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1982年、オランダのカセット・レーベル〈Trumpett〉が残した、当時のアンダーグラウンドで録音されたミニマル・ウェイヴ、DIYシンセ、実験電子音楽の核心を収録した伝説的コンピレーション『Colonial Vipers』がついにLP化。収録されているのは、Van Kaye & Ignit、Ende Shneafliet、Nine Circles、Doxa Sinistraなど、オランダのホームテーピング文化を象徴するアーティストたち。安価なシンセやドラムマシンを駆使し、自宅録音ならではの生成りの荒さと創造性がそのまま刻まれている。Jos Smoldersによるリマスタリングで、当時のテープ特有の質感を残しつつも音像がクリアに蘇っているのもポイント。冷たく反復するシンセ、乾いたビート、無機質な声やノイズ。ポストパンクの緊張感と、80年代初頭の手探りの未来感が同居し、今聴いても驚くほどフレッシュ。ミニマルウェイヴ、コールドウェイヴ、DIY電子音楽の源流を知るうえで欠かせない資料性と、純粋な音の魅力が共存した一枚。
1970年代エチオピア音楽の黄金期を象徴する名コンピレーション『Ethiopian Hit Parade Vol.1』が、〈Amha Records〉のアーカイブから蘇る。本作は、レーベル創設者Amha Esheteが手がけたレーベル公式コンピレーション・シリーズの第一弾で、1972年当時、アディスのクラブやラジオで人気を集めたシングル音源を中心に構成され、エチオジャズ/エチオソウルの核心をそのまま閉じ込めた内容となっている。エチオピアのエルヴィス、Alemayehu Esheteのソウルフルな歌唱、ピアニスト/作編曲家Girma Beyeneの洗練されたアレンジ、Mulatu Astatkeの代表曲「Yekermo Sew」など、黄金期を象徴する名曲がずらり。五音音階を基調にした独特の旋律、ブルージーなホーン、重心の低いグルーヴが絡み合い、70年代アディスの夜の空気がそのまま立ち上がるようなムードを生み出している。

ベニン音楽史の中でもひときわ謎に包まれた人物Antoine Dougbéが、ベナン最強バンドOrchestre Poly‑Rythmo de Cotonouと共に残した1977〜82年の音源をまとめた〈Analog Africa〉の発掘盤。Dougbéはベニン南部アボメイ出身の作曲家で、自身も ヴォドゥン信仰のイニシエート。悪魔の宰相と自称したことでも知られ、精霊信仰の儀礼音楽をポップへ落とし込む独自の作風を築いた。興味深いのは、彼が歌手でも演奏者でもなく、作曲家としてPoly‑Rythmoに楽曲を提供する形で作品を残した点で、歌唱はLohento EskillやAmsou Williamが担当し、バンドの圧倒的な演奏力がドゥーベの楽曲を鮮やかなアフロ・グルーヴへと昇華させている。収録曲では、コンゴ風ダンス・リズム、ルンバの軽快さ、重層的に絡むギター、熱気あふれるホーンが炸裂。アフロ・ラテン、ファンク、そしてヴォドゥン儀礼のリズムが交差するサウンドは、1970年代西アフリカ音楽の最も創造的な瞬間を捉えたものと言える。ヴォドゥンの精神文化とアフロ・ラテンの躍動が溶け合う、ベニン音楽の知られざる傑作。
70年代フォーク、ジャズの秘宝として再評価が進むシンガーソングライター、Gary Marksのキャリアを総括するアーカイブ作品『Crossroads』。1970年代から現在までの楽曲を年代順に収録し、未発表音源を含む全14曲で構成された初の本格的アンソロジーで、アコースティックギターの柔らかな響きに、John Scofield、Paul McCandless、David Samuelsら名手が参加し、フォークの素朴さとジャズの洗練が自然に溶け合うサウンドは、まるで70年代ECMの空気を思わせる透明感。政治的自由、環境保護、個人の生き方など、Gary Marksが長年書き続けてきたテーマが一貫して流れ、穏やかな音像の中に強いメッセージ性が宿る。時代に流されることのない誠実な歌声と、名手たちが編み上げる繊細な即興演奏が一つに溶け合った、半世紀に及ぶ彼の旅路を祝福するような、至極の一枚。
RSD2026限定盤!Public Image Ltd.脱退後、独自のダブ/ポストパンク路線を切り開いたJah Wobbleの初期ソロ期をまとめたアーカイブ作品。1983〜1986年に自身の〈LAGO Records〉から発表した12インチ音源を中心に構成された、Wobbleサウンドの原点を一望できる重要コンピ。深く沈み込むベースラインを軸に、エコー、パーカッション、シンセが浮遊するダブの構築美。そこにポストパンクの硬質なビート感と、中東〜アジアの旋律を思わせる民族的なフレーズが交差し、都市と砂漠が同居するような独特のサウンドを生み出している。後のInvaders of the Heart名義へとつながるグローバル・ビート、ダブ・フュージョンの萌芽がすでに明確で、12インチ文化特有のロングミックスやバージョン違いも多く、じわじわと変化していく反復の醍醐味が味わえる一枚。
RSD2026限定盤!デトロイトの名門〈Westbound Records〉のカタログをRSDがキュレーションする人気シリーズ第3弾では、その魅力をシングルという切り口で掘り下げる。Funkadelic、Detroit Emeraldsといった看板アーティストから、Robert Lowe、Houston Outlawsなどのレア・ファンクまで、45回転シングル音源を中心に厳選した全11曲を収録。〈Westbound〉らしいサイケデリックで荒々しいファンク、泥臭くもタイトなソウル、即効性の高いグルーヴが満載。名曲とカルト曲が絶妙なバランスで並び、Funkadelic周辺のサイケ・ファンクから、知られざるデトロイト産ソウルまで、70年代デトロイトの熱気、雑多さ、エネルギーをそのままパッケージしたような内容で、〈Westbound〉の深いカタログを知る入口としても最適な一枚。
ブラック・アーク黄金期の1977〜79年に制作された長尺ディスコミックス6曲を公式にまとめた〈Studio 16〉の人気シリーズ第5弾『Disco Devil Vol. 5 (6 More Classic Discomixes From The Black Ark Studio 1977–9) 』。Lee “Scratch” Perryが最も創造性と狂気を爆発させていた時期のブラック・アークの魔術的サウンドをそのまま封じ込めた決定的コンピ。オリジナル12インチが入手困難な音源を中心に、7インチ音源から再構築した特別編集版も含む貴重な内容。収録曲には Junior Murvin「Cross Over」「Memories」、Twin Roots「Know Love」、Watty Burnett「Rainy Night In Portland」など、Black Arkを象徴する名演が揃う。煙のように立ち上るエコー、ざらついた質感、湿度を帯びた残響が絡み合い、スタジオそのものが呼吸しているかのような独特の音響空間を生み出す。ブラック・アーク期の魔術を生々しく体験できるクラシック中のクラシック。
ブラック・アーク黄金期の1977〜79年に制作された長尺ディスコミックス6曲を公式にまとめた〈Studio 16〉の人気シリーズ第4弾『6 More Classic Discomixes From The Black Ark Studio 1977–9』。Lee “Scratch” Perryが最も創造性と狂気を爆発させていた時期のブラック・アークの魔術的サウンドをそのまま封じ込めた決定的コンピ。オリジナル12インチが入手困難な音源を中心に、7インチ音源から再構築した特別編集版も含む貴重な内容。収録曲には Augustus Pablo「Vibrate Onn」、Junior Murvin「Tedious」、Raphael Green & Dr. Alimantado「Rasta Train」など、Black Arkを象徴する名演がずらり。湿煙のように立ち上るエコー、ざらついた質感、湿度を帯びた残響が絡み合い、スタジオそのものが呼吸しているかのような独特の音響空間を生み出す。シリーズの中でも特に濃度の高い巻として評価される一枚で、ブラック・アーク期の魔術が濃密に味わえるクラシック中のクラシック。
1950〜60年代初頭のジャマイカ音楽の原風景を掘り起こす、〈Death Is Not The End〉によるカセット限定、デジタル非公開の秘蔵音源コンピレーション。スカやロックステディ以前の、ジャマイカ音楽が生まれつつある瞬間の空気をそのまま閉じ込めたような作品で、ジャマイカン・ドゥーワップの甘さ、メントの素朴さ、ナイヤビンギのスピリチュアルなリズム。これらが混ざり合った、柔らかくて古風な音の世界。ノスタルジックでメロウ、そしてどこかスピリチュアルな響きが魅力的な一本。
戦前のブルースから移民の音楽、南米のフォルクローレを始め、各地の骨董音楽を掘り起こす一大名所〈Death Is Not The End〉から新物件!ハロウィンを記念し、1980年から1991年にかけての日本のポスト・パンク、ゴス、ニューウェーブの豪華ミックステープ作品が登場!フィラデルフィアのパンク・アーキビストであるWorld Gone Madと共同で制作された、地域に焦点を当てたミックス・シリーズの第2弾。カセットオンリーでのリリースとなります。限定プレス。
戦前のブルースから移民の音楽、南米のフォルクローレを始め、各地の骨董音楽を掘り起こす一大名所〈Death Is Not The End〉から新物件!ハロウィンを記念し、1980年から1991年にかけての日本のポスト・パンク、ゴス、ニューウェーブの豪華ミックステープ作品が登場!フィラデルフィアのパンク・アーキビストであるWorld Gone Madと共同で制作された、地域に焦点を当てたミックス・シリーズの第1弾。カセットオンリーでのリリースとなります。限定プレス。
ウズベキスタン・タシュケント拠点の音楽考古学者/ディガー/プロデューサー、Anvar Kalandarovによる新作ミックス『Digging Central Asia』が〈Death Is Not The End〉より登場!ウズベク・ディスコ、タジク・フォークトロニカ、ウイグル・ロック、タタール・ジャズなどを一挙に紹介した前作『Synthesizing the Silk Roads』。今回はさらにその路線を深掘りした続編的ミックスで、1970〜90年代のシルクロード沿いを横断するような土着感とトリップ感が同居するハイブリッドなサイケデリック音源が満載。自身のレーベル〈Maqom Soul Records〉から発掘したレア音源を中心に構成されているもののクレジットは非公開で、それもまたミックステープらしい謎めいた魅力を増している。ローカルでしか聴けなかった中央アジアの知られざる音の宝庫に触れられる内容で、ローカルと宇宙的な広がりが溶け合うユニークな聴き心地が魅力的。

日本の伝説的アーティスト、Susumu Yokotaの音楽的探求の軌跡を年代を超えて記録した、極めて個人的な作品集『Image 1983-1998』。本作は、彼の音楽キャリアにおける二つの異なる時期に制作された短い楽曲で構成されており、前半のトラックは1983年から84年にかけての、ギターやオルガンを用いたローファイなテープ実験の時代のものが収録、ポストパンクやゴーストリー・ポップの断片が垣間見える。続く後半のトラックは、これらの初期作品に触発され1997年から98年に作曲されたもので、後のアンビエントの傑作『Sakura』へと繋がる、より洗練された電子音響とメロディと抽象性が両立する作品が収録されている。音楽的自伝ともいうべき内容で、初期の脆いギターの音色と、後年の穏やかなシンセサイザーのモチーフが、アルバム全体を通して「記憶と予感」という共通のムードで結びついており、両時代が並行して存在するような不思議な感覚を覚える。彼がテクノの制作で多忙を極める中で、初期の実験への回帰と感情的なミニマリズムを追求した、音のスクラップブックあるいはデザインボードとも呼べる、アーティストの核心に迫る貴重なドキュメント。

化学研究者としてのキャリアを健康問題で断念した後、シンセサイザーを中心に独自の電子音楽を制作し続けたウクライナ系ベネズエラ人作曲家Oksana Linde。膨大な録音を残したたものの長らく未発表のままだった彼女の、1986〜94年に自宅スタジオで製作された音源をまとめたアーカイヴ作品『Travesías』。アナログシンセの柔らかな揺らぎ、呼吸するようなオシレーター、ゆっくりと開閉するフィルターが重なり、瞑想的で内省的な音の風景が広がる。曲は一般的な展開を持たず、生物学的プロセスや地質学的変化のようにゆっくりと形を変える。「Luciérnagas en los manglares(マングローブのホタル)」、「Kerepakupai Vena(エンジェルフォール)」など、自然やスピリチュアルな世界観が音の質感にも反映され、静謐さと神秘性が同居するその音楽は、環境音楽、ニューエイジ、コズミック・アンビエントの要素が溶け合い、まるで内なる宇宙を旅するよう。Suzanne Cianiや冨田勲 に通じる繊細さと、南米の実験音楽らしい自由さが同居するのも魅力的。彼女自身に備わった自然なスピリチュアリティが発露した、パーソナルで独自の音世界。

ペルー電子音楽の始まりを初めて体系的にまとめた決定的アーカイヴ『Tránsitos Sónicos』。César Bolaños、Edgar Valcárcel、Enrique Pinillaら、南米前衛を牽引した作曲家たちの1964〜84年の重要作を収録し、これまで断片的に語られてきたペルー電子音楽史を一望できる内容。初期の作品は、アルゼンチンのInstituto Di TellaやColumbia-Princeton Electronic Music Centerなど、当時の最先端スタジオで制作された硬質で抽象的なテープ音楽。その後1970年代後半に進むにつれ、民族楽器や環境音を電子処理と融合させた、ペルー独自の音響世界へと発展していく。電子音の構造美と、ケーナ、打楽器、鳥の声、環境音などアンデスの音文化が交差する音響詩ともいうべき独特のサウンドは、南米実験音楽の豊かさを改めて感じさせてくれる。ペルーの音楽史に眠っていた革新的な作品群を、現代の耳で再発見できる貴重なコンピレーション。
1970年代半ばのローデシア、現在のジンバブエで活動したロック・カウンターカルチャーの中心バンドWells Fargo。当時アルバムを作らず、シングルのみをリリースしていた彼らの、70年代のシングル音源と未発表音源をまとめた貴重すぎる編集盤。ジミ・ヘンドリックスやDeep Purpleの影響を受け、当時の抑圧的な政治状況の中でロックを武器に立ち上がった。タイトル曲「Watch Out」は、当時の若者たちの反体制的アンセムとして語り継がれる名曲で荒々しいファズギター、疾走感のあるビート、そして切迫したヴォーカルが、当時の社会情勢とエネルギーをそのまま伝えてくれる。シングル中心に活動していたバンドだけに、どの曲もライブの熱気をそのまま閉じ込めたような勢いが魅力。ローデシアの若者たちが生んだ、革命的ヘヴィロックをまとめた歴史的コンピ。
1975年にクメール・ルージュが権力を握り、大虐殺を行う以前のカンボジアに存在していた輝かしい音楽シーンを総括したカンボジア産ガレージ/サイケデリック・ロックの金字塔的編集盤!大虐殺を生き残った幻のレコード・コレクション。伝統的なクメール音楽からフレンチ、ラテン、そして、ロックンロール、R&B、サーフ・ロック、サイケ、ソウルなどといった西洋の音楽の要素のミクスチャーとも言えるアジアでも類を見ない音楽シーンを築いていたポル・ポト以前のカンボジアの軌跡を記録した大変貴重なコンピレーション・アルバム。
その名も「シンガポール・ナゲッツ」・・・・60年代から70年代初頭にかけてアジアでも世界でさえも最も活気に満ちた面白い音楽シーンの一つであったシンガポールのガールズ・ガレージ・サウンドを特集した意欲的なコンピレーション・アルバムが登場です!古くより東西貿易の要所として知られるシンガポール、戦後の音楽シーンで活躍したソロ・シンガーからバック・バンド・ミュージシャン、バンド・リーダーまで、現地マレー系のみならず、イギリス人から華僑、アラブ人、印僑などの文化がハイブリッドに入り組んだシンガポールの女性たちによるナイーブ・ポップからファズド・アウト・ガレージがふんだんに収録されたカラフルで画期的なローカル・サウンド・ショーケース!
タイ、台湾、マレーシア、シンガポール、香港、インドネシア、韓国など東アジア〜東南アジアのアジアン・ファンク/サイケ/ディスコ・マッドネスを余すところなくコンパイルした、エキゾティックな宝石だらけの超弩級編集盤『Asian Disco』でも知られる〈Aberrant Records〉の傑作コンピ『Taiwan Disco』がリプレス。70年代から80年代初頭に及ぶ壮大なボリュームで贈る決定版的ラインナップ!その副題も『Disco Divas, Funky Queens And Glam Ladies From Taiwan In The 70s And Early 80s』というもの。どの収録曲も入手は困難を極める骨董品ばかり。これはお見逃しなく!
Ocora名盤再発!仏教伝来以前からといわれるチベットの古来の宗教、ボン教に伝わる儀礼のための音楽の実況録音盤。1983年初出アルバムの再発売。
01 Chant dedicated to the protective divinity Midü 守護神ミドゥのための聖詠
02 - 13 Nag-zhig’s propitiatory ceremony (nag-zhig bskang-ba) ナグ=ジグ鎮魂(贖罪)祭
14 Tea Offerings (ja-mchod)
供茶
15 Drum-beating in Praise of Shenrab (gshen-rab mchod-rgna) シェンラブを讃える太鼓
録音:1981年3月、1983年4月 チベットでの儀礼の実況録音
フランスの民族音楽名門レーベルOCORAからタントラ(悟りを実現させるための実践)の場であったギュト寺院の聲明の録音が待望の再プレス!!
何十万というチベット人が亡命を余儀なくされた出来事が起こる前の1970年代初頭、ギュト寺院の僧侶約100名がインドに亡命しました。本来、外の世界に出すものではないと思われる聲明ですが、その伝統が消されるのではないかという危機感からか、彼らはその後、外国での客演、録音を数多く行うようになりました。この録音はその最初期である1975年のパリで行われたライブ録音です。
鐘の音や禁欲的なチベットホルンの音、打鳴らされる太鼓、人間とは思えない野太い低音と宇宙的なものを感じさせる倍音が重層的に響くさまは、一聴するとあまりにも厳しい音世界ですが、深く瞑想するように聴き入っていくと、次第にあらゆる余分なものが消失してゆき、やがてそれは一つの調和として立ち現われ、一種のトランス状態に至るとんでもない内容!没入の強度と深度が違います!!
各地の伝統録音をきく方や、音楽を探求するかたにはもちろん聴いていただきたいですが、ダーク・アンビント/ドローン、インダストリアルなどがお好きなかたにも、ぜひ一度きいてみていただきたいと思います。日本語解説付
Disc 1
「秘密集会」ないし「秘密の単一」タントラ/ 文殊菩薩の忿怒の現れたるヤマーンタカの儀式における灌頂の抜粋/ 奉献の儀式、ラプネーの抜粋
Disc 2
大黒天/黄金の献酒/吉祥の祈り
イタロ・ディスコ、シンセ・ポップのレジェンド、Fred Venturaがキュレーションした最新コンピレーション『Italia Synthetica 2025』。Rimini Metafisica、TenGrams、Sandiego、Mono Han、Deep Fieldなど、現行イタリア電子音楽シーンを牽引するアーティストによる未発表音源のみを収録した、まさに今のイタリア・シンセ・サウンドを切り取った一枚。80’sイタロの遺伝子を受け継ぎながら、エレクトロ、シンセ・ポップ、EBM、ニューウェイヴが自然に交差するサウンドで、冷たさと温度感が同居するシンセの質感、タイトなビート、都会的なメロディが全編を貫き、懐かしさと未来感が同時に立ち上がる。ダークでミニマルなトラックから、メロディアスでポップなシンセ・チューンまで、イタリア電子音楽の多様性を一望できる、イタロ・ディスコの流れを汲みつつ、2025年の空気をまとったフレッシュなコンピレーション。

1950年代ニューヨークで活動しながら、当時はほとんど知られることのなかったシンガーソングライターConnie Converse。彼女が1954年に漫画家Gene Deitchの自宅キッチンで録音した音源をまとめ、失われた天才の発掘として2009年にリリースされた『How Sad, How Lovely』が未発表音源を含むエクスパンデッド・エディションとしてボーナス7インチ付属で再発!ギター一本と声だけの極めてミニマルな構成にも関わらず、ベッドルーム・フォークの先駆けのような親密さと静けさがあり、時代を超えて届くような、淡々とした語り口が心に刺さる。自由・孤独・逃避・愛をテーマにしながら、どこかユーモラスで皮肉も効いた歌詞世界、キッチン録音のざらついた粗さが逆に生々しく、先駆性と孤独の美しさが宿る。Converseはその後30年以上消息不明となり、消えたシンガーソングライターの存在を世界に知らしめた深い余韻を残すアーカイヴ。
70〜90年代にイタリアで放送された日本アニメの主題歌を集めた公式コンピレーション『Goldrake Generation』シリーズ第1弾。『UFOロボ グレンダイザー(Goldrake)』を中心に、『グレートマジンガー』『トライダーG7』『ヤッターマン』など、当時の子どもたちを熱狂させたイタリア語版アニメ主題歌を13曲収録。70〜80年代のイタリアでは、日本のアニメが爆発的な人気を誇り、現地のミュージシャンが独自の解釈でファンキーでプログレッシブな主題歌を数多く制作。本作はその黄金期を象徴するイタリア版アニソンのオリジナル音源を最新リマスターで蘇らせたもので、シンセやギターの派手な音作り、厚みのあるコーラス、ヒロイックなメロディが当時の空気を鮮やかに呼び戻す。ロボットアニメ特有の高揚感と、イタリアン・ポップのドラマ性が融合したサウンドが楽しい一枚。
