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謎な部分が多いものの、人類誰しもが聞けば血が騒ぐ原始レベルのパーカッションビート、コーラス、そして飛行機がびゅーんと飛んで来たりと、実験好きもぶっ倒れる変な音響と弄り具合...やばいです。雰囲気からもうやば過ぎます。ブラジル人メンバーらで演奏されているのですが、アフリカンな宴を飛び越え、行き着いた先は完全に宇宙。これまでにも各地から再発が試みられてきましたが、ライセンスをとったものは今回が初とのことです。


1月中旬再入荷。静けさの中に満ちてくるようなTristezaの夢幻的なポスト・ロック作品『Dream Signals in Full Circles』が四半世紀の時を経て〈Numero〉よりリイシュー。1999年にリリースされた当時はあまり注目を集めなかったものの、その後静かに支持を広げ、今やジャンル内ではカルト的存在となっている。サンディエゴ出身のTristezaは、Explosions in the SkyやDo Make Say Thinkなどと並ぶインストゥルメンタル・ポスト・ロック黎明期のバンドの一つで、本作は、エコーをまとったギター、柔らかく跳ねるリズムセクション、ゆったりと空間に溶けていくようなメロディが特徴的。決して劇的ではなく、感情の波を穏やかに描くような構成で、儚くも深い余韻を残す。きらめきと哀愁が交差するそのサウンドは、今聴いてもまったく色褪せていないどころか、むしろいまにこそ沁みるものがあると思わせる一枚。
オリジナルは1982年発表のTriston Palmaによるヴォーカルとダブが交互に展開するショーケース形式で80年代ジャマイカ音楽の真髄を刻んだ傑作『Show Case in a Roots Radics Drum & Bass』。プロデュースはJah Thomas、エンジニアにはKing TubbyやScientistといった名匠が並び、バックを固めるのは当時最強のリズム隊Roots Radics。Errol “Flabba” Holtの重厚なベースとStyle Scottの切れ味鋭いドラムを軸に、ホーンやキーボードの名手たちが加わり、深みのあるグルーヴを生み出している。収録曲はトリストン・パルマの甘くソウルフルな歌ものと、その後に続くダブ/インストゥルメンタルが交互に展開する構成で、ヴォーカルとリズムの双方を一度に堪能できるショーケース形式ならではの魅力が詰まっている。ここでの“Drum & Bass”は現代的なクラブ・サウンドではなく、ルーツ・レゲエにおけるリズムの核を意味するもので、その名の通り、ラディックスの圧倒的なリズム・ワークがアルバム全体を貫いている。ジャマイカ音楽史を象徴する布陣によって生み出された、ヴォーカルとダブの両面を楽しめる名盤。
Laura Lippie、Kim Khan、Dr Winzoらを中心とした可変的なコレクティヴ、Troubadoursの三年間のセッションを凝縮した作品『Everything Is Being Recorded All The Time』。リヨン、アベクール、ベルリン、デンパサールといった土地での自由奔放なジャムから生まれた断片を再構築したもので、トラディショナルな楽器と最新のテクノロジーを掛け合わせ、ねじれたファンク、崩れかけたヒップホップ、幻覚的なポストパンクを横断するサウンドは、恍惚と不安が同居した奇妙な高揚感を漂わせる。Cibo MattoやVoice Actorを思わせるウィスパーラップ、歪んだフルートやサズの即興演奏、ドローンやノイズを伴う儀式的な展開など、多彩な要素が雑然としながらも有機的に繋がり合い、まるで記憶の断片が音として浮かび上がるような、現実感覚を曖昧にするような音響を生み出している。フィールドレコーディングや断続的なサンプルの挿入も相まって、都市のざわめき、遠くの祭礼、誰かの独り言といった音の断片に導かれながら、音の迷宮を彷徨うような一枚。
仏〈Ocora〉にも比肩しうる広範かつディープな世界各地の伝統音楽のカタログを持つスイスのローザンヌ近郊に拠点を置く、長い歴史を持つレーベル〈VDE/Gallo〉より、20世紀中国を代表する古琴奏者・蔡徳允(Tsar Teh-yun)の演奏を収録した2枚組アルバム。蔡徳允の演奏は、技巧よりも精神性と余韻を重視しており、「陽春」「瀟湘水雲」「平沙落雁」など、中国古典音楽の名曲が、絹弦の柔らかな音色と静謐な間合いで奏でられる。中国古琴音楽は儒教・道教・禅の思想と結びつき、瞑想的で哲学的な響きを持っているが、本録音は1956年から1989年にかけて録音された貴重な音源で、特に古琴の芸術性と精神性を深く感じられる内容となっている。静けさの中に豊かな情感を秘めた珠玉の音楽。

当店でも未曾有のヒットを記録した大名作『Ninth Elegy』でも最早お馴染み!日本のチルアウト・ミュージックの代表格ことCalmに「現在もっとも素晴らしい声の持ち主」と言わしめた事もある孤高のヴォーカリストFuminosukeを中心に、1997年に結成された越境的音楽集団Tsuki No Waが、03年に日本の〈Soundscape〉レーベルよりCDリリースした3枚目のアルバムにして、現在入手困難を極める、追憶の影と遠景の眼差しが交錯する、珠玉のアヴァン・フォーク傑作『Moon Beams』が、デラックス・エディション仕様にて奇跡の2LP再発!版元は、ゆらゆら帝国や〈Vanity Records〉作品、向井千惠などを手がけている事でも知られる、日本のアングラ音楽への愛に満ちたニューヨークの名門レーベル〈Mesh-Key〉。現在は取り壊されている、明治時代のバレエスタジオで録音され、大友良英や吉田アミなどの日本のアンダーグラウンドの名士たちのゲスト・パフォーマンスをフィーチャーした、時代を超越した野心的な作品。大人気を博したファースト・アルバム『Ninth Elegy』と比べると、よりダンサブルで抽象的な仕上がりとなった、彼らの作品でも際立って異質な作品。ジャズやラテン、ダブ、フォーク、エレクトロアコースティック、音響系などに至るまで、多様なジャンルや要素を横断した実験的サウンドと、バンドリーダーFuminosukeによる、憑依したような別世界的な歌声と共に、彼らの手でしか織り上げられない、あまりにも幻想的な音のタペストリーを作り上げています。ベーシストの守屋拓之は 日本を代表するサイケデリック・バンド、Ghost のメンバーでもあり、ドラマーの菅沼雄太は坂本慎太郎バンドの長年のメンバーとしても知られています。バンドによる、最新のミックスと、グループの全盛期の未公開写真を使用した、新しいアルバム・アートを起用。Josh Bonatiによるマスタリング&RTIでの高品質プレス仕様。目を引く金箔の文字が入ったフルカラーの2面ゲートフォールド・ジャケットに収納されています。
限定追加プレス、お見逃しなく!日本の越境的音楽集団=Tsuki No Waが2000年にリリースした、知る人ぞ知るインディー傑作が待望の初レコード化! まるでビル・エヴァンスが演奏する"アシッドポップス"。白日夢のような音響、淡い演奏と美しい歌声が、聴くものをここではないどこかへと誘う。
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ジョセフ・シャバソンのアンビエント・ジャズの息吹に、Sakanaの異能の歌、フランク・シナトラの時代への幻想、アルゼンチン音響派にも通じる越境的エクスペリメンタリズムまでもが重なり合う、極めて秀逸なサイケデリック・アンビエント・ソウル・アルバムであり、ニューエイジ・リバイバルやオブスキュアといった新時代的な審美眼を通過した若い聴衆たちにも力強く推薦する。
-- 門脇綱生(Meditations)による公開ライナーノーツより一部抜粋
※ライナー全文はこちら→ https://www.oto-tsu.jp/features/archives/11818
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白日夢のような音響、淡い演奏と美しい歌声。ビル・エヴァンスがアシッドポップスと出会ったかのような消え入りそうで儚いアルバム。
2003年に出版したディスクガイド本『Bound for Everywhere』は基本レコードを紹介する本でしたが、最後にCDオンリーの章があり、そこにこの名盤『Ninth Elegy』を紹介させてもらった。
そして自分のアルバムやライブでもヴォーカリストのフミノスケ君に参加してもらうほど、このアルバムの衝撃は凄いものだった。 今でもその衝撃は変わらない。
ファストファッションの時代にこういった言説は似合わないかもしれないけど、結局良いものは何年経っても素晴らしいし、 必ずどこかで認められると信じています。
やっと、やっとのアナログ化。 待ちに待った人、これから初めましての人、全てに送ります。
淡い音響と極力音数を減らした演奏とアレンジ、中性的なヴォーカル、サイケでアシッドでオルタナなポップス。 マスタリングの為に久々にじっくり聴いたけど、相変わらず時代を超越した素晴らしいアルバムでした。
ノスタルジーになり過ぎないようにほんの少しだけ現代的フィーリングをマスタリングに施しました。
-- First on Vinyl Label Curator, Calm


Aki Ondaプロデュース、Sakana HosomiやZAK、Riow Arai参加の豪華一枚!ツジコ・ノリコによる2003年のアルバム『From Tokyo to Naiagara』の初のアナログ盤が〈Keplar〉より登場。フランスを拠点とするツジコがまだ日本に住んでいた時に書いたアルバムであり、〈Mego〉からの創造的な2枚のアルバムに続き、アーティストのキャリアと私生活の両方にターニングポイントを齎した作品。時にはIDMやクリック&カッツ・スタイルのプロダクションにアプローチしたり、最も型破りな方法で従来の曲の構造を仕様しながらトリップホップやヒップホップのビートに取り組むなど、歌手およびミュージシャンとしての彼女の多面的な影響とスキルを披露した極めてエクスペリメンタルなアルバム!限定500部。

シドニーを拠点に現行バレアリックの優れたタイトルの数々を発表してきた〈Mad Habitat Recordings〉より、Hugh BurridgeとJackson Festerによるユニットのアルバム『Tunnel Dancers』がリリース!7年の歳月をかけてじっくり制作された本作では、Hugh Burridgeはジャズマスター・ギターとディレイ・ペダル、トレモロ・ペダルを。Jackson Festerはモジュラー・シンセサイザーを演奏している。全体的なメロウな感触と、ディレイやトレモロが用いたジャズマスターサウンドとモジュラーシンセの反復的な音の組み合わせがもたらす白昼夢なクラウト的浮遊感が生暖かくてクセになりそう!アートワークはMax Berry、デザインはJ. Greville、マスタリングはMarco Pellegrinoが担当!

SIGNEND EPはこれまではバンドでベーシストとしての活動がメインであった音楽家Keisuke Taniguchiのソロ名義、TURLCARLYのデビュー作品です。アーティストとレーベルで会話やアイデアの交換、ぶらり飲み歩きなどを重ね、構想から約1年を経て今回のリリースに至りました。全曲コンピューターを用いた作曲を基本としていますが、3曲目のSontriumのベースパートはコントラバスの演奏を録音して制作されています。世界には複数の音楽ジャンルの要素を掛け合わせた折衷的な音楽が数多く存在し、そのなかにときおり「これは」と思うような新しい音楽の扉を開いてくれるものに私たちは出会うことがあります。このEPは実験音楽的な空気感を持ったダンスミュージックの一つの「オリジナル」のかたちとして、多くの人に驚きや新たなインスピレーションを与えてくれる作品であると思います。マスタリングエンジニアはScape MasteringのPoleさんにお願いしました。時間軸が音で埋められることなく、隙間や静寂の表現が豊かなこれらの楽曲の空間性、そして実験的で鋭く尖った空気感を、見事なまでに再生音源というかたちにアウトプットしてくれたと思います。是非とも良質なサウンドシステムで再生してみてください。アートワークはTaizo Watanabe。



ウェスト・ロンドンを拠点に活動するプロデューサー、シンガーソングライターTutu TaによるEP『Violence or Violets』がUKアンダーグラウンドの気鋭レーベル〈Long Gone〉から登場。ダブ、エモ、ヒップホップ、ポストパンクなどを横断するサウンドは、本作でさらに幽玄かつ内省的に深化しており、ジャンルの境界を曖昧にしながら、都市の孤独や感情の揺らぎを繊細に描き出している。ダブ由来の空間処理とエフェクト、DIY的な制作姿勢、ジャンルに縛られず、個人の感情や都市の空気を音で表現するレフトフィールドな感性、ロンドンのストリートや地下文化の文脈を感じさせる土地との結びつきが感じられ、幽玄なヴォーカルが低音の効いたビートに溶け込む本作は、ロンドンのサウンドシステム文化の精神や美学を受け継ぎ、現代的に再解釈したような一枚となっている。DIY精神と都市的な感情の風景が交錯する現代のアンダーグラウンド・ポエトリー!
現在から過去の DIYエレクトロニクス、ポスト・パンク、ダブ、テクノに焦点を当てているというロンドン発の新鋭レーベル〈Long Gone〉(Are The Old Traditions)からは、ウェスト・ロンドンのアーティスト、シンガー、ソングライターのTutu Taによる最新ミニLPがアナログ・リリース。突然変異的なポスト・パンク・サウンドと、オールドスクールなインダストリアル・エレクトロニクスが融合。既に〈NTS Radio〉や〈Rinse FM〉でも取り上げられている、ダブアップされた実験的作品です!
Sun JuneやTenci、Renée Reed、Karima Walkerなどを始めとした近年話題の傑出したアクトたちを送り出し、昨今絶好調なテキサス・オースティンのインディ・レーベル〈Keeled Scales〉からは、SSWでマルチ奏者のMatthew DavidsonによるプロジェクトTwainによる最新アルバム『Noon』が登場。Ken Woodward (bass)、Austin Vaughn (drums)を迎えた、牧歌的かつ広大なランドスケープを感じさせるグレートなインディ・フォーク・アルバム!長年の盟友であるAdrian Olsenによる録音となっています。
