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コペンハーゲンのSt Agnisが、ロンドン発の先鋭レーベル〈5 Gate Temple〉へ再び帰還した、ハードコア・アシッド/リズミックノイズの濃密な最新作『Psalm of Unagony』。前作の路線からさらに進化、荒々しいアシッドの渦の中に、ふと瞑想的な間が生まれるのが印象的で、鋭利なビートとざらついたノイズが暴れ回る一方で、メロディの断片や静寂が差し込み、精神の内側に向かって爆発するようなエネルギーを持っている。〈5 Gate Temple〉らしいアンダーグラウンド性と、St Agnisの攻撃性・詩的世界観が強烈に結びつき、騒音の中に潜む一筋の祈りを探し当てるような、ハードコアでありながら極めてスピリチュアルな一本。
これぞ、音響 meets テクノの境地・・・フィラデルフィアの気鋭、MetaspliceがThe Trilogy Tapesより2018年に発表していた名作。テクノとノイズとドローンの狭間で揺れる、エクスペリメンタル・サウンド。ミニマリストの極みとも云うべき、ドープなサウンドにただただ埋没!
ノイズ界の二大巨頭、Merzbow と Bastard Noise が真正面から激突したコラボ作『Brick Wall Evolution』。Merzbow の流動的で有機的なハーシュノイズと、Bastard Noise の低域重視のパワーエレクトロニクスが融合し、圧倒的な密度と質量を持つ音響が立ち上がる。高周波のきらめきと地鳴りのような低周波が層を成し、混沌と秩序が同時に存在するノイズの地形が刻々と変化していく。タイトル通り、進化した音の壁!!

太鼓芸能集団 鼓童 前田順康と飛騨音響派による共同作品。
4時間に及ぶ完全即興から抜粋されたライブ音源には、電子音、声、和太鼓、ゴングなどが介在し、音へと変換された飛騨高山の空気、場の記憶が刻まれる。
幾重にも重なる「音脈」「響脈」は、音響、律動、アンビエント、ノイズ、トライバル、スペーシー、陶酔、覚醒、すべてのあわいをたゆたう。
徹底したアヒンサーを提唱実践、「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説、Merzbow。スウェーデンの実験音楽レーベル〈iDEAL Recordings〉が展開する限定シリーズiDEAL Secret Circleの第3作として発表されたMerzbowのCD作品『Gareki No Niwa』。本作は、Jim O’RourkeやJohn Duncanらと並んでシリーズに選ばれた11タイトルのひとつで、各タイトル80部のみ制作される特別仕様。過激でサイケデリック、そして聴くほどに発見がある、メルツバウのカタログの中でも不可欠な一作。
徹底したアヒンサーを提唱実践、「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説、Merzbowこと秋田昌美と、シカゴ生まれで現在は日本を拠点に活動するドラマー、Akio Jeimusによる2025年録音のDuo作。メールでやり取りされたスタジオセッションに加え、B面には2025年3月に東京で行われたライブ録音を収録。アルバム全体を通して、ドラムセットとノイズの関係性が絶えず変化する様を記録。二つの力が追いかけ合い、遮り合い、リアルタイムで互いを作り変えていく。そこにあるのは調和でも破壊でもなく、ただ変化し続ける運動。MerzbowとAkio Jeimusの二者が出会ったときに生まれた、生々しい瞬間の記録。

アンビエント、インダストリアル、実験音楽といったジャンルで活動するイタリアのギタリストEraldo Bernocchi、ブラジルのヘヴィメタルバンドSepulturaの元ドラマーとして世界的に知られるIggor Cavalera、そしてご存じMerzbowという、一見すると異質な3者のコラボレーションから、熱帯雨林の夜をテーマに予測不可能なサウンドを生み出した作品が〈PAN〉より登場。Bernocchi が手がける重層的なギターと電子処理が土台を形作り、Iggor Cavalera が肉体的で原始的なリズムを叩き込む。さらに Merzbow がノイズの嵐を注ぎ、全体を圧倒的な音響体験へと押し上げている。激しいインダストリアル・ドローンや環境音的テクスチャーの中に、時折ジャングルを思わせるプリミティヴな打楽器の呼吸が浮かび上がるそのサウンドは、単なる轟音ではなく、森の闇に包まれるような没入感と儀式的な高揚を兼ね備えている。深夜に聴くと、音の密林に迷い込むようなトリップ感のある一枚。
UKのプロデューサーMOBBSとフランス系エジプト人アーティスト/呪術師Susu Larocheがタッグを組み、神秘的で儀式めいた雰囲気を持つニューアルバム『ZERO』を大名門〈Modern Love〉よりリリース!本作は、DJ ScrewやMy Bloody Valentineの影響を受けた、トリップホップとシューゲイザーの融合であり、CurveやCocteau Twins、Leila、Nearly Godといったアーティストの影も感じられる。MOBBSの多様な経験と、Larocheの退廃的でアンダーグラウンドな表現によって二人の音楽は、呪術的な詠唱と歪んだダブのビートが交錯し、かすかな明かりに照らているような幻想的な雰囲気を呼び起こす。彼らのサウンドは初期のMy Bloody Valentineのようなざらついた美しさを持ちながらも、ヒップホップ、ドローン、ノイズといった要素を取り入れ、過去の音楽の単なる再現ではなく、冷徹な視点を持った現代的な解釈を加えている。
エチオピア生まれ、ベトナムとスウェーデンで育ち、ジャズと作曲を背景に持つ実験声楽家 Sofia Jernbergによるソロ作『Voice』。声を単なる歌唱ではなく音の物質として扱っており、収録曲も「Multiphonic I」「Gurgle」「Mouth Synthesizer」「Throat」など、声帯・息・口腔の動きをそのままタイトルにしたような構成で、旋律や言語よりも 声の物理現象そのものが前面に出ている。金属的な倍音、破裂音、動物的なうなり、空気の摩擦音など、声の境界を押し広げる表現が連続し、聴き手は身体の内部を聴くような感覚に包まれる。Meredith MonkやMaja Ratkjeの系譜に連なりつつ、よりノイズ寄りで原初的なエネルギーを帯びた、声の前衛の最前線を示す一枚。

1996年、南條麻人主宰の〈La Musica Records〉から、手作業で組まれた超限定カセットとしてひっそりと現れた Neanの唯一作『Doo Dah Nean』。長らく幻のアウトサイダー音源とされてきたこの作品が、〈Black Editions〉よりヴァイナル・リイシュー!Yui(ベース/エレクトロニクス)、Non(ドラム)、そしてNaoko(声)の3人によるトリオで、生み出す音楽はロリータ・サイケ、フリージャズ、ノイズ、即興が無邪気に混ざり合う、90年代日本アンダーグラウンドならではの混沌そのもの。歌とも語りともつかない囁き、呪文のようなフレーズ、息遣いのNaokoの声が中心にあり、無垢さと狂気が同居した、プロトASMR的な存在感が、音全体に奇妙な重力を与えている。Nonの酔ったようでシャーマニックなドラムと、Yuiの形を持たない低音、電子音が絡み合い、儀式的ですらある生々しさがある。ジャンルの外側で生まれた音が、偶然にも強烈な魅力を放ってしまった、日本アンダーグラウンドの深部に埋もれていた宝石。

HTRKが20年以上にわたり築いてきた楽曲群を、現代を代表する重要アーティストたちが再解釈したカバー/リワーク集『String of Hearts (Songs of HTRK)』。HTRK がこれまでほとんど行ってこなかった公式リワーク集で、Loraine James、NWAQ、Perila、Coby Sey、Liars、Kali Malone & Stephen O’Malley、Sharon Van Etten など、ジャンルも背景も異なるアーティストが集まり、原曲の繊細な陰影を尊重しながらも、時に微妙にずらし、時に大胆に解体。アンビエント、エレクトロニック、ドリームポップ、アメリカーナ、ノイズが自然に交差し、原曲の冷たさと温かさが、別の角度から照らされる。全体として、深夜の部屋でひっそりと聴きたくなるような、静かな没入感に満ちた一本。

アメリカ出身でドイツ在住のマルチ奏者・作曲家 Weston Olenckiによる、バンジョーを中心としたエクスペリメンタル・フォーク作『Broadsides』。2023年にOlenckiが故郷サウスカロライナからウェストバージニア、ミシシッピ川流域へと南部を巡った旅のフィールド録音、収集した楽器や工芸品、そして各地に根づく伝統音楽との出会いを素材にして生まれたもので、水の音、虫の羽音、列車の轟音、コミュニティに息づく古い歌などが、バンジョー、ハーモニカ、オートハープ、カセットプレイヤー、振動モーターといった楽器・装置と組み合わされ、多層的な音響へと再構成されている。バンジョーの持つ鋭いアタックや倍音が長いドローンへと変質し、フィールド録音のざらつきや環境音が層を成して漂う、アメリカ南部の風景を抽象化したようなサウンド。伝統音楽の旋律が時折浮かび上がる一方で、機械的なモーター音やノイズがそれを侵食し、郷愁と前衛性が同時に存在する独特の世界。
直販限定クリア・ヴァイナル仕様。1987年10月、批評家から絶賛を浴びたLP『Sister』の発売から4か月後、シカゴの〈Cabaret Metro〉でその最新作を熱烈なライブで披露したSonic Youth。このコンサートの様子を収めた音源は、Big BlackのSteve Albini(当時は会場から出入り禁止だったとの事)によって友人の音楽ライターByron Coleyへ紹介された事で彼のレーベルである〈Goofin'〉から半公式の海賊盤として発表される事に。未だに熱烈な支持を受ける傑作ライブ・アルバム『Hold That Tiger』が、〈Superior Viaduct〉より待望のアナログ・リイシュー!Sonic Youthの最初の数枚のリリースにとって、ラモーンズの最初の3枚のLPにとっての『It's Alive』に匹敵する存在であると言っても過言ではない名作。開花しつつあった、バンドの絶頂期を捉えた、野性的かつ解放的であり、ワイルドでカタルシスに満ちた、熱狂的なスナップショットといえる一枚です。

当店大大大ベストセラー『The Sacrificial Code』でもおなじみ、〈Hallow Ground〉や〈Total Black〉などといった現行アンダーグラウンドの深遠から極めて優れたドローン/実験作品を繰り出す米国出身/スウェーデン・ストックホルム在住の女性ミニマリスト、Kali Malone。名門〈Ideologic Organ〉からの2022年最新作『Does Spring Hide Its Joy』がアナウンス。Stephen O'Malley(エレキギター)、Lucy Railton(チェロ)という豪華ゲストを迎え、Malone自身が調律したサイン波オシレーターを用いて制作した没入型モダン・クラシカル/ドローン作品!パイプオルガンの調律、和声理論、長時間の作曲の経験が、この作品の出発点となっていて、彼女のニュアンスに富んだミニマリズムは、驚くべき焦点の深さを展開し、リスナーの注意の中に瞑想的な空間を切り開いています。
2014年にパフォーマンスアート的なデュオとして始まり、ノイズやパンク、スラッジを経由しながら、フィラデルフィアの地下シーンで長らく活動してきた nyxy nyx による、初のフルバンド編成によるスタジオ盤『Cult Classics Vol. 1』。これまでの音源は手焼きCDやDIYテープといった不安定な形でリリースされており、その都度トラックリストが変わったり、マスターが差し替えられたり、同じ曲を再録したりと、常に揺らぎの中で生きてきたバンドが、初めて恒久的な形で〈Julia’s War〉から公式にリリース。プロデューサーにDan Angelを迎え、Brian Reichertを中心に、Tim Jordan(Sun Organ)、Benjamin Schurr(Luna Honey)、Alex Ha(ex-Knifeplay)が加わり、さらにMadeline Johnston(Midwife)やJosh Meakim(A Sunny Day in Glasgow)もゲスト参加。楽曲は、崩れそうなノイズと祈りのようなヴォーカルがせめぎ合うスラッジ寄りのトラックから、幽玄なデュアルヴォーカルが漂うスローコア、あるいは粗野なパンクの反骨をにじませる瞬間まで幅広く、ライヴ同様にすべての曲を一発録りで収め、重く歪んだギターと幻惑的なスローコアの質感が共存する、圧のあるサウンドを実現している。その重さと幻惑が聴き終えても耳に残り続ける、地下に潜り続けた存在がついに残した確かな痕跡。

デジタル・ダンスホールとUKアンダーグラウンド実験音楽の隙間に生まれた、オルタナティヴな音楽。英国を拠点に1980年代半ば~後半に活動。〈On-U Sound〉と契約を逃し、音源を残すことが出来なかったものの、〈Downwards〉主宰のRegisを80年代当時熱狂させていたという、伝説のポスト・パンク/インダストリアル・レゲエ・バンドReducer。ジャマイカ音楽史を変えた名リディム「Sleng Teng」を再構築した’86年ディスコ・ミックス・ヴァージョンなど全3曲のアーカイブ音源を収録した強力シングルがブリストル・レフトフィールドを代表する名門〈Bokeh Versions〉より到着。デジタル・ダンスホール黎明期を象徴するCasio MT-40のプリセット音を軸に、当時のサウンドシステム文化の空気を濃厚に呼び戻すかのような鮮烈な楽曲群!反復するリズムとローエンドの揺らぎが現代的な解釈と結びつき、オリジナルの革新性をそのまま保持しつつも、より長尺で恍惚感を増したサイケデリックな仕上がりに。デジタル革命の記念碑をアップデートした、全てのレゲエ~ダブ~ダンスホール愛好家必携の一枚です!

金属的で物質的な初期メルツバウのノイズ美学が最も濃厚に刻まれた、インダストリアル・ノイズとテープコラージュの決定的作品。後のハーシュノイズへ向かう、進化の瞬間を捉えた重要作。木製ボックスセット仕様の豪華版。セカンドプレス、限定199!Do NOT sleep on this one!!

ジム・オルーク主宰の〈Moikai〉、〈Sonoris〉、そして〈Staalplaat〉の伝説的サブレーベル〈Mort Aux Vaches〉などなど、世界各地の名所から傑出した作品群を送り出してきたKevin Drumm の代表作にしてノイズ史に残る名作、電子音楽の一大名門〈Mego〉から2002年に発表されていた『Sheer Hellish Miasma』が2025年リプレス!オリジナルはCDで発表され、以降ノイズ、実験音楽の文脈で究極の到達点とまで評されることが多い作品。内容は徹底して妥協を許さないノイズ構築で、ギター、マイク、アナログ・シンセ、テープ操作、エフェクト、さらに控えめなコンピュータ処理まで駆使し、轟音の壁を緻密に編み込んでいる。ひたすら物理的に襲いかかる音圧でありながら、実際には極めて計算された設計が裏に潜んでいて、無秩序の中に精密なコントロールが感じられる。フィードバックやアナログ・シンセのうねりが、時間の中で少しずつ層を変えながら重なっていくさまは、作曲としか言いようのない構築感があり、音を素材とした抽象芸術として成立している稀有な一枚。20年以上経った今も生々しく、今回の2LP仕様は、作品が本来持つ強度をフィジカルに体験する意味でも重要な再発。

ベルリンの作曲家 Mark Kanak を中心にしたプロジェクト Irrflug によるデビュー・アルバム。「腐食した空気感」と「リズムの研究」をキーワードに、金属的なノイズ、ざらついたテクスチャ、崩れかけたビートが交差し、インダストリアルとアヴァンギャルドの中間にある独自の音像を形成する。音はミニマルでありながら鋭く、リズムは一定の形を保ちながらも、常にどこか歪み、揺れ、崩れ、リズムなのにリズムとして機能しない、リズムそのものを素材として解体するようなアプローチが貫かれている。整った構造を拒むような荒々しさと、音の粒子を精密に配置する冷静さが同時に存在し、本作を単なるノイズやインダストリアルの枠に収めない異物感が生まれている。ベルリンの地下シーンの空気をそのまま吸い込んだような、生々しくも美しい一枚。

ジャパノイズ伝説Merzbowが、1994年にスイスのThe Releasing EskimoからCDでリリースしていた名盤が、Hospital Productionsより未発表音源を追加してリマスター2CD再発。爆音と共に高速で動く音の渦が、世界が崩れ落ちた後の虚無ゾーンを感じさせてくれる重厚なシュルレアリスム・ノイズ傑作。これは覚醒してます。エンボスで箔を押したゲイトフォールド仕様、ミニ・ポスター付属、アートワーク共々最高です。
ノルウェーの異端アーティスト Gaute Granli による、歪んだギター、変則的なリズム、奇妙な発声が渦を巻く、異形のエレクトロニック・ロック作品『Rosacea』。ローファイでざらついた録音の中に、原始的で身体的なエネルギーがむき出しになり、ロックの形を借りながらも完全に枠を逸脱したサウンドが展開される。ギターはメロディとノイズの境界を行き来し、ビートは安定せず、ボーカルは歌というより発声、もしくは叫び。その不安定さと奇妙さが、どこか呪術的でクセになる世界観を生み出している。粗く、野性的で、しかし妙にユーモラスな唯一無二の作品世界。

