New Wave / Post-Punk
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本作『ドゥヤ・ヒア・ミー!(聞いてんの!?)』は『Walatta』以前の、初期の名作選集である。
収録曲はNaafi Sandwich / Naffi Sandwich または Naffi (ナッフィー)と名乗って活動したバンド時代の音源で、当時のリリースはもっぱらD.I.Yなカセットテープと7 インチ。彼らはライブ・バンドとして結成されたわけではなく、アイデアにまかせて作品を録音制作するユニットだった。
本コンピで聴けるのはもうひとつの『Walatta』の世界で、リズムや手法にジャマイカ音楽の影響が濃厚だが、「レゲエを演奏する気はなく、 “Dub-up”したかった(= ダブのヴァージョンをやりたかった)」という彼らの音としてのレゲエ・クロスオーヴァーを演奏する。
表題曲の「D'ya Hear Me!」はリズムボックスを使って4 トラのテレコで録ったD.I.Y 魂炸裂のPOP チューン。「Naffi Take Away」、「Krazee Music」などヘヴィーでキュートなレゲエ・クロスオーヴァー、ド・ディープでダークなルーツレゲエ風インスト「Spring Thing- Hippy Dread」、『Walatta』人気曲「Starlight」の原曲(!)「Moonbeams」、ヤング・マーブル・ジャイアンツ風の 「Everyday Just Another Dream」、未発表のオリジナル長尺版などなど。最後に今回彼女が“発掘” した「D'Ya Hear Me!」のデモを収録。ポストパンク/ネオアコ・ファンにも大推薦!!
ジャパンのミック・カーンとバウハウスのピーター・マーフィーによる伝説のプロジェクト=ダリス・カーが1984年に唯一残したアルバム。当時にしては珍しく、あまりスタジオで一緒に作業をせずに互いにテープを送り合って個々で作業を進めたという本作はシングル「The Judgement Is The Mirror」を含む全7曲を収録。
バンド名はキャプテン・ビーフハートの名盤『Trout Mask Replica』収録曲から名前を拝借しており、アートワークにはマックスフィールド・パリッシュの名画『夜明け』の一部を使用した本作はFACT誌のゴス名盤20選に選ばれている。
なお、今回のRSDリリースに当たって、本作はオリジナル・アナログ・テープから最新リマスターが施され、数量限定マゼンタ・ヴァイナル仕様で復刻される。
EMIからの2曲のシングル+10曲を加えた編集盤仕様。Captured Tracksの名仕事ですね。
無限の過去=OOと未来=OOの間に立つ私自身=I、による新次元アンサンブルはさらなる完全共鳴体へ“
これまでの彼女たちが培ってきた独自の強烈な「訛り」を100%継承しつつ、新たにインドネシアの伝統楽器「ガムラン」を全面にフィーチャーし、これまでとは一線を画す新たな次元の音楽を聴かせてくれます。
本作のガムランのフィーチャーは決して突発的なアイデアではなく、2012年以降多数のライブを通してじっくりと検証・熟成されており、レコーディング前にはOOIOOアンサンブルにおいて不可欠な要素として溶け込んでいる状態になっていました。本作はライブに近い状態で録音されており、彼女たちの“今”のアンサンブルを存分に堪能いただける内容となっています。
ガムランの繊細で豊潤な音表現を最大限に抽出するかのように、直情的なビートをあえて抑えたシンプルでミニマリスティックなリズム・アンサンブルが用いられ、複雑なテクスチャーと、豊かな倍音成分がもたらす不思議な浮遊感、そして緻密かつ大胆なハーモニーに満ちた、まったく新しい、けれど懐かしく優しい肌触りを持った音楽を織り上げられています。
古代遺跡が時に未来の建造物に見えるような自由な時間・空間の感覚的往来。土の匂いと豊かな色彩がもたらす稔りの季節のような多幸感。そんな中、突発的な電子音と歪みが落雷のように突き刺さり、まだ見ぬ未来をちょっぴり垣間見せてくれます。
新しいOOIOOは、そんな快い刺激とイマジネーションに溢れ、心地よく空気を振動させてくれます。
音楽フリーク注目のレーベル、Warp傘下の〈Disciples〉からPhewの最新作『Vertigo KO』がリリース!
"このアルバムは、2017年から2019年、10年代の終わり、この閉塞的な期間に制作された音のスケッチです。
言い換えるなら、幻想に浸るでもなく、音楽へ逃避するでもなく、また世界観を提示するものでもなく、2010年代後半のある個人のドキュメンタリーミュージックです。
このアルバムの隠されたメッセージは、「なんてひどい世界、でも生き残ろう」です。” - Phew
日本のアンダーグラウンド・ミュージック界の伝説的なアーティスト、Phew。1978年に大阪で最も初期のパンク・グループの一つであるアーント・サリー (Aunt Sally) のフロントを務めたのを皮切りに、80年代にはソロ・アーティストとして坂本龍一、コニー・プランク、CANのホルガー・シューカイ、ヤキ・リーベツァイト、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンのアレクサンダー・ハッケ、DAFのクリス・ハースなど、多くの著名なアーティストとのコラボレーションを行い、近年では、レインコーツのアナ・ダ・シルヴァ、ジム・オルーク、イクエ・モリ、オーレン・アンバーチ、ボアダムス/OOIOO/SaicobabのYoshimi (Yoshimi P-We) などとのコラボレーションも行っている彼女が、最新作のリリースを発表。
本作は、これまでに、ブラック・ロッジ、ボグダン・ラチンスキー、ヒズ・ネイム・イズ・アライヴといったカルト・ヒーローたちの未発表音源を世に発表して音楽ファンから一目置かれてきたレーベル〈Disciples〉の審美眼に適った初の日本人アーティスト作品となる。
Phewの80年代初期のニューウェイブ指向の作品には、日本のみならず海外のコアな音楽フリークやレーベルから多くの関心が寄せられており、コラボレートしてきた著名なアーティストたちの数々も印象的だが、〈Disciples〉は『Light Sleep』『Voice Hardcore』といった近年の作品は、彼女の素晴らしいキャリアの中でもモダン・クラシックと呼ぶべき傑作であり、Phewが今、再び最盛期を迎えていることを確信し、本作のリリースへと繋がった。〈Disciples〉が今回のリリースにおいて探求したいと思ったのは、まさに彼女の今なのだ。『Vertigo KO』は、前述の2枚のアルバムと同じ時期に録音された楽曲と、今回のリリース用に制作の新曲を収録。アルバムには20ページのブックレットが付属しており、Phewについての文章と、表紙にもなっている塩田正幸の写真が収録。
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの伝説的パフォーマー、ニコが1985年にリリースしたラスト・アルバム。バック・バンドにザ・ファクションを迎え、ポスト・ノイズ、インダストリアル、インプロビゼーションと様々なプロダクションの中を圧倒的存在感で闊歩する主役の歌声、朗読を収めた全8曲。 ニコのキャリア後期最高傑作とも謳われる本作にはジャズ・スタンダード「My Funny Valentine」のカバーも収録されている。なお、今回のRSDリリースに当たって、本作はオリジナル・アナログ・テープから24bit HDオーディオにリマスタリングされ、数量限定ブルー・ヴァイナル仕様で復刻される。
ニューエイジ・リバイバルのみならず、近年アンダーグラウンドの深遠にて巻き起こってきたイタリア前衛/ミニマルの再評価でも密かに脚光を浴びていた前衛音楽グループであるThe Doubling Ridersやニューウェイヴ・バンドLa Pattonaにも組した伊地下シーンの重要作家Francesco Paladino & Pier Luigi Andreoni。彼らが活動初期に率いていた同国の80年代初頭のポスト・パンク/ニューウェイヴ・シーンの伝説的なバンドであり、2011年には2CDコンピも組まれたA.T.R.O.X.の84年2nd『Water Tales』。2015年発表の〈Spittle Records〉からの再発盤をストック!Roger Enoとの共作も知られるマルチ奏者/作曲家ことPier Luigi Andreoni、そして、現在も活動を続けるその盟友なFrancesco Paladino。共に2010年代中盤以降大いに読み直しの進んだイタリアの地下音楽シーンで多大な貢献を行ってきた名作家な2者による活動の起点となった重要なバンドが残したミニマル/エクスペリメンタル/シンセ・ポップの傑作。ファースト・アルバムと比して、イーノやデヴィッド・バーン、ノイ!、ファウストなどからの影響をより強く感じさせる、魅力的な豊かなフレーズやリズムに満ちた作品となっています。
白石隆之が高校生(実に17歳)の時に制作した画期的デビュー作にして、国産エレクトロニック・ミュージック/ニューウェイヴの金字塔的と言っても過言ではない一枚!ノーウェイヴからインダストリアル、ダブ、クラウト・ロック、フリー・ファンクまでも横断し、壊れたポップ・センスと奇跡的なグルーヴ感を発揮した大傑作。Kuniyuki Takahashi = 高橋邦幸氏によるオリジナル・テープからのリマスタリング。