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かつてProject Pablo名義で活動していたカナダ・モントリオールのプロデューサーPatrick Hollandによる、2015年のカルト的ハウス・アルバム『I Want To Believe』が、〈Verdicchio Music Publishing〉から初のヴァイナル・リイシュー。本作は、当時〈1080p〉からカセットとデジタルでリリースされ、〈Mood Hut〉周辺のアーティストと並び称される浮遊感あるハウス作品として高く評価されてきた。アンビエント的な空間性とバレアリックなメロディ、アナログ的な温かみのあるビートが融合し、柔らかなグルーヴを展開。代表曲「Sky Lounge」や「Movin’ Out」など、感傷的で夢見心地なトラックが並び、Patrick Hollandの初期の音楽的ヴィジョンを再確認できる一枚となっている。アナログテープレコーダーによるシンセや気の抜けたパーカッション、キーボードの繊細なフラッターが随所に散りばめられ、全体を通して感情や空間に寄り添う質感があり、クラブユースのハウスという枠を超えて、ライフスタイルに寄り添う音楽となっており、キッチンでもリビングでも心地よく響く、イージー・リスニングなダンス・ミュージック名作。

カリブ海はグアドループ出身のピアニスト、Patrick Jean-Marieの貴重な未発表音源を収めたアルバムが、セレクター/ディガーであるMambo Chickが主宰する〈Symbole Records〉よりアナログ・リリース。1982年に同地の〈RFO〉で放映された TV ライブ・ショー中にモノラルで録音されたオリジナルのマスター テープから作成された音源を収録。Jean-Marieが指揮し、カドラムの「王」と称されるVELO (Marcel Lollia)の存在感もまた際立ったグアドループ産スピリチュアル・ジャズの歴史的録音。
科学者であり芸術家でもある Patrick Lysaght が、リオ・グランデ動物園の熱帯雨林バードハウスで42種150羽の鳥たちと共に演奏したという、前代未聞のセッションを収めた作品『For the Birds』。フルートや弦楽器、打楽器の響きに、鳥たちの声や羽ばたきが自然に溶け込み、人間と動物が対等な存在として関わり合う、奇跡のような音世界が広がる。偶然性と野性味が交差しながらも、どこか調和のある独特の世界は、フィールドレコーディングともアンビエントとも異なる、唯一無二の魅力を放っている。オリジナルテープはGiuseppe Ielasiによって丁寧にマスタリングされ、当時の空気感や鳥たちの細やかな反応まで鮮明に蘇る。自然と人間の境界が溶ける瞬間を捉えた、奇跡的なドキュメント。アイデアの面白さもさることながら、そこにはっきりと聴くことのできる鳥たちとの交感は、静かな祝祭性すら宿り、深く心に残る一枚となっている。

50周年記念エスペラント・グリーン・カラー・ヴァイナル仕様。アイオワ出身のフリー・ジャズ/アヴァンギャルド・ジャズ・ヴォーカリストであり、Bill EvansやCharlie Mingus、Chick Corea、Herbie Hancockとも共演してきた奇跡の歌声、Patty Watersが、当時大きな反響を呼んだデビュー作から半年後、66年にアメリカの5つの大学を周ったツアー録音を収めた大傑作な2ndアルバム。
伝説的アヴァンギャルド・ジャズ・レーベル、ESP Diskからの60年代の作品も知られる、アイオワ出身のフリー・ジャズ/アヴァンギャルド・ジャズ・ヴォーカリストであり、Bill EvansやCharlie Mingus、Chick Corea、Herbie Hancockとも共演してきた奇跡の歌声…ESPの暗黒面にして数々の作家に影響を与える女性ボーカリスト、Patty Watersの66年伝説的デビュー作!! アヴァンな話題では次作「College Tour」が有名ですが、この色っぽい落ち着きと艶やかさ、その中にもどこかほの暗い心地良さを魅せてくれる今作も秀逸。中でもこの作品のキモは、やっぱり最後に収録の、悲鳴と弦が乱れる”Black Is The Colour Of My True Loves Hair”のフリージャズ暗黒カバーでしょう。Patty Watersの"歌"の魅力が詰まった名盤です…!


カナリア諸島のギタリスト、作曲家、人類学者のポール・ペリムによる初のソロ作『Itara』。彼は、地元の実験音楽シーンで重要な存在として活動し、2010年代にはフリージャズとサイケを合わせたカタルーニャの集団 The Transistor Arkestra の一員として2作を発表。2022年には、タラゴナで現代ギターフェス GUITARRACO を立ち上げ、Joseba Irazoki、Buck Curran、Raphael Roginski らと共演している。民族音楽学や音楽教育のバックグラウンドを持ち、アコースティックの素朴な響きとエレクトリックの広がりを自在に行き来する作風で、60年代末のフォークや現代のフィンガースタイル、ドローン、サウンド・コラージュ、サイケデリアなどの要素を溶かし込み、独自の音世界を築いてきた。本作も、アシッド・フォークの幻覚的な浮遊感、抽象化されたブルース、変異した東方ジャズ、夢の中のようなアンビエント、そして自由奔放な即興演奏までを、独特の指弾きギターを核にして実験的アコースティック&エレクトリック作品として織り上げている。

80'Sオーストラリアで活躍したテープ、シンセサイザー、ギター、ハンド・パーカッションによる即興演奏をベースにしたリズミックなインダストリアル・エレクトロニクスによるレジェンド・グループLAUGHING HANDSにも在籍したマルチ・インストゥルメンタル / エクスペリメンタル・コンポーザー、PAUL SCHUTZEによる、オリジナルは1992年に〈EXTREME RECORDS〉よりリリースされた『New Maps Of Hell 』がボーナストラックを追加、新たに素晴らしいリマスターを施され、オリジナルよりはるかに良いサウンドで蘇る!!シュッツェのソングライティングとプロデュース・スキルの高さを示す、最も魅力的な作品のひとつで、ワールド・ミュージックへの愛情にあふれたトライバル・アンビエント・ダブ傑作!。

昨年惜しくもこの世を去り、結果的に遺作となってしまいましたが、コスミッシェ・ムジーク(=宇宙音楽)〜アンビエント〜ニューエイジの地平に連なる新時代の真なるモニュメントとして相応しい傑作が登場!ベイエリアを拠点に活動していた生まれながらにして盲目の女性電子音楽家、シンセサイザー・ミュージック史に刻む異能、Pauline Anna Stromによる実に33年振り(!)となったまさかの最新アルバムがブルックリンのエクスペリメンタル一大聖地〈RVNG〉から堂々のリリース!早産の合併症で早くして悲劇的に視力を失ってしまったストローム。子供時代から多くのクラシック音楽に慣れ親しんで過ごし、サンフランシスコに引っ越してからは、ニューエイジ音楽のラジオ局としても知られる〈Hearts Of Space〉に触発されて、クラウス・シュルツェやタンジェリン・ドリーム、ブライアン・イーノといったエレクトロニック・ミュージックに魅了されていくことに。80年代に残した諸作品で描いていた初期OPN〜Flying Lotusの原形とも言える卓越した音楽観は、現代へとアップデートされた今でも衰えを知らず、この人ならではといったもので、未だ耳にしたことのないような感触さえもあちらこちらから聞こえてきます。先行シングルだった”Marking Time”でのグリッチする異形の音場に度肝を抜かれることでしょうが、静謐でクリスタルな空気感のミニマル・ニューエイジも満載で真面目に傑作!






アコーディオン&声の深すぎるドローンHorse Sings From Cloud、山々への讃歌をアコーディオンが大らかに奏でるRattlesnake Mountainの2曲構成。Oliverosの重要な要素"アコーディオン"の表情豊かな音色と神髄が刻まれた名作です。

エレクトロニック・ミュージック、即興、それらと共に瞑想の実践が反映された、まるで素粒子レベルを取り扱うよう微視的宇宙電子音楽の珠玉の作品。ブックレット付属。大推薦!
前作Accordion & Voiceに続いてLovelyMusicから発表していたもので、アコーディオンのオーケストラが瞑想の持続を、そしてパーカッションも加わり無国籍な反復へと拡大するThe Wanderer、Accordion & Voiceに収録のHorse Sings From Cloudの瞑想超越なコンサート演奏版を収録。Accordion & Voiceと合わせてOliverosの持続~反復観が出た名作です。

ディープ・リスニングの巨匠ポーリン・オリヴェロス、21弦箏奏者でサウンドアーティストの正岡みや、日本の無形文化財に指定された、清虚洞一絃琴の宗家四代目、峯岸一水。異なる文化圏と音楽観を持つ3名が、ニューヨークのドリームランド・スタジオで2日間にわたり行った即興セッションを収めた2枚組作品。オリヴェロスのアコーディオンが空間を柔らかく満たし、箏と一絃琴が細い糸のように音を紡ぎ、3者の呼吸が一つの場を形成する。旋律というより響きの気配そのもので、日本の古楽器と西洋の電子アコーディオンという、本来なら出会うはずのない響きがディープ・リスニングという哲学の下でいかに一つに溶け合ったかを示す、静謐な記録。
