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2015年の設立以来、アーカイヴ発掘からローカルな実験音楽、世界各地とのコラボレーションまで、音楽のアンダーグラウンドを自由に横断してきた〈Bongo Joe〉による、10周年を記念して編まれた『10 Years of Sonic Explorations』が登場。その多様で反トレンド的なカタログの精神を凝縮したコンピレーションで、ジュネーヴからボゴタ、イスタンブール、リロングウェまでの、ローファイなグルーヴ、生々しいヴォーカル、ひねくれたリズム、ジャンルを飛び越えるサウンドが並ぶ。Altın Gün、Hyperculte、Mauskovic Dance Bandといったおなじみの顔ぶれに加え、Alain Peters、Meridian Brothers、Madalitso Band、Derya Yıldırım & Grup Şimşekらのレア音源も収録。初期の名曲から近年の発見まで、周縁を大切にしてきたレーベルの包括的なビジョンを描いており、回顧ではなく、音楽をつながり、記憶、羅針盤として信じてきたその姿勢を改めて確認する一枚。レーベル名の由来ともなった、30年以上ものあいだ商業的な場を拒み、街角でドラム缶を叩き続けたテキサスのストリートパフォーマー George “Bongo Joe” Coleman のDIY精神と自由な姿勢は、今も〈Bongo Joe〉の根幹を支える光となっている。

La Monte Young, Terry Riley, Henry Flynt等、ミニマル・ミュージック~Fluxus等のアート界にも多大な影響を与えたインド古典ヴォーカリスト、Pandit Pran Nath (1918-1996)がアメリカへ来る前に録音していた、1968年インドでの録音作Ragas Of Morning & Night(1986年にGramavisionからリリース)が遂に直弟子La Monte Youngのレーベルよりオフィシャル再発!
A面には目覚めに相応しい生命力に満ちた朝のラーガRaga Todi、B面にはゆったりとしたタブラのリズムに流されて行く夜のラーガRaga Darbariを収録。当時ラモンテ夫妻が、68年頃のPandit Pran Nathの録音物を聴き、その声に惚れ込んで渡印したという逸話がありますが、この音源は同年の録音であるところを見ると、恐らく彼らの推薦で1986年にGramavisionからリリースされたのでしょう。Ustad Abdul Wahid Khan(Pandit Pran Nathの師匠)から脈々と続く瞑想的なキラナ・ガラナが完全純度で結晶化した傑作。
“The land of Kanada, Gopal Nayak, the romance of the Mughal courts, Mian Tansen, classicism,
blue notes, imagination, an ancient virtuosic performance tradition handed down for centuries
from guru to disciple, Ustad Abdul Wahid Khan, lifetimes of devotion – all of these together
and more make up Pandit Pran Nath’s Darbari, a masterpiece, a gift to our time.”
–La Monte Young and Marian Zazeela

Sir Richard Bishop(Sun City Girls)によるひとりアコースティック・ギターだけで挑む、原始衝動むき出しの一枚はアメリカン・プリミティヴを踏まえつつも、そこにインド古典音楽のラーガの解釈を織り込み、秩序や安定から外れたリズムと動きに焦点を当てた、荒々しい独奏集。彼が語るところによれば、目指したのは基本への回帰で、エフェクトも電気もオーバーダブも一切なし、あるのはギター一本と自分の手だけ。アメリカン・プリミティヴが「原始」と名乗りながら、実際には整然としすぎていることへの反発から、あえて無鉄砲に、予測不能な展開を打ち出す。その姿勢は、山奥で誰からも教わらず独自のフォークロアを鳴らす孤高のヒルビリーをイメージしたものだという。『Salvador Kali』『Improvika』『The Freak of Araby』といった探求的な作品群で培ってきた感覚を、ここでは極限まで削ぎ落としており、9曲それぞれが、深い森をひとり分け入るかのような探索であり、外界と切り離された音楽の放浪記でもある。ヒルビリーの神秘家による異形のフォーク伝承。

トロント拠点のアーティスト Rita Mikhael による新プロジェクト Trailcam 名義での第一弾リリース。以前は インダストリアル〜ノイズ~クラブの領域を自在に横断していた彼女だが、この作品ではさらに広い視野を持ちながら、自身の音楽性をより深く掘り下げている。幕開けはヒップホップ的なビートを取り入れたインストで始まり、そこから抽象的で質感に富んだサウンドへと展開。ドラムマシンとサンプルを軸にしたループ感がありつつ、そこにノイズや音響実験を混ぜ込んで、抽象性と肉体性が同居するサウンド作り出している。従来のクラブ・トラックとしての強靭さは残しつつも、よりパーソナルで内省的な側面が前面に出ており、音響の奥行きや余白があり、瞑想的とすら感じさせる瞬間がある。DJ ShadowやFlying Lotusの影響を遠くに感じつつ、インダストリアルやアンビエントの質感を独自に掛け合わせたような、自宅で深いリスニングにも耐えるアルバム。トロントで書かれ、ローマの EnissLab で Giuseppe Tillieci がマスタリングを担当。アートワークは本人によるもので、ヴィジュアル面も含めて強く自主性を感じさせる仕上がりになっている。※入荷時より僅かにプラケースにヒビ部分あります。予めご了承くださいませ。


活動26年目を迎えるロサンゼルスを拠点に活動する変幻自在のエクスペリメンタル・プロジェクト、Sissy Spacekの新作『Entrance』が大名門〈Shelter Press〉より登場!1990年代のアメリカン・ノイズとグラインドコアの結びついた文脈から生まれたSissy Spacekは幾多の変遷を経てノイズの極限にフリー・インプロヴィゼーションやミュジーク・コンクレートへの繊細で洗練された探求を是としている。本作では中核メンバーであるJohn WieseとCharlie Mummaが、Tim Barnes、Marco Fusinato、Aaron Hemphill、Brad Laner、Katsura Mouri、C Spencer Yehに加え、ドイツの代表的なエレクトロニック・ノイズ集団P16.D4のRalf Wehowskyから提供された生の素材を加工し4つのテープ作品として再構築している。これらのテープ・コンポジションは、没入感のある崇高で、抽象化された、奇妙で先鋭的なサウンドスケープで、現代におけるミュージック・コンクレートをディープに掘り下げた内容!

環境音楽の重要人物、広瀬豊のまさかの新作『Voices』が〈WRWTFWW〉より登場。80年代の名盤『Nova』で知られる彼が、ここにきて届けたのは往年の静謐なサウンドスケープとはまったく別の景色と言えるもので、フィールド録音、ざらついたサンプル、ガタついたリズムマシン、そしてサイケなシンセが入り乱れる、混沌としたコラージュ作品となっている。幕開けを飾る12分超の「Library」は、その象徴で、都市の雑踏、映画の断片、即興的な声、ラジオのノイズ、ジャズのフレーズ、ビートの残骸が次々と交錯し、音の奔流に呑み込まれる。単なる音楽というより、まるで意識の中をそのまま垂れ流したよう。また、アルバムの要所には「The Other Side」シリーズと題されたバレアリックな実験的なテクノが挿入され、奇妙な環境音との交差が軽妙なバランスを生んでいる。さらに「Uprising」では呪術的なIDM、「Mixture」では鳥の声や雑談を絡めながらブリットルなビートとアシッド・シンセを展開。過去の沈静的な作風を知るリスナーほど驚かされる本作は、『Nova』や『TRACE』で再評価された広瀬豊の現在地が刻まれた一枚。環境音楽の先駆者が、いま再びラディカルな実験精神を前面に打ち出した充実作。
Dale Cornishによる、クィア・クラブ文化と前衛的エレクトロニカを巧みに融合させたフルアルバムが登場。Cornish はこれまで No Bra とのエレクトロクラッシュ、Baraclough 名義でのノイズ・プロジェクト、2010年代のデコンストラクション系クラブ音楽などを手掛け、独自の音楽性を育んできたが、本作では、大胆なクラブ実験と内省的な語りによって、性別適合手術の経験や人間関係の機微を描きながら、ラフで歪んだダンスミュージックや、Cronx語で歌われるビターで切ないバラードを自由に行き来する。音響的には、硬質なクラブビート、歪んだシンセ、微細なノイズ、声やサンプルの細やかな処理が絶妙に組み合わさり、身体的な引力と精神的な内省が同時に味わえる構造になっている。即興性と前衛性を備えたクィア・クラブ・エレクトロニカの最前線を体現し、20年にわたるアンダーグラウンドの経験を詰め込んだ、ユーモアと正直さに満ちた一枚。
2025年リマスター仕様!「アルヴィン・ルシエ meets マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン」と評される名作!Jim O’Rourkeの盟友でもあるポルトガル実験音響界のレジェンドであり、当店でも大人気のレジェンドRafael Toral。同氏が95年にセカンド・アルバムとして残した傑作『Wave Field』がリマスタリング仕様で〈Drag City〉よりアナログ再発。Toralが「音符ではなく音そのもの」に焦点を当てる転換点となった作品。Alvin Lucierの『I Am Sitting in a Room』や、1993年にリスボンで鑑賞したNirvanaとBuzzcocksのライブ体験(特に、会場の劣悪な音響が生み出した「液状化したロックサウンド」)からインスパイアされたとの事。その他、My Bloody Valentineの『Loveless』やSonic Youthなどからの影響を受けつつも、それらを独自に昇華した本作は、90年代のポルトガルにおける特異な実験的音楽シーンを代表するドローン/アンビエントの傑作。名エンジニア=Rashad Beckerによってマスタリングされ、オリジナルの意図をより忠実に再現した決定版。ロックやアンビエント、ドローン、ノイズの境界を曖昧にする、時代を超えたマスターピースです!
オーストラリア出身の名パーカッショニストWill Guthrieによって2019年に結成。フランスのナントを拠点に活動する極めて実験的な打楽器グループであり、ヨーロッパ各地のツアーを通じて高い評価を得ているEnsemble Nist-Nahによるセカンドアルバム『Spilla』が〈Black Truffle〉から登場!欧州版ガムラン・アンサンブルを意図したものではなく、ジャワのガムランの楽器と様々な他の打楽器を組み合わせて、東南アジア各地の音楽からフリージャズ、現代のヒップホップまで、あらゆるものから影響を受けた独自の音楽を演奏するハイブリッドなパーカッション・アンサンブル。本作では、ガムラン、ドラムキット、木/金属製の打楽器、撥弦楽器に捧げられたエキサイティングな48分間の音楽を収録し、彼らが志向してきた独自の音楽性がさらに深化したものとなっています。

北イングランドを拠点に活動する15人編成のスピリチュアル・ジャズ大所帯Ancient Infinity Orchestraによる、愛とつながりが音にあふれたメロディックなスピリチュアル・ジャズ。リーダーのOzzy Moyseyによる美しい作曲を軸に、メンバーそれぞれが即興で寄り添い、心温まる広がりのあるメロディが花開いていく。編成は非常にユニークで、ダブルベース2本、ハープ、サックス、クラリネット、弦楽器群、オーボエ、フルート、マンドリン、コンガ、ピアノ、ドラム、そして様々な小物パーカッションまで揃い、ライブや録音では床に楽器を散らし、思いついた瞬間に手に取って音を重ねる自由な雰囲気。友人同士でもあるメンバー間の信頼感が、広大でありながら親密、土の匂いがするのに宇宙的でもある独特のサウンドを生み出している。愛をアルバム全体を包み込むテーマとして据え、フォーク、ジャズ、クラシックなど多様な伝統音楽の素養を持った奏者たちが、作曲という器の中でそれぞれの表現を解き放つ。焚き火を囲んだ即興的な賛美歌のよう。

ニューヨークを拠点に活動するシンガー/マルチ・インストゥルメンタリスト、ピアニストのエリアナ・グラスのファースト・アルバム『E』が〈Shelter Press〉より登場!本作は、ヴォーカリストとしてクラシックの訓練を受ける前に、両親のピアノの下に座って耳で弾くことを覚えたという、グラスの幼少期の思い出を呼び起こす作品であり、カーラ・ブレイやアネット・ピーコックといったレフトフィールド・ジャズやフリー・インプロヴィゼーションの巨匠たちへの尊敬の念、シビル・ベイヤーのような儚い美しさを感じさせつつも、特有の瑞々しく自然体のサウンドによってフィルターされている。オフビートで探し求めるような質感と、詩的で畏敬の念を抱かせる音域を交互に奏でていくような、彼女自身が「日常生活の凝縮」と表現する、ほろ苦く、はかなく、まばらで瞑想的な音楽!エマホイ・ツェゲ=マリアム・ゲーブルーと彼女の2006年のコンピレーション『Éthiopiques』への物憂げなオマージュである"Emahoy"も収録!

和製コズミック・サイケ/アンビエントの秘宝。今年2月7日に逝去した日本の音楽シーンにおける最大のレジェンドのひとり、Magical Power Makoが、1993年に自主制作で発表した知られざる音宇宙『Next Millennium Vibrations』が、アートワークを新装し、リマスタリング仕様でCD再発!祈りのようなシンセサイザーの波動、メディテイティヴな旋律、そして内面宇宙を旅するようなスピリチュアルな浮遊感。クラウトロック〜ニューエイジ〜環太平洋の民族音楽までを呑み込みながら、誰にも似ていない独自のサイケデリックなサウンドスケープを形成。極私的な録音の中に潜む、未だ聴かれぬ「次の千年」の響き。まさに未来への密やかな手紙です。

Salamanda、Tristan Arpによるリワークも収録!シンガポール生まれ、ロンドン在住のプロデューサー、Yingtuitiveによるパーソナルなデビュー作『Letters To Self 寫情書』。クラシック・ピアノの訓練を受け、東南アジアの伝統音楽と電子音響、ディアスポラ的視点を織り交ぜた音楽は、内省的で感情豊か。シンガポールとイギリスでのフィールド録音、ピアノによる即興演奏、ガムランにインスパイアされた響き、映画のサンプル、繊細なエレクトロニクスが、アンビエント、エーテルな音像へと昇華されている。「このアルバムの音楽の瞬間すべてが、私自身への手紙」と語る通り、ホームシック、アイデンティティの揺らぎ、喧騒の中での静けさをテーマに、自分自身との対話を音で描き出している。
カタルーニャの女性ヴォーカルデュオ、Tarta Relenaによる2作目『És pregunta』が〈Latency〉よりリリース!本作では、メンバーのHelena Ros RedonとMarta Torrella i Martínezは地中海の豊かな声楽伝統をベースに、古代ギリシャ語、ラテン語、カタルーニャ語、ラディーノ語など、地中海世界に息づくさまざまな言語を用いて、過去と現在、聖と俗の境界をたゆたうような音楽を紡いでいる。フラメンコや宗教歌、電子音楽の要素を交えながら、運命や知、未来への葛藤といったテーマを深く掘り下げている。ジョージアの嘆き歌や中世の修道女ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの霊的作品からも影響を受けたサウンドは、土着的でありながらも時代を超越した響きを持ち、まるで時間そのものが溶けていくような感覚を呼び起こす。素焼きの壺を打楽器として用いた古代的なリズムや微細なエレクトロニクスと共に、声だけで時間と空間を繋ぐような演奏は、現代フォークロアの革新と呼ぶにふさわしい一枚。

遂に満を持して登場。あの『Green』を凌ぐ人気を誇る、長年失われていた吉村弘最高峰のアンビエント・クラシックこと1986年作品『Surround』が〈Light in the Attic〉配給の〈Temporal Drift〉レーベルより待望の公式アナログ再発!日本の環境音楽のパイオニアであり、都市/公共空間のサウンドデザインからサウンドアート、パフォーマンスに至るまで、傑出した仕事を世に残した偉才、吉村弘。その最難関の音盤として君臨してきた幻の一枚が、今回史上初の公式アナログ・リイシュー。ミサワホームから依頼されて録音された作品で、これらは同社の新築居住空間をより充実させるために設計された「アメニティ」として機能することを目的としていた環境音楽作品。吉村自身による当時のライナーノーツに加え、オリジナル・プロデューサーであった塩川博義氏による新規ライナーノーツも同封(日/英)。 MASTERPIECE!!!!!!!!!!!!!!!!!
5枚組CD「楽の道」は、従来の音楽概念を打ち破る壮大な実験。電子音楽とサウンドスケープが融合し、聴く者の意識を無限の宇宙へと誘う。作曲家・エロアは、この作品で「音の道」を追求し、聴覚体験の新たな地平を開い「楽の道」は、1977-781にNHK電子音楽スタジオで3度にわたり、合計1200時間以上かけて制作された。作曲家・エロアは、この作品で、西洋音楽の伝統と東洋の思想を融合させ、独自の音楽世界を構築。
「楽の道」は、単なる音楽作品ではなく、聴く者の意識を深淵へと誘う瞑想的な体験。時間の流れ、空間の広がり、そして自己との対話を促す。「楽の道」は、視覚的な要素を一切排除し、聴覚にのみ訴えかける。聴衆は、音の洪水の中に身を投じ、独自の物語を紡ぎ出す。
アルバムレビュー(小坂井雄三)
フランスの作曲家、ジャン・クロード・エロアが1977~78年にNHK電子スタジオで東京のサウンドスケープを元に制作した電子音楽「楽の道」の素材集CD5枚組!実は購入する前はフルヴァージョンにオマケで素材集が付いてくるのかと思ったいたのだが、来てみたらなんと全部素材。正直言って「あちゃー、これははしまった。」と後悔しました。エロアはこれらの素材を慎重にリアルタイムでミックスしながら仕上げたということで「そんじゃ、これをミックス、アレンジして自分なりの『楽の道』を作ってみるべか。」と半ば諦めの気持ちで聞き始めたのですが、聞くととんでもはっぷん。一つ一つの音の密度が高くて独立した作品として聞けることに気づいて驚愕です!特に梵鐘の音を再生速度を落として再生したと思しきテイクはその重厚さと繊細さに圧倒されました。またパチンコ屋のサウンドスケープがちょっとフィルタリングを施したりしてるだけなのに、とんでもない異世界に飛べるような音響になっていてこれも圧倒されました。流石に単独で聞くにはちょっと厳しいかな、というテイクもありましたが、迫力の電子音響の渦に溺れそうになります。「自分なりの『楽の道』」なんてこれを聞きこんだ後の遠い先の世界になりましたね。
電子音楽というとどうしても高価なモジュラーシンセや自作の発振器などの個性のある音源の使用を想起しがちですが、エロアはそうした音源に頼るのではなく(ストリングアンサンブルぽいシンセが使われていた。)、東京の街角のサウンドスケープ(右翼の街宣車や歩行者天国終了のナレーションは日本人以外では理解しにくいのでは?)にフィルタリングなどの編集を施すことで斬新な音響をクリエイトすることに主眼を置いているようだ。そうした姿勢は自分の制作のコンセプトにも共鳴するところが多い。(宇宙エンジンの2ndでもそんな音が聞けるよー。)
いやー、清水の舞台からダイブして全身骨折しながらゲットした甲斐があったってもんです。万人にお薦めとはちょっと言い難いですが、それだけの価値は十分あるものだと思います。
「ヴァシュティ・バニヤンを例に出したくなる英国自主フォークのような質感の琴とハープのアンサンブルに伝統的な歌唱法による自作自演の歌、エレガントな笙のドローンが重なる、信じられない和洋の折衷。「西洋化」「近代化」「ポップス化」「洗練」という言葉は決して雑に扱うべきではないが、この雨田光平の「新春譜」は伝統・土着と西洋音楽それぞれへの距離の取り方において、考えうる最高レベルの古今東西融和の成功例であり、我が国にも「パッタナー」(※タイ語で変革、発展の意)が在ったことを示す証拠となる1曲だ。あと数年後には「日本のポップス史」を扱う本の第一章にはこの曲の記述が載ることになるだろう。つうか載ってるべきでしょう!」(俚謡山脈)
「新春早々、実は食えないニセのおせち料理を食わされった!って悪夢が満載です!! …でもオイシイでしたね!」(中原昌也)
「とても昭和30年に作曲された作品とは思えない。新春のヒリッと張り詰めた清らかな凛とした空気の中を、柔らかにほぐされ、ゆっくりと呼吸しながら、その瑞々しさを少しずつ身体に浸透させながら、身を清めてじっくりと浄化されるかのような、そんな音の処方箋的メディテーショナルな響きと心地よさに完全に魅了されてしまった。めくるめくミュージックコンクレート的な場面展開ストーリーテリング、エレクトロニクス・ダウンテンポ・アブストラクト・ダビーなSUGAI KENによる伝統への愛情伝わる和イマジナリー・コズミックなリワークとの対比も非常に興味深く面白い。」(COMPUMA)
EM Record's release of little known koto auteur Kōhei Amada continues the label's tireless mapping of multi-hued human expression, sitting outside genre convention and confusing record store clerks everywhere. "Shinshunfu" is sectioned into two parts: a more recognizable duet between koto and Irish harp, and a complete 180 into an elongated vocal piece repellent with droning shō and taiko drum bass hits. This concoction brings up familiar scents: Lou Harrison's small ensemble harp pieces, or a Japanese recasting of the Medieval troubadour songs performed by transcultural-minded early music groups like Studio der frühen Musik or Hespèrion XXI. Yet these comparisons are merely abstract, "Shinshunfu" exists at a crossroads, a form both distinctly Japanese and distinctly "other", a complex blend of folk strains that is deep with emotional resonance and hard to place even for aficionados of Japanese traditional music.
Sugai Ken's rework renders the source material almost unrecognizable, pushing even further in the non-deterministic, GRM-like meta-concrète direction of his recent work, jump-cutting in high definition between synthetic birdsong, haunted vocoded voice and arresting, back-of-the-head foley. Of "Shinshunfu", only the drone of the shō and the occasional taiko hit appear in plain view. The exploration sits comfortably in the idiosyncratic sound world that Ken has been prolifically constructing for himself in the last few years (what he has come to call "Japanese electronic-folklore"), just as brilliant as one would expect. (Spencer Doran/Visible Cloaks)
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「考えうる最高レベルの古今東西融和」(俚謡山脈)を人知れず成し遂げていた幻の傑作であり、現代のアーティストや作家達を惹き付けてやまない秘曲、京極流箏曲「新春譜」。作者、雨田光平の貴重な自演と電子音楽の名工、SUGAI KENによるリワークをカップリングしてお届けする必殺の1枚。
<京極流>は明治に創設された箏曲の流派であり、その二代宗家である雨田光平は福井県生まれの彫刻家/画家/作曲家で、日本に本格のハープ奏法(注記)を持ち帰ったハープ奏者でもある。京極流は箏曲界のスーパースター、宮城道雄らの「新日本音楽」に先立ち(※雨田と宮城は親交が深かった)、黛敏朗、諸井誠、武満徹らが台頭するよりも前、歌唱と演奏の両方で古今東西の均整の取れた合体に成功していた驚くべき例で、誤解を恐れず字義のまま言えば日本式<シンガー・ソングライター>の始原といえる。
この「新春譜」は画家・青木繁の描いた古の神々のイメージを創作源に、雨田が昭和30年頃に作曲し、京極流箏曲が福井県無形文化財に指定された後、昭和45年に出版した自主制作LP収録のヴァージョンで、琴、笙、ハープを含めた6名で合奏・歌唱したものだ。
対するSUGAI KENのリワークは現代音楽/RVNG/HIPHOPをメビウスの環のようにつないだ作品で、リワークというよりはもはやオリジナル新曲と言っていい。
京極流箏曲と「新春譜」を考察した切れ味鋭い解説も必読!

10代で業界に見出されながらも、独立したアーティストとして自らの表現を模索し続けたAnnahstasiaが、ついに完成させたデビューアルバム『Tether』が〈drink sum wtr〉より登場!本作には、詩的なフォークを軸に、ソウルやオーケストラ要素を織り交ぜた温かみのある楽曲が並ぶ。彼女は曲をじっくりと育て、実際に歌い、生活の中でその意味を確かめながら完成させた。制作はLAのValentine Studiosで、ライブ録音を重視し、Obongjayarやaja monetといったゲストも参加。楽器編成は最小限から壮大なものまで幅広く、Annahstasiaの深みのある歌声が楽曲全体を包み込んでいる。このアルバムを“自分の声の力に目覚めた作品”と本人が語る通り、時間をかけて築き上げたサウンドが、アーティストとしての確かな自信を感じさせる、Annahstasiaの忍耐と成長の物語のマイルストーン!!
CD+画集(80ページ オールカラー AI生成画像189点掲載)
ハードカバー仕様 153×216mm
本作品は音とAI生成画像集から成っている。画像集は2025年1月6日に東京渋谷のWWWで開催されたMerzbow Free Noiseというコンサートにおいてプロジェクションで使用されたAI生成画像をまとめたものである。Merzbowでこのような映像の使用は近年珍しいことであり、むろんライブでのAI生成画像の使用は初の試みである。
コンサートは2部形式であり、その1部で演奏された楽曲のリハーサル音源の一つがCDの1曲目Peacock Analogyである。Sonicware社のTextureLab、Oscilator、CDに録音されたコンピューター音源をライブMixしている。2曲目のTenbyo Caterpillar 1はMerzbowの最も最近のスタジオ録音の一つである。こちらはノイズ・エレクトロニクス、コンピューターなどの複数のレイヤーをオーバーダブしている。
「Peacock Analogy」
「孔雀アナロジー」というタイトルは、孔雀の絵を参考画像にして荒廃した都市の風景を生成した結果、孔雀の形をした建物や金属構造物が生成されたことに基づいている。この現象は、AI画像生成のいくつかの要因が組み合わさって発生したようだ。孔雀の画像からAIは孔雀特有の形状(例えば、羽の広がり、首の形、全体のシルエットなど)を学習し、都市の風景を生成する際、AIは学習した孔雀の形状パターンを都市の建物や金属構造物に適用しようと試みた可能性がある。この場合、プロンプトが「荒廃した都市」「金属構造物」などという曖昧な表現であった為、AIは参考画像の孔雀に強く影響されたと思われる。「アナロジー」はAI が異なる概念間の類似性を認識し、一方の概念から他方の概念へパターンを転送するプロセスである。このケースでは、AIは孔雀の形状と建物や金属構造物の形状の間に類似性を認識し、孔雀の形状を建物や金属構造物に適用した可能性がある。このようにAI画像生成は予期せぬ結果を生み出すことがある。
「ミメーシス」 ミメーシスとは、古代ギリシャの哲学者プラトンやアリストテレスによって提唱された芸術理論で、芸術作品が現実世界や自然を模倣するという概念である。伝統的な芸術は、現実を忠実に再現すること、あるいは理想化された現実を表現することを重視してきた。AIアートは、大量の画像データを学習し、そのパターンを認識することで画像を生成する。この点で、AIは既存の画像を「模倣」していると捉えることができる。さらにAIアートにおけるミメーシスは、単なる模倣ではなく、創造的なプロセスの一部ということができる。AIは、学習したデータに基づいて新しい画像を生成することで、人間の創造性を拡張し、新たな芸術表現の可能性を切り開く可能性がある。
「模倣」には「イミテーション」「偽物」などといったマイナス・イメージもある。AIは既存のデータを学習して画像を生成するため、オリジナリティが低い、あるいは、AIは短時間で大量の画像を生成できるため、希少性が低い、あるいはAIには感情がないから芸術性が低いなどといった様々な意見がある。AIアートは大量生産される「ジャンクアート」のようなものだろうか? AIアートは「アートに似て非なるもの」だろうか? AIアートは、従来の芸術の概念をどのように変えるのか、人間の創造性をどのように拡張するのか、また、そもそもAI生成画像はアートなのか、制作者は一体誰なのか、著作権はどこにあるのか等々という議論が続いている。
秋田昌美
*テキストの一部はGemini (Google)とのチャットを参考にしています。
A Part of Text by AI-assisted with Gemini (Google).

版元完売。徹底したアヒンサーを提唱実践、「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説、Merzbow。イタリアの〈Urashima〉からデラックス・木製ボックスセットをリリース。ハンドナンバリング入り、限定99部。

版元完売。徹底したアヒンサーを提唱実践、「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説、Merzbow。イタリアの〈Urashima〉からデラックス・木製ボックスセットをリリース。ハンドナンバリング入り、限定99部。
