Electronic / Experimental
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尖鋭的ダンスレーベル〈Baroque Sunburst〉の主宰者としても知られるイタリア出身ロンドン拠点のDJ/プロデューサーのAndrea Ottomaniの別名義であるBig Handsによる『Thauma』が〈Marionette〉よりアナログで登場。嵐に見舞われながら地中海を横断していた二晩連続の夢の中で構想され、その時の夢で見たままの音と構造を保存することを意図して制作された本作には、イタリア、ギリシャ、エジプト、トルコなど地中海を旅した際に録音されたベルやバラフォンなどの打楽器や、才能あるミュージシャンたちとのコラボレーションが収録されている。パレスチナのアーティスト、بنت مبارح(Bint Mbareh)による演奏やアラビア語による歌、バスター・ウッドラフ=ブライアントによるスピリチュアルなサックスなどと共に、フィールド・レコーディング、セミの鳴き声、祈りの声、そして周囲から繰り返し聞こえてくる全体的なノイズが鮮明な空間感覚を呼び起こし、幻覚的なサウンドに誘われる。第四世界影響下なノスタルジアとメランコリーが満載の良作!!
かつて巨大なボックスセット『Merzbox』の一部としてリリースされていた音源『Red Magnesia Pink』が、今回初めて単体作品として〈No Holiday〉よりリイシュー!1995年録音の本作は、90年代絶頂期の作品で、濡れたような質感のノイズや金属的な音が渦巻く、サイケデリックで凶暴な電子音の嵐が展開される。今回の再発では、同時期に制作された未発表のボーナストラック2曲も追加収録されている。
かつて巨大なボックスセット『Merzbox』の一部としてリリースされていた音源『Red Magnesia Pink』が、今回初めて単体作品として〈No Holiday〉よりリイシュー!1995年録音の本作は、90年代絶頂期の作品で、濡れたような質感のノイズや金属的な音が渦巻く、サイケデリックで凶暴な電子音の嵐が展開される。今回の再発では、同時期に制作された未発表のボーナストラック2曲も追加収録されている。

(数量限定/帯・解説書付き)エクスペリメンタル、ディスコ、ガラージ、ポップ、フォーク...レフトフィールドを縦横無尽に駆け回った天才にして異端児、アーサー・ラッセル。1970〜80年代のNYアンダーグラウンドシーンで数々の伝説を残し、92年のエイズによる没後、彼の卓越した才能は改めて脚光を浴びた。前衛的かつ実験的な彼の作品は、未発表音源をはじめ、数多くの再発盤やコンピレーション音源でも見出され、更には書籍や映画に至るまで、幅広い媒体を通して彼の音楽性、ひいては人物像そのものが、現在進行形で影響を与え続けている。
本作もその例に漏れず、未発表音源に加え、2020年にカセットとデジタルのみでリリースされた音源が収録されている。そして、これらの音源がアーサー・ラッセルの代名詞的作品にして最高傑作『World Of Echo』の基盤となった2つのソロ・ライブ・パフォーマンスであるという点において、彼の審美眼に対する理解を更に追求するための必聴盤と言える作品となっている。
ミニマリズム・ドローン音楽の先駆者としても知られる、NY実験音楽の巨匠フィル・ニブロックが、アーサー・ラッセルと共に企画・プロデュースし、Experimental Intermedia(フィルがディレクションを務める、NY拠点の前衛音楽財団)にて録音が行われた本作は、アーサーが1984年に行った『SKETCHES FOR WORLD OF ECHO』と、1985年の『OPEN VOCAL PHRASES WHERE SONGS COME IN AND OUT』と題された、2つのソロ・パフォーマンスが未編集のまま収録されている。この2つのパフォーマンス音源が基盤となり、Battery Soundで録音されたスタジオ音源やヴォーカルと統合されて完成したのが、彼にとって生涯初となるフルレングスのソロ作品として1986年に発表され、現代音楽家としての評価を決定づけた『World of Echo』である。
未発表音源を含む幻のライブ・アルバムとしてリリースされる本作は、2枚組CDと2枚組LPにて、それぞれ内容、タイトル、アートワーク共に異なる形で発売。2枚組CDでは、初のCD化となる『SKETCHES FOR WORLD OF ECHO』と、初のリリースとなり、未発表音源を含む『OPEN VOCAL PHRASES WHERE SONGS COME IN AND OUT』の全パフォーマンスを収録。2枚組LPでは、CDと同じく初リリースの『OPEN VOCAL PHRASES WHERE SONGS COME IN AND OUT』全パフォーマンスが、Side1からSide3までに収録され、Side4では、『SKETCHES FOR WORLD OF ECHO』のパフォーマンスから「Changing Forest」と「Sunlit Water」を収録。
輸入盤CD、LP共にフルカラーのインサートと、アーサー・ラッセルのアーカイブを数多く手掛ける〈Audika Records〉の創設者、スティーブ・クヌーソンによるライナーノーツが封入され、さらに国内仕様盤CDと帯付仕様LPには、別途日本語解説書が封入される。
8月上旬再入荷。23年のアルバム『Suntub』が当店大ヒットを記録した、デンマークの作曲家、プロデューサー、歌手のML Buchによる、こちらも人気なデビュー・アルバム『Skinned』が、IngrateやBoli Group、Minais Bらも作品をリリースしている同国・コペンハーゲンのポスト・クラブ系先鋭レーベル〈Anyines〉より初アナログ化!前作からの壮大なギターワークによるキャッチーなメロディーを別次元へと引き上げた初のフル・アルバム。蛍光液体の如く耳に滑り込むような、固有のポップ・センスと、電子的アプローチ、その魅惑的なボーカルを巧みに溶け合わせつつ、デジタル時代の親密さの現実を表現した、先鋭的かつ至福なアート・ポップ/アンビエント・ポップ・アルバム。

ヴィンテージ・キーボードを愛好するミラノの気鋭ミュージシャン/作曲家Alberto Bazzoliによる、自身の拠点ミラノの街を舞台としたコンセプチュアルなアルバムが登場!クラシカルな70年代のライブラリー・ミュージック/モンド・グルーヴを彷彿とさせる、古き良き時代のマジックと憧憬に満ち、遊び心に溢れるコズミックなシンセサイザー・ミュージックの秀盤。
ノルウェーのアンビエント・デュオ、Deaf Centerが長い沈黙を経てリリースする新作『REVERIE』が〈SONIC PIECES〉より登場。今回は、2024年10月にベルリンのMorphine Raumで行われたライブ音源を収めた2曲入りの作品で、ピアノのOtto A Totlandと、ギター/チェロ/エレクトロニクスのErik K Skodvinによる即興演奏で、約5年ぶりの共演となった。「Rev」は、深くエフェクトがかかったピアノの反響音がループと電子音の中で変化しながら広がっていく、陶酔的で幻想的なサウンドスケープ。一方「Erie」は、ピアノとチェロによる静かなデュオから始まり、やがて重厚なオルガン・ドローンへと移行。終盤には再びピアノの旋律が現れ、静かな哀しみに沈んでいく。全体として、Totlandの叙情的な旋律とSkodvinの抽象的な音響処理が対比しながら溶け合い、「光と影」「静と動」の緊張感を生み出している。Deaf Centerの次なる章を予感させる一枚!
Novisadの2001年リリースのセカンド・アルバム『Seleya』が、2004年録音の未発表ボーナストラックを追加し、Andreas LubichのLoop-O Masteringによる新たなバイナルカッティングを施され〈Keplar〉より待望の再発!Kristian Petersによるこの作品は、音楽制作ツールであるAbletonやEurorackが台頭する以前の時代に作られた13のループベースの小品で構成されており、当時の限られた機材やソフトウェアが持つクセや粗さまでも音楽的な味わいとして昇華させた名作。鋭くジャギーなトーン、静かにぶつかり合うループ、不意に訪れる微細な不協和音——それらが編み上げるのは、無機質でありながらもどこか感情を孕んだ、壊れやすい繊細な電子音による風景で、明確な構造やジャンル感に縛られず、試行錯誤の過程そのものが美として響いてくるような佇まいが魅力的。00年代初頭のデジタル音響への純粋な好奇心と、技術的な制約ゆえのユニークな表現が共存する本作は、不完全さのなかに宿る親密さと、繊細でメランコリックな空気をまといながらも自由で探究的。移り変わる時代のはざまの一瞬の美しさをそっと掬い取ったような作品。

フィンランド出身の実験的電子音楽家であり、Pan Sonicの片割れ、Ilpo Väisänenが〈Mego〉よりCDで発表していた2001年作『Asuma』が、Rashad Beckerによるマスタリングの万全仕様で、〈Editions Mego〉から初のヴァイナル・リイシュー!Pan Sonicの強烈なノイズ/ミニマル・エレクトロニクス路線から少し距離を置いた本作は、ドローン、リズム、クリック音、アンビエンス、ダブが静かに交錯する、より内省的で抽象的な電子音楽。鋭い実験精神とフィンランドの風景や静寂が音に滲み出たような自然に溶け合うような感覚が同居しているのが特徴的で、どの曲も一筋縄ではいかず、Pan Sonicの影を感じさせつつも、もっと曖昧で不可解な空間に誘われる。電子音楽の極北を探るような名盤!

音の社会的・詩的な側面に着目しながら、ジャンル横断的なアプローチで作品を制作する、アルゼンチン出身で現在はバルセロナを拠点とするNicolás Melmannの『Música Aperta』が〈Umor-Rex〉より登場!本作は、アコースティックとエレクトロニクスが溶け合う3部構成の作品で、柔らかい質感の音とザラついたテクスチャが繊細に絡み合い、ゆっくりと時間の中に沈んでいくような構成になっている。サティの影響を感じさせつつ、アルヴォ・ペルトの静謐さ、フィル・ニブロックの粗さ、リチャード・スケルトンのノスタルジックな雰囲気も重なるようなサウンド。“家具の音楽”という発想にインスパイアされた、静けさと内省を促すようなリスニング体験を作り出している。

アンビエント・ジャズ・ファンにも是非!〈Sähkö Recordings〉と〈The Trilogy Tapes〉からのリリースに続く形で、現行エクスペリメンタル・シーンの重要角と言える、英国拠点のマルチ奏者Will Yatesによるソロ・プロジェクトMemotoneが〈Soda Gong〉より最新アルバムを発表。柔らかい電子音と弦楽器の緩やかなアンビエンス、ジョン・ハッセルの第四世界の香りが交錯する微睡みの一枚。静かなヴァイオリンの旋律を基調としながら、交錯する電子音が幽玄でアヴァンギャルドなスケープを展開していく様子が大変優美です。Giuseppe Ielasiによるマスタリング仕様。限定300部。

限定クリア・ヴァイナル仕様。スクエアプッシャーのデビュー作にして不朽の大名盤が、25周年を記念して待望のリマスター再発決定!
鬼才スクエアプッシャーによる衝撃的デビュー・アルバムにして、その後の音楽シーンに多大なる影響を与えた大名盤『Feed Me Weird Things』。1996年にエイフェックス・ツインことリチャード・D・ジェイムスによるレーベル〈Rephlex〉よりリリースされ、10年以上もの期間、CDやLPはもちろん、ストリーミングやダウンロード配信も行われていなかった本作が、リリースからちょうど25年目にあたる6月4日に待望の再発決定!発表に合わせて「Theme From Ernest Borgnine」が公開! スクエアプッシャー本人が監修した今回のリイシュー盤の音源は、オリジナルのDATからリマスターされており、同時期にリリースされたEP作品『Squarepusher Plays…』のBサイドに収録された2曲「Theme From Goodbye Renaldo」と「Deep Fried Pizza」も収録。16ページの拡大版ブックレットでは、制作当時を振り返るセルフライナーノーツや、使用機材の情報を含む本人による各曲解説、当時の貴重な写真やメモが掲載され、キャリア初期の背景を解き明かす内容となっている。紙ジャケ仕様の国内盤CDは、高音質UHQCD (全てのCDプレーヤーで再生可能)となり、ブックレット訳とリチャード・D・ジェイムスによる寄稿文の対訳、そして解説書を封入。 2020年リリースの最新アルバム『Be Up A Hello』では、90年代の機材を多用したという点も注目を集めたが、若干19歳の時に作った楽曲も収録されている『Feed Me Weird Things』を聴けば、当時の初期衝動が今もなお彼を突き動かし、常に型破りな作品を生み出し続けていることが理解できるだろう。 様々なサブジャンルが誕生した当時のエレクトロニック・ミュージックにおいて、今作がこれだけ特別な輝きを放ち、他のアーティストによる同時代の良作と一線を画していた理由の一つには、ジャズの影響を強く受けたトム・ジェンキンソンが、ジャズとエレクトロニクスの革新的な融合を成し遂げ、その卓越したベースプレイを披露した最初の作品であることも挙げられる。複雑に構成され、時には超高速に展開するビートが刺激を与えてくれる一方で、すでに完成されていたベースプレイは、心地よく魅力的に響き渡り、先進的な音楽ファンのすべてを虜にした。 スクエアプッシャーは、フルートという楽器を使わずに、フルートに開いた穴だけでどんな音が鳴らせるかと考える人物だ。過去に一度も鳴ったことのない音を出すため、リチャード・ロジャーズとジュリー・アンドリュースは『サウンド・オブ・ミュージック』すなわち音楽の響きをもたらし、ジョン・ケージやサイモン&ガーファンクルは(「4分33秒」や「サウンド・オブ・サイレンス」で)静寂の響きをもたらし、そして今、スクエアプッシャーは “サウンド・オブ・サウンド” つまり “音による響き” を我々にもたらす。 ― PRichard.D.Jams ※ ※リチャード・D・ジェイムス (アートワークに掲載された原文まま) リチャード・D・ジェイムスとグラント・ウィルソン・クラリッジが主宰した〈Rephlex〉にとっても最重要作品の一つである今作『Feed Me Weird Things』のトラックリストは、トムから渡されたテープをもとにリチャードが監修して組まれたという。アートワークには、リチャードが他のアーティストのために書いた唯一の寄稿文も記載されている (国内盤CDの解説書には対訳を封入)。 初期のEP作品や、96年にリリースされた『Feed Me Weird Things』をきっかけに〈Warp〉と契約したスクエアプッシャーは、同年末に『Port Rhombus EP』、翌97年には『Vic Acid EP』と『Hard Normal Daddy』を〈Warp〉からリリースし、以降レーベルを代表するアーティストとして今もなお第一線で活躍している。

UKダブの総帥エイドリアン・シャーウッドが、13年ぶりとなるソロ名義での新作『The Grand Designer』をリリース!変異し続けるリズムと音響の地層が交錯するこの4曲入りEPは、〈On-U Sound〉が誇るロングラン人気シリーズ「Disco Plate」の最新章として放たれる。
タイトル曲「The Grand Designer」は、今年の夏にリリース予定のニュー・アルバム『The Collapse Of Everything』の予告編とも言える一曲。シャーウッドのエフェクトにろ過された様々な楽器音が、抗えないグルーヴと緻密なパーカッションの上で蠢く。
「Let’s Come Together」では、同じリズムが神秘的なダブへと変貌。盟友にして惜しくもこの世を去った伝説的アーティスト、リー・スクラッチ・ペリーが、常軌を逸したヴォーカルで空間をねじ曲げる。ソロ名義では久々のリリースとなるが、この十数年、シャーウッドはプロデューサーとしてジ・アップセッターズ、ホレス・アンディ、パンダ・ベア&ソニック・ブーム、アフリカン・ヘッド・チャージ、スプーン、クリエイション・レベル、ピンチらとの共作で高い評価を得てきた。
「Russian Oscillator」では、シャーウッド&ピンチ名義の作品群に最も近い空気感が展開されている。実験的エレクトロニクスと重厚なサウンドシステム感覚、そしてダンスホール的スウィングが絡み合う。
ラストを飾るのは「Cold War Skank」。灼けた砂漠のブルースにスライドギターの歪んだフレーズが滲み、シネマティックな空間を描く異形のサウンドスケープ。
本作は、グラミー賞にもノミネートされたマスタリング・スタジオ、フランク・メリットによってマスタリング&カッティングされた限定10インチ・ヴァイナルとしてリリース。〈On-U Sound〉の伝統を受け継ぐディスコ・プレート・スリーブに、Studio Tape-Echoによるコラージュ・アートが彩りを添える。

これぞ、まさに憑依音楽。原初の人力テクノ。インドネシアは、西ジャワ州スメダン県にて2024年1月に記録された、あまりにも素晴らしいフィールド・レコーディングを収めたアルバムが〈Hive Mind Records〉からカセット・リリース!ミニマルで反復的なメロディーが徐々に爆発し、その場に居合わせる全ての参加者や聴衆を憑依の世界へ。50 分に渡って、スンダの音楽と信仰文化という2 つの側面が紹介されており、深い精神性と催眠的な魅力に溢れるトランス・ミュージックが展開されていきます。限定100部。

偶然の出会いと芸術的進化の力の証。数年間タイで暮らしたOnraが、活気に満ちた現地の文化に浸り、ご当地のレコード店を巡って収集した珍しいタイの歌の7インチ音源たちから生まれた最新コレクション『Nosthaigia』が、ダブリンの名門レーベル〈All City〉から堂々カセット・リリース。特別な時がぎゅっと詰まったタイムカプセルの様な作品とも言える本作の各トラックは、彼のタイでの旅の経験が反映されており、表題通りの懐かしさと憧憬、内省に満ちていて、忘れがたく暖かい、静かな美しさに包まれる珠玉の逸品!

昨今の実験音楽界隈を大いに賑わせるイタリア人パーカッション奏者であり、Holy TongueやTomagaでの活動も大人気のValentina Magalettiと、SUSUMU MUKAI aka ZONGAMINにやるユニットのV/Zが昨年度に発表した傑作カセットが待望の再プレス!地下室での即興録音から生まれた、パンキッシュでフリーキーな仕上がり。CubeやContainerといったサグで脱線的なインダストリアル・テクノ狂たちのスロージャムを思わせる、極めてレフトフィールドな作風です。マスト!
Ron Trentが2025年にグローバルツアーへ復帰するのにあわせ、過去10年にわたり録りためられてきた未発表音源を軸に構成されたアルバム『Lift Off』が〈Rush Hour〉より登場。1990年の衝撃的デビュー作『Afterlife EP』から約35年、トレントは“想像力そのものに語らせる”ことをコンセプトに、これまで自らの音楽観を形づくってきた多彩な影響を自由に行き来しながら、ダンスミュージックの現在と未来を思い描いている。リズミックかつハーモニックな豊かさ、職人技のアレンジ、そしてパーカッションや温かな鍵盤群による空間演出が、バレアリック、ジャズファンク、R&B、ニューウェーブ、そしてポスト・ディスコなど、多様なスタイルとスピード感で展開される。ロウからミッドテンポまで幅広く、単に「ダンス」へと回帰するのではなく、それを再定義しようとする姿勢が際立つ。特筆すべきは、ディスコ/ブギー界のレジェンドLeroy Burgessがヴォーカルで参加した「Let Me See You Shining」。シンセファンクとディープハウスが融合したようなこの楽曲は、80年代NYのエネルギーとトレントの現代的なプロダクションが交差する、まさに世代とジャンルを超えた邂逅だ。Ron Trentが見据えるダンスの未来を、そのまま体現するような傑作。

〈Not Not Fun〉からのリリースでも知られるBaptiste MartinことLes Hallesの新作『Original Spirit』がベルギーの〈STROOM.tv〉から登場。彼が友人たちへ送った「僕は2024年10月1日、マヨルカのSon Llàtzer病院に精神的ショックで入院した」という小説の冒頭のようなPDF形式の手紙という個人的な出来事。この出来事を経て完成した本作は、彼の内面世界を直接語る記録ではなく、むしろその混沌のなかでかすかに見えた“原初の魂=Original Spirit”の存在を信じる音のスケッチ。ヒプナゴジックなポップやアンビエント、繊細なグリッチ電子音を交えながら、“存在しなかった過去”を懐かしむような、不思議な透明感と安堵感に包まれている。まるで色彩の風景の中を彷徨う抽象的な無の気配、物質世界を超えて揺らめく“希望のさらに向こう側”の音。Les Hallesなりの再生の祈りというべき一作。
Omid Geadizadehによる初のソロ作『Like The Sea Knows Blue』が彼自身がOlmo Devin、Morgan Buckleyと共に運営するダブリンの鬼才レーベル〈Wah Wah Wino〉からリリース。A面には、リバーブたっぷりでスモーキーなダブ・カットが3曲並び、どれもイランの伝統楽器サントゥールのサイケで魔法的な音色がじわじわと広がる逸品。1980年代NY地下ダブがテヘランに転送されたようなスモーキーで陽だまり感あるサウンドは最高。B面には、Morgan Buckleyによる魅惑のリミックスを収録。オリジナルの浮遊感を残しつつ、グルーヴィでヒプノティックな展開に引き込まれる。Wino節全開の一枚は、ダブと伝統音楽の境界を曖昧にする、まさに"音の錬金術"的作品。

ベルギー拠点の鍵盤奏者Giovanni Di Domenicoとオランダの音響作家Rutger Zuyderveltによる静かな対話『Painting A Picture / Picture A Painting』が〈Moving Furniture Records〉より登場。本作は、Di Domenicoが自身のピアノ/ローズの一発録り録音に「きっとあなたの音と合うと思う」というメッセージを添えてZuyderveltに送ったことから始まる音による往復書簡のような一枚。アルバムには長尺の2曲を収録しており、一方は、Giovanniの鍵盤演奏をもとにRutgerが加工・音響構築を加えていく。他方は、Rutgerが前曲の素材を変奏・再構築した土台を先に作り、それにGiovanniが応答するかたちで鍵盤を重ねるという、どちらも片方の楽曲がもう片方の素材となる反響し合うような制作プロセスを踏んでいる。静かにさざめく音響と即興的な音の連なりは、時間の中に滲む絵筆の跡のように流れていく。作曲と非作曲の境界線をぼかす、静かに深く響く一作。
2025年リプレス!大名門〈Modern Love〉に残した『Liumin』は今や同レーベルを代表する名盤としておなじみ。Stephen Hitchellとの名アンビエント・ダブ・プロジェクト、cv313やWaveform Transmissionなどでの活動も大変名高いデトロイトのダブテクノ/アンビエント巨匠Rod Model。Brian Enoの『Music for Airports』のアンビエントの青写真を再構成し、ヨーロッパの前衛的なバスステーションのデザインのために作り上げた環境音楽作品。
2025年リプレス!大名門〈Modern Love〉に残した『Liumin』は今や同レーベルを代表する名盤としておなじみ。Stephen Hitchellとの名アンビエント・ダブ・プロジェクト、cv313やWaveform Transmissionなどでの活動も大変名高いデトロイトのダブテクノ/アンビエント巨匠Rod Model。Brian Enoの『Music for Airports』のアンビエントの青写真を再構成し、ヨーロッパの前衛的なバスステーションのデザインのために作り上げた環境音楽作品。
