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インド映画音楽の黄金期を築いた作曲家デュオShankar–Jaikishan が、1968年に残した伝説的クロスオーバー作『Raga Jazz Style』。インド古典音楽のラーガを題材にしながら、ボンベイのジャズ・ミュージシャンたちを集めて制作されたインド発ジャズ・フュージョンの先駆的アルバムで、全11曲は「Todi」「Bhairav」「Malkauns」など、すべて古典ラーガをモチーフに構成。シタールの名手Rais Khan、サックスのManohari Singh、ドラマーLeslie Godinhoらが参加し、ラーガの旋律美とスウィングするジャズ・リズムが鮮やかに融合する。伝統的なラーガの情緒を保ちながら、ホーン、ギター、ドラムが軽快に絡むことで、厳粛さと都会的な軽さが同居する独特のサウンドが生まれ、曲ごとにラーガの性格が異なることで多彩なムードが次々と現れる様は、まるでインド古典音楽をジャズで旅するような聴き心地。時代を超えて評価される名盤。

ロックマガジン編集長、阿木譲氏の率いた関西アンダーグラウンドの牙城にして、国産初期エクスペリメンタル/プロト・テクノの聖地〈Vanity Records〉に残された作品群の中でも、特に際立ったアヴァン世界を提示した男女ユニットTolerance。日本のインダストリアル/ポストパンク史に残る81年の2ndアルバムにしてラスト・アルバムである『Divin』が〈Mesh Key〉から単独アナログ再発!前作『anonym』で見られたピアノやギターなどを用いたフリーフォームな楽器演奏の側面は後退し、リズムマシンとシンセサイザーをメインとした電子音楽へと大きく歩を進めた作風な、日本のインダストリアル/ポストパンク史に残る名作。
Brian EnoやRobert Fripp、またSonic YouthやMy Bloody Valentineからインスパイアされた音響ドローン・ギター・サウンド!90年代には「最も才能豊かで革新的なギタリストの一人」と称され、そして、Sonic Youthのメンバーたちにも愛されたポルトガルの一大音響作家、Rafael Toralが英国Touchより2001年にリリースしていたフィードバック・ドローンの超傑作。
時間の流れが倍遅くなったかのような緑のムード、King Tubbyによる控えめなダブ処理により、Augustus Pablo卓越したメロディカの魅力を更に引き出し、ストイックでエキゾチズム漂うファー・イースト・サウンドを堪能できる75年発表の名盤。
テュードアの84年にリリースされたLPに、CD化にあたって新たに「PHONEMES(1981)」を追加収録。ゴードン・ムンマ設計の複合モジュレーター、小杉武久のエレクトロニック・ヴァイオリン等を音源に用い、硬質な不定形ビートを打ち出す「PULSERS」、小杉武久のヴォーカリゼーションに加え電子回路が強烈な「UNTITLED」と、テュードアの自作アナログ電子回路が堪能できます。電子音楽の名盤です!




ドイツのプロデューサーDisruptがSFサンプルを散りばめた奇天烈なデジタル・リディムを軸に、チープなシンセや8bit音源、異世界的エフェクトを自在に操って描き出す、2009年に〈Jahtari〉初のLP作品としてリリースされ、レーベルの方向性を決定づけた8bitダブ宇宙の決定盤『The Bass Has Left The Building』がめでたくリイシュー。ローファイながら奥行きのあるコズミックな質感が全編を包み込み、ベルリンのDubplates & MasteringでPeak Time CGB1が手がけたローエンドが、サウンドシステム仕様の強烈な重低音を実現している。美空ひばり「リンゴ追分」をチップチューン×デジダブ化した異色カヴァー「SEGA Beats」、ゲーム音楽的センスが炸裂する「Berzerk Dub」、Kiki Hitomi「Nightwalkers」のインスト版「Echobombing」など、ファン垂涎の重要曲を網羅。オリジナルから時を経てもなお、その革新性と中毒性はまったく色褪せない大名盤。

スピリチュアル・ジャズの命脈へと連なる生ける伝説Pharoah Sandersが、Impulse!在籍末期に残した重要作『Elevation』。1973年のライブ録音を中心に構成され、アフリカン・パーカッションや民族楽器を多用した、彼の祈りの音楽が最も生々しく刻まれたアルバムで、18分に及ぶタイトル曲は、Joe Bonnerの反復するピアノと多層的なパーカッションがトランス感を生み、サンダースのテナーが空間を切り裂くように高揚していく儀式的な圧巻の演奏。静謐なドローンが漂う「Greeting to Saud」、荒れ狂うインプロが展開する「The Gathering」など、静と爆発が交互に訪れるダイナミクスが本作の魅力を際立たせている。『Karma』『Thembi』と並ぶ名盤であり、深い祈りと野性的なエネルギーが同居する、Pharaoh Sanders、そして70年代スピリチュアル・ジャズの核心に触れられる1枚。

Meditationsでもベストセラーだった人気ボックスセットが、待望の再プレスです。さすが、INA-GRM!Bernard Parmegiani、Luc Ferrari、Francois Bayleなどの箱物に続き、またしても名編集盤が登場です!チベットと電子音楽を合一させたグル、Eliane Radigueのディスコグラフィーを辿る14枚組ボックス・セットが豪華ブックレット付きでリリース!フランスのRTFスタジオでミュージック・コンクレートの創始者である、Pierre SchaefferやPierre Henryといった巨星に師事し、数十年間に渡り、深淵なる電子音楽を作り上げてきた彼女の歴史的アーカイブがここに!今では入手困難なタイトルを含む、CDフォーマットでリリースされた名作の多くを収録した14枚組ボックス。MetamkineのミニCD「Biogenesis」まで収録した、ラディーグ・ファン必携のアイテムです。80ページにも渡るブックレットが付属(仏/英)。
テキサスが生んだスロウ・クラウトの旗手The American Analog Setの第2章にあたる時期のスタジオ録音を完全収録した〈Numero Group〉渾身の6枚組ボックスセット。『Know By Heart』『Promise Of Love』『Set Free』の名作3タイトルに加え、EP『Everything Ends In Spring』、さらにシングル、B面曲、別テイク、アウトテイクを収めた2枚の追加ディスクを含む完全版。付属の36ページ・ブックレットには、ポストY2K期の写真や手書きメモがあふれんばかりに掲載され、当時の空気感をそのまま封じ込めている。淡いギターのアルペジオ、囁くようなボーカル、ミニマルな反復が生む静謐なサウンドは、スロウコア/ドリームポップの美学を凝縮したThe American Analog Setの真骨頂。
シューゲイザーとアンビエントの境界を探るlovesliescrushingの名作デビュー作『Bloweyelashwish』。1992年、12弦ギターと4トラックのカセットMTR、ループペダル、そして深いリヴァーブだけで組み立てられた音響は、きらめきと靄が入り混じる夢のような質感をもっており、スコット・コルテスのギターのディストーションはノイズでありながらも優しく、メリッサ・アルピン・ドゥイムストラの声は言葉を超えた気配として響く。バンドサウンドとしてのビートを放棄し、甘美な轟音とウィスパーヴォイスだけが響き続ける耽美的な世界。今回のリイシューではリマスターに加え、当時の未発表曲5曲を追加。歌詞やポストカードも付属し、作品の内奥により深く沈み込める仕様となっている。轟音のまぶしさではなく、むしろ、目を閉じることを促すようなこの音楽は、単なるシューゲイザーの名盤にとどまらず、私的な夢の記録でありながら、今なお多くのリスナーを包み込む無限の広がりを感じさせる。
1982年、オランダのカセット・レーベル〈Trumpett〉が残した、当時のアンダーグラウンドで録音されたミニマル・ウェイヴ、DIYシンセ、実験電子音楽の核心を収録した伝説的コンピレーション『Colonial Vipers』がついにLP化。収録されているのは、Van Kaye & Ignit、Ende Shneafliet、Nine Circles、Doxa Sinistraなど、オランダのホームテーピング文化を象徴するアーティストたち。安価なシンセやドラムマシンを駆使し、自宅録音ならではの生成りの荒さと創造性がそのまま刻まれている。Jos Smoldersによるリマスタリングで、当時のテープ特有の質感を残しつつも音像がクリアに蘇っているのもポイント。冷たく反復するシンセ、乾いたビート、無機質な声やノイズ。ポストパンクの緊張感と、80年代初頭の手探りの未来感が同居し、今聴いても驚くほどフレッシュ。ミニマルウェイヴ、コールドウェイヴ、DIY電子音楽の源流を知るうえで欠かせない資料性と、純粋な音の魅力が共存した一枚。
1970年代エチオピア音楽の黄金期を象徴する名コンピレーション『Ethiopian Hit Parade Vol.1』が、〈Amha Records〉のアーカイブから蘇る。本作は、レーベル創設者Amha Esheteが手がけたレーベル公式コンピレーション・シリーズの第一弾で、1972年当時、アディスのクラブやラジオで人気を集めたシングル音源を中心に構成され、エチオジャズ/エチオソウルの核心をそのまま閉じ込めた内容となっている。エチオピアのエルヴィス、Alemayehu Esheteのソウルフルな歌唱、ピアニスト/作編曲家Girma Beyeneの洗練されたアレンジ、Mulatu Astatkeの代表曲「Yekermo Sew」など、黄金期を象徴する名曲がずらり。五音音階を基調にした独特の旋律、ブルージーなホーン、重心の低いグルーヴが絡み合い、70年代アディスの夜の空気がそのまま立ち上がるようなムードを生み出している。
1960年代後半にデトロイトで録音されながら長らく未発表のまま眠っていた音源を後年になってようやく発掘、失われたソウルの秘宝と呼ばれるアルバム『Deep Shadows』。プロデューサー Dave Hamilton のスタジオに残されていたテープから見つかったこの作品は、当時のデトロイト・ソウルの空気をそのまま閉じ込めたような、繊細で温かい質感に満ちている。繊細で柔らかく、どこか影を帯びたLittle Ann の歌声を、控えめに寄り添うストリングスやリズムがそっと引き立てる。その音楽からは、聴くほどに深い情感が滲み出し、内省的でスモーキーなムードがアルバム全体を包み込み、デトロイト・ソウルのもうひとつの側面を鮮やかに浮かび上がらせる。磨かれすぎていないラフな質感や、スタジオの空気がそのまま残ったような生々しさが、作品に独特の温度と親密さ、魅力を与えている。

静けさの中に満ちてくるようなTristezaの夢幻的なポスト・ロック作品『Dream Signals in Full Circles』が四半世紀の時を経て〈Numero〉よりリイシュー。1999年にリリースされた当時はあまり注目を集めなかったものの、その後静かに支持を広げ、今やジャンル内ではカルト的存在となっている。サンディエゴ出身のTristezaは、Explosions in the SkyやDo Make Say Thinkなどと並ぶインストゥルメンタル・ポスト・ロック黎明期のバンドの一つで、本作は、エコーをまとったギター、柔らかく跳ねるリズムセクション、ゆったりと空間に溶けていくようなメロディが特徴的。決して劇的ではなく、感情の波を穏やかに描くような構成で、儚くも深い余韻を残す。きらめきと哀愁が交差するそのサウンドは、今聴いてもまったく色褪せていないどころか、むしろいまにこそ沁みるものがあると思わせる一枚。
James Brown 直系のハード・ファンクをベースにしながら、重厚なホーン、鋭いギター、強烈なグルーヴを武器にしたディープ・ファンクの代表格として知られている、1960年代後半から70年代初頭にかけて活動したテキサス州サンアントニオのバンドMickey & The Soul Generation。彼らが残したシングル音源や未発表曲をまとめた、レアグルーヴ・ファンの間で長年語り継がれてきた名コンピレーションを大名門〈Numero〉が再発。1969〜1972年のシングル音源を中心に、未発表曲や別テイクを含めて収録。バンドの全盛期の一曲目から最後までテンションが落ちない生々しく濃厚なファンクネスを満喫できる一枚!
某〈Pitchfork〉でも7.8と好スコアを獲得していた作品。名門〈Numero Group〉が2011年に発表していた人気作が久々のリプレス。『Eccentric Funk』や『Soul Spectrum Records Vol. 1』といった数々の傑出したコンピレーションにもピックされたアメリカのソウル・シンガー/ソングライター、Willie Wrightが1977年に残した幻の一枚『Telling The Truth』の再発盤!この上なくメロウかつグルーヴィーなソウル・ミュージックが満載です。
オリジナルは1998年リリースの、USインディーシーンの大御所Yo La TengoとJad Fairによる異色のコラボレーション・アルバム『Strange But True』。本作の最大の特徴は、言葉のテーマ設定にあり、アルバムのすべての曲名は、「奇妙だが真実」というタイトルが示す通り、突飛で信じがたいような新聞の見出しから取られており、Jad Fairが歌詞を担当し、ユーモアとシュールさに満ちた独自の物語世界が展開される。Jad Fairは、ナイーヴで即興的なローファイ・アートロックの先駆者で歌というより語りに近い、ユニークなボーカルスタイルは本作でもその魅力を存分に発揮している。一方、Yo La Tengoは各曲に異なる音楽スタイルでアレンジを加え、ローファイからサイケ、ドリームポップまで幅広い音像を展開。Jad Fairの突飛なアイデアを、Yo La Tengoが音楽的に包み込んでいるような、他に類を見ない奇妙だけど、クセになる一枚。
当店の馴染みの〈Numero Group〉が誇る名シリーズ〈Eccentric Soul 45s〉からの2013年リリース以降、レア化していた一枚が待望のリプレス!Jerald “Bump” Scottなる人物が率いた知られざるカンザスシティのソウルスイーパーBump & the Soul Stompersによる激レアな音源2曲をカップリングしたシングル盤!一瞬、Delfonicsの“Do You Remember”を彷彿とさせる、"I Can Remember"、ローライダー・ソウル・ファンのハートを掴む"Standing On The Outside"をそれぞれ収録。

アフリカ各地のレアグルーヴ/アフロ・ポップの発掘に全力を費やしてきた名ブログ&レーベル〈Awesome Tapes From Africa〉 より新物件。マリ共和国南部マスル地方の伝説的シンガーであり、その孤高の乾いた歌声が印象的なNahawa Doumbiaによる82年の作品『Vol.2』がカセット・リイシュー!〈ATFA〉レーベルの始動を告げる狼煙となった記念碑的作品、『Vol. 3』の再発を以前手掛けていた、象徴的なマリ出身の歌手による広く愛された一枚!1982年にLPとして発表されるも、これまでマリ国外では入手できなかった、マリ共和国において最も永続的な声の一つであるドゥンビアの初期の努力を示す、親密でありながら力強い記録。声とアコースティックギターというシンプルな楽器編成でありつつ、非常に大きな音響的インパクトを秘めた作品。40年にも渡る世界的な称賛を経て、ドゥンビアは、今でもそのパートナーでありギタリストのN’gou Bagayokoと共に世界ツアーを行い、彼女の痛切に訴えるような歌声で人々を魅了しています。
ベルギーのコンセプチュアル・アーティスト、マルセル・ブロタースが1970年に私設美術館Musée d’Art Moderne, Département des Aiglesで録音、初めて作品として出版・流通した1995年の限定50部CDも高値で取引されている、伝説的音声作品が片面プレスLPとして復刻。現代美術の潮流や市場について等難解な質問に、猫が「ミャオ」とだけ返す。ブロタースの落ち着いた声と、猫の気まぐれなミャオだけで構成される極端にミニマルな音響は、美術館の広い空間の中に響く残響のように乾いていて、静かで、妙にユーモラス。猫の返答は意味を持たないはずなのに、繰り返し聴くと意味があるように聞こえてくる不思議さと、美術界の会話そのものが実は猫のミャオと大差ないのではないかというシンプルゆえに鋭い皮肉、ユーモアが同居するブロタースの核心をそのまま封じ込めた一作。
King Tubbyのスタジオで録音された1978年発表のダブ・アルバム。削ぎ落とされた音の隙間に宿るダブワイズと、ミリタント・ビートによる普遍的な内容。180g重量盤
