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4月上旬入荷予定。ボブ・ディランの『ブートレッグ・シリーズ』や、『ニール・ヤング・アーカイブ』をモデルにした、Bon Iverが新たに始動したアーカイヴ・シリーズの第1弾として発表された本作『VOLUMES: ONE』は、2019〜2023年に世界各地で行われたライブ録音から選び抜かれた10曲を収めた、バンド初のノンスタジオ・アルバム。ロサンゼルス、ミラノ、ジャカルタ、シカゴ、アデレードなど、多様な会場の響きがそのまま刻まれ、6人編成による現在のBon Iverの姿が鮮やかに浮かび上がる。アルバム全体に溢れる温かみと歓喜、そしてライブでしか到達し得ない強靭なサウンド。Justin Vernonのボーカルは、繊細さと力強さを同時に宿し、スタジオ録音とは異なる生の呼吸を感じさせる。エレクトロニック、フォーク、ソウル、実験的アレンジが自然に溶け合い、ライブならではのダイナミクスが楽曲に新たな表情を与えている。長年のファンはもちろん、初めて触れるリスナーにも開かれた、Bon Iverの現在地を示す一枚。

4月下旬入荷予定。Jan JelinekがGramm名義でクリック〜マイクロハウスを制作していた90年代末に、リスニングにフォーカスした作品として制作された『Personal Rock』が、本人主宰レーベルFaiticheよりオリジナル・アートワーク仕様で20年の時を経て、ついにヴァイナル復刻。クリック音や微細なノイズ、細かく刻まれたサンプルが緻密にレイヤーされ、静けさの中で絶えず揺れ動く粒子の音楽が展開される。メロディを前面に押し出すのではなく、音の質感そのものが表情をつくり、反復の中で少しずつ変化していく構造は、Jelinekが、より抽象的で内省的な方向へ踏み込んだ作品であり、後の代表作「Loop-Finding Jazz Records」に通じる美学の原点ともいえる。深夜の静けさや都市の空気を思わせる繊細な緊張感が全編に漂い、20年以上経った今でも色褪せない魅力を放つ大名盤。

4月中旬入荷予定。LAの音楽家で、Build An Arkや多くのコラボレーションで知られるCarlos Niñoが鈴、ボウル、チャイム、各種ドラム、ゴング、金属・木製キーボード、植物の葉束、シェイカー、声など膨大な種類の楽器・音具を自ら演奏し、サウンドデザインまで手がけた作品『Bubble Bath for Giants』。自然物の響きと宇宙的なアンビエンスが溶け合う、瞑想的で有機的なサウンドで、水面の揺らぎのような柔らかい音、倍音豊かな金属音、木の温度を感じるパーカッションが重なり、ゆっくりと呼吸するように音が広がっていく。儀式的な打楽器のリズムと、風のようなシンセやささやく声が混ざり合い、スピリチュアル・ジャズとアンビエントの境界を漂うような質感を生み出している。多彩な打楽器と倍音のレイヤーが深いリラクゼーションと覚醒感を同時にもたらす、Carlos Niño & Friendsの世界観をじっくり味わえる一枚。

4月中〜下旬再入荷。USプレスの180g重量盤ブラック・ヴァイナル、帯付きラミネート加工Stoughton社製チップオン・ゲートフォールド・ジャケットの豪華な仕様。Cohranファミリー提供による未公開写真+Adler Planetariumのオリジナル・プログラムノートを掲載した4ページ・インサートも封入。
Stones Throw Recordsが新たに立ち上げるインプリント〈Listening Position〉の第1弾リリースとして、Kelan Phil Cohran & Legacyによるスピリチュアル・ジャズの名作『African Skies』が待望のリイシュー。
2010年に限定1,000枚のみでアナログ・リリースされた本作は、長年にわたり廃盤状態が続き、ジャズ・コレクターの間では“聖杯(ホーリー・グレイル)”と称される幻の一枚。中古市場では500ドル以上で取引され、Discogsでは数千人が「Want」登録するなど、再発が強く望まれてきた作品だ。今回のリイシューは、この深遠な録音作品の決定版とも言える内容となっている。
Kelan Phil Cohranは、アフロ・フューチャリズムを切り拓いた伝説的集団Sun Ra Arkestraのメンバーとして活動し、数々の名盤に参加。さらに1960年代には、自身のバンドThe Artistic Heritage Ensembleを率いてオリジナル作品を発表し、マルコムXへのトリビュート作品など、現在も高い評価を受けるコレクターズ・アイテムを残している。
また彼は、Earth, Wind &Fire、Chaka Khanらに影響を与えた教育者・メンターとしても知られ、8人の息子たちが在籍したシカゴのブラス・バンドThe Hypnotic Brass Ensembleの精神的支柱でもあった。
5月上旬入荷予定。テキサスが生んだスロウ・クラウトの旗手The American Analog Setの第2章にあたる時期のスタジオ録音を完全収録した〈Numero Group〉渾身の6枚組ボックスセット。『Know By Heart』『Promise Of Love』『Set Free』の名作3タイトルに加え、EP『Everything Ends In Spring』、さらにシングル、B面曲、別テイク、アウトテイクを収めた2枚の追加ディスクを含む完全版。付属の36ページ・ブックレットには、ポストY2K期の写真や手書きメモがあふれんばかりに掲載され、当時の空気感をそのまま封じ込めている。淡いギターのアルペジオ、囁くようなボーカル、ミニマルな反復が生む静謐なサウンドは、スロウコア/ドリームポップの美学を凝縮したThe American Analog Setの真骨頂。
4月下旬入荷予定。ダンス・パンクというジャンルを作り上げたThe Raptureによるオリジナルは2011年リリースのバンド後期の代表作であり、コアラインナップによる最後のアルバム『In the Grace of Your Love』。メジャー契約での浮き沈みを経て、彼らは再び原点の〈DFA〉へ戻り、傷を抱えながらも期待や枠組みを超えて進む自由を得て制作。ダンス・パンクの躍動感とシンセ・ポップの高揚感が融合し、ハウス的反復とゴスペル的な熱量が交差する「How Deep Is Your Love?」など、ダンス・フロアを熱狂させる要素も十分にあるもの、速度を落とし、現状を見つめ、過ちよりも正しい場所で意味と愛を探し求めるというムードが全体に通底する味わい深い一枚。

3月中旬入荷予定。ノイズ・ロックバンドLANDEDの創設メンバーとして知られるJoel KyackのDREAM_MEGA名義による2ndアルバム『Control / You Are Not The Center』。2020年、タイ滞在中に体験した臨死体験を契機に始動したプロジェクトの続編であり、恐怖・悲しみ・生存への渇望といった極限の感情を、電子音と肉声の衝突として刻み込んだ作品。地の底で唸るようなサブベース、金属的な残響、ざらついたノイズの粒子が重なり、クラブの残響だけが残ったような抑制されたビートが意識の奥に鳴り響く。古代の木管楽器とデジタル・シンセが対置され、変異した行進曲や呪術的なダンスホールの影のようなリズムが儀式的な緊張を生む。叫びとも祈りともつかない声の断片が電子音の荒野に影を落とし、恐怖と陶酔が同時に立ち上がる。インダストリアル、ノイズ、エクスペリメンタルが混ざり合う漆黒の音響儀式。



4月10日発売予定。(数量限定/日本語帯付き/解説書封入)スクエアプッシャーこと鬼才トム・ジェンキンソンが、最新アルバム『Kammerkonzert』を〈Warp Records〉よりリリース。黒曜石のように硬質で超高速のベースプレイ、凶暴なオーケストラ・サウンド、そしてプログレッシヴ、アンビエント、エレクトロニック、実験音楽を縦横無尽に横断する急旋回の連続−−その名の通り“室内協奏曲”を掲げながら、音楽構造そのものの限界へと踏み込む野心作だ。
唯一無二のハードコア・レイヴ/エレクトロニック・プロデューサーであり、実験的ミュージシャン、そして未来的フュージョンの開拓者であるスクエアプッシャー。その30年に及ぶキャリアは、宝石のような作品群で埋め尽くされている。衝撃のデビュー・アルバム『Feed Me Weird Things』(1996年)、異次元のコンクレート・ジャズを提示した『Ultravisitor』(2004年)、超絶技巧のベースプレイが堪能できる『Solo Electric Bass 1』(2009年)、さらには『Music for Robots』(2014年)まで、現代音楽においてこれほど広範な領域を確かな足取りで横断してきたアーティストは稀有だ。その彼から新たに届けられた最新作は、ほぼ全パートを自身で演奏した驚異的な“室内協奏曲”だ。
本作『Kammerkonzert』は、プロデューサーとしてのみならず作曲家としての力量を強烈に示す作品でもある。目まぐるしく展開する構成は、フランスのプログレッシヴ・ロック・バンド、マグマ(「K1 Advance」)、ウェザー・リポートの『Body Electric』期の流れるようなフュージョン(「K2 Central」)、エンニオ・モリコーネが手がけた血塗られたジャッロ映画のサウンドトラックを想起させる瞬間もある(「K7 Museum」)。さらにUKジャズ・シーンとのクロスオーヴァーも感じさせる(「K3 Diligence」)、シュトックハウゼンの大作『Mantra』のリング・モジュレーション・ピアノや、ブライアン・イーノがデヴィッド・ボウイと作り上げたアンビエントの空気感(「K11 Tideway」)まで、多層的な影響が交錯する。
だが、それらは決して引用やオマージュに留まることはない。すべての楽曲は、ジャンルや様式に当てはめられる前に変形し、消え、再構築される。歯車やマイクロチップが高速で組み替えられる自己再構築装置の内部を覗き込むかのように、聴き手はやがて全体像が浮かび上がる瞬間へと導かれていく。
“オーケストラ作品”という言葉が喚起する成熟や格式とは、本作は無縁だ。生ドラム、エレクトリック・ベース、ギター、そして複雑なサウンドライブラリが共存し、伝統的な記譜法では捉えきれないリズムと質感を実現する。
当初は室内楽団との共演を想定していた本作だが、度重なる出来事を経て、結果的に自身が全パートを演奏する形へと昇華した。これはクラシックでもなければ、従来のエレクトロニック作品でもない。そのどちらとも異なる、新たなフォルムである。
タイトルの『Kammerkonzert』はドイツ語で“室内協奏曲”を意味するが、その硬質な響きは作品の音響的戦闘性をも示唆している。音楽構成の極限を内側から押し広げる、悪戯心に満ちた挑戦。ブレイクビーツと弦楽四重奏という危うい組み合わせすら成立させるその姿勢こそ、本作の核心である。
4月下旬入荷予定。1979〜80年に英国系ケニア人ミュージシャンJohn Lowが憧れのギタリストたちからフィンガースタイルを学ぶため、東アフリカから中部アフリカを旅しながら録音した、アフリカン・アコースティック・ギター音楽をまとめたコンピレーション。John Lowは、Jean-Bosco Mwenda、Losta Abelo、Emmanuel Mulemenaといった名手の家を訪ね、時には滞在しながら、各地に根付く伝統を丁寧に記録していった。録音は家庭の居間、村の広場、酒場など、生活の場そのもので行われ、ギターの音色に混じって、笑い声や会話、周囲の環境音が自然に入り込む。スタジオ録音では決して得られないその場の空気が刻まれており、磨き上げられた作品というより、音楽が日常の中でどのように響き、共有されていたのかをそのまま伝える、かけがえのない記録。また、Francis KitimeやMtonga Wangananguなど、当時ほとんど録音が残っていなかった奏者の演奏も収められており、文化的資料としての価値も非常に高い。多くの音源は今回が初出で、Lowが残したオリジナルテープから、Andrew Walterが丁寧に修復・リマスターを施し、当時の温度感を損なうことなく鮮やかに蘇らせている。さらに、John Low本人による解説と歌詞、タンザニアの研究者John Kitimeのコメントも収録され、地域のギター文化を深く理解できる内容になっている。〈Mississippi Records〉が愛情を込めて続けてきたアフリカン・ギター音楽の記録の系譜を受け継ぐ一枚であり、『African Guitar Box』をさらに発展させた作品。

4月上旬入荷予定。Tychoが2010年代に築き上げた到達点として高く評価され、グラミー賞にもノミネートされた名作『Epoch』が、10周年を記念してブルー&ブラック・マーブル仕様の限定盤として再登場。Scott Hansenを中心とするプロジェクトが、ソロ的な繊細さからバンドとしての厚みへと進化した時期の作品であり、『Dive』『Awake』と続く三部作の締めくくりに位置づけられる重要作。柔らかなシンセのレイヤー、ギターの煌めき、ミニマルで心地よいビートが有機的に絡み合い、アンビエントとエレクトロニカのあいだに広がる新しい音の地平を描き出す。夜明け前の空気のような静けさと、地平線が開けていくような高揚感が同居し、質感・色彩・空気感の変化によって物語が進んでいく。Tychoの視覚的な音楽という特徴がもっとも美しく結晶した一枚。
3月下旬再入荷。UKダブの巨匠 Dennis Bovell が雲を眺めながら作ったという未発表ライブラリー音源『cLOUD mUsIc』が初めて公式リリース。元々は Fold という音楽制作会社向けに作られたライブラリー音源で、軽やかで浮遊感のある雲の上のファンクは、ダブ特有の深い残響と空間処理、カリブ音楽の温度感と、コズミックな広がりが同居。ダブ、ファンク、カリプソ、レゲエ、スペースアウトした電子処理はジャンルを横断する Bovell の真骨頂で、リラックスしながらも、どこか奇妙でクセになるムードにあふれている。Dennis Bovell の幅広い音楽性とダブ・マジックが存分に発揮された、未発表音源とは思えない完成度の高い作品。

4月上旬入荷予定。電子音楽家upsamyと打楽器奏者Valentina Magalettiがまさかのコラボ作『Seismo』。美術館の展示のために録音された即興的な打楽器の響きを出発点として、展示室を歩きながら、空間に散らばる微細な振動や残響を多数のマイクで拾い集め、それらを後に電子音響的スケッチへと構成。本作の核にあるのは、電子音とアコースティックの境界を曖昧にする美学で、マレット楽器の柔らかなアタックと、upsammyの精密なデジタル処理が溶け合っている。リズムは一定の形を保たず、断片的なパターンが反復と変調を繰り返しながら、徐々に構造を帯びていく。緊張と静けさが交互に訪れ、音が空間を描き、まるで美術館の展示室を歩き回っているかのような感覚に包まれる。音が持つ物理的な力を鮮烈に描いた現代エクスペリメンタルの最前線。
3月下旬入荷予定。Visible Cloaksが長年にわたり架け橋となってきた日本の環境音楽と現代電子音楽の対話を、さらに深く、広く押し広げた最新作『Paradessence』。80年代日本アンビエントの精神を、現代的な音響技術と抽象的なサウンドデザインで再構築した、14の精緻な音の彫刻といった趣きで、Visible Cloaksの核であるSpencer DoranとRyan Carlileに加え、尾島由郎、柴野さつき、Félicia Atkinson、LiftedのJoe Williamsら国境も世代も越えたコラボレーターが参加。彼らの存在が、作品に柔らかな有機性と、透明でハイパーリアルな電子音の両方をもたらしている。音は粒子のように生まれ、群れとして動き、空間に溶けていく。静寂すら音楽の一部として扱われ、気配として立ち上がる。Visible Cloaksがこれまで培ってきた音響的な精密さと、コラボレーターたちが持ち込む有機的な感性が交差し、デジタルでありながらどこか自然物のような質感を帯びたサウンドが広がっていく。
3月下旬入荷予定。Visible Cloaksが長年にわたり架け橋となってきた日本の環境音楽と現代電子音楽の対話を、さらに深く、広く押し広げた最新作『Paradessence』。80年代日本アンビエントの精神を、現代的な音響技術と抽象的なサウンドデザインで再構築した、14の精緻な音の彫刻といった趣きで、Visible Cloaksの核であるSpencer DoranとRyan Carlileに加え、尾島由郎、柴野さつき、Félicia Atkinson、LiftedのJoe Williamsら国境も世代も越えたコラボレーターが参加。彼らの存在が、作品に柔らかな有機性と、透明でハイパーリアルな電子音の両方をもたらしている。音は粒子のように生まれ、群れとして動き、空間に溶けていく。静寂すら音楽の一部として扱われ、気配として立ち上がる。Visible Cloaksがこれまで培ってきた音響的な精密さと、コラボレーターたちが持ち込む有機的な感性が交差し、デジタルでありながらどこか自然物のような質感を帯びたサウンドが広がっていく。

3月下旬入荷予定。ドイツのプロデューサーDisruptがSFサンプルを散りばめた奇天烈なデジタル・リディムを軸に、チープなシンセや8bit音源、異世界的エフェクトを自在に操って描き出す、2009年に〈Jahtari〉初のLP作品としてリリースされ、レーベルの方向性を決定づけた8bitダブ宇宙の決定盤『The Bass Has Left The Building』がめでたくリイシュー。ローファイながら奥行きのあるコズミックな質感が全編を包み込み、ベルリンのDubplates & MasteringでPeak Time CGB1が手がけたローエンドが、サウンドシステム仕様の強烈な重低音を実現している。美空ひばり「リンゴ追分」をチップチューン×デジダブ化した異色カヴァー「SEGA Beats」、ゲーム音楽的センスが炸裂する「Berzerk Dub」、Kiki Hitomi「Nightwalkers」のインスト版「Echobombing」など、ファン垂涎の重要曲を網羅。オリジナルから時を経てもなお、その革新性と中毒性はまったく色褪せない大名盤。

4月下旬入荷予定。アイルランドはWah Wah WinoのDavy Kehoeと、Suzanne KraftことDiego HerreraによるデュオNO YOUによるセルフタイトル・デビュー作。二人がボーカルも楽器も分け合いながら、小さなスタジオで生み出した「やけにスケールの大きな」奇妙で魅力的な一枚。互いのソロ作とは少し異なり、ローファイなざらつきとメロディの親密さが同居する独特のバランスを持っている。二人の声がフィードバックの揺れとドラムマシンの荒れたビートの上で絡み合い、壊れかけのポップソングのような甘さと不安定さが同時に立ち上がる「Baby」や、デュオのより制御不能な側面がむき出しになる「Put Up A Dream」。ポップでもノイズでもポストパンクでもない、しかしそのすべてをかすめ取るような曖昧で、唯一無二の作品。

2026年4月17日発売。
国際的評価を集めるエレクトロニック・ミュージック・アーティスト冥丁が、
『古風』三部作を追伸し辿り着いた最新作『瑪瑙』をリリース。
公演を重ねる中で深化し続けた楽曲の構造が再編され、鮮烈な哀愁をもって結実した。
2020年から2023年にかけて発表された三部作『古風』において、冥丁は“自明でありながらも幽微な存在として漂う日本”の印象を「失日本」と名付け、日本文化から失われつつある感覚や記憶を現代的な感性で再構築してきた。最新作『瑪瑙』は、『古風』を追伸し、進化させた作品である。
長い時間をかけて層を成し、圧力と沈殿を経て形成される鉱物・瑪瑙の生成過程を音楽的思考の比喩とし、粒子が積み重なり、層をなし、やがてひとつの質感となるように、冥丁は過去の作品と向き合い続けてきた。
本作には、『古風』三部作の楽曲を再構築・拡張した作品群に加え、新曲も収録されている。日本・欧州・アジアを巡るツアーで、ライブハウスや文化財、歴史的建造物など多様な空間で演奏を重ねる中で変化してきた楽曲の構造や時間感覚が再編成され、現在の冥丁の視座から再提示されている。環境によって息遣いや佇まいを変え、時間の流れとともに革新してきた音。その堆積が本作に刻まれている。
20代の頃より京都に身を置き、自転車で町を巡りながら夜の路地や寺社仏閣、池に浮かぶ月影、暮らしの奥に潜む気配を見つめ続けてきた冥丁にとって、日本とは単なる固定された様式ではなく、辺りを漂い続ける印象であった。そこで着想を得た音楽を「失日本」と名付け、誰もが感じる言葉にならない繊細な感覚を音として提示してきた。
『古風』三部作は、民俗、怪談、演劇、忘却された都市の記憶といった断片を素材としつつ、単なる歴史の再現ではなく、現在の視点から過去を見つめ直す試みでもあった。『瑪瑙』では、その視線がさらに内側へ向かう。過去を参照するのではなく、過去を抱えながら今を前進する姿勢が鮮明に表れている。朽ちゆく音の層を漂う声、非伝統的に用いられる古楽器、明確な終止を持たない旋律。そこには、日本的感性を問い続けてきた冥丁の現在地が示されている。
本作のジャケット原画は、京都・西陣の唐紙工房「かみ添」による京唐紙作品を基に制作された。京唐紙とは、版木を用いて和紙に文様を写し取る、京都に古くから伝わる装飾技法である。平安時代より、寺社や町家を彩り、日本の美意識と共に受け継がれてきた。冥丁が「失日本」という視点から日本的感性を再解釈してきたように、「かみ添」もまた伝統技法を現代の感性で再構築している。本作では、その原画をもとにアルバムのアートワークの仕様として印刷再現している。
タイトルの書は、冥丁が自ら台北で声をかけたBio Xieによるもの。海外公演の折に台湾で感じた、現代の日本から失われつつある時代を越えて残る記憶の残り香。そのような背景とBio Xieの漢字表現が響き合い、本作への参加が実現した。
ライナー写真は、前作『泉涌』のビジュアルも手がけた写真家・岡本裕志によるもの。冬の海、孤高の断崖、砕ける波。それらは、広島で過ごした十年間の内面的な孤独な葛藤を象徴している。
マスタリングは、Flying Lotus、Madlib、J Dillaらの作品を手がけてきたKelly Hibbertが担当。
『瑪瑙』は、「失日本」という視点を掲げ続けてきた冥丁が、さまざまな経験を重ねた先に見出す現在の姿。
それは、時間の堆積の中から立ち上がる、新たな音楽の結晶である。
【Tracklist】(*カッコ内は説明)
1. 覇王(未発表新曲)
2. 新花魁(古風 2020年「花魁Ⅰ」再編成)
3. 新貞奴(古風 2020年「貞奴」再編成)
4. 新和蝋燭(古風Ⅲ 2023年「和蝋燭」 再編成)
5. 旧劇(古風Ⅱ 2021年「忍」「黒澤明」再編成)
6. 新花魁Ⅱ(古風 2020年「花魁Ⅱ」再編成)
7. 新江戸川乱歩(古風Ⅲ 2023年「江戸川乱歩」再編成)

2026年4月17日発売。
国際的評価を集めるエレクトロニック・ミュージック・アーティスト冥丁が、
『古風』三部作を追伸し辿り着いた最新作『瑪瑙』をリリース。
公演を重ねる中で深化し続けた楽曲の構造が再編され、鮮烈な哀愁をもって結実した。
2020年から2023年にかけて発表された三部作『古風』において、冥丁は“自明でありながらも幽微な存在として漂う日本”の印象を「失日本」と名付け、日本文化から失われつつある感覚や記憶を現代的な感性で再構築してきた。最新作『瑪瑙』は、『古風』を追伸し、進化させた作品である。
長い時間をかけて層を成し、圧力と沈殿を経て形成される鉱物・瑪瑙の生成過程を音楽的思考の比喩とし、粒子が積み重なり、層をなし、やがてひとつの質感となるように、冥丁は過去の作品と向き合い続けてきた。
本作には、『古風』三部作の楽曲を再構築・拡張した作品群に加え、新曲も収録されている。日本・欧州・アジアを巡るツアーで、ライブハウスや文化財、歴史的建造物など多様な空間で演奏を重ねる中で変化してきた楽曲の構造や時間感覚が再編成され、現在の冥丁の視座から再提示されている。環境によって息遣いや佇まいを変え、時間の流れとともに革新してきた音。その堆積が本作に刻まれている。
20代の頃より京都に身を置き、自転車で町を巡りながら夜の路地や寺社仏閣、池に浮かぶ月影、暮らしの奥に潜む気配を見つめ続けてきた冥丁にとって、日本とは単なる固定された様式ではなく、辺りを漂い続ける印象であった。そこで着想を得た音楽を「失日本」と名付け、誰もが感じる言葉にならない繊細な感覚を音として提示してきた。
『古風』三部作は、民俗、怪談、演劇、忘却された都市の記憶といった断片を素材としつつ、単なる歴史の再現ではなく、現在の視点から過去を見つめ直す試みでもあった。『瑪瑙』では、その視線がさらに内側へ向かう。過去を参照するのではなく、過去を抱えながら今を前進する姿勢が鮮明に表れている。朽ちゆく音の層を漂う声、非伝統的に用いられる古楽器、明確な終止を持たない旋律。そこには、日本的感性を問い続けてきた冥丁の現在地が示されている。
本作のジャケット原画は、京都・西陣の唐紙工房「かみ添」による京唐紙作品を基に制作された。京唐紙とは、版木を用いて和紙に文様を写し取る、京都に古くから伝わる装飾技法である。平安時代より、寺社や町家を彩り、日本の美意識と共に受け継がれてきた。冥丁が「失日本」という視点から日本的感性を再解釈してきたように、「かみ添」もまた伝統技法を現代の感性で再構築している。本作では、その原画をもとにアルバムのアートワークの仕様として印刷再現している。
タイトルの書は、冥丁が自ら台北で声をかけたBio Xieによるもの。海外公演の折に台湾で感じた、現代の日本から失われつつある時代を越えて残る記憶の残り香。そのような背景とBio Xieの漢字表現が響き合い、本作への参加が実現した。
ライナー写真は、前作『泉涌』のビジュアルも手がけた写真家・岡本裕志によるもの。冬の海、孤高の断崖、砕ける波。それらは、広島で過ごした十年間の内面的な孤独な葛藤を象徴している。
マスタリングは、Flying Lotus、Madlib、J Dillaらの作品を手がけてきたKelly Hibbertが担当。
『瑪瑙』は、「失日本」という視点を掲げ続けてきた冥丁が、さまざまな経験を重ねた先に見出す現在の姿。
それは、時間の堆積の中から立ち上がる、新たな音楽の結晶である。
【Tracklist】(*カッコ内は説明)
1. 覇王(未発表新曲)
2. 新花魁(古風 2020年「花魁Ⅰ」再編成)
3. 新貞奴(古風 2020年「貞奴」再編成)
4. 新和蝋燭(古風Ⅲ 2023年「和蝋燭」 再編成)
5. 旧劇(古風Ⅱ 2021年「忍」「黒澤明」再編成)
6. 新花魁Ⅱ(古風 2020年「花魁Ⅱ」再編成)
7. 新江戸川乱歩(古風Ⅲ 2023年「江戸川乱歩」再編成)
5月中旬入荷予定。シンシナティのプロデューサーJason Grimesが主宰するインストゥルメンタル・プロジェクトDoctor Bionicが、ラジオ番組のようにさまざまなジャンルを横断する構成のTerrestrial Radio。シリーズ第4作となる『Electric Pollen』をリリース。制作はいつもシンプルなアイデアから始まり、バンドは録音を回したまま自由にジャムを展開していく。多くの楽曲がその場で生まれ、流動的に参加するミュージシャンたちが温度感やグルーヴを加えていくことで、ソウル・ジャズ、ライブラリー・ファンク、インスト・グルーヴを行き来する独自のサウンドが形づくられる。シリーズの特徴でもあるアートワークから着想を得るというコンセプトも健在で、選ばれたビジュアルに呼応するように音が組み立てられており、緩やかに流れながらも統一感がある。独自の周波数にチューニングされた、深夜のラジオからふと流れてくるような都会的でミステリアスなムードで、タイトルが示すように、電気的な刺激と温かい質感が同居した、聴くほどにじわりと染み込む一枚。El Michels Affair、Surprise Chefなどが好きな方にもおすすめできる内容。
5月中旬発売(変更となりました)。カセットが弊店でもベストセラーだった人気作が、待望のヴァイナル化です!日本のインディ・ロック・シーンの中心的存在never young beachのベーシストとしても知られる巽啓伍(たつみけいご)による、初となるソロ作品『AT US』がカセットで登場。写真家のタケシタトモヒロによる写真展『Across the United States』の場内音楽を担当した事をきっかけに制作されたオリジナル・サウンドトラック作品。「森は生きている」の元メンバーとしても知られるドラマー/パーカッショニスト増村和彦がパーカッショニストとして参加。同じく「森は生きている」の岡田拓郎がミックス/マスタリングを担当とバックアップも万全の一作!

4月上旬入荷予定。Radwan Ghazi MoumnehとFrédéric D. Oberlandによるデュオ名義での初アルバムで、二人が共有してきた音の言語を、より直接的で感情の振幅が大きい形で結晶させた作品『Eternal Life No End』。アルバムは2023年、モントリオールで始まった即興デュオ・セッションを起点に、2年をかけて発展。暴力的な政治状況への怒りと深い悲しみを背景に、ブズーク、ラバーバ、クラリノー、サックス、そして震える電子音が交差し、Moumnehのアラビア語の歌声がその中心を貫く。アラビア語の副題「ليلة ظلماء ملعونة، كحياة طالبيها(求める者たちのように、暗く呪われた夜)」が示すように、この作品は抗議であり、同時に哀歌でもある。トランスめいたパーカッション、加工された弦、低く唸るベースが深い陰影を生み、Oberlandのサックスやシンセが、Moumnehの声とブズークを包み込みながら、音楽にうねりと広がりを与えている。電子音と伝統楽器、声が交差し、いまを生きる痛みと抵抗の感情を鋭く刻みつける作品。
3月中旬予定。20世紀カウンターカルチャーの最重要人物のひとり、Brion Gysin が、Ramuntcho Matta のプロデュースによって1980〜90年代に残したカルト音源が、初めてアナログ盤として蘇る。Gysin が1961年に発明した光のアート装置「Dreamachine」がもたらす幻視的効果を、ミニマリズム、アンビエント、アフロビートの要素を織り交ぜながら音響へと翻訳した、唯一無二のサイケデリック・サウンド・ジャーニー。アルバムの中心となる32分の大作「Dreamachine」は、反復が少しずつズレながらゆっくりと進行するミニマルかつポリリズミックなグルーヴの上に、Fela Kuti のアフロビートや King Sunny Adé のジュジュ音楽に通じる循環構造が、Gysin の語りとともに浮かんでは消える。Gysin のカットアップ技法、パーミュテーション詩、光のアート、そして William Burroughs との長年の交流、そのすべてが息づいており、さらにはSteve Lacyも参加したアヴァンジャズ的な要素や、Ramuntcho Matta のローファイで実験音楽とポップの境界を行き来する感覚も反映され、非常に多層的なサウンドになっている。今回のリリースでは、新たなリマスター音源に加え、Gysin と Burroughs がドリームマシンの前に立つ印象的な写真、そして研究者 Jason Weiss によるライナーノーツも収録。David BowieやLaurie Anderson、Genesis P. Orridge、Burroughsらに影響を与えた偉大な作品の重要な再発。
