MUSIC
6071 products



昨年惜しくもこの世を去り、結果的に遺作となってしまいましたが、コスミッシェ・ムジーク(=宇宙音楽)〜アンビエント〜ニューエイジの地平に連なる新時代の真なるモニュメントとして相応しい傑作が登場!ベイエリアを拠点に活動していた生まれながらにして盲目の女性電子音楽家、シンセサイザー・ミュージック史に刻む異能、Pauline Anna Stromによる実に33年振り(!)となったまさかの最新アルバムがブルックリンのエクスペリメンタル一大聖地〈RVNG〉から堂々のリリース!早産の合併症で早くして悲劇的に視力を失ってしまったストローム。子供時代から多くのクラシック音楽に慣れ親しんで過ごし、サンフランシスコに引っ越してからは、ニューエイジ音楽のラジオ局としても知られる〈Hearts Of Space〉に触発されて、クラウス・シュルツェやタンジェリン・ドリーム、ブライアン・イーノといったエレクトロニック・ミュージックに魅了されていくことに。80年代に残した諸作品で描いていた初期OPN〜Flying Lotusの原形とも言える卓越した音楽観は、現代へとアップデートされた今でも衰えを知らず、この人ならではといったもので、未だ耳にしたことのないような感触さえもあちらこちらから聞こえてきます。先行シングルだった”Marking Time”でのグリッチする異形の音場に度肝を抜かれることでしょうが、静謐でクリスタルな空気感のミニマル・ニューエイジも満載で真面目に傑作!


Alemayehu EsheteやGetachew Kassaといった、エチオピア歌謡の巨星たちを支え、世紀の発明「エチオ・ジャズ」の生き字引としても知られてきた同国の伝説的キーボーディスト、Hailu Mergiaの3年振りの最新作が、アフリカ各地のオブスキュア・グルーヴを掘り起こす一大聖地的レーベル&ブログ、[Awesome Tapes From Africa]から登場!! 「Yene Mircha」という表題は英訳すると、"My Choice"。70年代は、エチオピア音楽の黄金時代の騎手の一人としてシーンを牽引、その後米国へと移民し、タクシー運転手も務めた同氏。15年ぶりの新作となった衝撃的な前作は、Tony Buck (The Necks)やMike Majkowskiといった実験作家が参加した謎編成でしたが、非常に完成度も評判も高く、Pitchforkの10年代ベストに掲載(!) 本作「Yene Mircha」では、70年代の彼のバンド・メイトであったMoges Habteをサックスに迎え、ボーカリストTsehay Kassaと(エチオピアとエリトリアの伝統的リュート楽器)メセンコの奏者Setegn Atenawも参加。濃密なアフロ・グルーヴと共に妖しく揺れ、エロティックにはずむキーボードの鳴りに、自身の歌声やメセンコまでも交えながら、現実離れした音場を悠々と組み上げる様子はまさに圧倒的!卓越した氏のセンスは未だに健在ですが、前作よりディープに、さらにスピリチュアルに研ぎ澄まされた一枚。

そんな彼が、1963年にロンドンの老舗ジャズ・クラブ、ロニー・スコッツにて自身にピアノ、ベース、ドラムを加えたカルテット編成で行なった際のライヴ音源がパッケージ化された。
オリジナル音源とスタンダード・ナンバーを織り混ぜた全4曲を収録しており、中でもカークによるデューク・エリントン「Angelica (feat. John Coltrane) 」の演奏は唯一存在する録音となっている。また、バンド・メンバーは、ピアノにスタン・トレイシー、ベースにマルコム・ セシル、そしてドラムにロニー・ステファンソンと、当時の英国ジャズをリードするミュージシャンばかり。
『エア・フロム・エア』は、人間の声の詩、言葉によって伝えられる精神、心、魂といった精妙なものを、現代の電子音楽技術の魔術的な仲介によって変化させ、強化し、抱擁する。この特異なパートナーシップは、ドーヴが呼吸するように発する言葉が、音節ごとに、またはフレーズごとに、修正され、拡大され、揺り動かされ、祝福されるオーディオ詩のコレクションである。ジョージアはドーヴの声を思慮深く強調し、電子回路のエーテルを通して呼吸と空気を変化させ、意味を解体しながらも、逆説的に言葉と音楽の両方の新しい意味を明らかにする。日本語を理解するリスナーは、これらの雰囲気の中に意味の雲や星座を見出すだろうし、ドーヴの母国語を理解しないとしても同じ雰囲気の中に純粋な音節音響の喜びを見出すだろう。現代音楽のパイオニアたちが電子音楽やサウンドアートにおける人間の声の可能性を追求した試みの、まったく新しい延長線上にある作品と受け止める者もいるだろうが、『エア・フロム・エア』はむしろ現代のベース・ミュージックやその他の分野にまで拡張された、まだ名付けがたい音楽の未踏の領域への進出となるかもしれない。LP版はDLカード付き、ディスクはBioVinyl使用。
装丁:近藤さくら
本LPは、CO2排出量ゼロ/100%循環リサイクルできる画期的な新素材<BioVinyl™>を使ったリリースになります。新素材で製造コストが少し高くなり価格に反映することになってしまいますが、どうか恒久使用を目指してご理解・ご支援お願いいたします。
=作品仕様=
+ BioVinyl™ 使用
+ DLカード付き
+ シュリンク封入+ステッカー
TRACKS:
Side A
1) 07.09.1521 - Heat of the Cheek
2) 10.10.2002 - Your Feet
3) 30.07.1845 - This is Bee Wine
4) 13.02.2078 - I’m Looking Down at Me Sinking
Side B
1) 26.01.1981 - Floats
2) 01.08.1940 - One Stories
3) 25.12.1892 - Stormy Vacation
4) Goodbye



英WIRE誌のアルバム・オブ・ザ・イヤーを獲得し、主要メディアが絶賛したデビュー・アルバム『Quarantine』やエクスペリメンタル・テクノ作『Chance of Rain』などのアルバムを通し、高度なスキルと独創性を兼ね備えたポスト・インターネット世代の代表的アーティストとして注目を集めるローレル・ヘイローが、2015年に【Honest Jon's】からリリースされたアルバム『In Situ』を経て、再び【Hyperdub】に復帰した2017年発表のアルバム。 会田誠の『切腹女子高生』をアートワークに使用したことも話題となった初作以来となるヴォーカル作『Dust』を完成させた。
本作の作曲作業は、実験的な科学技術を使った作品、電子音楽やパフォーミング・アーツの発表/研究/作品制作の他、ワークショップやトークなどを行う施設として設立されたメディア&パフォーミング・アーツ・センター、通称EMPACで行われた。そこで制作されたデモをもとに、昨年【Warp】からデビューを果たし、ポストFKAツイッグスとして注目を集めるラフォーンダー、サウス・ロンドンのシンガー兼プロデューサーであるクラインをはじめ、ジュリア・ホルター、マックスD、$hit and$hineのクレイグ・クラウス、Zsのメンバーであるサックス奏者サム・ヒルマーのソロ名義ダイアモンド・テリファイアー、NYの新鋭マイケル・ベハリーら気鋭ミュージシャンとともに不定形アンサンブルで構築。
三半規管を惑わすイカれたシンセ・レイヤーとブリッブリなベースラインにヴォーカルと叩きものが舞うポスト・インターネット時代のテクノ・ポップ「Jelly」を筆頭に、原点回帰を図りながらハイグレードな電子音の屑をインプロヴァイズし、モーダルなカットアップと洗練されたソングライティングでネクスト・レヴェルへと到達した怪作。
グライムスに続くポスト・インターネット世代の次なる刺客!ディーン・ブラント・アンド・インガ・コープランド(ハイプ・ウィリアムス)に続 いて<Hyperdub>が送り込むのは、2011年にリリースされた『Hour Logic』が多くの媒体から絶賛されたブルックリンの女性プロデューサー、ローレル・ヘイロー!
ハイプ・ウィリアムスやジェームス・フェラーロのリリースで現在、最も注目されているレーベルのひとつ<Hippos in Tanks>からリリースされたデビューEP『King Felix EP』たった一枚で頭角を現し、グライムスやゾラ・ジーザス、ナイトウェーヴと並ぶインディ・ミューズとして瞬く間に注目を集める。さらに、同レーベルか らリリースされた『Hour Logic』は<WARP>の初期A.I.シリーズやデトロイト・テクノへの憧憬が透けて見えるドラマティックなテクノ/エレクトロ・サウンドへシフトし、その評価を確固たるものにした。ブリアル擁するUKインディ・レーベルの名門 <Hyperdub>からリリースされる本作は、ドリーミーなシンセ・レイヤーのオーロラ群を彼女の生々しい歌声が時に力強く、時にレイヤーのひとつとして存在しながらアルバム全体を侵食する一方で、その下ではオウテカがアナログ機材で遊んでるような変態ローファイ・ファンクや、脈打つ低音がフィジカルなグルーヴも顔をみせる。USインディーのドローンでチルなトレンドに沿いながら、彼女の自由な音楽遍歴が見事に結実したアルバムは、リスナーをなんともいえない叙情感の中へ誘うヴォーカル・アンビエント" Light + Space"で幕を閉じる。時代の閉塞感をスクリューして引き延ばした酩酊感も最高だが、彼女のインナースペースは世界中のベッドルームをドラマティックに包み込むだろう。ジャケットは日本の現代美術家、会田誠氏の『切腹女子高生』を使用!

2006年の傑作デビュー・アルバム『Burial』、そして「今世紀の最重要エレクトロニック・ミュージック作品」として最大級の賞賛を獲得した2007年のセカンド・アルバム『Untrue』という2つの金字塔を打ち立て、未だにその正体や素性が不明ながらも、多くの音楽ファンを魅了し、また多くのアーティストに影響を与えてきたブリアル。
その圧倒的なまでにオリジナルなサウンドでゼロ年代を代表するアーティストとして君臨する彼が、2022年1月に15年ぶりに発売した長編作品『Antidawn』に続く3曲入りEP『Streetlands』を12インチでリリース。
一聴してブリアルの作品だとわかるテクスチャー、アンビエント的作品であり、その深遠なサウンドは他とは一線を画しており、EP作品ながらも30分を超える唯一無二の世界を作り出している。
