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大変グレートなインドネシア産ネオ・ソウル盤が到来。インドネシア・スラバヤ発の要注目バンドであり、当地の文化や音楽の要素、ソウルやジャズ、ポップからの影響をミックスしたユニークなブレンドを届けるThee Marloesによる待望のデビュー・アルバム『Perak』が当店お馴染みの大名門レーベル〈Big Crown Records〉よりアナログ・リリース。重量感のあるドラム、うずくようなギター、そして報われない愛と心の問題に特有の複雑さを歌う美しい声が込められた珠玉のソウル・ミュージック。伝染性のコーラス、活気のあるピアノ、ジャジーなギターのリックが特徴的なパンチの効いたダンスフロア・ナンバー”Midnight Hotline”やタランティーノのダンスシーンのサウンドトラックにピッタリなビートバラード"True Love"など珠玉の名曲が勢揃いした一枚!
ソウルフルで華やか、そして自己肯定感に満ちたLady Wrayのサード・アルバム『Cover Girl』が〈Big Crown Records〉より登場。プロデューサーのLeon Michelsとの長年の信頼関係のもとで制作され、60〜70年代のソウルやディスコ、90年代のR&Bやヒップホップ、さらに彼女のルーツであるゴスペルがブレンドされた、祝祭感あふれる一枚になっている。リード曲「You’re Gonna Win」は、ゴスペル・ディスコの熱気と自信に満ちたメッセージが炸裂するフロア向けの一曲。その他にも、プリンスに通じるようなファンキーなミッドテンポ「Be a Witness」、自己回復と再生をテーマにしたタイトル曲「Cover Girl」など、パーソナルな物語と豊かな音楽性が交錯する。Lady WrayことNicole Wrayは、90年代後半から活動を続けるシンガーで、長いキャリアと幾多の試練を経て今なお進化を続けている。『Cover Girl』はその歩みの集大成とも言える内容で、音楽的にも精神的にも「いまが一番いい」と本人が語る通り、力強くて美しい自己表現が詰まったアルバムになっている。
9月25日発売。鍵盤奏者Marco Beneventoの『Glera』から、キラーチューン2曲をカップリングした限定7インチ『Houdini b/w Miss Neptune』。卓越した演奏技術とポップなプロダクション・センスが融合し、ジャンルの枠組みを越える彼ならではの魅力が凝縮された楽曲は、アッパーなホイッスルとパンチの効いたドラム、一度聴いたら離れない中毒的なピアノ・フレーズが弾ける爆発力抜群のパーティー・トラックと、B面では雰囲気をガラリと変えてレゲエにインスパイアされたディープなムード・ミュージックを展開。Nick Movshonが手掛ける太くしなやかなボトムの上で、美麗なハープの旋律とキーボードのリフが優雅に交錯し、極上のチルアウト空間を生み出している。

9月下旬再入荷。maya ongaku3年ぶりとなる待望の2ndアルバム『Nothing Space Music』の12inch VINYLが、Guruguru Brainからリリース!
2023年『Approach to Anima』での世界デビュー以降、国内外で精力的にライブ活動を展開し、各地で高い評価を獲得してきたmaya ongaku。 本作では、その経験を経た先にある「沈黙」に焦点を当て、より内省的かつ深度のあるサウンドへと歩みを進めた。反復するグルーヴと繊細なアンサンブル、アンビエントな空間性、即興性を兼ね備えながらも、 本作には人の記憶や感情に寄り添うポップスとしての親密さがあり、時間や境界の感覚をほどいていくような没入感に満ちている。 その一方で、制作の過程で浮かび上がった「Nothing Space」というひとつの空間のイメージ。
それは単なる無ではない。過去・現在・未来、あらゆる時間の記憶が漂い、空と海、陰と陽、音と沈黙といった境界が溶け合う広大な場所。 「Vanishing Waves」から「Permanent Waves」へ。 ジャンルを横断しながらも、そのどれにも属さない独自のサウンドは、国内インディーシーンのみならず、 海外リスナーにも高い親和性を持つ作品として、maya ongakuの新たな到達点となる全8曲を収録した珠玉の名作。
2026年リプレス!アート・ポップ/モダン・クラシカル作品の最高峰!デンマークの作曲家Astrid Sonneの3枚目のフル・アルバム『Great Doubt』が、IceageやLissなどのリリースも知られる同国のインディペンデント・シーンを代表する名門〈Escho〉から登場。高く評価されているそのディスコグラフィーを通して、電子楽器とアコースティック楽器の試みを通して、様々なムードを注意深く作り上げてきた人物。本作では、これらのスキルがより洗練された事で、今度は作曲者自身のボーカルが前面にはっきりと現れたものとなっています。
トロントのカントリーミュージックの名手Chris Cummingsとアンビエント・ジャズ・シーンを牽引するマルチ楽器奏者のJoseph Shabason、そして、Sam Wilkesとも共演しているThom Gillの3名が結成した要注目トリオ"Cici Arthur"によるデビューアルバム『Way Through』が〈Western Vinyl〉からアナウンス。端正にアレンジされたAORの美学を、Antonio Carlos Jobimのミッドセンチュリー的な雰囲気やFrank Sinatraの華麗なロマンティシズムとを交配させた素晴らしい作品!(Sam GendelやAndy Shauffともコラボレーションしている名ドラマー、Phil MelansonやShabasonの盟友・Nicholas Krgovich、そして、Owen Palletといった豪華なメンバーが結集。Shabasonの音楽に特徴的な「人間らしさと脆さ」を核とした、内省的で静謐なポップ・ミュージックの傑作。

Carl Stoneが2010年代に展開した、世界のポップ断片をデジタル的に破砕し、再構成するという美学を多彩に示した2枚組『Himalaya』。2013〜2019年に制作された楽曲をまとめた作品で、東南アジアのストリート録音、アジア圏のポップ、ロックのブレイク、ディスコ的ギター、ヒップホップ的ループ、そしてアフリカ圏のポップスやストリート音楽の断片まで、文化圏を横断する素材が高速で変形し続ける境界なき電子音響。Stoneのタイムスライス技法はここでさらに進化し、サンプルは原型をわずかに残しながらも細かく破砕され、常に揺らぎ続ける。反復はあるがミニマルではなく、常に変化し続ける反復として機能し、クラブ・ミュージック的な推進力と電子音響の精密さが同時に走る。素材の文化的出自は意図的に曖昧化されているが、アフロポップ的なギターの切り返しやコール&レスポンス的な声の断片など、アフリカ圏のストリート音楽の明るいグルーブが印象的で、世界のポップを素材にした実験音楽という方向性がより広いスケールで展開されている。

Fleet Foxes、Tom Zé、David Byrne、Gal Costa、Devendra Banhart、坂本慎太郎といった面々とのコラボレーションも知られる、グラミー賞にノミネートされたブラジル・サンパウロのシンガーソングライター/マルチ奏者で、ロック・トリオ”O Terno”の一員ことTim Bernardes。2017年にリリースされた初のソロ・アルバム『Recomeçar』がアナログ再発。ベルナルデスの卓越したヴォーカル・ワークと、魔法のようなチェンバー・ポップ・サウンドが堪能できる一生モノの名作!

写真、映像作品で知られるMohamed Bourouissaが初めて音楽を中心に据えて制作したアルバム『LILA』。自身の人生で出会ってきた人々を音のオブジェとして記録するというコンセプトのもと、各曲は特定の人物に捧げられ、その名前を冠している。〈PAN〉らしい鋭い編集感覚と、Bourouissaの人間的な視点が交差し、シンセの層、壊れかけたビートの断片、オートチューンの声がゆっくりと漂う。ポップ、クラブ、アンビエントの境界で、メロディは淡いタッチで置かれ、ビートは固定されずに揺れながら進む。しっかりとした構造よりも、感情の動きや記憶のニュアンスをそのまま音にしたような質感。写真家らしい距離感と共に親密さがあり、光と影のコントラストで構成されたポートレートのよう。参加ミュージシャンはLe Diouck、Valentina Fanigliuloほか多彩で、声や楽器がそれぞれの人物像を静かに浮かび上がらせる。アヴァンギャルドと日常の感情が同じフレームに収まる独自の音楽性。

ニューヨークの作曲家Mikel Rouseを中心に活動したプロジェクトTirez Tirezの代表作のひとつとして語られる、ベルギーの名門〈Les Disques du Crépuscule〉から1983年にリリースされた『Story of the Year』。Tirez Tirezは、Steve ReichやPhilip GlassなどNYミニマリズムの流れと、ポストパンク以降のアートロックを独自に接続した稀有な存在で、本作でも、反復するギター、シンセのミニマルな構造、乾いたドラム、抑制されたボーカルに、〈Crépuscule〉らしいヨーロッパ的な冷たさと洗練が加わり、NYのアート感覚とベルギーのポストパンク美学が交差する独特の空気が漂う。メロディよりも 質感・構造・反復が前面に出るミニマル・ポップの魅力が際立っており、Talking Headsや80年代前半NYのアートロックと共振しつつ、よりストイックで知的なアプローチが貫かれているのが印象的。

フィラデルフィアのインディ・ポップ・トリオ Market East による、日常の風景にそっと寄り添うような、温かく穏やかなアコースティック・ポップアルバム『French Street』。柔らかなギターとピアノ、控えめなリズム、そして彼らの代名詞である美しい多声コーラスが重なり、60〜70年代のソフトロックやバロック・ポップを思わせるノスタルジックな空気をまとっている。派手さはないけれど、聴くほどにじんわりと心に染み込むメロディと現代的な透明感が、街角の素朴な暮らしのような親密さを感じさせる。あくまでも自然体で、日常の風景やささやかな感情を丁寧にすくい上げた、聴き終えたあとにふっと心が軽くなるような一枚。
東南アジアの光景と異国情操を独自の視点で掬い上げるBodega PopのGary Sullivanによるラオス現地音源の極上コンピレーション『The Remains: Short-Run Regional Releases from the Lao People's Democratic Republic』。ルアンパバーンやビエンチャンのナイトマーケット、カフェ等で掘り起こされた1970年代から2000年代初頭の超小ロット自主制作CDR/CDから音源を厳選したカセット限定作品で、ラオスの象徴である竹製笙ケーンの素朴な響きをはじめ、水牛の角でつくられたリード楽器サナイや儀式用ゴングなど、様々な民族の伝統楽器が紡ぐ力強くもノスタルジックな音像。現地の空気感をそのまま封じ込めたかのような盤面の経年劣化や音飛びすらも美点として抱え込み、学術的な分類を越えて音の質感とリズムに導かれて編み上げた、ラオスの忘れ去られた音楽風景を旅するフォークロア集!
細野晴臣率いるティン・パン・アレーが、1976年5月8日、横浜・中華街の老舗中華菜館「同發新館」で行った伝説的なライブ。その夜の空気を克明に記録した音源が、半世紀の時を経て“ステレオ・ミックス”として蘇る。
今回のリリースでは、新たに発見されたステレオマスターをもとに、エンジニアの保土田剛による新たなミックス/マスタリングを実施。当時の会場の空気感、臨場感を感じる素晴らしいMIXを是非アナログでお楽しみください。50年という時間を超えてなお輝き続ける一夜のライブ音源が遂にLP化!
[Credits]
細野晴臣 Vocal, Marimba, Hand Clap
鈴木茂 E.Guitar, Banjo
林立夫 Drums
浜口茂外也 Percussions, Flute, Hand Clap
矢野顕子 Piano, Chorus
坂本龍一 E.Piano, Synthesizer
田中章弘 E.Bass, Hand Clap
羽鳥幸次 Trumpet, Hand Clap
新井英治 Trombone, Hand Clap
村岡健 Sax, Hand Clap
Mix, Mastering : Goh Hotoda
Cutting Engineer : Shinya Matsushita (PICCOLO AUDIO WORKS)
Art Direction & Design : Takashi Okada
Illustration : Takashi Okada, Yasuo Yagi
Photographs : Masashi Kuwamoto
Liner Notes : Yoshiro Nagato
【収録内容】
SIDE-A
1. つめたく冷して
(Words & Music : Otis Blackwell, Elvis Presley Japanese Words : Morio Agata)
2. 香港Blues
(Words & Music : Hoagy Carmichael)
3. 絹街道
(Words & Music : Haruomi Hosono)
4. チャタヌガ・チュー・チュー
(Words : Mack Gordon Music : Harry Warren Japanese Words : Haruomi Hosono)
5. ボレロ(メンバー紹介)
(Music : Maurice Ravel)
6. ハリケーン・ドロシー
(Words & Music : Haruomi Hosono)
7. ブラック・ピーナッツ
(Words & Music : Haruomi Hosono)
8. トーク・トゥ・ミー
(Words & Music : Irving Fields, Sunny Skylar)
SIDE-B
1. 北京Duck
(Words & Music : Haruomi Hosono)
2. 蝶々-San
(Words & Music : Haruomi Hosono)
3. アヤのバラード
(Music : Haruomi Hosono)
4. 熱帯夜
(Words & Music : Haruomi Hosono)
5. ファイアークラッカー
(Music : Martin Denny)
6. “サヨナラ” ザ・ジャパニーズ・フェアウェル・ソング
(Words : Freddy Morgan Music : Hasegawa Yoshida)
伝説の中華街ライブ初LP化を記念して、POP UPで先行発売していた「絹街道」、「北京ダック」7"の一般発売も開始!
トラックリスト:
SideA:絹街道
SideB:ハニー・ムーン
細野晴臣率いるティン・パン・アレーが、1976年5月8日、横浜・中華街の老舗中華菜館「同發新館」で行った伝説的なライブ。その夜の空気を克明に記録した音源が、半世紀の時を経て“ステレオ・ミックス”として蘇る。
今回のリリースでは、新たに発見されたステレオマスターをもとに、エンジニアの保土田剛氏による新たなミックス/マスタリングを実施。当時の会場の空気感、臨場感を感じる素晴らしいMIXを是非アナログでお楽しみください。50年という時間を超えてなお輝き続ける一夜のライブ音源が遂にLP化!
また本作のリリースを記念し、ライブの舞台となった中華菜館「同發新館」と横浜・中華街に2025年11月にオープンしたばかりの「TRAN.SCENDER_ H_TEL Yokohama」にて期間限定のポップアップイベントの開催も決定。LPは一般発売に先駆けて当時のライブ会場だった中華菜館「同發新館」にて先行販売。一般発売は6月24日に決定。POP UP 会場で先行販売していた7インチシングル「絹街道」、「北京ダック」も同日に一般発売が決定。中華街でのPOP UPでは今回のリリースに関連したアイテムの販売や展示なども予定。

サイケデリックを纏ったアシッドフォーク・デュオ、ゑでぃまぁこん。yumbo、Andersens、Minna Miteruなど、〈Morr Music〉からリリースされた他の日本人アーティストに続き、ゑでぃまぁこんの22年にわたる活動の歴史から、美しい日本語の語感と壊れやすくも豊かなメロディーを持つ楽曲を集めたコンピレーション『Carpet Of Fallen Leaves 』が2枚組アナログで登場!中核となる、ゑでゐ(ギター、オルガン、ヴォーカル)、柔流まぁこん(ベース)に加え、立川洋二郎(ドラムス)、影山知子(ヴィブラフォン)、水谷靖久(フルート)、朝倉まどか(ヴォーカル)、Ztom Motoyama(ペダル・スティール)が加わっている。バンドのアンサンブルはどこまでも静かでドリーミーだが、どこか民話や寓話にまつわるおそろしさのような感覚も帯びていて、緩やかな暖かさと軽いアシッド感が最高のサイケデリックと心地良さを運ぶ、アシッド・マジカル・フォークが素晴らしい。幻想的でイマジネーション溢れる歌世界が詰まってます!!

英国の奇才Richard Anthony HewsonによるThe RAH Bandのアーカイブから、長らく入手困難だった2曲をカップリングした12インチが、〈Rush Hour〉により再発。A面「Rising Star(Cosmix)」は、1984年にDebbie Sharpが歌った楽曲をHewsonが「Cosmix」として再構築した。デジタルディレイを使った独特の残響処理が特徴で、シンセが尾を引きながら空間を漂うような、80年代ヨーロッパのスペース・ディスコ感が全開。跳ねるパーカッションときらめくシンセが絡み合い、ポップでありながらどこか実験的な、RAH Bandならではの奇妙な魅力に溢れた一曲。一方のB面「Deep Song」は1979年録音で、Richard Hewson Orchestra名義期の作品で、Miles Davis『Kind of Blue』への敬意から生まれたとされる、内省的でスピリチュアルなジャズ、フュージョン曲。エレピの柔らかな響きとストリングスの淡い感触が重なり、RAH Bandのディスコ、ブギー路線とはまったく異なる深いムードを描き出す。英国ライブラリー音楽の香りも漂い、Hewsonの音楽家としての幅広さと探究心を示している。

韓国の語り歌パンソリの語り口を、太いベースラインとミニマルなグルーヴに重ねる独自のスタイルで世界的に注目を集めるLEENALCHIの魅力を6曲に凝縮した国際版タイトル『Here Comes That Crow』。パンソリ的な語り歌がベースの反復と絡み合いながらリズムそのものを形づくる構造を中心に、声のレイヤーが跳ねるように重なり、ミニマルなのに躍動的なポップ感が際立つ。電子音と生音が混ざり合い、未来的サイケ・ポップの質感の「Bird」やタイトル曲「Here Comes That Crow」、 低域の反復がじわじわと広がり、声の層が増えていく構造が心地よい長尺トラック「Ultimate Prescription」などを収録した、語り歌とベースグルーヴという革新的スタイルを世界向けに再提示する韓国ポップの新しい形。
西アフリカのギニア共和国、その首都コナクリで1960〜70年代に発展したアフロ・ラテ
ン音楽を集成した2枚組コンピレーション。アフリカ音楽復刻で知られるフランスの
SYLLARTが2011年に制作した作品で、ベンベヤ・ジャズ、ケレティギ&セ・タンブリニ、オ
ルケストル・ドゥ・ラ・パイヨットなど、ギニア音楽黄金期を代表する重要グループの音
源を収録しています。当時のギニアではキューバ音楽の影響が非常に強く、ソン、ルン
バ、チャチャチャなどのラテン音楽が、西アフリカ独自のリズムやアンサンブル感覚と結
びつきながら独自の発展を遂げました。本作では、ホーン・セクションを活かしたダンサ
ブルな演奏や、躍動感あふれるリズムを通して、その熱気と創造力を堪能できます。ギニ
ア音楽史の重要な一時代を伝える貴重な編集盤です。

LAを拠点に活動するシンガー・ソングライター、Julia Holterの新作『Materia』は、2024年作『Something in the Room She Moves』の世界観を拡張する7曲入りのコンパニオン・アルバムであり、アート・ポップの最前線を更新する作品である。前作の楽曲を起点に、その再構築や別ヴァージョン、ツアー間に生まれた新曲、即興演奏などが組み合わされ、音楽的実験性と親密な感情表現が共存する構成となっている。
音響的には、フォークロア的なメロディ感覚と現代的な電子音響、室内楽的アレンジが交差し、ドラムマシンやフレットレスベース、クラリネットなど多彩な編成が有機的に絡み合う。楽曲は固定されたポップソングの枠を超え、時間や構造そのものを揺さぶるような流動性を持ち、即興と作曲の境界を曖昧にしている点も特徴的だ。
また、母性や喪失、社会的不安といった個人的かつ時代的なテーマが、夢のように揺らぐサウンドスケープの中に溶け込んでいる。繊細でありながら大胆な構築美、そして一聴で掴めない複層的な感情のレイヤーによって、『Materia』はJulia Holterのキャリアの中でも最も開かれた、思索的なアート・ポップ作品として成立している。

(数量限定/日本語帯付き)共同プロデューサーにトータスのジョン・マッケンタイアとジム・オルークが起用されたことで話題を集めその後のポスト・ロック、エレクトロニカ、“音響派”に大きな影響を与えた屈指の名盤。
本作『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』は、1999年にリリースされたステレオラブの6作目のスタジオ・アルバムになる。共同プロデューサーにトータスのジョン・マッケンタイアとジム・オルークが起用されたことで話題を集め、当時ピークを迎えていたポスト・ロック、あるいはエレクトロニカや“音響派”といった文脈においてクローズアップされた作品でもある。本作は、前作『Dots and Loops』で行われたハードディスク・レコーディングから転換し、代わりにすべての演奏をライヴでレコーディングした後、それをコンピューターを使ってリワークするという方法がとられている。また本作のテーマ/モチーフである “反復”“ミニマリズム”が 意味するリズム構成やテクスチャーに対するアプローチは、リズムへのフォーカスを通じてそのアプローチに新たな変化がもたらされ、マッケンタイアとオルークが半数ずつ手がけた収録曲に共通して聴き取ることができる。ブラジル音楽などに影響を受けたリズムワークとジャズを取り入れたサウンド、時折顔を覗かせる電子音楽とミニマルなボーカルが混ざり合うスタイルは、本作のレコーディング・プロセスを通じて生演奏とポスト・プロダクションをより有機的に組み合わされ、より一層深いレベルに推し進められている。
MPBやトロピカリアなど1970年代のブラジル音楽を現代的なセンスで再解釈したサウンドが特徴的なリオデジャネイロ出身のミュージシャン、Ana Frango Elétricoによるサンパウロ批評家協会賞で年間最優秀アルバムを受賞し、ラテン・グラミーでも「ポルトガル語ロック部門」にノミネートされた2023年の大傑作『Me Chama De Gato Que Eu Sou Sua』のサイクルを締めくくるダブル・シングル。1曲目は、Marcos Valle、Eumir Deodato、João Donatoという巨匠たちの手による「Não Tem Nada Não」で、Anaはこの曲をソロ公演で歌った瞬間から強い手応えを感じ、最新ツアーでもレパートリーに組み込み、シンプルな編成のバンドとともによりクリアで力強い響きを追求してきた。そのライブ感覚をそのまま持ち込んだ形で、スタジオ録音ながらもステージの空気が封じ込められている。もう一曲は、自身とTuca Monteiroの共作による未発表曲「A Sua Diversão」で、彼女の作曲家としての側面を垣間見ることができる。この2曲は新たな方向性を示すというより、むしろ『Me Chama De Gato Que Eu Sou Sua』というひとつの物語を締めくくるための楽曲群で、パンデミック期の宅録的アプローチから一歩進んで、今回はバンドとのセッションを核にした生々しい演奏が中心となっている。

ニューヨークの作曲家Mikel Rouseを中心に活動したプロジェクトTirez Tirezの代表作のひとつとして語られる、ベルギーの名門〈Les Disques du Crépuscule〉から1983年にリリースされた『Story of the Year』。Tirez Tirezは、Steve ReichやPhilip GlassなどNYミニマリズムの流れと、ポストパンク以降のアートロックを独自に接続した稀有な存在で、本作でも、反復するギター、シンセのミニマルな構造、乾いたドラム、抑制されたボーカルに、〈Crépuscule〉らしいヨーロッパ的な冷たさと洗練が加わり、NYのアート感覚とベルギーのポストパンク美学が交差する独特の空気が漂う。メロディよりも 質感・構造・反復が前面に出るミニマル・ポップの魅力が際立っており、Talking Headsや80年代前半NYのアートロックと共振しつつ、よりストイックで知的なアプローチが貫かれているのが印象的。
〈Ghostly International〉の看板アーティストLusineが2017年に発表した代表作『Sensorimotor』を、10周年記念盤としてBlack & White Splatter Vinylの2LP仕様で再発。テクノ、エレクトロ・ポップ、実験的電子音楽を自然に横断する作風で、もっとも親しみやすい Lusineと評された名作。本作の魅力は、透明感のある電子音と身体性のあるビートの共存。粒状の細かいシンセが空間を照らし、軽やかに跳ねるリズムが曲に柔らかなグルーブを与える。構造はミニマルでも、細部が絶えず揺れたり変化したりすることで、曲が静かに呼吸しているような感覚が続く。都会的でクリーンな音像は〈Ghostly International〉の美学にも通じ、夜の街のネオンのような光を帯びている。電子音楽の精密さとポップな親密さを結びつけた、開かれた一枚。

ブリストルのレフトフィールド・ポップ、ジャズを独自の感性で探求してきたTara Clerkin Trioの最新作『Somewhere Good』。ハーモニウム、ウッドベース、管楽器、鍵盤、サンプル、奇妙なパーカッションなど、多彩な編成を柔らかく重ね、アコースティックと電子音の境界を曖昧にする室内楽的でありながら現代的なサウンド。ダウンテンポのゆるやかなテンポ感の中で、メロディは控えめに現れ、パーカッションやサンプルは少しズレた位置に置かれることで、ほんのり奇妙で、でも心地よい浮遊感が生まれている。Tara Clerkinの淡いヴォーカルは楽器のレイヤーに自然に溶け込み、静かな美しさとレフトフィールド・ポップの親しみやすさを同時に支えている。録音はスタジオのものと各地でのフィールド録音を組み合わせた丁寧な音作りでmブリストルの現在進行形の感性をそのままパッケージした、静けさと奇妙さが共存するレフトフィールド作品。
