできる、「向こう側」の世界へと一歩踏み入れたフォーク/ニューミュージックです。
S.R. Kinoshitaというミステリアスな作家が「ブルー」名義で残した唯一作であり、CD Ageの日本のアンビエント/ニューエイジ作品の知られざる秘宝といえる『ブルー・碧い海のイマージュ』からピックアップされた「Mangrove」は、オリエンタルで謎めいた内容の逸品であり、奥地密林的な秘境世界の情景が眼前に広がる、神秘的なニューエイジ歌謡が繰り広げられていきます。
インドの瞑想指導者Oshoのグルでありバラフォン奏者としても知られるSwami Dhyan AkamoがプロデュースしたグループRehabilualが残した唯一作にして国産ニューエイジ傑作『New Child』からの「Yaponesia Sakura」は、その思想に共鳴した小川美潮(チャクラ)や藤本敦夫(Colored Music)といった豪華面が繰り広げるスピリチュアルなアンビエント・ポップ・サウンドが珠玉。
細野晴臣が手掛けた日本のフォークの幻の金字塔『み空』で知られる金延幸子が活動再開後4作目として発表されたアルバムであり、「愛」をテーマにサンフランシスコ在住の経験が落とし込まれた『Sachiko』からの冒頭のフォーク・ソング「朝のひとしずく」は、「み空」の親密な詩世界に通じる澄んだイノセンスを備えた美しい内容。
細野晴臣プロデュースのオキナワン・テクノ歌謡「テクテクマミー」で知られるシンセ・ポップ・バンド、E.S. Islandが残した幻のニューエイジ傑作にして、彼ら夫婦が八丈島で暮らしていた際に「島でのハイでハッピーな日常の波動を音に」したという『南風 from Hachijo』からの「夢風鈴〈土〉」は、とてもトライバルで動的な魅力を備えたニューエイジ歌謡を堪能することが出来ます。
「世界初の民謡ハウス・ミックス」と銘打ち、ジャパニーズ・ハウス名手・寺田創一と、民謡歌手・金沢明子がコラボレーションした作品『金沢明子 HOUSE MIX I』からの「江差追分(前唄) 」では、北海道江差町の日本を代表する民謡が、クラブ・ミュージックというプリズムを通じて、近未来的なサウンド・デザインのアンビエント・ポップへと変貌を遂げています。
1989年から1992年まで活動していた、ヴォイス・アーティストのおおたか静流らによるグループ、Voice From Asiaが、青山スパイラルの展開していたCDレーベルである〈Newsic〉に残していた空想ミニマル傑作『Voice From Asia』からの「Sweet Ong Choh」は、民族楽器を用いた、ピースフルで透き通った響きのトライバル・ミニマル・サウンドが展開されています。
細野晴臣に「彼女の声にはシャーマンが住んでいる」と言わしめた女性シンガーソングライターであり、ヘンリー川原ともコラボレーションしている、宝達奈巳。そのデビュー・アルバムに収録されていた「朝 A-Sa 夢 Yu-Me 雨 A-me 火 Hi 光 Hi-Ka-Ri」は、現在のボーカロイド/合成音声音楽のオーパーツとして、改めて今のリスナーに届くべきポスト・クワイアの秘宝といえます。
マライアの面々がサポートした秋本奈緒美のアルバム『One Night Stand』からの「Tennessee Waltz」もまた、前曲の宝達奈巳と並んで、早すぎたボーカロイド/合成音声音楽のプロトタイプと言うべき楽曲であり、断片的な声ネタ風のヴォーカルと牧歌的で甘美なミニマルなシンセ・サウンド、無機質なマシン・ビートの取り合わせが美しい邦楽史に残る異常楽曲と呼べるでしょう。
コンピレーションのクロージングを飾るのは、AutechreやSeefeel、Sun Electricがリミックスで参加したNav Katzeのアルバム『Gentle & Elegance』からピックアップされた「Heaven Electric」。IDMやアンビエント・テクノ、チルアウトを通過したこの曲は、宇宙音楽にも通じるオプティミズムと和の神秘的なテイストが幻想的に折衷されたアンビエント・ポップの傑作です。
ポスト・ハイパーポップ期~Y2Kリバイバルという激動の時代へ突入した20年代中盤の情景との親和性に満ちた、アンビエント・フィーリング抜群で珠玉のポップ・ミュージックを全12曲収録。

国産サイケ/アシッド・ロックの金字塔White Heavenの創設者であり、ゆらゆら帝国のプロデューサーとして知られる石原洋氏の97年作『Passivité』 が<Black Editions>より初LP化。栗原ミチオ(White Heaven)、亀川千代(ゆらゆら帝国)、志村浩二(Acid Mothers Temple)ら盟友達に支えられた傑作。ロックやサイケデリック・ミュージック、60年代アメリカのサウンド、さらにはジャズ、ボサノヴァ、ソウル、そしてエレクトロニック・ミュージックの要素を取り入れた、日本のアンダーグラウンド・ミュージックにおける重要人物の50年近いキャリアを象徴するコンセプト、フィーリング、そして輝きが凝縮されている、深く個人的で親密な一枚が、メタリックシルバーの新装チップオン・ジャケット、グロス・フィルムラミネート仕上げ。音楽評論家・編集者の松村正人氏による書き下ろしの日本語と英語のライナーノーツ、柴山真治氏によるオリジナル・ノーツ併記で、オリジナル録音のエンジニアを担当した中村宗一郎によるリマスタリング済みのデラックス・エディションにて登場!



永遠の金字塔『Gobi』の〈Astral Industries〉からのアナログ化に続き、超弩級のリリースが到来!オリジナルは、1997年に〈Basic Channel〉の伝説的サブレーベル〈Chain Reaction〉より発表されていた、ドイツのダブ・テクノの偉才Robert Henke a.k.a. Monolakeによる歴史的ファースト・アルバム『Hongkong』が〈Field Records〉より待望のアナログ・リイシュー!!!! MonokakeのRobert HenkeとGerhard Behlesがコンピューター・サイエンスを学び、ベルリンのテクノ・シーンに没頭していた頃に作られたアルバムにして、初期のシングル・コレクション的作品。Porter RicksやVladislav Delayといったレジェンドが残した画期的な作品と並んで、このジャンルのクラシックとしての重要なリスニング体験を担う作品です。リマスタリング仕様。初めて完全なダブル12インチ・パッケージとしての発売。ヘンケ自身が「25年経った今でも、このレコードは私にとって様々な意味で計り知れない価値を持っている」と説明しているように。実験的なテクノの進化を語る上で欠かせない作品の決定版です!※入荷時よりスリーブ上部にダメージございます、予めご了承くださいませ。

Dieter Schnebelに師事したブラジルの現代音楽家であり、1980年代後半からベルリンで活動、同郷のSilvia Ocougneとともに、90年代のArnold DreyblattのOrchestra of Excited Stringsで演奏していたChico Melloと、アルト・サックス奏者Helinho Brandãoによる1984年のセルフ・タイトル作品が、Oren Ambarchi主宰の豪州の前衛レーベル〈Black Truffle〉よりアナログ・リイシュー。〈Edition Wandelweiser〉の初期の、かなり異例のリリース『musica brasileira de(s)composta』にて、MPBの名曲の急進的で陽気な解体をプロデュースしていたChico Melloが、渡欧前に残した唯一の録音作。ソロ・サックスの即興演奏から、ミニマリズム、アコースティック・サウンド・アート、そしてEdu LoboやMilton Nascimentoを彷彿とさせる哀愁漂うメロディックな感性を結びつける、緻密にレイヤーされたアンサンブル作品まで多岐にわたる全6曲を収録。
廃盤。SUBLIME FREQUENCIESのリリースで一躍有名になったGROUP INERANEにも通じる、ニジェール共和国サイケデリア!
Sublime Frequenciesに見出されたあのGroup Ineraneと同郷。西アフリカ、ニジェール共和国のトゥアレグ族ギタリスト、Mdou Moctar(サハラ砂漠のMP3音源を収録したコンピ「Music From Saharan Cellphones」で火が着いた)のデビュー・アルバムが登場!レフティ・ストラトのミニマルな演奏によって、恍惚へと向けて突き進んでいくサハラン・トランス・ミュージック!ファズの利いたトランシーな演奏だけでなく、アコースティックギターの美しく瞑想的な曲も収録。特にアコースティック曲は全てのアフリカ音楽好きに聴いていただきたい素晴らし過ぎる演奏。Group Ineraneに全くひけを取らない素晴らしい内容です。限定500枚。


(数量限定/日本語帯付き)クラウト・ロックの意匠を借りた反復とモータリック・ビート。ノイジーでエクスペリメンタルな音像が描き出す異色作。
本作は、オリジナル・メンバーのゲインやサディエールにメアリー・ハンセンやアンディ・ラムゼイらを加えた、その後のステ レオラブの基盤を築いたラインナップで制作された初めてのアルバムになる。本作のサウンドは彼らを印象付けた『Emperor Tomato Ketchup』以降のそれとは大きく異なり、音楽的な中核を占めているのが所謂クラウト・ロックの意匠を借りた反復と モータリック・ビートである。さらに加えて特徴的なのが、60年代 のヴェルヴェット・アンダーグラ ウンドのようなサイケデリック・ミュージックとしてのドローンやホワイトノイズの援用である。ノイジーでエクスペリメンタルな趣向が彩り、彼らのディスコグラフィーのなかでも際立つ異質さによって、今あらためて聴き返してもインパクトの色褪せない作品である。

(数量限定/日本語帯付き)時代に愛された名作。プロデューサーにジョン・マッケンタイア (トータス)、アンディ・トマ (マウス・オン・マーズ)を迎え、同時代において他に追随を許さないほどの多様性を備えた必聴盤。
今作『Dots and Loops』を聴いていると、このアルバムほど時代に愛された作品はポピュラー・ミュージック史を見渡してもそうはないのではないかと思えてくる。IDMの代表的存在にして異形のユニットであるドイツのマウス・オン・マーズや、ポストロックを牽引するロック・バンド、トータスのジョン・マッケンタイアとダグラス・マコームス、ザ・ビーチ・ボーイズの薫陶を受けながら稀代のチェンバー・ポップを作り上げたザ・ハイ・ラマズのショーン・オヘイガンやマルクス・ホルダウェイといった、90年代に破竹の勢いで才覚を発揮し時代を塗り替えていった音楽家たちの参加はもちろん、のちに日本の渋谷系周辺にも影響を与えることになるイージー・リスニング〜ラウンジ/モンド・ミュージックとしての機能性、ステレオラブにとって初めてコンピューターを用いて作られたアルバムであることなどは、まさに90年代的というほかない。今作は上質なポップスの衣をまといながらも、本作における音楽的要素や文脈は同時代において他に追随を許さないほどの多様性をはらんでいる。『Dots and Loops』はあまりにも時代に愛された作品であり、そうであるからこそ時代を越えた傑作になったのだ。

(数量限定/日本語帯付き)時代の転換期に生まれた重要作。メンバーの死を乗り越え、激動の時期を迎えたバンドが、デュアル・モノ録音を採用するなど実験性を取り戻し完成させたセルフプロデュース作。
メアリー・ハンセンの早すぎる死、ポスト・ロック〜音響派のシーンの失速、時代が転換期を迎えた中、逆境を乗り越え完成させた本作。フランスに設立したプライベート・スタジオ、INSTANT Oで制作された初のアルバムでもあり、長く続いたジョン・マッケンタイア(及びジム・オルーク)との連携から離れ、セルフプロデュースを行っている。左右のチャンネルで別々の演奏を録音する〈デュアル・モノ〉というトリッキーな手法を取り入れるなど実験性を取り戻し、前作までのクールな音響ポップスとは対照的に、『Margerine Eclipse』はアッパーで濃密なアルバムに仕上がっている。ボーナストラックとして同時期にリリースされた2003年のEP『Instant 0 in the Universe』と2004年のシングル「Rose, My Rocket-Brain!」の全トラックを収録。
