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当店大大大ベストセラー『The Sacrificial Code』でもおなじみ、〈Hallow Ground〉や〈Total Black〉などといった現行アンダーグラウンドの深遠から極めて優れたドローン/実験作品を繰り出す米国出身/スウェーデン・ストックホルム在住の女性ミニマリスト、Kali Malone。名門〈Ideologic Organ〉からの2022年最新作『Does Spring Hide Its Joy』がアナウンス。Stephen O'Malley(エレキギター)、Lucy Railton(チェロ)という豪華ゲストを迎え、Malone自身が調律したサイン波オシレーターを用いて制作した没入型モダン・クラシカル/ドローン作品!パイプオルガンの調律、和声理論、長時間の作曲の経験が、この作品の出発点となっていて、彼女のニュアンスに富んだミニマリズムは、驚くべき焦点の深さを展開し、リスナーの注意の中に瞑想的な空間を切り開いています。

2014年にパフォーマンスアート的なデュオとして始まり、ノイズやパンク、スラッジを経由しながら、フィラデルフィアの地下シーンで長らく活動してきた nyxy nyx による、初のフルバンド編成によるスタジオ盤『Cult Classics Vol. 1』。これまでの音源は手焼きCDやDIYテープといった不安定な形でリリースされており、その都度トラックリストが変わったり、マスターが差し替えられたり、同じ曲を再録したりと、常に揺らぎの中で生きてきたバンドが、初めて恒久的な形で〈Julia’s War〉から公式にリリース。プロデューサーにDan Angelを迎え、Brian Reichertを中心に、Tim Jordan(Sun Organ)、Benjamin Schurr(Luna Honey)、Alex Ha(ex-Knifeplay)が加わり、さらにMadeline Johnston(Midwife)やJosh Meakim(A Sunny Day in Glasgow)もゲスト参加。楽曲は、崩れそうなノイズと祈りのようなヴォーカルがせめぎ合うスラッジ寄りのトラックから、幽玄なデュアルヴォーカルが漂うスローコア、あるいは粗野なパンクの反骨をにじませる瞬間まで幅広く、ライヴ同様にすべての曲を一発録りで収め、重く歪んだギターと幻惑的なスローコアの質感が共存する、圧のあるサウンドを実現している。その重さと幻惑が聴き終えても耳に残り続ける、地下に潜り続けた存在がついに残した確かな痕跡。
テン年代に生み落とされたインディ・ロックの至宝!傑作セルフタイトル・デビュー作では音の大胆さを取り入れ話題を呼んだ今は亡きカナダの名インディ・バンド、Womenが作り上げた2010年の叙情的ポスト・パンク/ノイズ・ロック金字塔的アルバム『Public Strain』が〈Jagjaguwar〉より待望のアナログ・リプレス。2枚目のアルバム『Public Strain』では、バンドはリバーブに浸った、ノイズに忠実なサウンドに磨きをかけながら、ポップな感性をより明確に浮かび上がらせています。「Locust Valley」の緊迫したクラウトロック、シンプルさによるハーモニーの実践、または「Eyesore」のほろ苦いメロディーでクライマックスまで、灰色のパレットから明るいコントラストを作り上げた大名盤!

無政府主義パンクの精神をそのまま表明したタイトル作は、約4年ぶりとなる新作。混乱する世界のこのタイミングに登場する彼らの新作は、ノイズに包まれたオーケストレーション/ドローンをフィールドレコーディングスと半分インプロヴィゼーションのパートを織り交ぜる事で完成させた大作。哀愁のあるフレーズから焼け付くようなノイズサウンドへ高揚し、歪んだクラリオン・サウンドが重なり合っていく。デビューから25年、このバンドの愛すべき側面をすべて抱きかかえ叙情的なサウンドが走り続けます。2020年10月にモントリオールのスタジオThee Mighty Hotel2TangoでJace Lasek(The Besnard Lakes)によってレコーディング/ミックス。Slow Riot For New Zero Kanada」や「Lift Your Skinny Fists Like Antennas To Heaven」などの初期の名盤を彷彿とさせるアートワークが施され、William Schmiechenによるイラストレーションが使用されています。

徹底したアヒンサーを提唱実践、「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説、Merzbow。その最大級の傑作のひとつ、『Merzbeat』が待望のリプレス!オリジナルは2002年に同レーベルの実験系名所〈Important Records〉からCDリリースされていた、メルツバウを語る上で外せないマスターピースです。
ジャパノイズ巨匠 Merzbow こと秋田昌美と、米国ノイズの中心人物 John Wiese による初のスタジオ共同作品『Akashaplexia』。3時間を超える新曲を収録した4CDボックスセットの大作で、Merzbow特有の金属的ジャンクノイズと、Wieseの構造的で緻密な音響デザインが交錯。4枚のCDはそれぞれアルバム長の作品として独立しつつ、全体で壮大な流れを形成している。John Wieseによるデザインの豪華装丁とともに、両者のノイズ美学を極限まで突き詰めた、25年以上にわたる交流の集大成的アルバム。
Merzbowこと秋田昌美による限定盤レースカット作品『Kachouzu』。Merzbow特有の金属的で過激な音響が全面に展開するハーシュノイズの極致とも言える内容で、通常のプレス盤と異なり、ラテカット特有の荒々しい音質が迫力をさらに強調している。各パートは即興的でありながら、録音・編集によって緻密に構成されており、全体でひとつの連続した作品となっている。わずか50部のみの超限定仕様で、手書きナンバリング入り。
徹底したアヒンサーを提唱実践、「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説、Merzbowこと秋田昌美による、オリジナルは1983年に自身のレーベル〈ZSF Produkt〉からリリースの、その後再発されるも長らく入手困難となっていた初期重要作が、〈Old Europa Cafe〉よりカセット再発。日常の物音や加工されたギター、声などを素材にして構成された、純粋なノイズというよりも、インダストリアル、トライバル、コラージュ的な要素が強く、リズムやビートが際立つビートテープのような印象も感じられる荒々しくも緻密な作品。アートワークも当時の雰囲気を再現しつつ、現代的な仕上がりとなっており、音質もリマスタリング済。限定199本の貴重な一本。

作曲家でありサウンド・アーティストでもあるヴィオレタ・ガルシアのソロ・チェロ・アルバム『IN / OUT』が〈Bongo Joe〉より登場!スイス、ジュネーブの地下貯水池で録音された本作は、その場所の自然な音響を作曲の不可欠な要素ととらえており、ガルシアが空間で演奏するだけでなく、空間そのものを演奏していると言える。彼女は、近くの壁や遠くの壁に反射する反響や残響に合わせてアプローチを変えながら、ミニマルな現代音楽、ダーク・アンビエント、実験的なノイズを融合させていく。ラ・モンテ・ヤング、エリアーヌ・ラディーグ、ユルク・フレイ、アルヴォ・ペルトといった作曲家からインスピレーションを得たというガルシアは、チェロの拡張奏法、微分音、オルタナティヴ・チューニングを駆使し、マルチ・チェロ・アンサンブルの深みと複雑さを感じさせる音の風景をつくりだしており、洞窟のような空間の共鳴と残響のなかで、それぞれの音が環境と有機的に相互作用しし、響くエコーや陰影のあるドローンのひとつひとつが、彼女のコンポジションの織物に注意深く組み込まれているように感じられる。深いハーモニーと没入感を伴う聴覚の世界へと誘う!

限定100部カラーヴァイナル仕様(色目を選択することはできかねます)。徹底したアヒンサーを提唱実践、「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説、Merzbow。その最大級の傑作のひとつ、『Merzbeat』がメキシコの〈Aurora Central Records〉より限定100部カラーヴァイナル仕様で登場!オリジナルは2002年に実験系名所〈Important Records〉からCDリリースされていた、メルツバウを語る上で外せないマスターピースです。ゲイトフォールド・スリーブ仕様。
ポストパンク/ノイズバンド My Disco のメンバーとして知られるオーストラリア出身で現在コペンハーゲンを拠点に活動する音楽家 AICHER こと Liam Andrews によるより純粋なインダストリアル美学を追求したソロ・デビュー・アルバム『Defensive Acoustics』。廃墟の倉庫で録音されたような、冷徹で巨大な金属打楽器の響き、重低音の圧力、ドローン的持続音が交錯し、冷たいモノクロームの音響世界を形成している。HTRKやRoland S. Howardとも共演歴があるMy Discoの盟友 Rohan Rebeiro がパーカッションで参加。ミックスはSeth Manchester、マスタリングはRashad Beckerが担当で、インダストリアル的音響をより引き立てている。
ロンドンを拠点に活動する音楽家 Alexander Tucker によるプロジェクト Microcorps の、ポストインダストリアル・テクノとアコースティック音響の融合をテーマにしたアルバム『Clear Vortex Chamber』が〈Downwards〉から登場。モジュラーシンセとチェロ、ベースギターのサンプルを組み合わせた、電子と木質の境界を探る音響実験とも言うべき一枚。収録曲には、Justin K Broadrick(Godflesh / Jesu)、Regis、日本人音楽家Phew、Elvin Brandhi らが参加し、特に「FEDBCK」や「ZONA」では、インダストリアルなノイズと断片的なヴォーカルが交錯し、空間そのものが揺らぐような感覚を生み出している。Tuckerは、1年分の録音素材を破棄した後、〈Downwards〉の助言を受けて、より明瞭で密度の高い音響構造を目指して再構築し、その結果、巨大なキック、ソナークリック、パルスドローンが交錯する、タイトル通りのクリア・ヴォルテックス・チャンバー、精神的な音響空間が立ち上がった。2020年代の音響芸術らしい意欲作。

Beau Wanzer、Lukid、Tapesによる共同作『Borez』が〈The Trilogy Tapesより登場!ジューク、2-step、レイヴ、エレクトロを解体・再構築しながら、ノイズと不穏さが渦巻く独特の音世界を描き出している。冒頭の“Point of Some Return”は、つんのめるような2-stepのリズムと断片的なサンプルが交錯する、神経質とも言えるトラック。続く“Rubber Eater”では、ざらついたリードとラフな質感が印象的で、ノイズとビートの緊張関係がスリリングに展開する。“Xylone Xylophone”は、金属的な響きと錯綜するパーカッションが絡み合う混沌の中に、奇妙なグルーヴが息づく。ラストの“Lomp”では、機械的なファンクネスとシンセのうねりが全体を包み込み、不穏さと快楽性が交錯する余韻を残して幕を閉じる。全体として、クラブ・ミュージックの定型を逸脱しながらも、その機能性や肉体性を鋭く再提示するような意欲作。混沌の中に輪郭を与える三者のセンスが、極めてラディカルな形で結実した一枚!

Merzbowこと秋田昌美の最新作『Sedonis』が シカゴ拠点のサウンドアート系レーベル〈Signal Noise〉より登場。本作は、長年にわたってノイズ/実験音楽シーンを牽引してきた彼のキャリアの中でも、近年の刺激的な作風を象徴する一枚。コンピュータ、モジュラー・シンセ、自作楽器を用いた新たなサウンドは、重厚かつ空間的で、激烈なだけでなく奥行きのある異形の美しさをまとっている。タイトルの「Sedonis」に特別な意味はなく「イメージとしては、ウルトラQのバルンガのような風船モンスターを想像していた」と秋田が語るように、そんな不定形で異界的な存在感が、この作品の音世界にインスピレーションを与えている。不気味で美しい神秘性を内包しながら、Merzbowならではの音の怪物が聴く者を呑み込んでいく一枚。

限定399部。1986年にリリースされたMERZBOWの2ndアルバム『Batztoutai with Memorial Gadgets』がめでたくリイシュー!本作はMERZBOWこと秋田昌美の過激かつ実験精神に満ちた諸作の中でも、特に凶暴なエネルギーと密度を誇る最高傑作と名高い名盤。アメリカ・マサチューセッツのノイズ名門〈RRRecords〉からオリジナルは2枚組LPとしてリリースされ、90年代には同レーベルによるリミックス版も登場するなど、長きにわたって支持を集めてきた。今回の再発では、リマスタリングの上で、当時のオリジナル・ミックスを忠実に収録。しかも、リリース当時に制作された未発表の音源もボーナストラックとして追加収録して3枚組にてリリースされる。アナログで聴くことでこそ浮かび上がる音の生々しさや、手作業的な編集の痕跡は強烈な体験となるはずだ。壊れた機材、切り刻まれたテープ、雑音まみれの録音、それらすべてが意図された構成として機能し、むしろ暴力性の中に構築美が垣間見えるような、MERZBOWの美学のひとつの完成形とも言える作品!

ジム・オルーク主宰の〈Moikai〉、〈Sonoris〉、そして〈Staalplaat〉の伝説的サブレーベル〈Mort Aux Vaches〉などなど、世界各地の名所から傑出した作品群を送り出してきたKevin Drumm の代表作にしてノイズ史に残る名作、電子音楽の一大名門〈Mego〉から2002年に発表されていた『Sheer Hellish Miasma』が2025年リプレス!オリジナルはCDで発表され、以降ノイズ、実験音楽の文脈で究極の到達点とまで評されることが多い作品。内容は徹底して妥協を許さないノイズ構築で、ギター、マイク、アナログ・シンセ、テープ操作、エフェクト、さらに控えめなコンピュータ処理まで駆使し、轟音の壁を緻密に編み込んでいる。ひたすら物理的に襲いかかる音圧でありながら、実際には極めて計算された設計が裏に潜んでいて、無秩序の中に精密なコントロールが感じられる。フィードバックやアナログ・シンセのうねりが、時間の中で少しずつ層を変えながら重なっていくさまは、作曲としか言いようのない構築感があり、音を素材とした抽象芸術として成立している稀有な一枚。20年以上経った今も生々しく、今回の2LP仕様は、作品が本来持つ強度をフィジカルに体験する意味でも重要な再発。

フィンランドを拠点にブックデザイナーとして活動するジョン・ハバードが、1989年に自主レーベルStrength Through Joyより限定50部で発表した伝説的プロジェクトVogelscheiß Und Seine Verrückten Krötenの唯一音源を初復刻。1988年のヨーロッパ旅行でスティーヴン・ステイプルトンに会い、その後アーヘンを訪れクリストフ・ヒーマン、アンドレアス・マーティン兄弟と共に行なった謎多きセッションの記録がここに解禁。
小杉武久やPierre Henry、Come Organisationのタイトル等も手掛けてきたJos Smoldersがリマスタリングを担当。
CD版にはLP版とは異なるクラフト紙のジャケットを使用。色合いや質感が異なります。限定200部。

フィンランドを拠点にブックデザイナーとして活動するジョン・ハバードが、1989年に自主レーベルStrength Through Joyより限定50部で発表した伝説的プロジェクトVogelscheiß Und Seine Verrückten Krötenの唯一音源を初復刻。1988年のヨーロッパ旅行でスティーヴン・ステイプルトンに会い、その後アーヘンを訪れクリストフ・ヒーマン、アンドレアス・マーティン兄弟と共に行なった謎多きセッションの記録がここに解禁。
小杉武久やPierre Henry、Come Organisationのタイトル等も手掛けてきたJos Smoldersがリマスタリングを担当。
LP版はDLコード、インサート付。限定300部。
ジャップロック・サンプラーにも掲載!日本版AktualaもしくはThird Ear Band。”Nurse With Wound List”掲載でもお馴染みの国産カルト・サイケ大名盤『Debon』を残しているBrast Burnと同一のバンドである、日本版クラウトロックの秘宝=Karuna Khyalによる74年のカルト的な傑作がアナログ再発。トライバルなリズム、電子サンプル、反復、ヘヴィな民族的サウンドに重点を置いた本作は、あらゆる種類の楽器を折衷的にプレイした、催眠的かつ野生的でワイヤードな仕上がりの憑依音楽に仕上がっています。

Death Gripsの創設メンバーとして知られ、その高速ドラミングで唯一無二のサウンドを構築する鬼才、Zach Hillがオーストラリアのノイズ/エクスペリメンタル・シーンで異彩を放つLucas Abelaによるコラボレーション・プロジェクトが〈Warp〉よりアルバムをリリース!
作品に収録された音源は、楽曲というよりも、広大でテクスチャーに満ちた音響フィールドである。ノイズは研ぎ澄まされたエネルギーに満ちた音の空間を生み出し、その激しさにもかかわらず、不思議な静謐さを宿している。HillのリズムはAbelaの持続的で断片化した倍音に屈折し、聴く者を絡め取る迷宮のような構築物を形づくっている。
NWW list!! DEBRIS’の1976年唯一作がヴァイナル再発!1976年にオクラホマ州チカシャから現れたDebrisは、アメリカ地下音楽史の中でも特異な存在で、土地柄もあって周囲から冷遇されながらも、トリオ編成でストゥージズやヴェルヴェット・アンダーグラウンド、キャプテン・ビーフハート、さらに英国グラムの影響を消化し、極めてラディカルな音を生み出した。地元スタジオの「10時間録音+1000枚プレス+ジャケット印刷」の格安パッケージに飛びついた彼らは、すべての曲をワンテイクで収録。偶然にもラモーンズの1stと同月に出たこの一枚は、ノイズ混じりのガレージ・パンクの衝動と、シンセや電子処理を導入した前衛性を併せ持つ作品となった。リリース直後にはCBGBやMax’s Kansas Cityから出演依頼も届いたが、バンドは結局地元を出ることなく解散。残された1枚のLPは、失われたカルト盤としてコレクターの垂涎の的となり、Nurse With Woundリストに名を連ねたことで伝説的地位を固めた。その影響はSonic YouthやThe Melvinsといった後続にまで及び、今ではアメリカ地下音楽の最重要記録のひとつとされている。
『New Music』は、MerzbowやPrurientとの共演歴もあるNYノイズシーンの中心人物として知られるCarlos Giffoniとスウェーデンのエクスペリメンタル音楽家で、〈iDEAL Recordings〉主宰者Joachim Nordwallによる、テクノ、ノイズ、電子音響の要素を融合させた強烈なサウンド・アート作品『New Music』。Giffoniの深いシンセ・ドローンとNordwallの儀式的な構造が衝突し、機械的でありながら有機的な音響世界を形成。脈動する電子リズム、没入的なドローン、抽象的なテクスチャーが交錯する、フィジカルなリスニング感覚は、テクノの外縁部とノイズ、電子音響の境界を越え、宇宙的な領域に踏み込んだ一枚となっている。
絵画、彫刻、音響、映像などを横断する作品で知られる世界的な現代芸術家、Anne Imhofによる、エクスペリメンタルな音響作品『WYWG』が大名門〈PAN〉より登場。本作は、彼女が2001〜03年に録音・撮影した個人的な映像や音声素材をもとに、それらを現在の視点から再編集し、アート作品として再提示したもので、従来の楽曲構造にとらわれない、アンビエント、エレクトロニック、インダストリアル、ポストクラブ的要素を融合し、緊張感と静寂が交錯するサウンドが特徴的。イムホフ自身に加え、イライザ・ダグラスやビリー・ブルシールなども制作に参加し、彼女のパフォーマンス作品で構築される、緊張感と無気力感が入り混じったような世界観を音で再現している。即興性と身体性を重視した録音で、Imhof自身の声やギターも用いられ、パフォーマンスや共同体的な空気と密接に結びついた音響表現となっている。48ページのアート・ブックレットが付属するなど、単なる音楽作品ではなく、彼女のアートを体現する総合的なインスタレーションというべき一作。
