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1月中旬再入荷。MPBやトロピカリアなど1970年代のブラジル音楽を現代的なセンスで再解釈したサウンドが特徴的なリオデジャネイロ出身のミュージシャン、Ana Frango Elétricoによるサンパウロ批評家協会賞で年間最優秀アルバムを受賞し、ラテン・グラミーでも「ポルトガル語ロック部門」にノミネートされた2023年の大傑作『Me Chama De Gato Que Eu Sou Sua』のサイクルを締めくくるダブル・シングル。1曲目は、Marcos Valle、Eumir Deodato、João Donatoという巨匠たちの手による「Não Tem Nada Não」で、Anaはこの曲をソロ公演で歌った瞬間から強い手応えを感じ、最新ツアーでもレパートリーに組み込み、シンプルな編成のバンドとともによりクリアで力強い響きを追求してきた。そのライブ感覚をそのまま持ち込んだ形で、スタジオ録音ながらもステージの空気が封じ込められている。もう一曲は、自身とTuca Monteiroの共作による未発表曲「A Sua Diversão」で、彼女の作曲家としての側面を垣間見ることができる。この2曲は新たな方向性を示すというより、むしろ『Me Chama De Gato Que Eu Sou Sua』というひとつの物語を締めくくるための楽曲群で、パンデミック期の宅録的アプローチから一歩進んで、今回はバンドとのセッションを核にした生々しい演奏が中心となっている。
日本人の母を持つ、ミシガン州アナーバー出身、ニューヨーク・ブルックリン拠点の女性ギタリスト/シンガーソングライターであり、ジャズやブラジル音楽、J-Popなど多様な影響源を独自の音楽世界に落とし込んできたMei SemonesによるデビューEPとセカンドEPをカップリングした『Kabutomushi/Tsukino』がUSインディ名門〈Bayonet Records〉から登場!ジャズやMPBなどの影響を受けたインディー・ポップ/フォークのアーティストとして極めて稀有な仕上がりであり、愛らしく珠玉の一枚。ジャズとしての魂を洗う清々しさと、インディ・ミュージックに遍在する、ポエティックで柔らかい感性を存分に発揮した、日本語詞の可愛らしさまで抱えた作品。

Mei Semones参加!シカゴを拠点に活動するギタリストのMatt Goldと、トランペット奏者・プロデューサーのWill Millerの二人によるコラボ作『Horizon』が〈INTERNATIONAL ANTHEM〉より登場!穏やかな湖畔の午後のような、陽光に包まれた美しく深い音世界を描き出すような音楽で、60〜70年代のブラジル音楽への共通の愛情を出発点に、アコースティックギターを中心に据えたセッションから始まり、やがてシンセや弦、管楽器を交えた豊かなオーケストレーションへと拡張していく。柔らかくも緻密に編み上げられたサウンドは、アンビエント、ジャズ、クラシカル、フォークが自然に溶け合い、叙情と実験精神が絶妙なバランスで共存している。沈黙や静寂を音楽に取り込むように音の余韻や間を大事にして、感情を繊細に伝える感性、温かく開けた音の中に、儚さや距離感が滲んでいるようなメランコリア。ブラジル音楽を「素材」ではなく「精神性」として捉え、現代のシカゴの音響感覚で翻訳し直したような作品で、ブラジル音楽への地続きのオマージュであり、静かで深い共鳴が感じられる。夕暮れの水面に差し込む光がゆらめく、一瞬のきらめきを留めようとするような美しくも儚い音楽。
ブラジル音楽の巨匠バーデン・パウエルと詩人ヴィニシウス・ヂ・モライスによる1966年の歴史的名盤であり、アフロ・ブラジル宗教カンドンブレの儀式音楽にインスパイアされた革新的なサンバ作品『Os Afro Sambas』。クラシカルなギターと詩的な歌詞、そして女性コーラスQuarteto Em Cyによる神秘的なハーモニーが融合し、土着性と精神性を併せ持っており、サンバやボサノヴァの枠を超えた深い宗教的・文化的意味を持ち、後のトロピカリア運動やMPBにも大きな影響を与えた。ブラジル音楽の深層に触れるための貴重な入り口。リマスタリング済。
1973年にリリースされたブラジル音楽に革命をもたらした名盤『Os Tincoãs』がリイシュー!シンプルながら奥深いリズムに、アフロ宗教、ヨルバ、サンバやカポエイラなどのチャントを重ね合わせ、天上のようなコーラスで構成されたこの作品は、50年以上経った今でもMPB (Música Popular Brasileira)の礎として高く評価されている。バイーア出身のトリオ、Mateus Aleluia, Heraldo do Monte, and Dadinhoによる本作は、カンドンブレのリズムや民話的な語りを取り入れた素朴でありながら霊的な音楽。特に「Deixa a Gira Girá」や「Ojuobá」といった楽曲はその象徴で、「Cordeiro de Nanã」は彼らの透き通るような声の重なりを際立たせている。カエターノ・ヴェローゾをはじめ多くのアーティストに影響を与えてきた、バイーアの魂を宿す祈りのような音楽!!
ミルトン・ナシメントとロー・ボルジェスがトニーニョ・オルタ、ベト・ゲチスらクルビ・ダ・エスキーナの仲間たちと共に生み出したブラジル音楽史上最も重要な作品の一つ、1972年作『Clube da Esquina』の続編で、オリジナルは1978年リリースの『Clube da Esquina 2』が〈Klimt Records〉より待望のリイシュー。音楽的には前作のサイケデリックで実験的な響きを引き継ぎつつも、今作ではアコースティックで素朴な質感がより前面に出ており、土着性と普遍性が自然に溶け合っている印象。ミルトンの温かくも切実な歌声、詩的な歌詞、複雑で美しいコード進行が絡まりながら、ブラジルの風景や人々の営みが音楽を通して立ち上がるよう。サンバやMPB、ジャズ、フォーク、ロックなどを織り交ぜながら、ブラジル独自の精神性と普遍的な叙情を同時に感じさせる作品に仕上がっている。1970年代ブラジル音楽のひとつの頂点といえる作品。
ブラジル音楽の巨匠ミルトン・ナシメントが1976年に発表した、MPB、ボサノヴァ、ラテン・ジャズが融合した深みのある名盤『Milton』。ミルトンの深く柔らかな歌声と、Toninho Hortaのギターによる繊細なアレンジが絶妙で、都会的でありながら土着的な響きがある。英語詞とポルトガル語詞が混在し、MPBの成熟と国際化を象徴する作品としても評価される一枚。
ブラジルのスーパースター、Milton Nascimentoと同年に制作したアルバム『Clube da Esquina』を彷彿とさせるLô Borgesの1972年のセルフ・タイトル・ソロ・デビュー作が〈Audio Clarity〉より2023年度アナログ・リイシュー。ナシメントに与えたその影響の強さを物語る、質感豊かで夢の様な一枚!時に切迫感があり、そして、奇妙であり、ナシメントとの作品を聴いた後にボルヘスに期待するような幻想的で複雑なギター演奏に満ちたサイケデリック・ブラジリアンな珠玉の傑作に仕上げられています。

1月中旬再入荷。Fleet Foxes、Tom Zé、David Byrne、Gal Costa、Devendra Banhart、坂本慎太郎といった面々とのコラボレーションも知られる、グラミー賞にノミネートされたブラジル・サンパウロのシンガーソングライター/マルチ奏者で、ロック・トリオ”O Terno”の一員ことTim Bernardes。2017年にリリースされた初のソロ・アルバム『Recomeçar』がアナログ再発。ベルナルデスの卓越したヴォーカル・ワークと、魔法のようなチェンバー・ポップ・サウンドが堪能できる一生モノの名作!

シカゴを拠点に活動するギタリストのMatt Goldと、トランペット奏者・プロデューサーのWill Millerの二人によるコラボ作『Horizon』が〈INTERNATIONAL ANTHEM〉より登場!穏やかな湖畔の午後のような、陽光に包まれた美しく深い音世界を描き出すような音楽で、60〜70年代のブラジル音楽への共通の愛情を出発点に、アコースティックギターを中心に据えたセッションから始まり、やがてシンセや弦、管楽器を交えた豊かなオーケストレーションへと拡張していく。柔らかくも緻密に編み上げられたサウンドは、アンビエント、ジャズ、クラシカル、フォークが自然に溶け合い、叙情と実験精神が絶妙なバランスで共存している。沈黙や静寂を音楽に取り込むように音の余韻や間を大事にして、感情を繊細に伝える感性、温かく開けた音の中に、儚さや距離感が滲んでいるようなメランコリア。ブラジル音楽を「素材」ではなく「精神性」として捉え、現代のシカゴの音響感覚で翻訳し直したような作品で、ブラジル音楽への地続きのオマージュであり、静かで深い共鳴が感じられる。夕暮れの水面に差し込む光がゆらめく、一瞬のきらめきを留めようとするような美しくも儚い音楽。2
Nara Leão、Edu Lobo、Tamba Trioというブラジルのボサノヴァを代表する面々が大々的にコラボレーションし、1965年に〈Philips Brazil〉からリリースしたアルバム『5 Na Bossa』がアナログ再発!サンパウロの〈Paramount Theater〉でライブ録音された伝説的なセット!Nara の柔らかな声、Edu の激しいギター・プレイ、Tambaのスウィングするボーカルが融合した魔法のようなアルバム。"Reza"や"Zambi"などのクラシック曲をフィーチャーした、ラテン・ジャズの伝統を愛するファン必携の一枚。
ブラジルのボサノヴァ歌手、ギタリスト、作曲家であり、ボサノヴァムーブメントの一員として名声を上げたEdu Loboが、1973年に発表したセルフ・タイトル・アルバムが〈Audio Clarity〉よりアナログ・リイシュー。ジャズの影響を受けた一般的なメインストリームのボサノヴァ・サウンドになりつつあったものを超えて、ポスト・ボサノヴァ・サウンドの頂点を示した重要作品!
ブラジルのパーカッショニストDom Um Romaoが1976年に発表したラテン・ジャズ/フュージョンの傑作『Hotmosphere』。 豊穣なパーカッションとエレクトリック・ピアノやフルート、ギターなどの緻密なアレンジが織りなすスムースなグルーヴに、MPBやボサノヴァの要素が融合、収録曲もミルトン・ナシメントやアントニオ・カルロス・ジョビンの楽曲がカバーされており、ブラジル音楽への敬意が感じられる内容となっている。都会的なムードと自然の息吹が共存する中、Romaoのパーカッションは単なるリズムではなく、メロディや空間を彩る主役として機能しており、ジャズ・クラブでもビーチでも似合うような、柔らかくも刺激的な音楽性が魅力的。 ブラジル音楽の深みとジャズの自由さが融合した、心地よくも濃密なアルバム。
ついに!!!ブラジル音楽史上最も重要な作品であり、「ミナス・サウンド」を決定づけた一枚、『クルビ・ダ・エスキーナ』がリイシュー!!
これは衝撃!!ミルトン・ナシメントとロー・ボルジェスがトニーニョ・オルタ、ベト・ゲチスらクルビ・ダ・エスキーナ(街角クラブ)の仲間たちと共に生み出したブラジル音楽史上最も重要な作品の一つ、『クルビ・ダ・エスキーナ』(1972)が待望のリイシュー!後に語り継がれることとなる「ミナス・サウンド」を決定づけた大名盤!
主にミルトンとローが作曲を手がけたナンバーにホナルド・バストス、フェルナンド・ブランチ、マルシオ・ボルジェスらが歌詞を提供し、アレンジはヴァグネル・チゾ、デオダートが手がけた。すでにアーティスト/SSWとしてブレイクしていたミルトンの楽曲が素晴らしいのはもちろん、本作においてロー・ボルジェスのソングライティングの才能が開花。ビートルズの影響を受けたメロディアスなポップ・ロックに、土着の教会音楽の要素が融合し、透き通るようなギターの音色が美しい傑作フォーク・ロック作品が誕生した。
オープニングを飾る大名曲「Tudo O Que Você Podia Ser」、ミルトン・ナシメントとエスペランサ・スポルディングとの共演盤でも取り上げられたアウトロのピアノが余韻を残す「Cais」、ローの作曲による名バラード「O Trem Azul」、後にローのスタジオアルバムのタイトルにもなった一際サイケデリックな「Nuvem Cigana」、近年ではゼー・イバーハによるカバーも話題になった「San Vicente」、後にローのソロアルバムに収録されたテイクが有名なスキャットのみの「Clube Da Esquina Nº 2」、エレキギターの煌めくような音色が美しい「Paisagem Da Janela」、「Cais」と同様に中盤突如ムードが一変する「Um Gosto de Sol」などなど、挙げればきりがないほどに名曲の応酬。どの楽曲も多くのアーティストからカバーされ、長く愛され続けている。
ブラジル音楽との出会いが本作という人も多く、かねてから人気盤なだけにリイシューはまさに待望。ぜひこの機会に!

Fleet Foxes、David Byrne、坂本慎太郎といった面々との仕事も知られる、グラミー賞にノミネートされたブラジル・サンパウロのマルチ奏者であり、ロック・トリオ”O Terno”の一員ことTim Bernardeによる古典的なサンバの流儀とロック的な気迫を架橋するシングル『Prudência / Praga』。もともとマリア・ベターニアとアライーデ・コスタのために書かれた楽曲を、今回は自らの声と解釈で再提示している。「Prudência」はカエターノ・ヴェローゾが「発掘されたクラシック」と評した曲。ベルナルデスのヴァージョンは70年代のTVセッション風に、飾りを削ぎ落としたライヴ感とむき出しの感情を響かせている。一方「Praga」はエラスモ・カルロスと共作し、コスタのアルバムに収められたキャバレー・サンバ。今回の録音ではトゥリパ、マリア・ベラルド、ルイーザ・リアンらをコーラスに迎え、打楽器も交えて妖しい魅力を放っている。現代ブラジル音楽の古典再解釈とアンダーグラウンド的な衝動の境目にある充実のシングル!

日本人の母を持つ、ミシガン州アナーバー出身、ニューヨーク・ブルックリン拠点の女性ギタリスト/シンガーソングライターであり、ジャズやブラジル音楽、J-Popなど多様な影響源を独自の音楽世界に落とし込んできたMei Semonesによる2022年に発表していたEP『Tsukino 月の』がUSインディ名門〈Bayonet Records〉からカセットで登場!ジャズやMPBなどの影響を受けたインディー・ポップ/フォークのアーティストとして極めて稀有な仕上がりであり、愛らしく珠玉の一枚。ジャズとしての魂を洗う清々しさと、インディ・ミュージックに遍在する、ポエティックで柔らかい感性を存分に発揮した、日本語詞の可愛らしさまで抱えた作品。

ドイツ系スペイン人アーティスト、ウォルフガング・ペレスがリオ・デ・ジャネイロでの18か月におよぶ滞在と交流を経て完成させた、ブラジル音楽への深い愛情にあふれたアルバム『Só Ouço』。ジルベルト・ジルやトン・ゼー、ジョアン・ジルベルトといったブラジル音楽のレジェンドたちのエッセンスを、現代的でアートポップな感覚に落とし込んだ作品になっていて、ボサノヴァの柔らかさやサンバの律動に加えて、電子音の軽やかな介入や構造的にひねりのあるアレンジが加えられており、決して懐古的にはならず、むしろ、ジャンルにとらわれない柔軟な耳でブラジル音楽を解釈し直したような印象がある。シンプルで親しみやすいメロディに、リズムの遊びや曖昧にゆらぐハーモニーが折り重なり、どの曲も小さな旅のような印象。アルバムは、地元の若手プレイヤーたちとのジャムやセッションから生まれた楽曲で構成されており、まるでリオの空気をそのまま閉じ込めたような、軽やかで温かなグルーヴが心地いい。異国から来たペレスの視点が、逆にブラジル音楽の魅力を一層引き立てており、異文化的な距離感がむしろ音楽に瑞々しさを与えている。
ブラジル音楽とジャズが美しく溶け合う、ミルトン・ナシメントの国際デビュー作『Courage』。アレンジと指揮はエウミール・デオダート、鍵盤にハービー・ハンコック、ドラムにアイアート・モレイラなど、当時のジャズ・シーンの名手たちが揃って参加。ナシメントのヴォーカルは、土の匂いを感じさせるフォルクローレのようでありながらも、空を漂うように浮遊感に満ち、そこに重なる繊細なオーケストレーションと相まって、ソウルフルで夢見心地な音世界が広がる。ボサノヴァ以降のブラジル音楽の扉を開いた、静かな革新の名盤。

1950年代、10代の頃からジョアン・ジルベルトやヴィニシウス・デ・モライス、アントニオ・カルロス・ジョビンなど、ボサノバの音楽革命に参加した数人の歌手や作曲家と親交を深めてきた「ボサノバのミューズ」ことNara Leão。1968年に〈Philips〉に残したアルバムがアナログ・リイシュー。1963年までに、数年間アマチュアのシンガーとして活動した後、プロとなり、セルジオ・メンデスともツアーを共にする事に。Manuel Barenbeinによるプロデュースのもとで作り上げたトロピカリア〜バロック・ポップの一大傑作!
ボサノヴァの代名詞と言えるブラジルの歌手、詩人、ギタリストことジョアン・ジルベルトが1959年に発表した大傑作1stアルバムのUS盤The Warm World Of João Gilberto』がクリア・ヴァイナル仕様でアナログ・リイシュー。新たな時代の到来を告げた、ボサノヴァの最初期の作品として広く認知されている世紀のマスターピース。同ジャンルの入門にも是非。
ブラジルを代表する歌姫であるジョイスが、当時の夫であったネルソン・アンジェロと共に残した72年録音作『Nelson Angelo E Joyce』がアナログ・リイシュー!シンプルかつ洗練された仕上がりとなったこのアルバムでは、ジョイスの優しい声とアンジェロのメランコリックなマントラ風の旋律を探求していくような、親密で暖かな雰囲気に満ちた素晴らしい世界観を表現。特に2人の情熱的な掛け合いのようなヴォーカルと反復されるサンバのリズム、ブリージンなアコースティックギターの響きの三位一体が心地好いバレアリック・サンバ"Tiro cruzado"が大変キラーな仕上がりです。
カエターノ・ヴェローゾをトロピカリアの代表的存在とした画期的なアルバム!自由を訴える讃歌として人気を集めた大ヒット曲であり、コカコーラとゲリラ集団、爆弾、ブリジット・バルドーのイメージを日常の一部として並列した"Alegria, Algeria"も収録。運動全体のアンセムとなった偉大なナンバー"Tropicalia"も勿論収録。
Seu Jorge、Arthur Verocai、Arlindo Cruzといった伝説的な音楽家たちにインスパイアされ、自も仕事を共にしている、ラテン・グラミー賞にノミネートされたブラジルの現代の最高峰のアーティストのRogê。ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ(MPB)の復興において重要な人物であり、20年以上にわたる豊かなキャリアを持ち、7枚のソロアルバムをリリースしている彼が昨年〈Diamond West Records〉からリリースした、米国デビューアルバム『Curyman』の続編『Curyman II』が登場。メランコリックでどこか覚めた、しかし、サウダージに満ちた美しい楽曲が、透き通りつつもエロスを漂わせるRogêのヴォーカルと、鮮やかにかき鳴らされるギターに彩られています。彼の作品には単なる陽気さやユーフォリアでは片付けられない悲しみの気配が常に流れていますが、その美しさが存分に発揮された名作です。
