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〈Hessle Audio〉や〈Timedance〉などからのリリースでも知られるUKベース以降の音楽的探求を続けるブリストルの奇才Bruceによるダブ、アンビエント、ベーステクノを横断する3曲入り12"『The Hand』。ダークなニューウェーブ調のダブ「Golden Water Queen」、映画『DUNE』に触発された深遠なアンビエント・パッドが中心の「The Hand」、跳ねるキックとパーカッションによるフロアライクなベース・テクノ「Dham’s Jam」を収録。Bruceの音楽的成熟とDIY精神が結実した、短くも濃密な音響の旅。
UKを拠点に活動する電子音楽家で、自然環境そのものを録音対象とし、民俗的音響を融合させた作風で知られるPooleによる、スコットランドの自然環境とケルト的音響を融合した、幻影的かつ実験的なエレクトロニック・フォーク作品『Ben Beinn』。凍った峠道、嵐、花崗岩などの自然環境をコンタクトマイクやハイドロフォンで採取したフィールド録音を加工・使用し、フルート、ローホイッスル、バグパイプ、ピアノ、ストリングスなどの伝統楽器とシンセ、抽象化された声を融合。スコットランドの自然環境から採取した音を、感情的な音響テクスチャーに編み込み、場所そのものを音楽として再構築している。風景と記憶、民俗と抽象、自然と人間が交錯する音響詩。
LAを拠点に活動する電子音響音楽の作曲家・演奏家Sarah Davachiが、モントリオールを拠点とする実験音楽の弦楽四重奏団Quatuor Bozziniとコラボレーションした長編作品をリリース!!
ニューヨーク近代美術館MoMAでもレジデンシーを務めた電子音響音楽家Sarah Davachiが、モントリオールを拠点とする実験音楽の弦楽四重奏団Quatuor Bozziniとコラボレーションした長編作品『Long Gradus』を11月3日、自身が立ち上げ、<WARP>の傘下レーベルでもある<Late Music>よりリリース。今回のリリースでは、CD/2LPに収録されたバンクーバーのWarehouse Studioで録音された弦楽合奏バージョンに加えて、4CDにのみベルリンとロサンゼルスで録音された3つのアレンジメント(木管楽器、金管楽器とオルガン、合唱とエレクトロニクス)の計4編を収録。「Gradus」は、ラテン語で「過程」や「歩み」を意味しており、『Long Gradus』では、聴き手と演奏者の認知的な動作を大幅にスローダウンすることにより、瞬間と瞬間の関係性にフォーカスするよう設計されている。絶え間なく移り変わり、その都度変化する豊かなハーモニーの風景を体験し、音響心理学的な空間と時間の静けさに浸ることを目的とした実験的作品。
*電子音響音楽:音楽の三要素(メロディー、ハーモニー、リズム)がほとんど存在しなく、音楽を構成する音の素材が多様な音楽。
Mark Fellが自身の新レーベル〈National Centre for Mark Fell Studies〉を立ち上げ、約10年ぶりのフロア志向エレクトロニック作品をリリース。ポリリズムと現代ダブが交錯する、前衛的かつダンサブルなマシンファンクの最前線『Nite Closures EP』。Fell特有の微細なポリメトリック構造と有機的なリズム操作、Sensate Focus名義のEP群を継承しつつ、より現代的なダブ処理と空間性を強調した音作りで、複雑な拍子の中に潜むグルーヴ感が、DJユースにも対応する仕上がりとなっている。Mark Fellが10年以上の沈黙を破って再びクラブへと回帰した重要作であり、前衛電子音楽とダンスミュージックの境界を再定義する作品。

Joachim Nordwall、Leif Elggren、Linus Anderssonによるスウェーデン発の音響芸術・詩・ノイズを融合したプロジェクトFixationの、ピアノと語りによる不穏で詩的な作品『A Guidance』が『iDEAL Recordings』より登場。Joachim Nordwallのグランドピアノと電子処理、Leif Elggrenによる語りとテキストが交錯する不穏で幽玄な音響世界。2018年にスウェーデン・ヨーテボリのElement Studioで一日で録音されたセッションを元に構成されており、Linus Anderssonによるミニマルで幽玄な音響を支える、静寂と残響のバランスの取れた録音の空間設計も相まって、音楽というより儀式に近い、深く内省的な作品。

ヴァイナルには未収録のボーナスを収録した2CD版。Pulse DemonやNoisembryoと並ぶ、ジャパノイズ生ける伝説Merzbowの90年代名盤である『Tauromachine』が、発売25周年を記念して限定リマスター・エディションで登場!リマスターは、Sunn O))), ISIS, Pelican, そしてEarth等のミックスも手掛けたJames Plotkinによるもので、深重感抜群。当時の未発表音源も追加。お見逃しなく!
ノルウェーのサックス奏者Bendik Giskeによる、世界的な評価を獲得した2023年のオリジナルアルバム『Bendik Giske』に対する、まさに選りすぐりのリミックス集が登場!Carmen Villain、aya、Hanne Lippard、Hieroglyphic Being、Wacław Zimpel、そして『Bendik Giske』のプロデューサーである Beatrice Dillonら現行実験音楽最前線のアーティストたちによる再解釈は、すべてのトラックが無駄なく、個性豊かに再構築されている。Carmen Villain は「Slipping」をダビーで微細なコンセプトのグルーヴに変換しており、Giske の息遣いや鍵盤のこすれる音が、雨夜のジャングルのようなホーンや余韻の残る断片とともに浮かび上がる。aya は同じ曲をポリリズム中心に再解釈し、ガムランのようなアルペジオで絶え間なく変化するトランス感を生み出している。締めくくりとなるBeatrice Dillon による「Rise and Fall」のリミックスも各アーティストのアプローチの違いを際立たせつつ、全体を統合するような透明感ある仕上がりとなっている。Giske のオリジナルの即興的で生々しいサックスの世界が、個性豊かな才人たちそれぞれの解釈によって鮮やかに広がるリミックス集。
goatやYPYなどでの活動や〈birdFriend〉運営でもおなじみ日野浩志郎主宰の注目レーベルにして、Keith Fullerton WhitmanやMark Fell & Will Guthrieといった強力な面々を送り出してきた〈Nakid〉からは、日野と中川裕貴によるユニット「Kakuhan」による2022年度ファースト・アルバム『Metal Zone』がアナログ・リリース。中川による弓弾きのチェロと日野の角ばったエレクトロクスとドラム・マシンのシンコペーションが、Photekの『Ni Ten Ichi Ryu』とArthur Russellの『World of Echo』を足し合わせたようなサウンドを生み出す、破格のエクスペリメンタル・クラブ・ミュージック作品!ZodiakことTakashi Makabeによるデザイン。Rashad Beckerによるマスタリング&〈Loop-o〉でのカッティング仕様。限定120部。





François J. Bonnetが手掛けるエレクトロアコースティック/実験音楽プロジェクトKassel Jaegerのオリジナルは2012年に〈Senufo Editions〉からリリースされた重要作『Fernweh』が〈Black Truffle〉から再発!電子音響とミュジーク・コンクレートを融合させた濃密で感情的なサウンドスケープが展開される本作は、波のように寄せては引く電子音、風や水、ガラスの音のような曖昧で現実感のある音が交錯しながら、明確なイメージを与えずに空間を漂う。具体音と合成音が溶け合い、風景のように推移する構成は、彼のフランス・ミュージック・コンクレートの伝統と音響に対する厳密さと、アンダーグラウンドな実験音楽の粗さが共存している。情緒と実験が同時に息づく独特の音世界は、友人でもあるジム・オルークと同様、アカデミックな伝統から逸脱した開かれた耳によるもので、情緒ある抽象を追求した電子音響の傑作。

85歳になってもなお、鋭くラディカルな実験音楽を生み出し続ける実験音楽界のレジェンド、Annea Lockwoodの新作『On Fractured Ground / Skin Resonance』が〈Black Truffle〉から登場!A面の「On Fractured Ground」は、北アイルランド・ベルファストに点在する“ピース・ライン”(カトリックとプロテスタントの住民を分断する壁)を録音素材にした作品。ロックウッドはその壁を手や石、葉などで叩き、あたかも巨大な打楽器のように扱いながら、壁そのものの響きを引き出している。政治的な暴力の歴史を背景にしながらも、作品自体は静かで瞑想的な音の連なりに仕上がっており、ミニマルで繊細な音響彫刻のような趣がある。B面の「Skin Resonance」は、オーストラリアの作曲家/パーカッショニスト、ヴァネッサ・トムリンソンとの共作。バスドラムという一見シンプルな楽器を、「動物の皮、木、金属」として捉え直し、その物質性と音の共鳴を徹底的に探求する内容。奏者自身の声も交えながら、音と身体、記憶や感覚との関係性を掘り下げている。

Coil のメンバーとしても知られるスコットランド出身の電子音楽家Drew McDowallとKali Maloneと初の本格的コラボ作『Magnetism』。マローンが精緻な持続音の作曲を展開してきたのに対し、マクダウェルは、有機的に脈打つ歪みや揺らぎを伴ったシンセサウンドを探求してきた。二人のアプローチはいわば正反対だが、本作ではその差異がぶつかり合うのではなく、うまく混じり合ってひとつの響きになっている。全4曲の長大な楽曲では、カープラス・ストロング法といったデジタル音響技術や、純正律などの伝統的な音律を用いて、音が反復し、飽和していくプロセスそのものが聴き手を瞑想的な感覚へ導いていく。時間の流れを忘れるような、ものすごくゆっくりとした大きな動きで展開していく音、一方で、音そのものはとても鮮明で瞬間的。とても大きなスケールでゆっくり変化する響きと今この瞬間に立ち上がる鋭さが同居した音世界は、カリ・マローンが光や構造を担い、マクダウェルが影や有機的な歪みを注ぎ込んでいるかのよう。異なる美学が互いを映し合うことで生まれた、古代的でありながら切実に現代的なミニマリズムの到達点ともいうべき一枚。

数々の傑作を送り出したオーストラリア発の名実験デュオ”HTRK” (=Hate Rock)が2014年に〈Ghostly International〉からリリースした、ミニマルで官能的な音響美を追求したアルバム『Psychic 9-5 Club』が、クリア・ピンク・マーブル・ヴァイナル仕様で、音質も新たにリプレス!本作は、ベーシストSean Stewartの死を経て、JonnineとNigelの2人による初のデュオ体制で制作された作品。それまでのHTRKのノイズ・ロックやインダストリアルな質感から一転し、よりミニマルで内省的な音響へと移行している。太いビートと簡素なダブ処理が印象的で、余計な音を排したクールな質感が全編に貫かれていて、官能性と孤独感が交錯するヴォーカルとリズムが、聴く者に深い没入感を与える。HTRKのキャリアの中でも最も成熟した音響作品とされ、ウィッチ・ハウスやダークウェイヴの先駆的存在としての彼らの立ち位置を再確認させるアルバム。

Petit SingeやZuli、S S S S、Kinlawといった面々による傑出したエクスペリメンタル/ポスト・インダストリアル傑作の数々を発表しているイタリア屈指の尖鋭レーベル〈Haunter Records〉を主宰。同国・ミラノを拠点に活動する実験的アーティスト/ミュージシャン、Daniele Guerriniによるソロ・プロジェクト=Heith。以前デジタル・リリースしていた2枚の作品を2LP化したアルバム『X, wheel + The Liars Tell...』が、ベルリンのクラブ・シーンを代表する名門〈PAN〉より登場。リチュアルで魅惑的な地下世界的サウンドスケープから、独特の音響要素を折衷させた共鳴的なサウンドスケープ&アンビエンスまで。極めて未来的な音響に満ちた、声のアヴァンギャルドで美しい加工とそれにフィットする電子音響で満ちた、アンビエント・エレクトロニカの先鋭を征く『The Liars Tell』サイドも、近い意匠を持ちつつもよりドゥーミーで闇黒な『X, wheel』サイドも素晴らしい、近年のPANの中でも秀逸な一枚。痛みと孤独を越えながら、高く響かせる天上的ポスト・クワイア”medicine boy”も素晴らしいです。


心許す者、皆死んでいった。数々の傑作を送り出したオーストラリア発の名実験デュオ”HTRK” (=Hate Rock)。現在は、Jonnine StandishとNigel Yangのデュオ編成で活動する彼らの21年度5thアルバムが、ブルックリンの名門エクスペリメンタル・レーベル〈Ghostly International〉より待望のリプレス。麻薬的で夜行性のレンズを通して歪められたこのアルバムは、張りつめた美しさと長くなる影が織りなす謎めいたゴシック的カントリー・ミュージックも呼べる名作。

〈Ninja Tune〉傘下のレーベル〈Technicolour〉から世界が注目するインストバンド、ユーフ。近年、東洋と西洋を掛け合わせた摩訶不思議な音楽で人気を博すグラス・ビームスを輩出した〈Ninja Tune〉の今の方向性の一つを示すように、世界各地の音楽からの影響を融合した唯一無二のサウンドで熱い注目を集めている彼らが、最新EP『Mt. Sava』をリリース!
2025年初頭に発表されたEP『Alma’s Cove』に続く本作は、バンド自身が「精神的な姉妹作」と語るように、前作の穏やかな海辺から舞台を移し、雄大な山岳砂漠のスケールを描く自然の音風景と静かな内省を描いた6曲を収録している。
先行シングル「Mesa Mesa」は、砂漠に広がる壮大なテーブルマウンテンへのオマージュで、Mdou MoctarからLed ZeppelinやBlack Sabbathまで幅広い影響を感じさせ、これまでの幻想的なサウンドを損なうことなく、よりヘヴィなサウンドを取り入れている。
EP『Mt. Sava』では、全6曲を通じて広大な景色がさらに広がっていく。オープニングの「Moon Dive」は、夜明けを迎える静かなひとときを瞑想的に描き、聴き手に休息と内省の空間を提供する。一方、「Night Air」では山岳地帯特有の気温や湿度の変化に触発され、夜の砂漠の脈動を表現。「山岳砂漠の環境では昼夜の温度・湿度の変化がより強く感じられる」とバンドは語っている。
デンマーク語で砂漠を意味する「Orken Bloom」は、日の出を映し出すようなダイナミックでスピード感のあるトラック。さらに「Calima」では、サハラの砂を大陸を越えて運ぶ風に着想を得て、静けさのひとときを描き出している。

エストニア・タリンを拠点に活動し、レフトフィールド・ハウスやアンダーグラウンド・クラブ・ミュージックの文脈で知られるDJ、音楽家のRobert Nikolajevによる限定150部のLP作品『Transplant Rejection』がウクライナのレーベル〈Muscut〉から登場。本作ではクラブ志向とは異なるローファイで粒状の質感とセピア調のノスタルジアが印象的な、ダーク・アンビエント/エレクトロニカを展開しており、より個人的で静謐な側面が表れている。音の構成は、ぼやけたシンセのレイヤー、微細なノイズ、断片的なメロディが交錯し、まるで記憶の中の風景を手探りで辿るような感覚を呼び起こす。Nikolajevが丁寧に編み上げる孤独と記憶のための音楽にリズムはほとんど存在せず、時間の流れさえ曖昧になるような構造の中で、聴くものは音の余白に身を委ねる。永遠の冬を予感させる秋のメランコリーを体現したような、内省的で物悲しい雰囲気を持つ、架空のサウンドトラック的な作品集。

英国を拠点とする匿名的な電子音楽家SDEMによる2024年に英国リーズの廃墟クラブで匿名の観客1人に向けて一発録りされたライブ録音作品『At Quadrant Park』が、〈Frozen Reeds〉傘下の新レーベル〈Quadrant Park〉から限定500枚CDとしてリリース。音楽的にはIDM、ポスト・クラブ、初期ヒップホップの要素を融合し、AutechreやGescomに通じる断片的で歪んだ電子音響を展開。ディストピア的なアンビエンスと、Jim O'Rourkeによるマスタリングが施された生々しいパーカッシヴなドライブ感も印象的で、録音にはクラブの残響や環境音も取り込まれ、即興性と空間性が強調されている。また、各ジャケットが未公開のショートフィルムの一コマになっているというRobert Beattyによるアートワークも特徴的。曲名やトラックリストは記載されておらず、聴覚体験そのものに集中させる設計となっており、SDEMの匿名性と物理メディアへのこだわりが貫かれた、コンセプチュアルかつ挑戦的な電子音楽作品。
