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アルジェリアのピアニストで作曲家、ムスタファ・スカンドラニがアンダルシア民謡の旋律をピアノで即興変奏した二つとない珠玉のアルバム、『イスティクバルと即興』 (1965 年)。 時代を超越した穏やかで清冽な純音楽のマスターピース。
アンダルシア古典音楽で西洋由来のピアノは末席、このスカンドラニが開拓したも同然の演奏法でその作品は異端扱いされたそうです。なぜ異端かといえばこの人以前のアンダルシア音楽のコンサートでピアノ独奏はありえず、「イスティクバル」(アンダルシア宮廷音楽の様式のひとつ)をピアノでやるなど余人は考えつかず、当時、物議をかもしたといいます。
アルジェリアの古典音楽はスペインのアラブ・イスラム王朝が起源のアンダルシア宮廷音楽とトルコの古典音楽が混同し、西洋/アフリカ先住民/ユダヤ系の影響も受け、東西文化の統合が特徴とされます。「イスティクバル」は宮廷音楽の組曲様式「ナウバ(またはヌーヴァ)」の前奏曲で、幾つかのモード(型)があります。本作では、ひとつのモードをまず主題的に演奏・提示し、その後、変奏を行って1セットとし、合計9セットのモードを収録しています。本作の分かりやすい魅力はオリエント/西洋/アフリカが鍵盤上で優雅に交差するさまで、ピアノからつむぎ出される音が一本の繊細な線となって東西世界を行き来するかように動き回ります。
=LP版=
+新カッティング
+インサート封入(英語・日本語掲載)
特徴的にはずむこの土地のリズムと進行のおもしろさだけでなく、声はやさしく演奏はあたたかいため、トゥアレグ音楽のやわらかな魅力が大きく大きく引き出された録音になってます。サイケデリックにギラギラしたギターはもちろんのこと、なかでも素晴らしいのがB面をまるまる使った"Tende"という曲。円を囲んで沢山の子供たちがはしゃぎ回るような、反復に反復なリズム心地いいい内容。
THE MASTER MUSICIANS OF JAJOUKAやMALEEM MAHMOUD GHANIといった幅広い民族音楽とミュージシャンを扱っていた名レーベル〈AXIOM〉を運営していた時期のBill Laswellと『Eros In Arabia』でも知られるRichard Horowitzによるプロデュース作!
16世紀に西アフリカからモロッコに連れてこられた奴隷の子孫であるグナワ族は、すぐにイスラム教に改宗したものの、精霊信仰を残したまま、現在のモロッコの少数民族となることに。グナワ族は、7つの色で表現された7つの神の姿を呼び起こすことによって宇宙の起源を再現する複雑な儀式(「リラ」または「デルデバ」と呼ばれる)を数時間かけて行うことで知られています。グナワ音楽が近代化され、より不敬なものになっていく中で、「マリーム」と呼ばれる師によって導かれるこの儀式は、今日でも私的に行われているものながら、その演奏は現代の耳にも驚異的。PAUL BOWLESとPHILIP SCHUYLERによるいくつかの録音(フィールドレコーディングのスタイルでより民族的なドキュメント)を除いて、1990年以前はモロッコの外でほとんど聞かれることはなかったグナワ音楽の恐るべき音世界を世界へと知らしめた世紀の大名作。
初回リリースから30年以上もの時を経て180g重量盤/オーディオフィル/リマスタリング仕様での史上初LP再発。
限定300部。一家に一枚。奇跡の瞬間の数々!自身の創設した世界各地の民俗/伝統音楽の一大巡礼地〈Ocora〉や〈Sublime Frequencies〉やなどから音の世界遺産というべき数々の傑作を送り出してきたフランスの作曲家、ピアニスト、音楽学者Charles Duvelle (1937-2017)。氏の手によりアルジェリア北西部の港湾都市モスタガヌムで2001年に録音されたイスラームの宗教儀式の様子を収めたフィールド・レコーディング作品が〈Via Parigi〉よりアナログ・リリース!アッラーを讃えるべくソリストが歌う神秘的な詩と参加者たちが紡ぎ上げる、この世のものとは思えない(腹式呼吸による)凄まじい息遣いは異次元としか言いようがありません。これは人生で何度出会えるかわからないレベルの名録音と言い切れるでしょう。「神」の御許に、ただ圧倒的です...
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