New Wave / Post-Punk
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元Gasenetaの山崎春美を中心に、80年代初頭の東京アンダーグラウンドで活動した流動的パフォーマンス・コレクティブTacoの活動と美学を再提示するアーカイブ的リリース『The Alternative Counter Organization』。Tacoの活動は、楽曲というよりもその場で起きる衝突・混乱・衝動が中心にあり、ポストパンク、ノーウェイヴ、即興、パフォーマンスアートが渾然一体となった事件の記録というべきもの。固定メンバーを持たず、ライブごとに編成が変わるゲリラ的な活動スタイルがそのまま音に刻まれており、演奏の境界線が曖昧なまま、衝突と混乱が次々と立ち上がる。粗削りなギター、緊張感のあるリズム、突然割り込む声やノイズ、そのすべてが即興的でありながら、どこか鋭い編集感覚に貫かれているのがTacoの魅力。山崎春美の語りや叫びが混沌を束ね、意味と無意味が同時に立ち上がる。80年代東京のアンダーグラウンドが持っていた危険な若さとエネルギーが、今聴いても生々しく響く一枚。
オリジナルは1981年にリリースされたOn-U Sound主宰、Adrian Sherwoodプロデュースによる激ヤバコンピレーションがヴァイナル再発!タイトル通り、当時のサブカルチャーをほぼ網羅したパーティーミュージック詰め合わせで、ダブ、パンク、ニューウェーブ、エクスペリメンタル、アヴァンギャルドなど実に多様な音楽が彼の審美眼によって選ばれており、実に楽しい。ポストパンク的なヴォーカルが特徴的なダブ・アドベンチャー、London Underground”Dreams Are Better”、ドラッグまみれ確実なチキン・グラニーの その名も”Quit The Body “、神秘的なポストインダストリアルトリップとも言えるMothmen “Afghani Dub”などなど、聞き飽きるということがないです。どの曲も個性的でトリッピーなリズムがいいですね!Fully remastered、180g重量盤で500枚限定です、お見逃しなく!!
N.Y.パンクはオーバーグラウンドへと達することなく、その熱気は地下へと向かった。後にNO WAVEと呼ばれることとなる潮流を画期的な明晰さで捉えたブライアン・イーノ、プロデュースのコンピ『NO NEW YORK』が<LILITH>よりヴァイナル・リイシュー!!かの坂本龍一も「ロックのアルバムでいちばん好き」と言っていた当コンピは、アート・リンゼイのDNA、ジェイムズ・チャンスのコントーションズ、リディア・ランチのティーンエイジ・ジーザス・アンド・ザ・ジャークス、マーク・カニンガムのマーズというとんでもないバンドが集まった必聴不可避の一枚!1978年という瞬間を、直感と衝動だけで切り取ったような伝説のコンピレーション!すべてのオルタナティヴサウンドの源流とも言える究極の音をぜひ!
約30年前のイタリアのアンダーグラウンド/ポストパンク・シーンに何が起こっていたのか、その全貌はいまだ曖昧だが、当時の空気感や断片的な記憶を手繰り寄せる手がかりとなる重要コンピレーション『Italia New Wave: Minimal Synth, No Wave, & Post Punk Sounds From The '80s Italian Underground』が待望のリプレス!1977年、イタリアでもロンドンやニューヨークの熱狂に呼応するかのように、都市の片隅で音を武器にしたDIYのムーブメントが芽吹いた。その結果生まれたのが、UK/US由来のポストパンク、ニューウェイヴ、エレクトロの影響を受けながらも、どこか内向的で官能的、そして冷たく耽美なイタリア的解釈に貫かれたサウンドたち。本コンピには、Neon、Панков、Le Masque、N.O.I.A.、State Of Art、Jeunesse D'Ivoire、Monuments、Rats、Fockewulf 190、Luc Orient、Illogico、2+2=5、La Maisonといった、国際的には無名ながらも国内ではカルト的人気を誇ったバンドたちが多数参加。ミニマルで機械的なビート、薄暗いシンセ、厭世的で耽美なボーカル、ポスト産業的な冷たさと官能の混淆。まさにヨーロッパの夜そのものが詰め込まれた一枚。
1980年代初頭のUKインディー・シーンから登場した、最も独創的で影響力のある伝説的ポストパンク・バンドGirls At Our Best! 1981年作『Pleasure』が〈Radiation Reissues〉よりヴァイナル再発!本作は当時の暗くて硬質なポストパンクとは異なり、明るく突き抜けた異彩を放つサウンドで、タイトルとは裏腹に、アルバム全体に漂うのはポップさと毒気の絶妙なバランス。ジョン・ピールにも支持され、彼のラジオ番組にも出演している。シンセもなく、エフェクトも最小限。それでも鮮烈に耳に残るのは、楽曲の構造と演奏のセンス、そして何より軽やかでときに皮肉を帯びたボーカルJudy Evans の存在感の強さ。『Pleasure』は、DIY精神とポップな感性の理想的な結晶のひとつであり、今聴いてもまったく古びていないどころか、ジャンルが溶けた今の耳にこそ鮮やかに響く一枚。
ニューウェイヴ/ディスコ/世界音楽な80年代ドイツの伝説的な女性デュオ、Saada Bonaire。Dennis BovellプロデュースのYou Could Be More As You Areを始め、フュージョン、アフリカ的民族風味、ニューウェイヴの軽いシンセ、ダブなど当時の込み入ったポップ手法を駆使しつつも、影の重鎮DJ Ralf Behrendtによるプロデュース、アイコン的女性2人の気怠く妖艶なイメージが、見事に独自の空気を作り出してます。なにより随所に散りばめられた音響具合がいちいち格好良い。EMIからの2曲のシングル+10曲を加えた編集盤仕様。Captured Tracksの名仕事ですね。

9月上旬入荷予定。オーストラリアの名門〈Chapter Music〉が手がける、オーストラリア・ポストパンク史を体系的に掘り起こすシリーズの第2弾『Can’t Stop It! II』。2007年CD版をベースに、未再発のボーナストラック6曲を追加した全26曲入りの2LPセットとして再登場。1979〜84年は、オーストラリアが海外の影響から離れ、独自の音楽的アイデンティティを確立し始めた時期とされ、本作はその創造性が爆発した時代を記録したもの。パンクの衝動が残る一方で、ミニマル、ノーウェイヴ、DIY、電子音楽、アートパフォーマンスなどが自由に混ざり合い、ジャンルが固まる前のエネルギーがそのまま刻まれている。不安定で危うく、アート的な知性が見え隠れしており、知的なのに衝動的、粗いのに鋭い、何かが始まる瞬間の熱をそのまま閉じ込めたような生々しさがある。ボーナストラックには、メルボルンの極めてオブスキュアなポストパンク・バンドThis Five Minutes「How」、タスマニアのDIYニューウェイヴChainmale「Freakout」など、これまで再発されてこなかった音源が多数追加され、雑食性、アーカイブ性がさらにました充実の再発。
Iggy and The Stoogesが1974年にデトロイトのミシガン・パレスで行った、バンドの死に際とも言える混沌のライブを収録した伝説的なアルバム『Metallic K.O.』が、Spacemen 3のSterling Roswellによるリマスタリングを経て〈Death Is Not The End〉よりオフィシャル再発。観客との罵声の応酬、瓶や氷が飛び交う暴力的な空間、演奏は荒々しく、時に崩壊寸前。曲中でメンバーがタイミングを失い、Iggyが「ドラムだけくれ!」と叫ぶ場面も記録された、挑発的で破滅的なパフォーマンスがそのまま記録された、ロック史上最も危険で生々しいライブ盤。オリジナルは1976年にフランスの〈Skydog Records〉からリリースされており、セミ・ブートレグ的な扱いながらもアメリカで10万枚以上を売り上げ、The Stoogesの伝説を決定づけた、ロックの限界と狂気を記録した音のドキュメント。パンク以前のプロト・パンクの精神が凝縮された一枚として、今なお語り継がれる名盤。
1990年代初頭、ドイツ・ケルンのDIYシーンとウクライナのアンダーグラウンドが思いがけず交差した、その貴重な痕跡をまとめたコンピレーション『Aftermath and Transitions』。舞台となるのは、巨大な廃穀物サイロRhenaniaを拠点に活動したコレクティブSHM1で、ヴィジュアルアーティストのGuido ErfenとエンジニMichael Springerを中心に、主流とは無縁の独立した録音・流通ネットワークを築いていた。1990年、パンク、アヴァンギャルド、民謡的モチーフ、荒々しいグルーヴが混ざり合う、西側ではほとんど知られていなかったウクライナの地下文化の収められた1本のカセットがErfenの元に届いたことをきっかけに、音源の交換や人的交流が始まる。やがてウクライナの音楽家もケルンを訪れ、1994年以降、SpringerのPhantom StudioやRhenaniaのSHMスペースで非公式セッションが重ねられていった。本作は、その1994〜1996年の録音をまとめたもので、ウクライナとケルンのアンダーグラウンドが互いに触発し合い、新しい音の形を模索した4つの異なるセッションを収録している。ポストソ連期の混沌と創造性、ケルンのDIY精神、そして国境を越えた音の交換が生々しく刻まれた、歴史的にも音楽的にも稀有な記録。


際立ったダンス観から未だ魅了者を増やし続けるNYポスト・パンク/ノーウェイヴ伝説、Liquid Liquidの名曲の新ヴァージョンを搭載した12インチ・シングル盤がダンスパンク聖地〈DFA Records〉からアナログ・リリース。James MurphyとTim Goldsworthyによって録音およびプロデュースされた”Bellhead”の激しいアレンジにして、史上最高のパーカッション・ワークアウト(もともとは〈DFA〉の『Compilation #2』に収録)と、これまで未発表だった”Optimo”のインストゥルメンタル・リミックス(グラスゴー出身のデュオ、Optimoによってリミックス)を収録したものとなっています。

(数量限定/ブラック・ヴァイナル/日本語帯付き/解説書封入)エイドリアン・シャーウッド率いる〈ON-U SOUND〉が放ったレーベル第1弾にして、ポストパンク/UKダブの歴史を超えて輝き続ける名盤『New Age Steppers』が、日本語帯付きLPで発売!さらに、ダブ・ディスクガイドの決定版、DUB入門の著者、河村祐介による解説を封入!
UK ダブの鬼才エイドリアン・シャーウッド主宰〈ON-U SOUND〉からの第1弾リリースとなるニュー・エイジ・ステッパーズのデビュー作『New Age Steppers』。本セルフタイトル作品は、まさに“異端たちの結集”を告げるものだった。プロデューサーのエイドリアンが、ポップ・グループ、スリッツ、フライング・リザーズ、レインコーツのメンバーを集め、ルーツ・ラディックスのスタイル・スコット、リエーション・レベルのクルーシャル・トニー、アスワドのジョージ・オバーンらとコラボレーションさせ、ポストパンクとダブが融合した強烈なサウンドを作り上げた。
アルバムのハイライトとなる2曲は、ジャマイカのクラシック曲を見事に解釈したものだ。ジュニア・バイルズの「Fade Away」と、ビム・シャーマンの「Love Forever」では、アリ・アップのヴォーカルが、神聖なる警告とラヴァーズ・ロックのヴァイブを、80年代初頭のロンドンのスクワットに響かせている。
その他にも、マーク・スチュワートが「Crazy Dreams and High Ideals」の初期バージョンを披露し、音楽ジャーナリストのヴィヴィアン・ゴールドマンが、シングル『Launderette』のB面としてリリースされた「Private Armies」で鋭い声を響かせている。また、奇妙なノイズやリズムの霧が曲間をつなぎ、インストゥルメンタルはChannel Oneでの深夜のセッションと、当時〈Industrial Records〉が探求していた実験的サウンドスケープの中間のような仕上がりとなっている。
ロック、パンク、ニュー・ウェイヴ、レゲエ、ダブといったカテゴリーを遥かに超えた前人未踏のサウンドを作り出し、現在でもその革新性が年々評価される名盤が日本語帯付きLPで発売!

6月上旬再入荷。ノイズとメロディが奇跡的に交差した1985年、その眩しさをライブの熱量とともに閉じ込めた4LPに及ぶ決定的ドキュメント。『1985: The Miracle Year』は、Hüsker Dü の1985年のライブ・アーカイブ集で、目玉は、彼らのホームであるミネアポリスの名門ヴェニュー First Avenue での1985年1月30日のステージを完全収録した音源。エンジニアのBeau Sorensonによって音質も新たに蘇り、当時の熱気や演奏の鋭さが克明に浮かび上がっている。そのほかにも、同年のツアーから20曲に及ぶライブ・テイクを追加収録。SST時代のハードコア・スピリットと、ポップの感覚を内包した独自のサウンドがどう育っていったかが一望できる内容となっている。ブックレットには、バンドにとって転機となったこの一年を振り返る資料や証言がまとまっており、Hüsker Dü の歴史をたどるうえでも貴重な記録集といえるリリース。
7月下旬再入荷。テン年代に生み落とされたインディ・ロックの至宝!傑作セルフタイトル・デビュー作では音の大胆さを取り入れ話題を呼んだ今は亡きカナダの名インディ・バンド、Womenが作り上げた2010年の叙情的ポスト・パンク/ノイズ・ロック金字塔的アルバム『Public Strain』が〈Jagjaguwar〉より待望のアナログ・リプレス。2枚目のアルバム『Public Strain』では、バンドはリバーブに浸った、ノイズに忠実なサウンドに磨きをかけながら、ポップな感性をより明確に浮かび上がらせています。「Locust Valley」の緊迫したクラウトロック、シンプルさによるハーモニーの実践、または「Eyesore」のほろ苦いメロディーでクライマックスまで、灰色のパレットから明るいコントラストを作り上げた大名盤!

〈Vanity Records〉や〈Minimal Wave〉作品が好きな方にも必聴な今年度ベスト再発物件!絶対にお見逃し無く。Der PlanやDAF (Deutsch Amerikanische Freundschaft)の初期メンバーChrislo Haasに、ニューウェイヴ・バンド、Mania D. のBeate Bartelらが参加したジャーマン・ニューウェイヴを象徴する存在であり、電気グルーヴ・ファンにもお馴染みのLiaisons Dangereuses。その前身的存在として、両名のコラボレーションから発展した長年再発が待ち望まれていた幻のユニットCHBBの激レア音源を全曲収録した編集盤が〈Soulsheriff Records〉から登場!ToleranceやHuman Flesh、Robert Turmanなんかが好きな方にもマストな最凶インダストリアル/ミニマル・ウェイヴ大傑作! 1981年に発表されていた極めて入手困難を極めるカセット4本のオリジナル・テープからの全音源に加え、各アーティストによる未発表オリジナル・トラックを追加収録した決定版!
ゲルニカ活動休止を受け、自己プロデュースで1984年リリースしたソロデビューアルバム。女性の生理をテーマにしたタイトル曲や、バロック曲(パッヘルベルのカノン)に自作詞を付けた「蛹化(むし)の女」を含み、唯一無二の世界観が存分に表現された本作は、彼女を一躍80年代サブカル女王の地位に押し上げた。現在も日本の女性ロック史に刻まれる名盤としての存在感を放っている。

クラシック、シャンソン、ジャズ、バレエなど多様なバックグラウンドを持つ音楽家、コシミハルのアルファ/YENレーベル移籍第1弾アルバム(オリジナル:1983年) 。2021年“RECORD STORE DAY”限定でリリースされ即時完売したアナログ再発LPが、国内外ファンの熱い要望により一般市販で登場。『チュチュ』は細野晴臣プロデュースの下、先鋭的なテクノポップ・サウンドとコケティッシュなヴォーカルの融合が高い注目と評価を集めた。1曲除き全作詞作曲はコシミハル。「ラムール・トゥージュール」はベルギーのテクノポップ・グループ、テレックスとの共作で、演奏にもメンバーが参加。IDIOT Recordの目に留まりオランダで同時発売された。今回の基本仕様は2021年再発時と同様で、細野晴臣がプリマスタリングを手がけ、名匠エンジニア小鐵徹がカッティングを施した原版が流用されるが、カラーレコード(透明ピンク)でのプレスとなる。アルバムアートワークはオリジナル盤と異なり1992年CD発売時のジャケット写真を使用。コシミハル2021年のインタヴュー掲載(英訳付)
【収録内容】
SIDE A
1. ラムール・トゥジュール
2. レティシア
3. スキャンダル・ナイト
4. ラムール…あるいは黒のイロニー
SIDE B
1. シュガー・ミー
2. プッシー・キャット
3. キープ・オン・ダンシン
4. 日曜は行かない
5. プティ・パラディ
日本のジャジー・ニューウェーブ、パンク・ユニットHIP-SEE-KIDが1986年に残したミニアルバム『Romancing The Music』が再発。北山和可とケン山崎によるプロデュースで制作された本作は、中毒性のあるリズム、魅惑的なメロディ、繊細なサウンド、生々しい感情表現が混ざり合う、80年代日本のアンダーグラウンド・ニューウェーブの隠れた名作。ポストパンクとニューウェーブを軸にしながら、ジャズやソウルの要素が断片的に入り込み、当時のシーンの雑多なエネルギーをそのまま封じ込めたような内容で、ギターは鋭く、ベースはファンキーに跳ね、ドラムはやけくそと紙一重に突き進む。その上を、都会的で少し気怠いヴォーカルと、ジャジーなコード感が滑り込むことで、パンク、ファンクの熱気とニューウェーブの冷たさが同居する独特のサウンドが生まれている。短い尺の中に多彩なアイデアが詰め込まれており、ミニアルバムながら密度の高い聴き応えを持つ一枚。
ブラジル音楽が誇る大巨匠、カエターノ・ヴェローゾ。軍事政権の政権批判を行なったとして理由も明らかにされないままに逮捕・拘置されてしまった彼が亡命先のロンドンで作り上げたソロ名義では4枚目となるスタジオ・アルバムである72年作『Transa』がアナログ・リイシュー。ジャジーな”Nine Out of Ten”から、加速するブラジリアン・パーカッションが特徴的なギア・シフトの”Triste Bahia”、そして、美しく絶望的な”You Don't Know Me”は、世界初のバイリンガルのボサノバ/フォーク・パンクのアイデンティティ・アンセムと言っても過言ではないでしょう。まさにこのヴェローゾという人物が現代ブラジル音楽の中で最も個性的で、最も重要な声の持ち主であることを示す金字塔的大名作。
パンクの衝動を文学の鋭さで昇華させた90年代日本ロックの隠れた金字塔!邦楽史を代表するパンクの枠を超えた伝説、現在は町田康として武蔵野大学文学部教授でもあり小説家として著名な町田町蔵が1992年にリリースした『Harafuri』。INU解散から11年後に生まれたこの作品は、80年代初頭のパンク直撃の勢いとはまた違い、文学的な成熟と毒気を帯びた歌詞を、北澤組の重厚かつモダンなバンドサウンドに乗せたもの。INU『メシ喰うな!』の頃から町田はすでに「詩人がロックをやっている」ような存在だったが、『Harafuri』ではその言葉の鋭さや比喩の豊かさがさらに深まり、社会風刺や日常の不条理をえぐるような表現が際立っている。北澤組のサウンドはハードでタイト、当時のオルタナティヴ・ロックやポストパンクの感触もあり、町田の言葉を受け止める強度を持っていた。今回は初の公式リイシューで、音源のリマスターはもちろん、歌詞の英訳も丁寧にやり直されており、町田のユーモアと皮肉を含んだ言葉遊びを国際的なリスナーにも開く試みになっている。
オリジナルは1981年にリリースされた、女性だけのバンドで、妥協のない異端の存在として知られ、当時の日本のアンダーグラウンド・シーンの中でも突出した個性を放っていた水玉消防団の伝説的デビュー作『A Maiden's Prayer DA-DA-DA! 』が〈SPITTLE MADE IN JAPAN〉より再発。アヴァンギャルドなポストパンク、演劇的要素、実験性が渾然一体となった、“もうひとつの日本”を体現する鮮烈なアルバムで、フレッド・フリスもライヴを観て神楽と天鼓という対照的な二人のボーカルの絡みが特に印象的だったと語っている。カオティックで尖った音楽性を持ちながら、メンバー同士の呼吸や空気感に独特の親密さがあり、単なるノイズや過激表現を超えた、共同体としての美学と緊張感が共存するサウンド。パフォーマンス的な要素も強く、音楽というより“事件”に近いインパクトを持っていたバンドの当時の熱量を閉じ込めた貴重な記録

故・阿木譲氏が主宰した聖地〈Vanity Records〉からリリースされたオリジナルは5万円越えの高値でも取引されているメガレアな一枚!関西アンダーグラウンド/ニューウェイヴを代表する実験的シンセシスト/シンガーとして過去40年以上の長きにわたり活動を展開してきたPhewの率いたAunt Sally。自由な即興演奏からポップスまで幅広いスタイルのなかで独自の道を切り拓き、坂本龍一、Can、DAF、Einstürzende Neubautenなどのメンバーとコラボレーションしてきた彼女の原点とも言える79年の伝説的なセルフ・タイトル・アルバム『Aunt Sally』が〈Mesh-Key〉より奇跡のアナログ復刻。当時まだ大学生というメンバーの若さにも関わらず、時代を超え卓越したミニマル・パンクを仕上げたジャパニーズ・ニューウェイヴ史に刻む金字塔的傑作アルバム。オリジナルのアナログ・マスターテープからリマスタリングされた完全正規リイシュー盤。オールド・スタイルなチップオン・ジャケットとなっています。

ロックマガジン編集長、阿木譲氏の率いた関西アンダーグラウンドの牙城にして、国産初期エクスペリメンタル/プロト・テクノの聖地〈Vanity Records〉に残された作品群の中でも、特に際立ったアヴァン世界を提示した男女ユニットTolerance。日本のインダストリアル/ポストパンク史に残る81年の2ndアルバムにしてラスト・アルバムである『Divin』が〈Mesh Key〉から単独アナログ再発!前作『anonym』で見られたピアノやギターなどを用いたフリーフォームな楽器演奏の側面は後退し、リズムマシンとシンセサイザーをメインとした電子音楽へと大きく歩を進めた作風な、日本のインダストリアル/ポストパンク史に残る名作。

1980年代初頭のスペインにおけるシンセ・ウェイブやポスト・パンク・シーンに焦点を当てたコンピレーション・アルバム『LA CONTRA OLA Synth Wave & Post Punk from Spain 1980-86』が〈Bongo Joe〉よりリリース!スペイン国外では初の本格的な紹介となる本作は、当時のスペインで独自に発展していた電子音楽の側面を掘り下げた内容で、インダストリアルな質感を持つシンセ・ポップや、アート・ロック、ダンスフロア向けのトラック、ローファイなカセット実験音源など、全19曲を収録。パンク以降に花開いた表現の自由と、民主化を迎えた時代の空気を色濃く映し出した、創造性にあふれた音楽の記録となっている。クラシックから未発掘の名曲まで、スペインの音楽の夜明けを感じさせる選曲が魅力的!
