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Beverly KetchとRobert Thomasを中心に、同地域のミュージシャンが多数参加する共同体的なアンダーグラウンド・フォーク・プロジェクトStella Kolaによる、静かなメランコリーと60年代フォークの香りをまとったアルバム。アコースティック・ギター、フルート、ハープ、弦楽器が柔らかく重なり、あの時代の香りを現代的に編み直したようなサウンド。Linda PerhacsやJudee Sill、Karen Daltonの系譜に連なる静かで芳香のあるフォークが広がっている。曲によっては歌が語りのように流れ、古い寓話を現代に語り直すような物語性が立ち上がる。派手さはないが、アンサンブルの温度感や、複数のミュージシャンが自然に溶け合う空気が心地よく、共同体的なフォークの温かさがしっかり息づいている。淡い光と静かなメランコリーが同居する、丁寧に編まれた現代フォークの秀作。
ベルギーのエクスペリメンタル・フォークの孤高の存在、Ignatzが、長いキャリアの中で初めてピアノを中心に据えて制作した最新作『The Water Is Getting High』。2024年に自宅で録音され、親密で静謐な空気感がそのまま封じ込められている。これまでのローファイ・ブルース、フォークの延長線上にありながら、ピアノという新しい媒介によって、より内省的でミニマルな世界が広がる。単音の余韻、ゆっくりとしたフレーズ、部屋鳴りや微かなノイズまでもが音楽の一部となり、深夜の記録のような生々しさと詩情が同居。彼は独学でピアノに向き合っており、その技術的な未完さが、かえって彼特有の壊れやすく繊細な旋律を際立たせている。静謐なミニマリズムと、彼本来の孤独なブルースが溶け合った、独自の詩情感じられる一枚。ローファイ・ブルースの求道者が、ピアノという静かで深い語り相手を得て辿り着いた、最も純粋な告白。



自主レーベル〈People’s Coalition Of Tandy〉から発表され、アンダーグラウンドで静かに話題を呼んだDagmar Zunigaのデビュー作が、ついにアナログ化。Austyn Wohlersのフルート、Zach Phillipsのピアノ、Hayes Hoeyのギターや声といった最小限の構成で、テープの揺れ、部屋鳴り、指先のノイズまでもが楽曲の一部として息づき、録音の物質感と歌の親密さが同じ温度で並ぶ。アコースティック楽器の断片、壊れかけの電子音、日記のように短いスケッチが連なり、夢の残滓を拾い集めたようなアウトサイダー・アンビエンスは、フォークでもノイズでもアンビエントでもない、稀有な作品。Cindy LeeやJoanne Robertson、さらにはLinda Perhacsの幻影までをも連想させる独自の音世界。

日本サイケデリック・ロックの伝説White Heavenが1994年に残した名作『Next to Nothing』が、〈Black Editions〉による決定版2LPリマスターとして降臨。オリジナルはわずか250枚のみプレスされた超入手困難盤で、長年幻の名盤として語り継がれてきた作品。石原洋を中心に、ミチオ・クラハラ、中村宗一郎という2人のギタリストが初めて同じ作品に参加した歴史的な一枚で、クラハラの流麗なリードと、中村の鋭いトーンが交差し、光と影が揺らめくようなギターアンサンブルを生み出している。静謐なフォークロックの表情と、突然爆発するサイケデリックな高揚が同居する、90年代日本アンダーグラウンドの核心を捉えたサウンド。今回のリマスター版は、Kevin Grayによるラッカー・カット、メタリック箔、スポットカラーの豪華ゲートフォールド仕様。さらに45RPMで収録された未発表3曲を追加し、オリジナルの世界観を拡張する裏側のドキュメントとしても聴ける内容。静けさと熱量、祈りと混沌が同時に存在する、時代を超える名盤。

Pitchforkでは「8.2」点の高スコアを獲得していた、Grouperの通算4枚目となる2008年発表の人気作が待望のリイシュー。アコースティックギター+リバーブボーカルといった彼女特有のスタイルを保ちながらも、前作に比べてよりメロディラインがはっきりとした印象を受ける、これぞレフトフィールド・ポップミュージックの傑作盤。アンビエント~ドローンリスナーはもちろんフォークリスナーにも幅広く推薦。

Sam Gendelとのコラボレーションでも最早お馴染みのLAの大大大人気ギタリストSam Wilkesと、ニューヨークのパーカッショニストCraig Weinrib、数々のインディ・フォーク/ロック作品に参加するギタリストDylan Dayによるセルフ・タイトルのコラボレーション・アルバムが〈Leaving Records〉よりカセットとLPでそれぞれ登場!この録音のほとんどは、サンバーナディーノ山脈が見える南カリフォルニアの屋外で夕方の早い時間に行われたもので、Sam Wilkesがベース・ギターを、Craig Weinribがラップ・ドラムを、Dylan Dayがエレキ・ギターを演奏。その夕暮れの録音セッションから8ヶ月後に再び集まった3人は、Antônio Carlos Jobimの”How Insensitive”や"葬送行進曲"のカヴァーも録音。スタンダードからフォーク・ソング、讃美歌の上で、次々と即興演奏を披露した、エキサイティングで非の打ちどころの無いインストゥルメンタル・フォーク・アルバムに仕上がっています!LP版は限定1000部。
1960年代の終わりを象徴する犯罪者であり、同時にカルト的な影響力を持つアウトサイダー・アーティストとしての顔も持つチャールズ・マンソン。1983年、サン・クエンティン州立刑務所内でがポータブル・カセットデッキに録音した弾き語り音源を収めた異色作。収録されているのは、アコースティックギターと声だけのフォーク・スタイルだが、曲というより即興的な語りや独白が多く、背後には囚人同士の会話、物音、トイレの音まで混ざり込む極端なローファイ録音。『Lie』期の若々しい声とは異なり、ここでのマンソンの声は枯れ、より内省的で、時に支離滅裂な諦念と孤独が滲んでいる。時折現れるキャッチーなメロディが、彼の持つ音楽的素養の残骸を感じさせ、それがかえって異様さを際立たせている。完成されたアルバムというより、アウトサイダー・アートの文脈で語られるべきもので、音楽的な成功を夢見た男の成れの果てというよりも、閉じ込められた狂気そのものが漏れ出したような、救いようのない孤独の記録。
Belle Gonzalezによる、70年代英国フォークの静かな美しさを凝縮したような作品『Belle』。アコースティック・ギターを中心にしたシンプルな編成ながら、Belle Gonzalezの声には独特の温度と陰影があり、語りかけるような歌い方が心にじんわりと染み込んでいく。70年代UKフォークの文脈にある繊細なメロディと、少し憂いを帯びたハーモニーが絶妙に絡み合い、静謐でありながら深い余韻を残す。音の空気感や微細なニュアンスがより鮮明に浮かび上がり、まるで小さな部屋で近くで歌っているかのような親密さを感じさせる。派手さはないが、聴くほどに味わいが増していく、英国フォークの隠れた宝石のような一枚。

7月上旬再入荷。エクアドル系アメリカ人アーティストHelado Negroが2019年に〈RVNG Intl.〉から発表した、自身のルーツ、家族、移民としての経験を静かに見つめたパーソナルで温かなアルバム『This Is How You Smile』。柔らかなシンセとアコースティック・ギター、控えめなビート、囁くような歌声が溶け合い、ルーツであるラテンの香り漂うフォークとエレクトロニカが溶け合う音像を形成。静けさの中に深い感情が宿る楽曲が並び、まるで日記をそっと読み聞かせるような親密さがある。ポップなムードが絶妙に同居し、聴くほどに心の奥へ染み込んでいく。ジャケットもなんとも愛らしく、さりげなく柔らかい声で、重要なアイデンティティを歌い上げた名盤。

フォーキー・サイケデリックバンド、ERIC'S TRIPのベーシストとしてカナダ音楽のアンダーグラウンドの寵児として知られるようになったカナダ・モンクトン出身のSSW、Julie Doironのソロ2作目として1997年に<Sub Pop>からリリースされた『Loneliest In The Morning』がこのたび大名門<Numero>からリイシュー!!繊細なギターの弾き語りをベースに、ドラムやエレキギターによる最小限のアレンジの上に歌われる静かに囁くような声。シンプルかつダークなサウンドはによる本作は、彼女の内省的で美しいヴォーカルとソングライティングの良さを際立たせており、ソフト・グランジの元祖、90年代のサッド・ガールとも呼ばれる彼女のキャリアにおける重要な一枚!
オリジナルは10万円超で取引もされている激レア盤。1975年に若きシンガーソングライター、ダグ・ファイアボーがバージニア州ロアノークの安モーテルにこもってわずか3日間で吹き込んだ私的で濃密な一枚『Performance One』。ナッシュビルの音楽シーンに飛び込みたいという夢を胸に、全曲を自ら書き、自ら歌い、ギターをつま弾く。伴奏にペダルスティール奏者を一人だけ招き、カントリーやフォークを土台にした、淡く霞がかったようなコズミック・アメリカーナの秘宝。都会のスタジオ録音とは無縁の、閉ざされた部屋に染み込むような音の質感が魅力で、そこには夢への焦がれと孤独な旅の匂いが同居している。当初は小さなグレーマーケット・レーベルからひっそりと流通しただけで、長く知る人ぞ知る存在だったが、このたび〈Numero Group〉が50周年記念としてリマスター。くすんだ質感や漂うような空気感を保ちながらも細部をくっきりと浮かび上がらせ、当時の生々しさと儚さを、現代に甦らせた価値ある再発。

オリジナル盤は10万円越えの高値を付ける骨董的鬼レア盤!〈Notes On A Journey〉からの再発盤が高騰していた中嬉しい再リイシュー。この機会をお見逃しなく!伝説的リズムボックスである「ドンカマ」を駆使した知られざるAORシンガー、Chuck Senrickが1977年に自主リリースした幻のアルバム『Dreamin'』。〈P-Vine〉から国内盤CDも出ていた本作が〈Numero Group〉より2023年度久々のヴァイナル再発!70年代後半のミネアポリスのラウンジとTravis Scott x Diorのファッションショーの両方へと捧げられたような、珠玉のメロウAOR/アンビエント・フォーク・アルバム!

Meditationsでも本当に長い間に渡って愛され続ける驚異の大名盤『Romantic Piano』でお馴染みの Gia Margaret の新作『Singing』がリリース!病によって声を失った経験から2020年リリースの『Mia Gargaret』、前作『Romantic Piano』でアンビエント寄りの作風へ踏み出した彼女が本作では声を取り戻しつつあり、一方で、その静けさと優しさはさらに深まっている。数年間声を出せなかった彼女は、代わりに音で語る方法を磨き、響きの細部と感情の精度を研ぎ澄ませてきた。その感覚は今作にも受け継がれ、ピアノの小さなフレーズや静かなアレンジが驚くほど繊細に響く。楽器、機材、アレンジ、声、ひとつひとつに深い情緒を見出し、信じること。その積み重ねが、音と音のあいだの空気までも音楽として息づかせているよう。透明なピアノの響きと、ささやくような歌声、余白が大きく、全てが控えめでありながら、静けさの中に確かな生命が灯る。Gia Margaret が沈黙の先で見つけた新しい声のかたちが、静かにしかし力強く、聴く者の心に触れてくる。

1990年にリリースされた、Yo La Tengoによるアコースティック主体のルーツ回帰アルバムとして制作された名作『Fakebook』。60年代ポップ、アメリカン・ルーツ、ガレージ/R&B、アウトサイダー・フォークなど、彼らのルーツをそのまま示す幅広い音楽性の11曲のカバーと5曲のオリジナルで構成され、ノイジーな初期作から一転、温かく親密なアンサンブルがアルバム全体を包み込む。Dave Schrammのギターを迎えた編成は、アコースティックギター、ウッドベース、柔らかなドラムが中心。まるでリビングで演奏しているような、手触りのあるフォークロックに仕上がっている。淡いメランコリーと優しさが同居する、Daniel Johnston「Speeding Motorcycle」、John Cale「Andalucia」のカバーなど、派手さはないが、何度でも帰ってきたくなる音が続くアルバム。
アメリカのミュージシャン、Sufjan Stevensが、The RootsやKendrick Lamar、Helado Negroといった面々も在籍している名門レーベルである〈Asthmatic Kitty〉から2015年に発表した7枚目のスタジオ・アルバムにして、USローファイ/インディ・フォークの傑作『Carrie & Lowell』。Dovemanトイしても知られるピアニスト/シンガーのThomas Bartlett、Bon Iverのサポートを務める〈Jagjaguwar〉在籍のミュージシャン、Sean Carey、Of MontrealやDeerhoofなどのツアーへの同行でも知られるミュージシャンのNedelle Torrisiを始めとした豪華ゲストをフィーチャーした意欲的なアルバムで、〈NME〉や〈Pitchfork〉といった主要メディアでも非常に高い評価を獲得しています。Josh Bonatiによるマスタリング&カッティング仕様と盤質も万全!
Ullaが主宰するレーベル〈28912〉より、J and the Woolen Starsによる、アンビエント、フォークトロニカ、エレクトロアコースティックが静かに溶け合う、きわめて親密な音響作品『Puff』。アコースティックギターはざらついた質感で、古い録音機材で記録されたような不完全さが残る。その不完全さが、忘れかけたメロディがふと蘇るような儚い感触を生む。電子音と生音は曖昧に溶け合い、部屋の空気や生活音がそのまま音に混ざり込んだようなローファイの魔法が漂う。高尚さと素朴さの境界を揺らす、壊れかけのフォークソングを拾い集めたような一枚。TenniscoatsやVincent Galloを思わせる、歌のないフォークのようであり、音響作品のような音像が、ひとつの静かな夢のように流れていく。

カリフォルニアのカルトSSW、Scott Seskindが1991年に自主カセットのみで発表したローファイ・ベッドルームフォークの秘宝『Chance』が初の公式リイシュー。4トラックのポータスタジオで録音された本作は、声とギター、繊細なチェロ、女性コーラス、マンドリンといった最小限の編成で構成され、ささやくような声と乾いたアコースティックギターが、深夜の独白のような親密さでまるで日記をめくるように淡々と綴られていく。宅録ならではの質感が、曲に宿る孤独や希望、記憶をより鮮明にしている。〈Efficient Space〉の名コンピ『Sky Girl』収録をきっかけに新たな世代へと広く届き、再評価の中心となった楽曲「I Remember」も収録。派手さはないが、日々の断片を静かに縫い合わせたような誠実な歌が胸に残る。

カリフォルニアのカルトSSW、Scott Seskindが1985年に自主制作でひっそりと残したセルフタイトル作『Scott Seskind』が初の公式リイシュー。4トラックのポータスタジオで録音された本作は、乾いたアコースティックギターと、少し掠れた声が、部屋の空気ごと閉じ込められたように響く、素朴で誠実なローファイ・フォーク。「Walking」「Out Of The Blue」「Empty Arms」など、短いメロディの中に生活の断片や感情が静かに刻まれている。一方で、「Bobby Sands」「This Is My Country」など、社会的テーマを扱う曲も収録され、内省的な歌と鋭い視点が同居する、一人の部屋から世界を見つめるようなローファイフォークの原点ともいうべき一枚。
1977年に自主レーベルから発表された、NYロフトジャズの最重要人物たちが集結した歴史的録音であり、Michael Gregory Jacksonのデビュー作『Clarity』。22歳の若きジャクソンが、Oliver Lake、David Murray、Wadada Leo Smithという錚々たるメンバーを迎え、アコースティックギターを中心に、フォーク、フリージャズ、室内楽的アンサンブルを大胆に融合。ジャクソンの繊細なアコースティックギターが中心にありながら、そこにLakeのフルート/サックス、Murrayの太く荒々しいテナー、Wadada Leo Smithの鋭いトランペットが交錯する。静けさと緊張が総挙する、室内楽的なフリージャズといった趣で、70年代ロフトシーンの自由な空気がそのまま刻まれている。本人公認の新規リマスターで、オリジナルの音像を丁寧に磨き上げた決定版。

1977年に自主レーベルから発表された、NYロフトジャズの最重要人物たちが集結した歴史的録音であり、Michael Gregory Jacksonのデビュー作『Clarity』。22歳の若きジャクソンが、Oliver Lake、David Murray、Wadada Leo Smithという錚々たるメンバーを迎え、アコースティックギターを中心に、フォーク、フリージャズ、室内楽的アンサンブルを大胆に融合。ジャクソンの繊細なアコースティックギターが中心にありながら、そこにLakeのフルート/サックス、Murrayの太く荒々しいテナー、Wadada Leo Smithの鋭いトランペットが交錯する。静けさと緊張が総挙する、室内楽的なフリージャズといった趣で、70年代ロフトシーンの自由な空気がそのまま刻まれている。本人公認の新規リマスターで、オリジナルの音像を丁寧に磨き上げた決定版。
