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ノワールで漆黒な、ポスト・インダストリアル以降のヒップホップの一大傑作!ラゴスからロンドン、そして、ニューヨークへと伸びる靭帯。ディアスポラを横断しながら、ブルース、ヒップホップ、フリージャズ、アンビエント、ゴスペルの暗い色調をキリスト教の神話やヨルバ族の民間伝承と繋ぎ留めていく、Honourの昨年の〈PAN〉からのデビュー・アルバム『Àlááfíà』が遂にアナログ化。映画的であると同時に絵画的でもある本作は、神の詩的な深遠さ、記憶に残る夢、思いがけない何気ない会話、フィールド・レコーディング、文学、一時的なもの、個人のアーカイブからインスピレーションを得た、生と死と愛をテーマにした瞑想が詰め込まれたものとなっています。
1930年代のギリシャ音楽を再発したことでも話題となった新鋭レーベルで、Mississippi配給のOlvido Recordsからは、ケニアのアコースティックギターの名手、George Mukabiの激レア楽曲をコンパイルしたコンピレーションが登場!!!!
彼の地元の音楽スタイルであるという、”nyatiti lyre”や”sukuti”をバウンシングした”omutibo”ギタースタイルの彼の音楽は、Mukabiが1963年に亡くなるまでの間に西アフリカから東アフリカまで広まったそうな。ケニアの歌い継がれる伝統的で素朴な弾き語り。ものすごくファンキーでミストーンを許さないギター。古い録音でもしっかり爪弾くギター、シンプルなパーカッション、力強い歌唱が記録されています。お酒でも飲みながら一緒にハミングしたくなるような幸せなグルーヴが鳴り響いています。ドキュメントのようなノリで聴かずとも、今もなおこの録音の素晴らしさは変わることがないでしょう。聴き手ある限り。
Seu Jorge、Arthur Verocai、Arlindo Cruzといった伝説的な音楽家たちにインスパイアされ、自も仕事を共にしている、ラテン・グラミー賞にノミネートされたブラジルの現代の最高峰のアーティストのRogê。ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ(MPB)の復興において重要な人物であり、20年以上にわたる豊かなキャリアを持ち、7枚のソロアルバムをリリースしている彼が昨年〈Diamond West Records〉からリリースした、米国デビューアルバム『Curyman』の続編『Curyman II』が登場。メランコリックでどこか覚めた、しかし、サウダージに満ちた美しい楽曲が、透き通りつつもエロスを漂わせるRogêのヴォーカルと、鮮やかにかき鳴らされるギターに彩られています。彼の作品には単なる陽気さやユーフォリアでは片付けられない悲しみの気配が常に流れていますが、その美しさが存分に発揮された名作です。
The Monophonicsのフロントマンとして知られるKelly Finniganによる最新ソロ・リリース作品『A Lover Was Born』が、当店お馴染みのモダン・ソウル聖地〈Colemine Records〉からアナログ・リリース。〈King〉や〈Curtom〉〈Dakar〉〈Bodie Recording Company〉といったアメリカ中西部の最高のソウル・レーベルの伝統に根ざした全11曲を収録。フィニガンの見事なディープソウルへのアプローチを堪能できる”Walk Away from Me”と”Love (Your Pain Goes Deep)”、ブームバップが浸透するハードヒット曲”His Love Ain’t Real”に”Cold World”、魂を揺さぶるアルバムのエンディング”Count Me Out”など、Otis ReddingやLee MosesのようなR&Bシャウターの最高の伝統に則った生々しく素朴なヴォーカルが満載です。
김반월키 Kimbanourke (キムバヌーク) は1999年韓国生まれのシンガー・ソングライター。韓国の空中泥棒(公衆道徳)とアメリカのスフィアン・スティーヴンスの影響を受けて、ギターとハーモニーで音を作りはじめる。別のシューゲイズプロジェクトも進行しており、そこで培った技術もこのソロ・1st アルバムにもポジティブに影響している。2024年にデジタル配信のみでリリースされたアルバム『빈자리 (Binjari) / Absence』では満たされない心の想いを歌っており、アコースティックなサウンドにのせて歌われる韓国語が新しくも懐かしい気持ちになる素晴らしいアルバムです。デジタル配信の半年後に京都のGG RECORDSからリリース。
オリジナルは現在入手困難!DJ Lostboi名義でもPost-Trance Ambientと言うべきデコンスラクテッド・クラブ/ポスト・クラブ以降の特異で孤独なサウンドスケープと音響を織り上げてきたフランスの実験的な女性アンビエント作家、DJであり、Dark0やMerely、Kamixloの弟のUli Kらとの仕事も知られるBarbara Bracciniの変名Malibu。ArcaやMykki Blanco、Chino Amobi、Fatima Al Qadiri、Gobbyといった10年代以降の数々の先鋭的アクトを世に送り出したNYの名門〈UNO NYC〉こと〈UNO〉から22年に当初CDとカセットで発表されていた傑作『Palaces of Pity』が、ボーナストラックを追加したスペシャル・エディション仕様で待望のアナログ化!透徹された天上的な音響を軸に、そこに溶け込んでいくヴォーカルやストリングス、ギターのアンビエンスが甘美で珠玉な、近年のアンビエント作品でも実に稀有な名作。RadioheadやArca、Mica Leviなどの作品にも携わるチェロ奏者Oliver Coatesも参加。力強く推薦できる内容です!

Andy StottやDemdike Stare、DeepChordといった数々の実験的なアクトを揃える現行エクスペリメンタル・シーンに君臨する名門中の名門こと〈Modern Love〉からは、昨今人気な限定プレスの7インチ作品シリーズのニュー・タイトルがまたしてもドロップ!〈12th Isle〉からも作品を送り出していたグラスゴーの実験的作家/シンガーのLucy Duncombeによる最新シングル作品『Sunset, She Exclaims』がリリース。ボブ・ディランの恋人であったボニー・ビーチャーが残した唯一無二のカルト・バラード"Come Wander With Me"の素晴らしいカバーに、自身の特徴的な音声合成による声の実験を織り込んだ、モダン・クラシカルのデコンストラクションとして極めて秀逸かつ優美な内容を収めた逸品!

ジャマイカ・ミュージック黄金時代の偉大なサックス奏者にして最重要サイドマン、長く輝かしいキャリアの中で何百枚もの作品への参加で知られる、故 デッドリー ・ヘッドリー・ベネットが1982年にリリースした唯一無二のソロLPが遂に待望の再発決定!
デッドリー ・ヘッドリー・ベネットは、本作のタイトルにもなっている名ミュージシャンを多数輩出したジャマイカのアルファ・ボーイズ・スクールを経て、1960年代から70年代にかけてはボブ・マーリーやアルトン・エリスといったスターたちのバックを務め、サウンド・ディメンション、アグロベーターズ、レヴォリューショナリーズ、ソウル・シンジケートなどの有名なグループで重要な役割を果たし、コクソン・ドッドやバニー・リーといった伝説的なプロデューサーたちとも仕事をした。 1982年にリリースされた本作は、エイドリアン・シャーウッドがプロデュースしヘッドリー・ベネットのユニークな才能のショーケース作品として、スタイル・スコット、ビム・シャーマン、ジョージ・オーバン、リザード・ローガン、クルーシャル・トニー、ボンジョ・アイヤビンギ・ノアなど、当時の<ON-U Sound>が誇る精鋭部隊をこのセットのために集結させ完成。また、アルファ・ボーイズ・スクール時代からの盟友である名トロンボーン奏者リコ・ロドリゲスも2曲に参加している。 Vinylはフランク・メリットがThe Carveryでリカット。

(数量限定/ブラック・ヴァイナル/Indie Exclusive/日本語帯付き)トム・ヨーク x ジョニー・グリーンウッド x トム・スキナーによるバンド、ザ・スマイルが飽くなきクリエイティビティと芸術性が爆発した3rdアルバム『Cutouts』を〈XL Recordings〉からリリース。
2022年6月に破格の1stアルバム『A Light for Attracting Attention』で鮮烈なデビューを飾り、2024年1月には、Pitchforkに「現時点でのベストアルバム」と評されたほか、The Needle Drop、Consequence、Brooklyn Vegan、Treblezine、Spinといったメディアからも素晴らしい賞賛を受け、UKアルバム・チャートで3位にチャートインした2ndアルバム『Wall of Eyes』をリリースしたザ・スマイル。2ndアルバムと同年10月にリリースするのがこの3rdアルバム『Cutouts』である。
本作は、OxfordとAbbey Road Studiosで『Wall Of Eyes』と同じ時期にレコーディングされ、ロンドン・コンテンポラリー・オーケストラによるストリングスのアレンジメントがフィーチャーされている。プロデューサーは『Wall of Eyes』やトム・ヨークのソロ最新作『Confidenza』、レディオヘッド『A Moon Shaped Pool』などをこれまで務めてきたサム・ペッツ・デイビーズが担当し、マスタリングは『Wall of Eyes』と同じグレッグ・カルビが起用されている。また、アルバム・アートワークはスタンリー・ドンウッドとトム・ヨークがレコーディング中に描いたものだ。2024年3月のザ・スマイルのUKツアー中に『Cutouts』から数曲が初公開されており、1年に2枚のアルバムをリリースするというハイペースな制作にも関わらず、その飽くなきクリエイティビティと芸術性が爆発することにより、桁違いのスケール感を纏う、まさにスーパー・バンドと呼ぶに相応しい内容のアルバムとなっている。
2020年に『Sixteen Oceans』、『Parallel』、『871』の3枚組をリリースして以来、シーンの至る所に顔を見せているFour Tet。SkrillexやFred again..との終日公演や、Madvillain、Burial、Thom Yorkeらとの絶賛されたコラボレーションに至るまで活躍の目覚ましい彼のより多面的な世界が垣間見れる最新アルバム『Three』をストックしました。Four Tetの持つすべての魅力を融合させたと言うべきアルバムであり、アンビエントな音響が鋭利なクラブビートと出会い、美しいMIDIの音色がノイズや繊細なテクスチャーとともに鳴り響き、ヒップホップ、フォーク、エレクトロニック、そしてアブストラクトな音楽からインスピレーションを得た多様な影響が、非常に甘美に結びついていく様が見事です。

EmptysetやMIRA新伝統、Aho Ssan、Rắn Cạp Đuôi、Roly Porterといった世界各地の実に強力な面々による、電子音楽の先端を切り拓く画期的な作品群を送り出し、近年明らかにその最盛期をさらに更新している〈Subtext Recordings〉からの最新作。厚みを増すカイロのアンダーグラウンド・エレクトロニック・シーンの中心を担う存在であり、Lee Gamble主宰の〈UIQ〉やイタリアの尖鋭〈Haunter Records〉、〈Boomkat Editions〉などから傑出した作品を放ってきたエジプトのポスト・クラブ/デコンストラクテッド・クラブ名手、Zuliによる24年作のLP盤が遂に登場。コラボレーターとしてMICHAELBRAILEY、Coby Sey、そして、同じくエジプトの実験的アーティストであるAbdullah Miniawyといった豪華ゲストが参加。アンビエントやトリップホップ、インダストリアル・ミュージック、シンフォニックノイズの境界に火を付けるような、鮮やかであり魂を探求する力強さに満ちた多色反射的なエピックコラージュ作品。

90年代にRude FMで活躍したOG海賊ラジオDJであり、East ManやImaginary Forcesといった変名では〈Planet Mu〉や〈Entr'acte〉〈Kyou Records〉などから作品を送り出してきたロンドンを拠点に活動するDJ、電子音楽家のAnthoney J Hartのカルト人気名義Basic Rhythmによる最新10インチシングル盤『Corner Crew / Driller』が〈Artikal Music〉から登場。Imaginary Forces名義時代より刺激的なノイズ/テクノ作品を生み出してきた鬼才。16年に始動して以来UK Bassへの強力な献身を続けてきたBasic Rhythm名義での最新2曲を収めた内容の本作は、地下海賊ラジオDJ OGとしての美学が、アトモスフェリック&レイヴィーなJungle/DnBサウンドへ落とし込まれた傑作。近年はJungle, DnB, Grime, Rave等からの影響と、インダストリアルなサウンドデザインを軸にかなり一貫した音楽性を展開し続けており、好きな人はとことんハマる作家です。限定200部。
Seekersinternationalともコラボレーション。レイヴ・サウンドからドラムンベース、ダブステップ、フットワーク、ジャングルまでも横断してきたブリストルの名DJ/プロデューサー、Om Unit。〈Planet Mu〉でのMachinedrumとの仕事やD&Bの御大レーベル〈Metalheadz〉、dBridgeの〈xit Records〉など各所から独特の作品をリリースし評価を得た彼が2024年にリリースしたEP作品『Fragments』をストック。数ヶ月に渡って収められた様々なスタジオジャムからの音源からなるヴァラエティ豊かなブレイク満載の内容。〈Klasse Wrecks〉主宰のMr.Hoによる"Citrus"のリミックスも収録。
カナダのエクスペリメンタル・ダブ魔人Seekersinternationalや本邦のポストクラブを牽引するT5UMUT5UMU、ダビーUKハードコア・レイヴ/ミュータント・グライムの魔人Low End Activistといった数々の尖鋭アクトを取り揃えるブリストルのベースミュージック/レフトフィールドダンスサウンドの聖地〈Sneaker Social Club〉から新物件!同地を拠点に活動するプロデューサー、DJ、ヴィジュアル・アーティストであり自身のレーベル〈Western Lore〉を中心に数々の卓越的な作品を送り出してきたAlex Evesonによるソロ・プロジェクトDead Man's ChestとKing Kutlassによる最新コラボレーション作『Trip II Insanity』が登場。レイヴィーで高速な凶悪ブレイクビーツ〜ジャングル〜ハードコアを全6曲収録!壮絶かつ破壊力満点の内容です!
ロンドン拠点のダブステップ・プロデューサー/DJであり、主に自身の〈System Music〉および〈VIVEK〉レーベルで画期的なトラックをリリースし、伝説的なイベント〈System〉の企画と主催を行い、多くの新進気鋭の才能を世に送り出してきたV.I.V.E.Kによる、名門〈ZamZam Sounds〉からの最新シングル『Illusions Dub』が到着。非常に重いバルブベースと強烈なキックが特徴的であり、破壊力溢れるパーカッション、インダストリアルなスネア、ポストパンクの雰囲気、美しいメロディーで豊かに飾られた"Illusions Dub"と荒々しく響き渡るそのRaw Dubリミックスの2曲を収録。
スペイン・バルセロナを拠点に活動するレフトフィールドで実験的ダブ・バンドSTAによる”大人のためのダブ”が収められた最新作『Cobra y la hermandad de la uva』が自身らのレーベル〈STAndrius〉よりアナログ・リリースされました。実験的かつ電子的、そしてアナログ的でありながらもとても繊細なテクスチャーで仕上げられたアウトナショナルなサウンドを展開した素晴らしいアルバム。
DeadbeatやBabe Roots、Kazufumi Kodamaといった面々による傑出した作品をリリースし、その多くが現在レア化しているという、Undefined主宰のカルト人気レーベル〈Newdubhall〉からの強力物件を遂に入手!Aphex Twinのアンビエントを彷彿とさせるサウンドや数々のコラボレーションを通じて傑出した作品群を生み出してきたポーランドのミュージシャン/電子音楽家のHatti VattiことPiotr Kalińskiと、〈U Know Me Records〉などからの作品も知られる同国のDJ、Daniel Szlajndaによる先鋭的ダブユニットであるJANKAによる2024年度EP作品『Piesek Dub』が10インチ・リリースされました!
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Babe Roots、Deadbeat、Elementなど国内外のレフトフィールドなモダン・エレクトロニック・ダブのアーティストをリリースする、Undefined主宰のNewdubhall。第6弾は、ポーランドのデュオ、Jankaをフィーチャーする。
Jankaはダニエル・シュラインダ(Daniel Szlajnda)とピョートル カリンスキ(Piotr Kaliński)からなるユニット。ダニエルは本名名義で、実験的なアンビエント・テクノ、IDM的な作品を、さらにはDaniel Drumz名義ではビート・ミュージックを、どちらの名義もその拠点となるワルシャワのレーベル〈U Know Me Records〉などからアルバム・サイズの作品を複数リリースしている。そしてピョートルも主にHatti Vatti名義でリリースを重ね、ダブをひとつの起点としつつジャングル、アンビエント、ダウンテンポ、ジャズ、IDMなどジャンルを横断的に表現するアーティストと言えるだろう。まさにポーランドの実力派とも言えるこのふたりのユニットだ。Jankaとしては〈U Know Me Records〉を拠点に、2018年にそのお披露目となるシングル「Krzyżacy EP」を、そして2021年にはアルバム『MIDI Life Crisis』をリリースしている。アルバムでは、ジャングル~ジュークとIDMが絶妙に溶け込んだ冒険心に満ちあふれたリズム・デリバリーでオリジナリティ溢れるモダン・エレクトロニック・ダブ・サウンドを奏でている。本場UKとのパイプも太い、同地ポーランドを代表するダブ・レーベル〈Moonshine Recordings〉のコンピ『Dub meets Techno』にも楽曲を提供、またV.I.V.E.K が運営するロンドンのダブステップ名門〈System Music〉からもアルバム・サイズの作品をリリース予定など、今後、さらなるワールドワイドでの活躍が予見されるプロジェクトでもある。
とそんな彼らのNewdubhallからのリリースとなる10インチ「Piesek Dub / Nemurō Dub」。本作はリズムの先鋭的な冒険心と、そしてフィールド・レコーディングやコラージュなどの音響実験という、まさに彼らのサウンドを凝縮した1枚であり、日本へ、そして世界へとその才覚を知らしめる作品と言えるだろう「Piesek Dub」は、ジャングルの亡霊のようなダブ・ジョーンとも言える楽曲で、痙攣するジャングルをダブ・ミックスによって残像へと変化させることによって、ジューク的なグルーヴも想起させるダブ・サウンド、そして「Nemurō Dub」は、電子変調された子供たちの喧噪と相反するようにフリーキーな電子音が展開する、白昼夢へとトリップするヘヴィーなダーク・ダブ・アンビエントとなっている。実はこれまでにダニエルはアルバムに『こもれび』、ピョートルはフリージャズ・アンビエント・プロジェクト、ヒノデ・テープスと名付けるなど、日本になみなみならぬ関心を寄せていることがうかがえる。本作のリリースもJankaからNewdubhallへのデモのアプローチによって実現したものだという。それ故に本作のリリース、そして時を同じくして行われる来日公演は彼らにとって特別なものとなるのではないだろうか。世界的なベテラン・アーティストから、さらにはローカルな俊英も「サウンド」を価値基準に紹介するレーベル、Newdubhallのある種の確固たる姿勢も示す作品でもある。(河村祐介)

母親の弾くエリック・サティのピアノにインスピレーションを受けて制作した、まさに”家具の音楽ミーツDUB”な破格の傑作が当店でもヒットを記録したドイツ・ハンブルク拠点のダブ・プロデューサー、Prince Istariによる最新アルバムであり「人工知能の邪悪な呪いを解く」ことを主題にダブ・サイエンスをさらに深く掘り下げた作品『Rids The World From The Evil Curse Of The A.I.』をアナログ・リリース。機械学習の呪いに引き込まれるグラインド・クンビア・ダブ・トラック"Curse Of Machine Learning"、ワイルドなスネア・ロールがオフビートのエコー・リディム・セクションとぶつかり合い、神経をすり減らすような"Artificial Neural Network"で、リラックスしたアラベスクのワンドロップ・リディムと音声合成ボーカルが素晴らしい"Large Language Models"など実験的な珠玉なダブ・トラックの数々を収録。限定300部。

1990年代のポーランドで、当時の先駆的なラップレコードを聴きながら育った音楽プロデューサー、グラフィック・デザイナー、オーディオ・ディレクターであり、1988やPrzemysław Jankowiakとしての名前でも知られる2K88によるアルバム『SHAME』が、同国の名音楽フェスティヴァル〈Unsound〉のレーベル部門から登場。ダーク・アンビエント、ダブ、グライム、ジャングルなどから受けたインスピレーションとサンプリングへの実験精神が、薄暗い都会的なリズムや重厚なナイトクラブのベースライン、偏執的なプロダクションへと落とし込まれたUKベース/インストゥルメンタル・ヒップホップの傑作。

ケニア出身/ベルリン在住のサウンド・アーティストであり、〈Subtext〉や〈Editions Mego〉などからのリリースも知られるKMRUも2曲で参加。Lana Del Reyのギタリスト/音楽監督であり、絶賛された彼女のフルアルバム『Ultraviolence』で3曲の作詞作曲を担当したロサンゼルスを拠点とする作曲家Blake Leeによるデビュー・アルバム『No Sound In Space』がベルリンの新鋭レーベル〈OFNOT〉よりアナログ・リリース。広大な氷河のような、凍てつくサウンドスケープと幻想的な空間構築が優美な破格の実験的アンビエント/ドローン作品!Lawrence Englishが〈Negative Space〉にてマスタリング。Andreas ‘Lupo’ Lubichによるカッティングと版質も万全!限定200部。

スウェーデンのカルト人気アクトCivilistjävel!!やPrincess Diana Of Wales (Laila Sakini)、Princess Diana Of Walesといった先鋭的な面々を揃える名所〈FELT〉の主宰者であり、〈Posh Isolation〉や〈Numbers.〉などからのリリースも知られるエディンバラ出身/コペンハーゲン拠点の実験的ダンス・ミュージック・プロデューサーPerkoが、本名名義Fergus Jonesとしてのデビュー・アルバム『Ephemera』を〈Numbers.〉より発表。Huerco S、James K、Koreless、Laila Sakiniといった才気溢れるミュージシャンが集結。自身の内面的な旅を体現した親密な作風の本作では、音響的にも感情的にもこれまで以上に幅広い内容の作品となっており、本能や激しさ、触覚、陶酔感を強調した、チルアウトで超越的なアンビエント/ダンス・ミュージックに仕上がっています。名匠Noel Summervilleによるマスタリング仕様。

Flying LotusのBrainfeederからも作品をリリースしている新世代のニューエイジャー、Matthewdavid率いる、LAのLeaving Recordsからは、「体の性に関する様々な機能・形・発達が、一般的に『男』『女』とされる典型的な状態と一致しない部分がある」インターセックス(DSD)であることをカミング・アウトしている、LA拠点の東南アジア系のミュージシャンである、Ana Roxanneのデビュー作が堂々リリース!性とアイデンティティのテーマを探っているAnaは、自身のコミュニティのための声であること、インターセックスの若者のための社会的正義について語ることへと捧げ始めました。ベイエイアで移民系の両親の元に生まれたAnaは母親によるR&BのCDコレクションに影響を受けて歌うことを始め、カトリックの教会にて聖歌隊オタクになってしまったAnaは、宗教的な大衆や自身の通うカトリック高校のジャズ・アンサンブル、また、家族の集まりなど、あらゆる場所で歌う機会を見つけていました。2013年にはインドのウッタルカンドで数ヶ月を過ごし、ここで出会った北インド古典音楽の師との生活や勉強を通して、芸術としての声に対する自身の見通しに大きな影響を受けています。これらの出来事の通り、カトリックの聖歌や、北インドの古典音楽のヒンドゥースターニー音楽、80s/90sのR&Bなどにインスパイアされたような本作は、ディヴォーショナル極まりないイーサリアル・ニューエイジの大傑作。Visible CloaksやOneohtrix Point Neverなどといったテン年代ニューエイジの重要アクトとはまた違った文脈から登場しているというのも興味深い点です。

発売前に完売した人気作、2ndプレス分入荷です。お見逃し無く!Leyland Kirbyなどのファンにも!ここ数年に渡り、アヴァン音楽ファンにカルト人気を博しているドイツ拠点のエクスペリメンタル・フォーク・デュオ、"Brannten Schnüre"の片割れとしても活動するChristian Schoppikによる変名ソロプロジェクトLäuten der Seele。待望の2024年4thアルバム最新作が、実験的パーカッショニストValentina Magalettiも参加していた大人気ユニットTomagaを輩出したことでも知られるフランスの実験音楽レーベル〈Hands In The Dark〉より堂々アナログ・リリース!
「Die Mariengrotte als Trinkwasseraufbereitungsanlage(2022年)」、「Ertrunken im seichtesten Gewässer(2023年)」に続く三部作最終章に位置付けされる作品で、「Entschluss, Abschied & Aufbruch」/「決断、別れ、出発」から「Verirrung, Ankunft & Erlösung」/「失われた道、到着、救済」に至るまで精神の崇高な運命的成就をテーマに、本作では主にクラシック音楽を中心に緻密でシネマティックなコラージュ的手法により再編成し、壮大で褪色した音響空間を構築。限定300部。下半期ベスト級の作品としてレコメンドします!

2020年発表の傑作が、待望のヴァイナル復刻!新たなるアンビエント/ニューエイジ大名盤が誕生、吉村弘や芦川聡等の日本の80年代の環境音楽/アンビエントを始め、Gigi Masin、H.Takahashi、Mary Lattimoreなどが好きな方にも必携の内容です!〈Rotifer〉や〈Inner Islands〉〈Leaving Records〉などと並び、世界的なムーブメントとなったニューエイジ・リバイバルを地下カセット・シーンから押し広げたカリフォルニア・オークランドの名レーベル〈Constellation Tatsu〉からは、イタリア・ローマ出身、現在スコットランド・グラスゴーに拠点を置くミュージシャン/サウンド・デザイナー、Loris S. Saridのデビュー・アルバム! これは良すぎるーーー!吉村弘、H.Takahashi、Joseph Shabasonまでも一手に繋ぎ留め、その先さえも見据えた新鋭作家が到来。今年の冬に、アパートの窓辺で育てた小さなトマトの世話をしていたことをきっかけに、トマト農園へと捧げる音楽として制作された、まさに「植物のための環境音楽」とも言える一枚。〈Leaving Records〉がリリースしたGreen-HouseのデビューEPにして、「植物の生命とそれらを育てる人々のコミュケーション」というコンセプトの基に製作された「Six Songs for Invisible Gardens」と対になる一作!「シンプルさの中にある何気ない勇気と、何気ないものの美しさと軽さへのオマージュ」とされており、日本の環境音楽にも通じる、引きの美しさや静けさを愛でる世界観やミニマリズムが透徹された一大傑作なオーガニック・アンビエント/ニューエイジ。この美しさは反則、これは個人的にも20年度ベスト・アンビエント!大・大・大・大・大推薦!!!!
