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ダブテクノのセカンド・ウェーブを象徴する巨匠Stephen Hitchellと、サンフランシスコの現代ダブテクノシーンを牽引するFedersenことChris Kellyがタッグを組んだ12インチ『Sky Space EP』がFedersen主宰の〈Alt Dub〉より登場!Maurizio直系の低く深く沈み込むようなベースラインと、ダスティーなパーカッションや遠くで響くダブ・コードが絶妙な余白を生み出す夜間飛行サウンド。cv313ならではの微細に変化し続けるテクスチャーと、エレクトロ・アコースティックな残響処理が見事に融合し、空間そのものがどこまでも広がっていくかのような神秘的な音響空間を描き出している。幾重にも重ねられたディレイとエコーの重層美、そして静謐でありながら強靭なミニマリズム。互いのオリジナル楽曲とリミックスを行き来させながら、ダブ・テクノの真髄を継承し拡張する美しきコラボレーション。

スペイン・バルセロナを拠点に、チェンバー・ジャズ楽団Los Cronopiosの率領や現代クラシック、即興演奏など多彩な領域で異彩を放つ総合芸術家Jordi Santanachによる2025年ソロ作『Strata』。長い年月をかけて土や岩石が積み重なる地層に着想を得て、時間の隔たりを設けて行われた計4回の朝のセッション音源を積み重ね、まさに音響の層として完成させたコンセプチュアルな作品。バリトン・サックスやクラリネットの特殊奏法、そして静かなフィールド・レコーディングが折り重なり、極めて抑制の効いた音響空間を形成。悠久の時をかけて地層が形成されるように音粒子がゆっくりと明滅し、その静寂の余白からほのかな抒情性を帯びた旋律が優しく浮かび上がる。日本のわびさびにも通じる寂寥感と無常観、そして悠久の自然が宿す静穏な佇まいが音響美として深く横溢している。時間の堆積と微細な音の変化をじっくりと堪能できる、静謐極まるアコースティック・ミニマリズムの逸品。限定300部。

Leila Bordreuil(チェロ)とKali Malone(オルガン)による、静謐で緊張感に満ちたコラボレーション作品『Music for Intersecting Planes』。タイトルの通り、複数の音の平面がゆっくりと交差し、重なり、ずれていくという構造を核としており、身体性のあるチェロのノイズ、テクスチャと、純度の高い倍音と持続音で空間を満たすオルガンが、対立するのではなく、平行に進みながら微細なずれや重なりを生み出し、静かだが鮮烈な音の建築物を立ち上げていく。この作品では、音そのものよりも、音が空間でどう響き、どう交差するかに焦点が置かれており、空間そのものが楽器とするかのように、残響、共鳴、干渉といった空間的な要素も音楽の一部として扱われている。音楽はほとんど動かないように見えて、実際には絶えず変化し、倍音が揺れ、空気の圧力が変わり、音の干渉が幻聴のようなハーモニーを生む。それらは劇的な変化ではなく、耳を澄ませるほどに現れる微細な現象として存在し、ドローンの没入感と現代音楽の構築性が同時に息づいている。ふたりの作曲家の美学が驚くほど自然に融合した作品。

Coil のメンバーとしても知られるスコットランド出身の電子音楽家Drew McDowallとKali Maloneと初の本格的コラボ作『Magnetism』。マローンが精緻な持続音の作曲を展開してきたのに対し、マクダウェルは、有機的に脈打つ歪みや揺らぎを伴ったシンセサウンドを探求してきた。二人のアプローチはいわば正反対だが、本作ではその差異がぶつかり合うのではなく、うまく混じり合ってひとつの響きになっている。全4曲の長大な楽曲では、カープラス・ストロング法といったデジタル音響技術や、純正律などの伝統的な音律を用いて、音が反復し、飽和していくプロセスそのものが聴き手を瞑想的な感覚へ導いていく。時間の流れを忘れるような、ものすごくゆっくりとした大きな動きで展開していく音、一方で、音そのものはとても鮮明で瞬間的。とても大きなスケールでゆっくり変化する響きと今この瞬間に立ち上がる鋭さが同居した音世界は、カリ・マローンが光や構造を担い、マクダウェルが影や有機的な歪みを注ぎ込んでいるかのよう。異なる美学が互いを映し合うことで生まれた、古代的でありながら切実に現代的なミニマリズムの到達点ともいうべき一枚。

10月下旬再入荷。フィラデルフィアを拠点に活動する音響作家Jason Calhounによる、中世神秘家Julian of Norwichの同名著作へのオマージュをタイトルに掲げ、日常の中に潜む神聖さをテーマにした全14曲のアンビエント作品『Revelations of Divine Love』。これまでの長尺ドローン中心の作風から一転し、本作は1〜2分台の短い断片が連なる構成。Calhounがペンシルベニア州の自宅周辺で録音した素材や、微細な電子音、柔らかなノイズを重ね合わせ、小さな情景がふっと立ち上がっては消えていくような質感が続く。音の余白の扱いが非常に巧みで、静けさの中に淡いメロディやパルスが浮かび上がる瞬間が印象的。短い曲の連なりが、まるで小さな祈りのように響く。
ミニマリズム、ジャズ、クラシック、音響アートを融合させた独自のスタイルが特徴的なスウェーデン出身の作曲家、演奏家、インスタレーションアーティストEllen Arkbroの4枚目のアルバム『Nightclouds』が、ニューヨークを拠点とする〈Blank Forms Editions〉から登場!本作には2023〜2024年に中央ヨーロッパで録音されたソロオルガンによる5つの即興演奏が収められており、これまでの作品よりも一層ロマンティックで内省的な雰囲気を持っている。シンプルでありながら深く響く和音と、彼女ならではの緻密な音の構造を使って、冷徹な美しさの中に感情の幅を見事に表現している。彼女の音楽的進化を象徴する重要な作品であり、聴くものを深い内面の探求へと導く一枚!

メルボルンを拠点とする音楽家Dylan Youngによるソロ・プロジェクトWay Dynamicの最新作『Massive Shoe』が〈Jagjaguwar〉より登場。ほぼ全パートを自ら演奏し、ミニマル・フォークポップと室内楽的アレンジを融合させた 独自のサウンド。アコースティックな質感を軸にしながら、ストリングス、クラリネット、ペダルスティールなどが柔らかいレイヤーとして重なっていく繊細な音作り。ミニマルな構造なのに、細部の音がきらめき、軽やかさと緻密さが同居する。Youngのファルセットは風に乗るように軽く、透明な空気をつくり出し、メロディは親しみやすいが、アレンジはバロック・ポップ的な室内楽の影を感じさせ、60年代のソフトロックや現代インディーの感覚が自然に溶け合っている。
Basic Channel傘下のChain Reactionから2001年にデビュー以来、10年以上の沈黙を経て、2014年以降、UK・マンチェスターのレーベルDDSよりコンスタントにリリースを重ね、ダブテクノ/ミニマル等のクラブオーディエンスのみならず、全世界の熱心な音楽ファンを魅了する電子音楽家【Shinichi Atobe】。
Atobeが自身のプライベート・レーベル【Plastic & Sounds】を設立。第一弾となるリリース「 A.Whispers into the Void | AA.Fleeting_637」が12INCH(45RPM/Limited Press)レコードで7月25日にリリースされる。
ミニマルなシンセとリズムから、流麗なピアノのリフレインの導入と共に徐々に禁欲的に展開する「Whispers into the Void」。BPM125前後のフロアライクな没入ミニマル・ダブテクノ「Fleeting_637」の2曲。
マスタリング/レコード・カッティングには、Shinichi Atobeの作品を多数手がけてきたベルリンのRashad Beckerが担当。

Alexander Holmによる、反復、移動、視点のわずかな変化を軸にしたミニマルなサウンドワーク『Dial / Head Stroll』。ゆっくりと焦点が合ったり外れたりするようなループの中で、音の断片が半ば記憶のように現れては消え、構成とコラージュの境界を曖昧に行き来する。都市を歩き観察するときの身体のリズム、視線の移ろい、環境音の出入りを、そのまま音の構造として作品化し、環境音、電子処理、静かな持続音を重ねながら、日常の中に潜む微細な出来事を浮かび上がらせる。ミニマルでありながら、反復の中で細部が変化し、聴き返すたびに別の意味を帯びる。フィールド録音の生々しさと、Holmの繊細な編集感覚が重なり、都市の風景が抽象的な音の層として立ち上がるアーティスティックな一枚。

9月下旬再入荷。幾何学模様の中心人物として知られるTomo KatsuradaとJonny Nashが、長年の交流を経てついに完成させたデュオ作品『At The Emerald Pool』。ふたりが1年間にわたり教会・寺院・劇場など多様な空間で育ててきたギターデュオとしての言語を純度の高い形で記録したアルバムで、録音はわずか3日間のセッション、事前に用意したスケッチをもとに、即興性と親密さをそのまま残した構造になっている。フィンガーピッキングのレイヤーが重なり、水面に光が反射するような細やかなテクスチャーが広がる、ふたりのギターがひとつの生き物のように絡み合う感覚。アンビエントの透明感、アシッドフォークの素朴さ、室内楽の静けさが自然に溶け合い、ゆっくりと移り変わってゆく音の流れをつくり出している。淡く儚い歌も差し込まれ、さりげない物語性も感じられる、アンビエント、アシッドフォーク、ミニマル、室内楽、そのどれにも属しながら、どれにも完全には収まらない、ふたりだけの静かな世界。
11月上旬再入荷。日本から世界のサイケデリック/インディ・シーンを牽引した名バンド、幾何学模様のGo & Tomoが2014年に創設したインディペンデント・レーベルであり、シベールの日曜日や破地獄、Satomimagaeといった大変ユニークなアクトを送り出してきた名門〈Guruguru Brain〉発の名作!ポスト・パンキッシュでクラウトロックへの愛に溢れる実験的バンド、南ドイツによる18年の傑作アルバム『With Dim Light』をストック!このバンドの最大の魅力といえる、反復的なビートへの鋭いアプローチと、精巧で構成的なソングライティングを軸に、モータリックでグルーヴィな60'sサイケデリック・ロック・サウンドが展開される素晴らしい作品。

『Music for 18 Musicians』、シメオン・テン・ホルト『Canto Ostinato』などの再解釈アルバムでも知られるマルチ奏者兼プロデューサーErik Hallによる、現代音楽の巨匠たちの作品を再解釈したミニマル、アンビエント作『Solo Three』が〈Western Vinyl〉から登場。本作ではスティーヴ・ライヒやグレン・ブランカ、シャルルマーニュ・パレスタイン、ローリー・シュピーゲルといった複数の作曲家の名作を一枚に収めており、全楽器を自身で演奏・録音し、緻密な音響構築を行っている。ミニマル音楽の歴史的名曲を現代的な解釈で蘇らせる注目作!

アンビエント、ミニマルの重要アーティストEluviumことMatthew Robert Cooperによる「Virga」シリーズの第3作が、〈Temporary Residence Ltd.〉から登場。日々押し寄せる残酷なレトリックや暴力、混乱の中で、身近な緑地や排水路、微細な生態系から得たインスピレーションがあると本人が語っており、前作から約5年ぶりとなる本作は、シリーズの核である 神経質な緊張感・コントロールの喪失・再文脈化といったテーマを保ちながら、前作とは対照的に、神聖な休息のような安らぎをもたらす作品となっている。霧がゆっくり形を変えるような微細な揺らぎと、柔らかなドローンが中心に、小さな粒子が光に反射するような電子音や、淡い旋律が浮かんでは消えるテクスチャが重なり、静謐で、内省的な音世界が広がっている。

「言葉が意味から解放され、音として漂い始める」というコンセプトで、話し言葉の抑揚や呼吸をそのまま音響素材として扱う独自の手法を中心に据えた、ニューヨーク拠点の作曲家Ben Vidaによる『Oblivion Seekers』。Nina Dante、Christina Vantzou、John Also Bennett、Félicia Atkinsonらが声の出演で参加。複数の声が重なり合い、ジェンダーやアクセントが流動的に混ざり合うことで、誰の声でもあり、誰の声でもない集合的な語りが立ち上がる。電子音は控えめに配置され、低いドローンや微細なノイズが声の動きを支えることで、静謐でありながら幻覚的な空間が広がる。静けさの奥で声が多層に漂い、言葉と音の境界がほどけていくその繊細な瞬間をとらえた、声のための実験音響作品。

ニューヨークの作曲家Mikel Rouseを中心に活動したプロジェクトTirez Tirezの代表作のひとつとして語られる、ベルギーの名門〈Les Disques du Crépuscule〉から1983年にリリースされた『Story of the Year』。Tirez Tirezは、Steve ReichやPhilip GlassなどNYミニマリズムの流れと、ポストパンク以降のアートロックを独自に接続した稀有な存在で、本作でも、反復するギター、シンセのミニマルな構造、乾いたドラム、抑制されたボーカルに、〈Crépuscule〉らしいヨーロッパ的な冷たさと洗練が加わり、NYのアート感覚とベルギーのポストパンク美学が交差する独特の空気が漂う。メロディよりも 質感・構造・反復が前面に出るミニマル・ポップの魅力が際立っており、Talking Headsや80年代前半NYのアートロックと共振しつつ、よりストイックで知的なアプローチが貫かれているのが印象的。

心許す者、皆死んでいった。数々の傑作を送り出したオーストラリア発の名実験デュオ”HTRK” (=Hate Rock)。現在は、Jonnine StandishとNigel Yangのデュオ編成で活動する彼らの21年度5thアルバムが、ブルックリンの名門エクスペリメンタル・レーベル〈Ghostly International〉より待望のリプレス。麻薬的で夜行性のレンズを通して歪められたこのアルバムは、張りつめた美しさと長くなる影が織りなす謎めいたゴシック的カントリー・ミュージックも呼べる名作。

オーストラリアの名門〈Chapter Music〉が手がける、オーストラリア・ポストパンク史を体系的に掘り起こすシリーズの第2弾『Can’t Stop It! II』。2007年CD版をベースに、未再発のボーナストラック6曲を追加した全26曲入りの2LPセットとして再登場。1979〜84年は、オーストラリアが海外の影響から離れ、独自の音楽的アイデンティティを確立し始めた時期とされ、本作はその創造性が爆発した時代を記録したもの。パンクの衝動が残る一方で、ミニマル、ノーウェイヴ、DIY、電子音楽、アートパフォーマンスなどが自由に混ざり合い、ジャンルが固まる前のエネルギーがそのまま刻まれている。不安定で危うく、アート的な知性が見え隠れしており、知的なのに衝動的、粗いのに鋭い、何かが始まる瞬間の熱をそのまま閉じ込めたような生々しさがある。ボーナストラックには、メルボルンの極めてオブスキュアなポストパンク・バンドThis Five Minutes「How」、タスマニアのDIYニューウェイヴChainmale「Freakout」など、これまで再発されてこなかった音源が多数追加され、雑食性、アーカイブ性がさらにました充実の再発。

ミニマリズム、ジャズ、クラシック、音響アートを融合させた独自のスタイルが特徴的なスウェーデン出身の作曲家、演奏家、インスタレーションアーティストEllen Arkbroの4枚目のアルバム『Nightclouds』が、ニューヨークを拠点とする〈Blank Forms Editions〉から登場!本作には2023〜2024年に中央ヨーロッパで録音されたソロオルガンによる5つの即興演奏が収められており、これまでの作品よりも一層ロマンティックで内省的な雰囲気を持っている。シンプルでありながら深く響く和音と、彼女ならではの緻密な音の構造を使って、冷徹な美しさの中に感情の幅を見事に表現している。彼女の音楽的進化を象徴する重要な作品であり、聴くものを深い内面の探求へと導く一枚!

ポストロックの象徴的存在Tortoiseが2001年に発表した4作目『Standards』。複雑なリズム構造と緻密なアンサンブルが、よりシャープでモダンな音像へと進化。冒頭「Seneca」では、二人のドラマーが織りなすポリリズム的な推進力が一気に空気を変え、ギター、ヴィブラフォン、シンセが立体的に絡み合う。「Eros」「Benway」ではミニマル・ミュージックのような反復がジャズ的な柔軟さと結びつき、音が形として浮かび上がるような構築美が際立つ。後半の「Monica」「Speakeasy」では、電子音のテクスチャと生演奏の温度が自然に交差し、都市的でクールなムードが漂う。Tortoise が2000年代初頭に到達した精密さと大胆さのバランスを示す、ポストロックの枠を超えた、今聴いても新鮮なモダン・アンサンブルが詰まった一枚。

Tom ThielとMax Loderbauerによるベルリンの伝説的デュオSun Electricが、約20年ぶりとなる待望のニュー・アルバム『Episodes』を〈De:tuned〉から発表!ベルギー芸術アカデミーの協力を経て、1960年代の希少なヴィンテージ機材Subharchord Synthesizerを用いて制作、特有のサブハーモニックな重厚感と温もりのある電子音が、精緻に組み立てられたミニマルなシーケンスのなかでゆっくりと変化。静謐で宇宙的なドローンから浮遊感あふれるディープなテクノ・リズムまで、緻密で奥深い音響テクスチャーが美しく広がっていく。長年培われた巧みな音響設計とヴィンテージ機器への飽くなき探求心が見事に結実した全6曲。知性と情緒が美しく交錯する音響世界。

Jan JelinekがGramm名義でクリック〜マイクロハウスを制作していた90年代末に、リスニングにフォーカスした作品として制作された『Personal Rock』が、本人主宰レーベルFaiticheよりオリジナル・アートワーク仕様で20年の時を経て、ついにヴァイナル復刻。クリック音や微細なノイズ、細かく刻まれたサンプルが緻密にレイヤーされ、静けさの中で絶えず揺れ動く粒子の音楽が展開される。メロディを前面に押し出すのではなく、音の質感そのものが表情をつくり、反復の中で少しずつ変化していく構造は、Jelinekが、より抽象的で内省的な方向へ踏み込んだ作品であり、後の代表作「Loop-Finding Jazz Records」に通じる美学の原点ともいえる。深夜の静けさや都市の空気を思わせる繊細な緊張感が全編に漂い、20年以上経った今でも色褪せない魅力を放つ大名盤。
現行エクスペリメンタル/ドローンのアイコン的アーティスト、スウェーデンの作曲家/オルガニストAnna von Hausswolffが2020年に発表した、声もバンド編成も排し、巨大なパイプオルガン一台のみで構築された、彼女のキャリアの中でも特異な位置を占める作品『All Thoughts Fly』。録音はヨーテボリのGOArt Organ Centerに設置された北欧最大級のパイプオルガンを使用。歴史的オルガンの構造を研究し再現した特別な楽器で、その複雑な倍音と空間共鳴が作品全体の核となっている。イタリア・ボマルツォの奇怪な彫像と迷宮的な庭園のあるSacro Boscoをインスピレーション源として、低音の重厚なうねりと、高音の澄んだ響きがゆっくりと交差しながら進む。ミニマルな反復が少しずつ形を変え、石造建築の中を歩くようなスケール感が広がる。歌はないにもかかわらず、フレーズの運びや呼吸がどこか人間的で、声なき歌としてのオルガンが強く印象に残る。静けさの中に強いドラマを宿した、スピリチュアルな一本。

〈Vanity Records〉や〈Minimal Wave〉作品が好きな方にも必聴な今年度ベスト再発物件!絶対にお見逃し無く。Der PlanやDAF (Deutsch Amerikanische Freundschaft)の初期メンバーChrislo Haasに、ニューウェイヴ・バンド、Mania D. のBeate Bartelらが参加したジャーマン・ニューウェイヴを象徴する存在であり、電気グルーヴ・ファンにもお馴染みのLiaisons Dangereuses。その前身的存在として、両名のコラボレーションから発展した長年再発が待ち望まれていた幻のユニットCHBBの激レア音源を全曲収録した編集盤が〈Soulsheriff Records〉から登場!ToleranceやHuman Flesh、Robert Turmanなんかが好きな方にもマストな最凶インダストリアル/ミニマル・ウェイヴ大傑作! 1981年に発表されていた極めて入手困難を極めるカセット4本のオリジナル・テープからの全音源に加え、各アーティストによる未発表オリジナル・トラックを追加収録した決定版!

ニューヨークの音響作家Ezekiel Honigが2008年に発表した、ミュージック・コンクレート、アンビエント、ダウンテンポ、ミニマル・ハウスを独自のバランスで編み上げた名作『Surfaces Of A Broken Marching Band』。街のざわめき、遠くの人声、室内の響きといった 都市の微細な環境音を音楽の素材として中心に据え、電子処理や楽器断片と触れ合うことで、近さと遠さが同時に存在する独特の距離感が生まれている。控えめな4/4のパルスが静かな音像にわずかな推進力を与え、アンビエントの漂いとミニマル・ビートがゆるやかに交差する。曲によっては、陰影あるギターがポストロック的なニュアンスを帯びるものも。音を繊細に編み込み、構築というより発見に近い音の展開を生む、現代エレクトロアコースティックの文脈でも再評価されるべき重要作。
