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高田みどり - Cutting Branches For A Temporary Shelter (LP)高田みどり - Cutting Branches For A Temporary Shelter (LP)
高田みどり - Cutting Branches For A Temporary Shelter (LP)We Release Whatever The Fuck We Want
¥4,926

この人の作品の新たな入門盤といっても過言ではないでしょう国産ミニマル/アンビエント金字塔的傑作『鏡の向こう側』でもお馴染み、もはや説明不要、初期の久石譲プロデュース仕事でも知られるMkwaju Ensembleにも参加、近年のニューエイジ・リバイバルを通じて吉村弘や芦川聡らと並ぶ不動の人気を獲得した作曲家、打楽器奏者である高田みどり(1951-)。自身の『鏡の向こう側』を掘り起こし、世界的人気作品へと押し上げた縁深いレーベルである〈WRWTFWW Records〉より、実に23年ぶりとなる最新ソロ・アルバムをリリース。

ベルリン・ラジオ・シンフォニーのソリストとしてデビュー後、1980年代に入りアフリカやアジア各国を巡り伝統音楽の探求を開始。ガーナ、ブルキナファソ、セネガル、韓国、等の音楽家とセッションを重ね(日本では佐藤允彦や演出家である鈴木忠志とも)、音と人体との一貫性というインデグラルなコンセプトを基に、アフリカの動的な音楽性とアジアの静的なスピリットを統合し、精神性を伴った独自の音楽性を確立。

本作は、スイスの〈ジュネーブ民族学博物館〉に所蔵されている楽器を使用し、ジンバブエのショナ族の伝統的なムビラ音楽を代表する伝統的な作品である「Nhemamusasa」を演奏したライブ録音のアルバム。高田氏の作品は、『百億年の交響詩』や『Tree Of Life』といった比較的アヴァンギャルドな色彩の強い作品が目立ちますが、本作は、『鏡の向こう側』の2020年代ヴァージョンといった風情のコンテンポラリー/ミニマルの凄まじい傑作!自身のアフリカ音楽とミニマリズムへの探究心と多文化的ヴィジョンの集大成ともいうべきマスターピースに仕上がっています。こりゃ絶対持っとけ!

Enji - Ursgal (LP)
Enji - Ursgal (LP)Squama Recordings
¥4,231
人気作が再プレス。韓国のイ・ランや二階堂和美、テニスコーツなどが好きな方にも!現在ドイツ・ミュンヘンを拠点に活動するモンゴル人シンガー、Enjiのセカンド・アルバム『Ursgal』が〈Squama Recordings〉からアナログ・リリース。モンゴルの伝統的な歌にジャズとフォークを融合させるという独創的な試みに挑んだユニークな作品。今作が自身のオリジナル曲を収録した初めてのレコード作品とのことです。淡い影や哀愁を孕んだ歌声と、素朴でモダンなアレンジが美しい珠玉のインディ・バラード。180g重量盤仕様。一生モノの音源としてレコメンドします。
V.A. - Tribal Organic: Deep Dive into European Percussions 79-90 (LP)V.A. - Tribal Organic: Deep Dive into European Percussions 79-90 (LP)
V.A. - Tribal Organic: Deep Dive into European Percussions 79-90 (LP)Glossy Mistakes / Ultimo Tango
¥5,191

イタリア・ミラノの〈Ultimo Tango〉とスペイン・マドリッドの〈Glossy Mistakes〉が、フランス、スペイン、ドイツ、イタリア、オーストリア、オランダなどのアーティストの作品を含む、1979年から1990年に及ぶ、トライバルで別世界的なパーカッション音楽をよりすぐった画期的コンピレーション・アルバム『Tribal Organic: Deep Dive into European Percussions 79-90』を発表。Luca FioreとGlossy Mario が編纂した本作では、1979 年から1990年にかけてのヨーロッパの多様なサウンドを巡るリズミカルな旅へとご案内。英国の女性デュオ Ova による幻想的な"Rainforest"で始まるこのコレクションは、世界各地のパーカッションの伝統に深く影響を受けたアーティストの9つのトラックを収録。ジャズやニューエイジ、ガムラン音楽、西アフリカのリズムなどが溶け合ったこれらの楽曲には、コンガ、タブラ、シェケレなどの楽器も用いられており、有機的なドラム・ビートという共通した魅力が貫かれています。Jean-Michel Bertrandの"Engines"のインダストリアルとアフリカン・グルーヴが融合したサウンドやCuco Pérezの"Calabó Bambú"での催眠的なアコーディオンと部族のチャントに至るまで、瞑想的でありながら爽やかに響く異文化のリスニング体験が味わえる内容となっています。

Emahoy Tsege Mariam Gebru - Spielt Eigen Kompositionen (LP)Emahoy Tsege Mariam Gebru - Spielt Eigen Kompositionen (LP)
Emahoy Tsege Mariam Gebru - Spielt Eigen Kompositionen (LP)Mississippi Records
¥3,274
再発盤も激レア化していた中で嬉しいリプレス!オリジナルは10万円近い高値で取引されたこともある鬼レアな一枚。1960年代から活動するエチオピアの女性ピアニストTsege Mariam Gebruの1stアルバムがミシシッピより公式再発!Erik Satie等の西洋音楽とアフリカの大地の鼓動と瞑想が混ざり合った、女性版Dollar Brandといった感じの素晴らしい内容。ピアノのみの純粋な音楽性とレトロな音質がたまりません。当時ドイツで僅かな枚数のみプレスされた貴重な音源。
Paradise Cinema - returning, dream (LP)Paradise Cinema - returning, dream (LP)
Paradise Cinema - returning, dream (LP)Gondwana Records
¥4,672

マーキュリー賞にもノミネートされたロンドンの現代ジャズを代表する名バンド、Portico Quartetのサックス奏者Jack Wyllieが、オーストラリア人ドラマーLaurence Pikeと、セネガルのサバールとタマのドラマーKhadim Mbaye & Tons Sambeを引き連れて結成した、西アフリカ音楽影響下の要注目バンド、Paradise Cinemaによるセカンド・アルバムが、マンチェスターの大名門〈Gondwana Records〉より登場。ニューエイジ・ファンを虜にしたトライバル・アンビエント傑作の前作のセルフ・タイトル・アルバムではセネガルの音楽であるムバラックスの要素を取り入れていましたが、今作では、Jon Hassell、Terry Riley、Don Cherry、高田みどりといったレジェンドへのオマージュ、さらにより現代的な電子音楽、アンビエント、非西洋音楽などの要素や、物理学やSFからのインスピレーションも取り込みながら、より深く精神世界へと傾倒した破格の一枚に仕上がっています!

V.A. - Leva Leva/Litanie Des Pecheurs Portuga (LP)V.A. - Leva Leva/Litanie Des Pecheurs Portuga (LP)
V.A. - Leva Leva/Litanie Des Pecheurs Portuga (LP)FLEE
¥3,929

ポルトガルの伝統的な労働歌のアーカイブ録音と現代アーティストによる再解釈を収めた『Leva Leva: Litanie des pêcheurs portugais』。アーカイブ録音としては、1940年代〜80年代にアルガルヴェ地方で収録された漁師の労働歌を収録。現代的再解釈にはJoão Pais FilipeやRomain Baudoinら現代の実験音楽家が参加。伝統的な「Leva Leva」の旋律を軸に、エレクトロニック、ダブ、実験的サウンドを融合している。

Veronique Chalot - A L'Entrée Du Temps Clair (LP)
Veronique Chalot - A L'Entrée Du Temps Clair (LP)Bonfire Records
¥4,053

フランスはノルマンディー出身のトラディショナル・フォーク歌手Véronique Chalotによる1982年のセカンド・アルバムで、中世音楽とフレンチ・トラッドを融合させた幻想的な作品『A L'Entrée Du Temps Clair』。ギター、ダルシマー、ハーディ・ガーディ、エピネット・デ・ヴォージュなどの古楽器にバグパイプ、クルムホルン、ホイッスルなどの管楽器も加わり、幻想的で郷愁感あるアンサンブルを形作っている。くぐもったヴォーカルと浮遊感あるアレンジが、アシッド・フォーク的な魅力を放っており、オリジナル曲と伝承曲が違和感なく融合。中世と現代、伝承と創作が交差する、ひっそりと輝く宝石。

Weirs - Diamond Grove (CD)Weirs - Diamond Grove (CD)
Weirs - Diamond Grove (CD)Dear Life Records
¥1,832

ヴァージニア州、メヘリン川沿いに残る18世紀の酪農農場。2023年9月、この場所にノースカロライナ周辺の音楽仲間9人が集まり、家の居間と食堂を即席スタジオに仕立てて録音したアルバム『Diamond Grove』。Weirsは固定したメンバーを持たず、オールドタイム音楽とDIYノイズを自由に横断する共同体的な集団で、ここではSluiceやMagic Tuber Stringbandの面々を含む編成で、夜が更けるまで古い歌や旋律に取り組んでいる。彼らは、忘れ去られそうな古い楽曲を収集し、Guided by VoicesのようなインディーロックからJean Ritchieのようなフォークまで、幅広い影響を融合させており、その音楽は伝統を保存するのではなく、伝統をどう生かすかを問い直すもので、古い賛美歌をMIDI化してiPhoneスピーカー越しに鳴らし直したり、ゴスペルを納屋の残響ごと封じ込めたりと、音の場そのものを演奏と同等の要素として扱っている。その結果、古い旋律は再現されると言うよりも、今この瞬間にふっと立ち上がって、リスナーの前に姿を現すのように響く。本作は、農場の古い建物、土地の記憶、夜の虫の声までが音楽の一部になっており、トラッド/フォークの純粋性を疑いながら、それでも歌の命脈をつなぎ、今日の耳にどう届きうるかを模索している。その本質はフォーク・リヴァイヴァルよりもむしろミュジーク・コンクレートやローファイ実験音楽の感覚に近いもので、アウトサイダー・フォークの系譜にありつつ、地域性と現代感覚を交差させたユニークな一枚。

Emahoy Tsege Mariam Gebru - Emahoy Tsege Mariam Gebru (LP)Emahoy Tsege Mariam Gebru - Emahoy Tsege Mariam Gebru (LP)
Emahoy Tsege Mariam Gebru - Emahoy Tsege Mariam Gebru (LP)Mississippi Records
¥3,162

2016年に発表後、入手困難でレア化していた中で嬉しいリプレス!Meditationsでもベストセラーな1960年代から活動するエチオピアの女性ピアニスト、Tsege Mariam Gebruの1960年代の秘蔵音源。
Erik Satie, Debussyなどの西洋音楽のエッセンスとエチオピア教会音楽の悠久の歴史が物語る神聖美が邂逅し、アフリカの約束の大地の上にて魂の脈打つ鼓動と瞑想の響きが混ざり合った孤高の音楽であり、女性版Dollar Brandとも言える感動的なモダン・クラシカル。ピアノのみの純粋な音楽性とレトロな音質がたまりません。スピリチュアルな音源がお好きな方は当然マストですが、幅広い音楽ファンへとお薦めしたい果てなき霊性漂うマスターピース。

Emahoy Tsege Mariam Gebru - Jerusalem (LP)Emahoy Tsege Mariam Gebru - Jerusalem (LP)
Emahoy Tsege Mariam Gebru - Jerusalem (LP)Mississippi Records
¥3,259

Meditationsでもベストセラーな1960年代から活動するエチオピアの女性ピアニスト、Tsege Mariam Gebruのナンと秘蔵初出音源がリリース!
Erik Satie, Debussyなどの西洋音楽のエッセンスとエチオピア教会音楽の悠久の歴史が物語る神聖美が邂逅し、アフリカの約束の大地の上にて魂の脈打つ鼓動と瞑想の響きが混ざり合った孤高の音楽であり、女性版Dollar Brandとも言える感動的なモダン・クラシカル。ピアノのみの純粋な音楽性とレトロな音質がたまりません。スピリチュアルな音源がお好きな方は当然マストですが、幅広い音楽ファンへとお薦めしたい果てなき霊性漂うマスターピース。

Weirs - Diamond Grove (LP)Weirs - Diamond Grove (LP)
Weirs - Diamond Grove (LP)Dear Life Records
¥3,098

ヴァージニア州、メヘリン川沿いに残る18世紀の酪農農場。2023年9月、この場所にノースカロライナ周辺の音楽仲間9人が集まり、家の居間と食堂を即席スタジオに仕立てて録音したアルバム『Diamond Grove』。Weirsは固定したメンバーを持たず、オールドタイム音楽とDIYノイズを自由に横断する共同体的な集団で、ここではSluiceやMagic Tuber Stringbandの面々を含む編成で、夜が更けるまで古い歌や旋律に取り組んでいる。彼らは、忘れ去られそうな古い楽曲を収集し、Guided by VoicesのようなインディーロックからJean Ritchieのようなフォークまで、幅広い影響を融合させており、その音楽は伝統を保存するのではなく、伝統をどう生かすかを問い直すもので、古い賛美歌をMIDI化してiPhoneスピーカー越しに鳴らし直したり、ゴスペルを納屋の残響ごと封じ込めたりと、音の場そのものを演奏と同等の要素として扱っている。その結果、古い旋律は再現されると言うよりも、今この瞬間にふっと立ち上がって、リスナーの前に姿を現すのように響く。本作は、農場の古い建物、土地の記憶、夜の虫の声までが音楽の一部になっており、トラッド/フォークの純粋性を疑いながら、それでも歌の命脈をつなぎ、今日の耳にどう届きうるかを模索している。その本質はフォーク・リヴァイヴァルよりもむしろミュジーク・コンクレートやローファイ実験音楽の感覚に近いもので、アウトサイダー・フォークの系譜にありつつ、地域性と現代感覚を交差させたユニークな一枚。

ウチナースレンテンプロジェクト2 - くーだーかー~スンサーミー / 唐船ドーイ (7")
ウチナースレンテンプロジェクト2 - くーだーかー~スンサーミー / 唐船ドーイ (7")TUFF BEATS
¥2,500

Nu-dohとHarikuyamakuを中心とするプロジェクト「ウチナースレンテン」。2作目にして最終章となる今作のテーマは”エイサー”。前作よりもさらにダンサブルな内容となっている。
A面の「くーだーかー〜スンサーミー」ではボーカルに大城琢、Saxに前作同様宮古島出身のMARINO、そしてスティールパン奏者のトンチが参加。
南国感満載な仕上がりになった。 AA面の「唐船どーい」では今沖縄で最も勢いのあるYUKINO INAMINEをボーカルに迎え、MCは前作に引き続きSHINGOをフィーチャーしている。最高の琉球ダンスホールが完成。

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DJ Nu-doh(Churashima Navigator/島‘s)とトラックメーカー/ダブエンジニアのHarikuyamakuを中心に、ダンスホール・リディム"Sleng Teng(スレンテン)”と沖縄民謡のチャンプルーを実現した「ウチナースレンテンプロジェクト」の第2弾。
本作のテーマは、沖縄の旧盆に行われる伝統芸能「エイサー」。先祖崇拝を重んじる沖縄では、旧暦7月13日にご先祖を迎え、15日に送るまで、各地で青年会がエイサーの演舞を繰り広げる。
今回の2曲は、そのエイサーの現場で定番曲として根付いているビッグ・チューンだ。「くーだーかー〜スンサーミー」(原題「久高万寿主節」)は、
何かと話題の多い人物“久高万寿主(くだかまんじゅーしゅ)”のうわさ話を歌い、「クユイヌ ハナシヌ ウームッサー(=今宵の話のおもしろさ)」と盛り上げる楽曲。
歌三線は、師匠・大城美佐子から薫陶を受けた民謡唄者、大城琢。リディムに合わせて独自の“間”を作り出した歌い回しは、実はレゲエ好きという感覚が冴え渡った絶妙な仕上がり。
さらに宮古島からサックス奏者のMARINO、スティールパン奏者トンチが参加し、南国の風を感じさせるフレーズで楽曲の世界観を色彩豊かに拡張している。 “唐から船が来たぞー!”という掛け声で始まり、即興の歌詞で歌われることも多い「唐船(とうしん)ドーイ」は、祝いの席など沖縄の暮らしに欠かせないカチャーシーの代表格であり、エイサーではクライマックスで熱狂の渦を巻き起こす楽曲。
Harikuyamakuと“ダブ×民謡”のタッグで海外からも注目されている唄者、YUKINO INAMINEがその熱気を艶やかな歌声と早弾きの三線で見事に表現。
さらに島’sのSHINGOがエモーショナルなMCで畳み掛け、高揚感あふれるチューンに仕上げている。
琉球民謡に潜在するうちなーんちゅ独自のリズム感覚とジャマイカ産80年代ダンスホール・リディムの共鳴が証明された重要作。入魂の琉球ダンスホール!

文/岡部徳枝

ウチナースレンテンプロジェクト - 赤田首里殿内 / てぃんさぐぬ花 (7")
ウチナースレンテンプロジェクト - 赤田首里殿内 / てぃんさぐぬ花 (7")TUFF BEATS
¥2,000

80年代レゲエ界に革命を起こした最強のリディム"Sleng Teng”に乗せた沖縄民謡、ウチナースレンテンプロジェクトがついに始動。待望の7インチリリースが決定!

 

Churashima NavigatorのNu-dohとISLAND HERLEMのSHINGO (MC)のDJユニット島's (シマーズ) による、80年代レゲエ界に革命を起こしたリディム "Sleng Teng"に乗せた沖縄民謡のわらべうた「赤田首里殿内」を7インチでリリース。カップリングには「てぃんさぐぬ花」を比嘉いつみ(唄、三線)そして、宮古島出身のBlack Wax、浜田真理子のサポート等で活躍するMARINO(Sax)をフィーチャー。録音、編集は沖縄を代表するアーティストHARIKUYAMAKUが担当。

 

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1980年代、ジャマイカのダンスホール・シーンにコンピューターライズド革命を起こしたモンスター・リディム"Sleng Teng(スレンテン)”。沖縄で、詠み人知らずの唄として古くから歌い継がれてきた民謡「赤田首里殿内(あかたすんどぅんち)」、「てぃんさぐぬ花」。島’sのDJ Nu-dohが25年もの間、構想をあたため続けてきた「Sleng Teng×沖縄民謡」のチャンプルー・プロジェクトがついに実現した。そもそもは「"Sleng Teng”を聞いて、これは音階的に沖縄民謡が絶対合うとピンときた」のが始まりだと言う。かつて名曲「バイバイ沖縄」が生まれたように、レゲエと沖縄民謡は惹かれ合う。それを直感できるのは、まさにうちなーんちゅの血というべきか。「赤田首里殿内」は、もとは琉球王朝時代に首里殿内にて弥勒(みるく)様を迎える祭礼で歌われていた唄。今では“シーヤープー シーヤープー”などの囃子に合わせて、子どもたちが体を使って遊ぶ童歌としても親しまれている。「てぃんさぐぬ花」は、親の教えを心に染めなさいと歌う教訓歌。両曲とも沖縄では幼い頃から耳にすることの多い代表的な民謡だが、たとえうちなーぐちがわからない人でも、ふとメロディーを口ずさんでしまえるキャッチーさがある。その選曲の意図には「気軽に親しめる曲で世界中に沖縄の唄が広がってほしい」というDJ Nu-dohの切な願いがある。「必ず会って話をして音楽を作る」をモットーに、参加アーティストと友小(どぅしぐゎー)の絆を育み、音遊び、唄遊びを共にして完成した入魂作。25年越しに実った“ウチナースレンテン”が、2024年、世界に羽ばたく。

 

文/岡部徳枝

Gasper Lawal - Ajomasé (LP)
Gasper Lawal - Ajomasé (LP)Strut
¥4,497

ナイジェリア人パーカッショニスト、Gasper Lawalが1980年に自主レーベルである〈CAP〉から放った衝撃的デビュー作『Ajomasé』が名門〈Strut〉より遂に正規再発。Stephen StillsやFunkadelic、Vangelisら数々の巨匠と共演し研ぎ澄まされた感覚を、自作楽器や緻密な多重録音で結晶させた唯一無二の作品です。アフロ・リズムの深みと実験性を兼ね備え、当時John Peelらによるラジオ・プレイをきっかけに国際的評価を獲得した歴史的名盤。第四世界的サイケデリア、底流に流れるファンクネス、西アフリカ的霊性と多彩なリズム、エスノ・エクスペリメンタル的前衛精神までもが交錯するジャンル越境の傑作。オリジナル・テープからのリマスタリング仕様。

Léo La Nuit -Le Don des larmes (LP)Léo La Nuit -Le Don des larmes (LP)
Léo La Nuit -Le Don des larmes (LP)Knekelhuis
¥4,787
フランス系アルジェリア人の文筆家/作曲家、LÉO LA NUITによる祈りのサイケフォーク作『Le Don Des Larmes』がアムステルダムの先鋭レーベル〈Knekelhuis〉よりアナログで登場!生まれたばかりの我が子に捧げられたという本作。幼少期の記憶に刻まれたカビル人の子守唄や大衆歌謡シャアビの響きを辿りながら、静謐で親密な空気とフォークロア的な霊性を交錯させる内容。ミニマルなギターと幽玄な歌声が織りなす音像は、まるで時間の層を透かし見るように聴き手を包み込み、現代に蘇った幻惑的な祈りとして響き渡るかのよう。異国の伝承と個人的な記憶が重なり合うことで生まれた、荘厳にして稀有な傑作です。
Biluka y Los Canibales - Leaf-Playing in Quito, 1960-1965 (2LP)
Biluka y Los Canibales - Leaf-Playing in Quito, 1960-1965 (2LP)Honest Jon's Records
¥4,998
ブラジル人音楽家のDilson de Souzaが率いた知られざるブラジリアン・ジャズ・バンドであり、1920年代のブラジルの「カニバリスト」運動、つまりヨーロッパ中心の覇権主義に対抗するために他の文化をカニバライズする芸術的手法にちなんで名付けられたLos Caníbaleが、60年代に南米エクアドル・キトで活動していた知られざるスイートスポット的レーベル〈Caife〉に残した1960年から1965年に及ぶ貴重音源の数々をコンパイルした編集盤が〈Honest Jon's〉から登場。アフロ・ラテン・ジャズを始めとして世界中の様々な音楽を吸収し、木の葉っぱを用いた特徴的な口笛の演奏でリードするこの世のものとは思えないトロピカル・チェンバー・ジャズ作品集!
V.A. - Born in the City of Tanta - Lower Egyptian Urban Folklore and Bedouin Shaabi from Libya's Bourini Records 1968-75 (LP)V.A. - Born in the City of Tanta - Lower Egyptian Urban Folklore and Bedouin Shaabi from Libya's Bourini Records 1968-75 (LP)
V.A. - Born in the City of Tanta - Lower Egyptian Urban Folklore and Bedouin Shaabi from Libya's Bourini Records 1968-75 (LP)Sublime Frequencies
¥5,576

1960〜70年代にリビアのベンガジで活動していたインディーレーベル〈Bourini Records(اسطوانات البوريني)〉を中心に、エジプトの周縁地域で育まれたもうひとつの大衆音楽の歴史を紹介するコンピレーションが〈Sublime Frequencies〉より到着。20世紀のエジプトでは、カイロを中心とする洗練された大衆音楽、アートソングが主流で、中産・上流層に親しまれていたが、カイロから遠く離れたアレクサンドリアやタンタ、さらにはリビア国境に至るまでの地方では、より素朴で荒々しい「シャアビ/アル=ムシーカ・アル=シャアビーヤ(庶民の音楽)」が育っていた。その中で重要な役割を果たしたのが、1968〜75年にかけて活動したベンガジ拠点のインディーレーベル〈Bourini Records〉で、このレーベルは、基本的にはエジプト人アーティストによる7インチ・シングルを40〜50作ほどリリースし、盲目のベドウィン歌手アブ・アバブやアレクサンドリアのシェイク・アミンらの短いが鮮烈なキャリアを支えた。本コンピレーションに収録された音源は、ラフで生々しい演奏や即興的な構成、シャアビ特有の打楽器やアコーディオン、竪琴などが収録されているのが特徴的で、主流音楽とはまったく異なる美学を示している。中には、動物のように唸るヴォーカルや、不協和音で終わる手拍子曲など、実験的なトラックも含まれる。この音楽は、洗練や理想を追求する都市部のポップスとは対照的に、「無名の人々の日常」をそのまま記録したもので、50年以上が経った今も、その迫力や切実さは色あせておらず、まるで目の前で演奏されているかのように響く。中央から見捨てられた周縁の声を拾い上げた伝説のレーベル〈Bourini Records〉の音楽は現在も強いリアリティをもっている。

Christer Bothén -  Christer Bothén Donso n’goni (LP+DL)Christer Bothén -  Christer Bothén Donso n’goni (LP+DL)
Christer Bothén - Christer Bothén Donso n’goni (LP+DL)Black Truffle
¥4,865

〈Black Truffle〉より、80代になるスウェーデンのマルチ奏者Christer Bothénが自身の軌跡を辿りながら、伝統楽器ドンソ・ンゴニの深淵な世界を単独で表現した稀有なソロ作品が登場。1970年代からスウェーデンのジャズや即興シーンで活躍してきた彼は、1971年にマリへ渡り、南部ワスル地方で狩猟者のカーストが奏でる神聖なハープ、ドンソ・ンゴニに出会う。伝統的には狩猟者一族にのみ演奏することが許されたこの楽器を、熱心な師匠ブロエマ・ドビアからのマンツーマン指導で習得し、伝統を尊重しつつも自分のスタイルでの演奏許可を得たという。本作は、伝統的なワスルの七つの曲に加え、両者の境界を曖昧にするBothén自身の作曲『La Baraka』を収録。主にペンタトニックの繰り返しに集中しながらも、その中で無限のニュアンスや即興的な息づかいが躍動し、単調に陥ることなく深い聴きごたえを生み出している。特に、楽器に付随する小さなラトルの効果や演奏の微妙な加速・減速が、静かに、しかし鮮やかに音楽の流れを彩っていて、最終曲では長年の弟子でありベーシストのカンサン・トルビョルン・ゼッターベリと、金属スクレイパー奏者マリアンヌ・ンレムボ・リンデンが加わり、独特の響きをさらに深めている。ストックホルムの高音質スタジオで2019年から2023年にかけて録音され、細部まで鮮明に捉えられた音像は、ドンソ・ンゴニのブルブルと震える低音弦の豊かな鳴り響きが強烈に印象に残る。これは約半世紀にわたるBothénの献身的な探求が結実した、精神的とも言える集中の記録で、作品にはマリ滞在時の鮮やかな写真と詳細な解説も添えられ、この深淵な楽器の神秘と魅力を多角的に伝えている。

V.A. - Italie: Polyphonies des Quatre Provinces (CD)
V.A. - Italie: Polyphonies des Quatre Provinces (CD)VDE/Gallo
¥2,469

仏〈Ocora〉にも比肩しうる広範かつディープな世界各地の伝統音楽のカタログを持つ、スイスはローザンヌ近郊を拠点とする長い歴史を持つレーベル〈VDE/Gallo〉より、イタリアはアペニン山脈の北部に広がる山岳地帯で、行政区分を越えて共通の音楽・言語・風習を持つ文化圏として知られる地域の多声合唱の伝統を記録した貴重なフィールド・レコーディング作品『Italie: Polyphonies des Quatre Provinces』。この地域では、口承による多声合唱(polyphonie vocale)と伝統的な器楽演奏が融合した祝祭音楽が今も受け継がれており、イタリアの山岳地帯に息づく声の文化と共同体の記憶を、音を通じて体験できるアルバムとなっている。素朴で力強い歌声が、土地の風景と人々の暮らしを鮮やかに描き出す一枚。

V.A. - Portugal: Musique de l'île de Porto Santo (Archipel de Madère) (CD)
V.A. - Portugal: Musique de l'île de Porto Santo (Archipel de Madère) (CD)VDE/Gallo
¥2,469

仏〈Ocora〉にも比肩しうる広範かつディープな世界各地の伝統音楽のカタログを持つ、スイスはローザンヌ近郊を拠点とする長い歴史を持つレーベル〈VDE/Gallo〉より、1982年にポルトガル・マデイラ諸島のポルト・サント島で録音されたフィールド・レコーディング作品『Portugal: Musique de l'île de Porto Santo (Archipel de Madère)』。本作は、ポルト・サント島に伝わる宗教的・世俗的な祝祭音楽を記録した貴重な音源集で、地元の歌い手たちによる多声合唱と器楽演奏を収録。ポルトガル本土とは異なる独自のスタイルと楽器編成を持ち、地域性の強い音楽遺産となっている。ポルトガルの島嶼部における音楽の多様性と、当時の生活や祝祭の雰囲気をリアルに伝える一枚。

V.A. - Amazonie: Contes Sonores (CD)
V.A. - Amazonie: Contes Sonores (CD)VDE/Gallo
¥2,469

仏〈Ocora〉にも比肩しうる広範かつディープな世界各地の伝統音楽のカタログを持つ、スイスはローザンヌ近郊を拠点とする長い歴史を持つレーベル〈VDE/Gallo〉より、2016年にジュネーブ民族学博物館(MEG)が企画した展覧会「Amazonie: Le chamane et la pensée de la forêt(シャーマンと森の思考)」に合わせて制作された、フィールド・レコーディング作品『AMAZONIE: Contes sonores』。アマゾン地域の13の音の物語で構成されており、環境音、動物や人間の声、アヤワスカの儀式音楽などが収録されています。各トラックは、狩猟、漁、儀式、癒し、森林破壊など、現地の生活や精神文化に根ざしたテーマを持っており、アマゾンの音響文化を芸術的かつ学術的に記録した貴重なドキュメントとなっている。音を通じて森の思想や人々の営みに触れることができる聴く民族誌とも言える内容。

Olan Monk - Songs for Nothing (LP)Olan Monk - Songs for Nothing (LP)
Olan Monk - Songs for Nothing (LP)AD 93
¥4,458

アイルランド出身のエクスペリメンタル・アーティスト Olan Monk による愛、喪失、風景、記憶といったテーマを断片的でコラージュ的な音楽スタイルで描いた『Songs for Nothing』が〈AD 93〉より登場。ローファイ・シューゲイズ、サイケデリック、エクスペリメンタル・ロック、アイルランド民謡の要素が混在しており、ギターのフィードバック、ノイズ、アナログな質感のビートが、ゆったりとした民謡的メロディや語りのようなヴォーカルと交差し、冷たさや無機質さを感じさせる音の質感でありながら情緒的でもある独特なサウンドを形成している。Maria Somervilleをフィーチャーした「Down 3」や「Fate (Reprise)」など、ゲストとの共演も印象的で、アルバム全体にアイルランドの自然と精神性が深く染み込んでいる。録音はアイルランド西海岸・コナマラの自然環境の中で行われ、海藻が腐る海岸、花崗岩の丘、深い森から顔を出す古代の木々といった風景が音の中に静かに息づいているようで、ローファイな質感と自分の内に静かに沈んでいくような感覚が共存する、内面的な旅の入り口にもなりうる充実作。

向井千恵 Chie Mukai - 胡弓ソロ インプロヴィゼーション (Kokyo Solo Improvisation) (CS)向井千恵 Chie Mukai - 胡弓ソロ インプロヴィゼーション (Kokyo Solo Improvisation) (CS)
向井千恵 Chie Mukai - 胡弓ソロ インプロヴィゼーション (Kokyo Solo Improvisation) (CS)UFO CREAtions
¥2,776
自身の率いるChé-SHIZUや小杉武久門下でのEast Bionic Symphoniaといった伝説的アヴァンギャルド集団を経て、日本即興音楽を象徴する存在となった向井千惠。1989年に〈Steeple & Globe〉からカセットでリリースされ、翌年〈P.S.F. Records〉からCD化されたソロ作『胡弓ソロ インプロヴィゼーション』が、北京の〈UFO Creations〉より待望のカセット再発。胡弓(二胡)の深い響き、虚脱したヴォイス、金属片やシンバルを交えたパフォーマンスは、中華の伝統音楽や土着的呪術、東洋的霊性、さらにシュルレアリスムの幻影までを飲み込み、ねじれた音響のうねりとして立ち上がる。即興の烈しさと祈りのような静謐さが交錯する、唯一無二の異郷音楽。ハンドナンバリング仕様。限定100部。
Veronique Chalot - J'ai Vu Le Loup (LP)
Veronique Chalot - J'ai Vu Le Loup (LP)Bonfire Records
¥3,041

北フランスのノルマンディーに生まれ、パリに移ってからはフランスの伝統的な民族音楽に関心を抱いた女性ミュージシャン、Veronique Chalotが1979年に伊版〈Rough Trade〉的大名門〈Materiali Sonori〉に残した初めてのスタジオ作品『J'ai Vu Le Loup』が、イタリアの発掘レーベル〈Bonfire Records〉より久々のアナログ再発!実に過去30年以上にわたって、何百ものコンサートを開き、フランスとイタリアの伝統的な民謡のレパートリーを紹介し、古典的なメロディーとダンスのリズムという魅力的なサウンドを広めつつ、惜しくも2021年7月3日にこの世を去った偉才によるフランス産アシッド・フォークの大名作。180g重量盤。限定500部。

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