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物思いにふけるジャネット・シャーボーンの静かなピアノの旋律、ゆらめく低音が漂い、ジャン・スティールのくすんだサックス・ソロ、深遠なギターの控えめなフレーズ、雪のように儚げなボーカルがビロードのような音の世界に誘います。
本作は、自主レーベルPractical Musicからの諸作や、Pascal Comeladeで知られるLes Disques Du Soleil Et De L'AcierレーベルのLabyrinthesシリーズの「Desert Island Dusks」などから、過去にリリースされた楽曲のリマスターに加えて、当時満足のいくレコーディングが叶わなかった作品の再録音、また初録音の楽曲も含むアンソロジー・アルバムです。
CDは11曲収録の完全版。
LPは「All Day」「Distant Saxophones」 「Slowly」「Rhapsody Spaniel」 「Deathward / Burnt Time」「Ivory」の6曲を収録。CDと同曲数のダウンロードクーポンを封入。
Alvin Lucier、David Behrman、Robert Ashleyらと率いた世界的にも最初期の先駆的実験音楽コレクティヴ”Sonic Arts Union”での活動もよく知られる米国の実験/電子音楽界のドン、Gordon Mumma。同国の前衛音楽の一大集積地〈Lovely Music〉から2000年に発表された重要音源満載のコンピレーション・アルバム。傑作として名高い79年ファーストからの"The Dresden Interleaf 13 February 1945"、"Music From The Venezia Space Theatre"、 86年「Mesa / Pontpoint / Fwyyn」の”Pontpoint”など全6曲を収録した決定版。自身によるライナーノーツが付属。
オーディオの神様・長岡鉄男氏が今から30年以上前に口を極めて激賞したことでヒットした「カメルーンのオペラ」。長岡先生ご本人をはじめファンからの強い要望にもかかわらず、発売元のOcoraレーベルは「原盤不明」との理由でCD化することもなく、幻のディスクとして語り継がれ、中古LPが高額で取引きされていました。
今回、ina(フランス国立視聴覚研究所)で音源の存在を発見、ライセンスで初CD化、それもSACDハイブリッドで蘇らせることが実現できました。オリジナル・マスターから96kHz.24bit リマスタリング。さらに嬉しいのは、LPに未収録だった4つのトラックが加えられていること。
「カメルーンのオペラ」はドキュメンタリー作家ジョゼ・ピヴァンが中心となり、フランス国営放送、ラジオ・カメルーンの協力を得て製作した録音構成で、カメルーンの自然と素朴な人々の日常を切り取りながら、壮大なオペラのようなストーリーを描きます。
フィールド録音ながら音質は超A級。一面の虫と鳥の声、川の流れがあたかも眼前にあるかのように繰り広げられます。圧巻は舟での川下りで、岸辺で遊ぶ子供たちや、ガボガボという水音とともに顔を出して鳴くカバはリアルの極み。鼻先をかすめて飛ぶアブを思わず避けてしまいます。
LPに収録されていない4部分も興味津々。ことに荒れ狂う海の音で終わる最後の部分は恐怖感満点。家にいながらにしてアフリカ旅行を満喫できます。
このディスクはライセンスでキングインターナショナルが独占制作・販売しております。輸入盤は存在しませんので、予めご了承下さい。
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND
各地の伝統音楽のフィールドレコーディングにおいて、50年代末から70年代という期間は、各地に伝統がまだ色濃く残っていたこと、外来種である西洋人と現地の方々との相互理解が進んだこと、ポータブルな録音環境の向上、三者全てが同時に成立していた、まさに黄金時代といえます。その時期に西アフリカ、インド、パプワニューギニア、ラオスと広範囲に渡ってCharles Duvelleが残した録音は、一編一編が、その地の人々の叡智のエッセンスが凝縮されているかのようにひっそりと真実の光を放つ宝石のようです。氏のアフリカはベナンでの録音は、地球外知的生命体や未来の人類が見つけて解読してくれることを期待し、1977年に打ち上げられた2機のボイジャー探査機にレコードとして載せられたようですが、それも納得の、完全な交信の音楽です。パプワニューギニアでの録音も海の静謐さを感じさせる神秘的な音楽で、Charles Duvelleという一人の録音家という視点で様々な録音をまとめることで、氏が後世に伝えたかったと思われる音楽の本当の姿がより立体的に立ち現れて来ることも非常に興味深い内容となっています。
ハードカバーの重厚な装丁による書籍には、録音家であるとともに写真家でもある彼の撮った写真が掲載されています。188点のモノクロ写真と、58点のカラー写真を含む296ページに及ぶ大ボリュームで、これはもはやブックレットというよりは写真集といったほうがいいかもしれません(Ocoraのアナログ盤のジャケットも掲載)。民族音楽が好きな方はもちろん、全ての音楽を愛する人に。
売れ行き次第ですが、今後当店はシューゲイザーやインディ・ロック、ナードコアなどの入荷を少しずつ増やします!Kirin J CallinanやSolange、Sam Gendelといった人気アーティストの作品でも知られる名門レーベル〈Terrible Records〉からの18年もなかなかの話題盤だった2ndアルバムの『Path』(日本盤もCDリリース!!)でも知られるテキサスのミュージシャン/ドラマー、Will Krausによるソロ・プロジェクトKraus。2022年度の最新作『Eye Escapes』が〈Mutual Skies〉よりCDリリース。『Path』や『View No Country』が制作されたのと同時期である2016年〜2021年に録音された音源を収録した、期待のワンマン・シューゲイザー・バンドの未発表作が到着!マスタリングを手がけるのは、個人的には懐かしくてびっくりしたクラウド・ラップ作家のBlank Body。ウィスパー・ヴォイスによる甘美なヴォーカルとギターレスで作り上げた(!)という叙情的な轟音シューゲイズ・サウンドによる天上なノイズ・ロック!特性ジュエル・ボックス仕様。限定300部。SlowdiveやRideのファンにも是非!
野口整体の創始者である野口晴哉も愛した、カザルスのバッハ:無伴奏チェロ組曲。その多くの復刻CDの中でも最高のリアリズム音質と評判高い名演中の名盤。
「私は整体指導に多くはクラシックのレコードを使用している。それは一つには、自分の技術に時として迷いがでるからでもある。私はかってカザルスのレコードを聴いて、これは本物だと思った。そして自分の技術もこれに負けないように磨こうと心がけた。 人間の体癖を修正したり、個人に適った体の使い方を指導している私と音楽とは関係なさそうだが、技術というもには、どんな技術にも共通しているものがある。カザルスは完成している。」野口晴哉 (1911-1976)
カザルスのバッハは低音の豊かさを特長とした実在感のある音で評判になりましたが、一部で低音が過剰であるという感想があり、中にはチェロのそばで誰か線香花火を楽しんでいるというノイズの指摘もありました。今回プレス型の更新にあたり新マスタリングで再登場!低音がかなり強い部分の調整を全体の音は変えないように行なうとともに、花火のようなノイズを手で摘むような作業で減らしました。(OPUS蔵代表 相原 了)
【収録内容】
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲;第1番-第6番)
【演奏者】
パブロ・カザルス(VC)
【録音】
1936-39年
原盤:HMV
日本語解説:鈴木秀美
※復刻に使用した原盤は、広川陽一氏のコレクションに依る