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Darryl Jenifer -  The Weather Channel (CD)Darryl Jenifer -  The Weather Channel (CD)
Darryl Jenifer - The Weather Channel (CD)Org Music
¥1,987

7月17日発売。Jack DeJohnette、John Medeski、Karl Berger、Lenny White、Ben Perowskyなど、ジャズ界の重鎮が多数参加。ハードコア史に名を刻むBad Brainsの共同創設者で、ベーシスト、Darryl Jeniferによる最新インストゥルメンタル作品 『The Weather Channel』。2010年のソロ作『In Search of Black Judas』以来となる、十数年ぶりのソロ名義アルバム。ジャズの即興性と、Darryl Jeniferが持つパンク、ダブの精神性を軸にした深いグルーヴと多層的な音像がアルバム全体を貫いている。Bad Brainsのエネルギーをそのまま持ち込むのではなく、スピリットを抽出し、ジャズの言語で再翻訳したようなアプローチで、空間処理の効いたダブ、鍵盤が描くサイケデリックな感覚、デジョネットらが生み出すしなやかなリズム、それらが重なり合い、ジャズ、フュージョン、ダブ、サイケ、パンクが交差する探求的なサウンド。Bad Brainsの名曲『Sacred Love』『Re-Ignition』の再構築版を含む意欲作。 

Celer - Capri (Remastered Deluxe Edition) (2CD)Celer - Capri (Remastered Deluxe Edition) (2CD)
Celer - Capri (Remastered Deluxe Edition) (2CD)Two Acorns
¥2,189

2009年に〈Students Of Decay〉から発表され、長らく入手困難となっていたCelerの名作『Capri』が、未発表音源を追加した全34曲の完全版として〈Two Acorns〉から再登場。オリジナル・テープからStephan Mathieuが丁寧にリマスターし、当時の淡い質感を保ちながらも奥行きと透明度が増した決定版。2007〜2008年に録音された素材をもとに、「理想化された情景の断片」をテーマに構築されたコンセプト作品で、1〜3分ほどの短いヴィネットが連なり、光が差し込む瞬間や、海辺の風景、遠い夏の記憶がふっと立ち上がっては消えていくような、Celer特有の記憶を呼び起こすようなアンビエントが続いていく。Celer の中でも特に瞬間性と儚さが際立つ作品で、聴くほどに時間の層が静かに積み重なっていくような繊細な一枚。

V.A. - When There Is No Sun (CD)V.A. - When There Is No Sun (CD)
V.A. - When There Is No Sun (CD)OMNI SOUND
¥3,158

Sun Raの精神世界を、現代エレクトロニックの視点から再構築する〈Omni Sound〉の新シリーズ 『When There Is No Sun』。キュレーションを務めるのは巨匠、Ricardo Villalobos。Underground Resistance、Calibre、A Guy Called Gerald、Chez Damier & Ben Vedrenなど最前線の面々が名を連ねる豪華シリーズ。『Living Sky』の録音素材や、Sun Raの詩集『My Words Are Music』のテキストをもとに、各アーティストはそこから断片的な音や言葉を抽出し、自らの軌道へと引き寄せながら新たなサウンドへと変換。ジャズ、テクノ、ハウス、ポエトリー、アフロフューチャリズム。そのすべてを横断しながら、Sun Raの遺産を過去のものとして保存するのではなく、未来へ向かう創造的なエネルギーとして解き放つ意欲作。「別の世界は存在する」というSun Raの約束を、現代のダンスミュージックが鮮やかに証明する一枚。

Kahil El'Zabar's Ethnic Heritage Ensemble -Let The Spirit Out, Live At "mu" London (CD)
Kahil El'Zabar's Ethnic Heritage Ensemble -Let The Spirit Out, Live At "mu" London (CD)SPIRITMUSE RECORDS
¥3,310

現代におけるスピリチュアル・ジャズの意義を改めて示す、圧巻のドキュメント。スピリチュアル&アフリカン・ジャズの巨匠Kahil El’Zabarが率いるEthnic Heritage Ensembleによる、2024年ロンドンmuでの二夜を収めたライブ作品 『Let The Spirit Out』。El’Zabarのカリンバやパーカッションが空間を揺らし、アフリカン・ポリリズムの躍動が全編を貫く、儀式的でトランス感のあるスピリチュアル・ジャズ。即興演奏がひとつの流れとなり、演奏者と聴衆、個と共同体の境界が溶けていくような体験。力強く、開放的で、そして深い癒しに満ちたサウンドは、半世紀以上にわたり独自の表現を追求してきたEl’Zabarの真骨頂と言える、重要ライブ作品。

Sun Ra & His Arkestra -  Celestial Love (CD)
Sun Ra & His Arkestra - Celestial Love (CD)Modern Harmonic
¥3,296

Sun Raが1982年にニューヨークVariety Studiosで行った後期セッションの中でも、特に柔らかい側面が際立つ作品、『Celestial Love』。Sun Raの宇宙的フリージャズのイメージとは少し異なり、スウィング、ブルース、スタンダード曲の再構築が中心。「Sophisticated Lady」「Sometimes I'm Happy」「Smile」など、デューク・エリントンや古典ジャズへの敬意が強く表れた選曲が特徴的。

小杉武久 Takehisa Kosugi - Violin Improvisations (CD)
小杉武久 Takehisa Kosugi - Violin Improvisations (CD)Lovely Music
¥2,769

タージ・マハル旅行団やFluxus、さらにマース・カニンガム舞踏団での活動など、前衛音楽の歴史に深く刻まれた小杉武久の探究心が最もストレートな形で結晶化した、1989年ニューヨーク録音のソロ作品 『Violin Improvisations』。ヴァイオリンという単一の楽器から驚くほど多層的な音響世界を引き出しており、擦過音、倍音、微細なノイズ、澄んだ高音、弱音のささやき、それらがディレイによって重なり、まるでひとりでアンサンブルを構築しているかのような立体感が生まれる。旋律を奏でるというより、音が生まれては消える瞬間そのものを扱う即興で、音の質感・空気の振動・空間の響きがそのまま作品の主題になっている。微妙に揺れる音程や間の扱いに漂う東洋的な感覚と極めて抽象的が両立した、小杉武久という音楽家の核心に触れられる重要作。 

Super Static Fever  -  Silent Dynamic Torture (CD)
Super Static Fever - Silent Dynamic Torture (CD)Numero Group
¥1,946

1993年、カリフォルニア州サンノゼ郊外で結成されたオルタナティブ・シューゲイザー・バンドSuper Static Fever。活動期間わずか2年、数回のライヴのみで消え去った彼らは、Melvinsばりのスラッジ、Swervedriverのメロディックな轟音、後期Black Flagの爆音主義をミックスしたような音楽性で、熱気こもる85年製フォード・エコノラインの車内で鳴っていそうな、荒くれて煙たい音を鳴らしていた。バンドの解散後、25年ものあいだ放置されていた未完成テープを、唯一の条件としてスティーヴ・アルビニがミックスし復活、大名門〈Numero〉流石の仕事となった。90年代 DIYシーン特有の壊れかけのコンピューターやVHS的なノイズ感、粗いチップボードのパッケージまで含めて、存在自体が奇跡というべき代物となっている。「これはそもそも存在すべきではなかった」。そんな危うさごとパッケージされた、幻の遺産。

Michael Gregory Jackson - Clarity (feat. Oliver Lake, David Murray & Wadada Leo Smith) (CD)
Michael Gregory Jackson - Clarity (feat. Oliver Lake, David Murray & Wadada Leo Smith) (CD)Moved By Sound
¥3,270

1977年に自主レーベルから発表された、NYロフトジャズの最重要人物たちが集結した歴史的録音であり、Michael Gregory Jacksonのデビュー作『Clarity』。22歳の若きジャクソンが、Oliver Lake、David Murray、Wadada Leo Smithという錚々たるメンバーを迎え、アコースティックギターを中心に、フォーク、フリージャズ、室内楽的アンサンブルを大胆に融合。ジャクソンの繊細なアコースティックギターが中心にありながら、そこにLakeのフルート/サックス、Murrayの太く荒々しいテナー、Wadada Leo Smithの鋭いトランペットが交錯する。静けさと緊張が総挙する、室内楽的なフリージャズといった趣で、70年代ロフトシーンの自由な空気がそのまま刻まれている。本人公認の新規リマスターで、オリジナルの音像を丁寧に磨き上げた決定版。

Intercommunal Free Dance Music Orchestra - Concert A Prades Le Lez Vol 1 & 2 (2CD)
Intercommunal Free Dance Music Orchestra - Concert A Prades Le Lez Vol 1 & 2 (2CD)Souffle Continu Records
¥4,169

フランス・フリージャズの重要人物François Tusquesが率いたIntercommunal Free Dance Music Orchestraの初期代表作であり、1971年に南仏Prades‑Le‑Lezの水車小屋で録音された 伝説的ライブ音源『Vol.1』と、続くセカンド・アルバム『Vol.2』が、セットでCD化!

Les Rallizes Dénudés (裸のラリーズ) - Disque 4 - ‘76 Studio et Live - (CD)
Les Rallizes Dénudés (裸のラリーズ) - Disque 4 - ‘76 Studio et Live - (CD)The Last One Musique / Tuff Beats
¥3,300

1991年にリリースされたオリジナル・アルバム3タイトル(『’67-’69 STUDIO et LIVE』『MIZUTANI / Les Rallizes Dénudés』『’77 LIVE』)の制作時、水谷孝は並行してもう1つのアルバムのための作業を進めていた。
ユーマチック、オープンリール、DATなど、様々な媒体で準備された素材には、いずれも『Disque 4』や『Record No.4』といった表記を含め「4」という数字が書き込まれ、それらが「4番目のアルバム」のためのものであることを示している。さらには、そういった素材をアナログ盤の形(A・B面に分けて20数分程度ずつの長さ)にまとめようとしていた痕跡も確認できた。
複数のソースからスタジオでの演奏をメインに集められた各曲は、1976年の録音で統一されているらしいことも判明。これは、かつて水谷自身が「リリースされた3枚のアルバムの他にもう1枚、『’77 LIVE』と同じメンバーで録音したスタジオ音源から成るアルバムが存在する」事実を仄めかしていた、という証言と一致する。
しかし、90年代初頭、アナログ・レコードからコンパクト・ディスクへと体制が切り換わったばかりの状況下では、アナログ盤による発売が極めて実現困難であったことは想像に難くない。そのまま「第4のアルバム」は、幻の作品となってしまった。
本作は、水谷が4番目のアルバムのために選りすぐった素材から、「イビスキュスの花 或いは 満ち足りた死」(※『拾得 Jittoku ’76』に収録)を除いた楽曲を再構成。水谷の残したマスターを基に、オリジナルに近いテープも発掘して使用し、再び久保田麻琴のプロダクション作業とマスタリングによって作り上げられた。
ライヴでは音量・演奏時間ともに膨大なヴォリュームで知られる裸のラリーズの音楽だが、この作品はスタジオ・レコーディング音源を中心に1枚のアナログ・レコードというサイズにまとめられたことで、アグレッシヴなノイズの洪水というイメージを超え、その芯にある「抒情性」が鮮明に浮かび上がっている。そして、それもまた現在、世界中のファンを惹きつけているラリーズの魅力であることは、あらためて言うまでもないだろう。

[参加メンバー]
 水谷孝:ヴォーカル/ギター
 中村武志:サイド・ギター
 楢崎裕史:ベース
 三巻敏朗:ドラムス

⚫︎湯浅学によるライナーノーツ付き

Iancu Dumitrescu - Libelocus-(alpha), Libelocus-(beta), Libelocus-(gamma) (CD)Iancu Dumitrescu - Libelocus-(alpha), Libelocus-(beta), Libelocus-(gamma) (CD)
Iancu Dumitrescu - Libelocus-(alpha), Libelocus-(beta), Libelocus-(gamma) (CD)Art into Life
¥2,700

滅多にコンサート録音を残さなかった同国ルーマニア出身の指揮者セルジュ・チェリビダッケに師事、氏から学んだ現象学と指揮法を自身の作風に取り入れ、スペクトル音楽の潮流を牽引する一人と称されながらも、一般のスペクトル楽派とは明らかに一線を画す爆音および摩擦が木霊する強靭な楽曲を残してきた作曲家・指揮者・音楽学者イアンク・ドゥミトレスク。1976年に創設したハイペリオン・アンサンブルを率い国内外で多くのコンサートを展開、90年にはアナ=マリア・アヴラムと共に自主レーベルEdition Modernを立ち上げ、長年に渡り30タイトル以上もの録音を発表してきたが、昨今の音源出版はほぼ停止状態にあった。

本作は、2016年にロンドンで披露された3部構成からなる”Libelocus”のコンサートを音源化した久々の出版物であり、異彩のスペクトラリストによる爆音アンサンブルから電子音楽まで、一連の作風をライブの流れありのままに纏めたものである。また個人名義による新録を収録したLP音源としては実に37年振りの作品となる。 

マスタリングはGiuseppe Ielasiが担当。

Metropolis Ensemble, Erik Hall, Sandbox Percussion - Canto Ostinato (CD)Metropolis Ensemble, Erik Hall, Sandbox Percussion - Canto Ostinato (CD)
Metropolis Ensemble, Erik Hall, Sandbox Percussion - Canto Ostinato (CD)Western Vinyl
¥2,365

スティーヴ・ライヒやグレン・ブランカ、シャルルマーニュ・パレスタイン、ローリー・シュピーゲルといった巨匠たちの名作を大胆にアップデートした『SOLO THREE』で一躍注目を集めた、現代ミニマル界の最重要アーティストErik Hall。Erik HallがMetropolis Ensemble、Sandbox Percussionと手を組み、オランダの作曲家Simeon ten Holtが生んだ、ミニマル音楽の中でも特に温かく、感情に寄り添う名曲「Canto Ostinato」を再解釈。反復するパターンが少しずつ形を変えながら進む原曲の魅力はそのままに、マレットの柔らかい粒立ち、ピアノの透明な推進力、アンサンブルの厚みが重なり、波紋が永遠に広がっていくようなミニマルの美しさがより立体的に浮かび上がる。静かに始まりながら、気づけば巨大な景色が広がっているような、ミニマル音楽ならではの時間の魔法が丁寧に描かれている。原曲の温かみ、現代的な音響とセンス、最高の演奏技術による精緻な演奏により実現した、Canto Ostinatoの新たな決定版とも言える1枚。

William Basinski - The Disintegration Loops (Arcadia Archive Edition) (4CD BOX)William Basinski - The Disintegration Loops (Arcadia Archive Edition) (4CD BOX)
William Basinski - The Disintegration Loops (Arcadia Archive Edition) (4CD BOX)Temporary Residence Limited
¥6,546

8月上旬再入荷。ウィリアム・バシンスキの金字塔的作品『The Disintegration Loops』が、ローリー・アンダーソンのライナーノーツとジョシュ・ボナティによる最新リマスタリング、オリジナル・アートワークの修復版を収録した豪華仕様で再発。本作は、テープの物理的な劣化をそのまま録音したループ素材によって、音が徐々に崩れゆく過程を追った全4作構成の作品。もともとは1970年代から続けていたミニマル/テープ実験のアーカイブを再生中、磁性体が剥がれ落ちていくことに気づいたバシンスキーが、それをそのまま録音しながらリバーブを加えて仕上げたもの。偶然とはいえ、9.11の朝に完成し、その日バシンスキの自宅屋上で友人と一緒に最初の曲を再生しながら事件を目撃したという経緯もあり、リリース当時から喪失と記憶の音の碑として多くの人に深く受け止められた。2000年代以降のアンビエント/サウンドアートを語る上で避けて通れない傑作であり、時間が音になったかのような体験をもたらしてくれる作品。

塩見允枝子 / Mieko Shiomi - Requiem For George Maciunas (CD+A4 booklet)塩見允枝子 / Mieko Shiomi - Requiem For George Maciunas (CD+A4 booklet)
塩見允枝子 / Mieko Shiomi - Requiem For George Maciunas (CD+A4 booklet)Art into Life
¥3,000

学生時代に参加した"グループ音楽”での先鋭的な音楽活動、また1964年からはフルクサスへ参加した事でも知られる塩見允枝子氏。1990年に招聘されたヴェネチアのフルクサス・フェスティバルは、その後の氏の活動に大きな変化を与える出来事となり、同年に創始者であるジョージ・マチューナスへの追悼を込め鎮魂曲をカセットフォーマットにて自主出版。
シンセサイザーのチェンバロとオルガンの音色で演奏した自作曲、逆再生した自身の声をテープに記録、その音源を業者に持ち込みヴェネチアの会場で録音した環境音と合成/編集を行ったテープ音楽作品。ラ・モンテ・ヤング、マリアン・ザジーラ、エリック・アンダーセン、ウィレム・ドゥ・リダー、ケン・フリードマンらフルクサスの重要作家らの声も使用、テープの特性を利用しユニークなアイデアと構造を盛り込んだ、氏の音源の中でも特殊な位置付けとなる作品。 

塩見氏が本再発版の為に書き下ろした新たな解説文、会場で撮影された当時の写真資料やスコアを掲載した、A4サイズの全8ページブックレット付き(日本語/英語)。
マスタリングはGiuseppe Ielasiが担当。
※CDフォーマットは作家の意向により、オリジナルカセットのA、Bサイドを繋げ1つの楽曲としている。

Brad E. Rose - The Sound Leaves (CD)
Brad E. Rose - The Sound Leaves (CD)ROOM40
¥2,347

オクラホマを拠点にアンビエント、フォークロア的電子音楽を探求してきたBrad E. Roseによる、落ち葉を踏む音という最小の物音から始まった、環境と人間の関係性をめぐる音響作品『The Sound Leaves』。アルバムの前半は、来場者が落ち葉の上を歩くと、その音がマイクで拾われ、リアルタイムで処理され、木立の中に設置されたスピーカーから響き返されるというインスタレーションの録音をもとに構成。乾いた葉が擦れる微細なノイズ、足音のリズム、風の気配。それらが電子処理によって柔らかく広がり、音は大きく変化しないようでいて、細かな揺らぎが積み重なり、時間の流れそのものが音として感じられるよう。後半の「In Collapse」は、同じ素材を1年後に再処理したもので、音像はより暗く、深く沈み込む。遠くで鳴る低周波の揺れ、葉の擦過音が影のように漂い、環境の変化が音の質感に刻まれていく。音を通して環境の変化を聴くという体験を形にした、サウンドアート的作品。 

Ellen Fullman - Elemental View (CD)
Ellen Fullman - Elemental View (CD)ROOM40
¥2,347

40年以上にわたり、自作楽器Long String Instrumentの探求を続けてきた作曲家/パフォーマーEllen Fullmanの最新作『Elemental View』。本作は100本以上の長大な弦を空間に張り巡らせ、その空間全体を楽器として扱うインスタレーション作品を録音したもの。さらに、ギターやサントゥール、パーカッションを演奏するThe Living Earth Showが参加し、Fullman作品としては珍しいアンサンブル構造が導入されている。Long String Instrumentは、約24mを超える弦を指先で擦りながら歩くことで演奏される。弦の長さの違いによって生まれる倍音は、空間の中で複雑に干渉し合い、音が光の帯のように揺れ続ける独自の音響を生み出す。音がどのように生まれ、どのように空間を移動し、どのように変化していくのか、そのプロセスがそのまま音楽になるというLong String Instrumentの核心を、アンサンブルとの対話によってさらに拡張した意欲作。

Alvin Curran - ARCHEOLOGY // ARCHEOLOGIA (CD)
Alvin Curran - ARCHEOLOGY // ARCHEOLOGIA (CD)ROOM40
¥2,347

前衛音楽集団Musica Elettronica Viva(MEV)の中心人物として知られ、50年以上にわたり電子音響と環境音の境界に身を置き続けてきたAlvin Curranによる、1970年代に録音された未発表テープ素材をもとに、現在の視点で再構築した新作にしてアーカイブ作品『ARCHEOLOGY // ARCHEOLOGIA』。収録されているのは、VCS3やSergeモジュラーによるアナログ電子音、環境音の断片、テープの揺らぎといった70年代当時の素材を、Curran自身が現在の耳で再編集した2曲。「Le Serra」では、アナログ特有の不安定な揺れが長い時間の層を描き、電子音の粒子がゆっくりと浮かび上がる。「Othello By Night」では、環境音のコラージュとドローンが交差し、遠景と近景が入れ替わるような空間が広がる。Curranの作品に通底する、音を配置するセンスの鋭さは健在で、音数は決して多くないが、ひとつひとつの音が長く尾を引き、空白の時間が音の意味を変えていく。1970年代の未発表素材を未来へ向けて再構築した重要な一枚。

Carlos Giffoni - Pendulum (CD)
Carlos Giffoni - Pendulum (CD)Room40
¥2,347

ベネズエラ出身でニューヨークを拠点に活動し、ノイズ、電子音響シーンで長年存在感を放ってきたCarlos Giffoniによる、Greg Kelley、Mabe Fratti、Zola Jesus、Ben Chasny、Lea Bertucci、Iggor Cavaleraら豪華アーティストをコラボレーターに迎えた最新作『Pendulum』。Giffoniはこれまでノイズ寄りの作風で知られてきたが、本作では 柔らかな音色や女性ボーカルを積極的に導入し、アコースティック楽器のの響きも活かしながらより開かれた音響表現へと踏み出している。オープニングの「Pendulum」では、Greg Kelleyの管楽器が豊かな倍音を描き、電子音の揺らぎと重なり合う。「Dermis」ではMabe Frattiのチェロが深い陰影を与え、「Beam」ではZola Jesusの声に幽玄な光が差し込む。「Dos」ではLea Bertucciのサックス、クラリネットの響きが点描のように配置される。それぞれのゲストの個性がGiffoni の電子処理と自然に溶け合い、ノイズ、アンビエント、ポストクラシカルにまたがる多層的な音像をつくり上げている。

Cleared -  Lustres (CD)
Cleared - Lustres (CD)Room40
¥2,347

結成15周年を迎えたシカゴの音響デュオClearedによる、電子音、フィールドレコーディング、アコースティック断片を長尺の音響風景として編み上げた最新作『Lustres』が〈Room40〉から登場。Clearedの制作は、個別に録音した素材を互いに送り合い、加工し、再び組み直すという独特のプロセスが核となる。本作でも、古いデジタル録音機の荒れた質感と、最新スタジオのクリアな音像が同じ平面に並置されることで、時間の層が折り重なるような音の深みが生まれている。フィールドレコーディングの微細な粒子、低周波の揺らぎ、ギターやパーカッションの残響が、判別できないほど加工されながらひとつの地形のように連なっていく。彼らが長年探求してきた素材の再構築をさらに推し進め、暗い輝きを放つ音響世界を描き出した逸品。

鈴木昭男 Akio Suzuki - Soundsphere (CD)鈴木昭男 Akio Suzuki - Soundsphere (CD)
鈴木昭男 Akio Suzuki - Soundsphere (CD)Room40
¥2,542

サウンドアートの先駆者として60年以上にわたり活動を続ける鈴木昭男。その初期代表作であり、1990年にオランダ・アイントホーフェンの〈Het Apollohuis〉から出版された1stCD『Soundsphere』が、〈Room40〉によってついに復刻。鈴木が1970年代に考案した独自楽器 アナラポスとDe Koolmeesを中心に構成された、彼の音の哲学を象徴する作品。ガラス管を擦り、叩き、触れることで生まれるDe Koolmeesの透明な倍音は、光が空間に広がるように微細な変化を続ける。一方、アナラポスはバネの巻き線を伝って音が上下に反響し、揺れ続けるドローンを生み出す。音数は決して多くないが、響きの余白が空間の奥行きをつくり、水平だけでなく垂直方向にも音が存在するような立体的な音場が広がる。鈴木の作品の特徴は、音を探すという行為そのものが作品になっていることで、楽器に触れ、空間と対話し、予期せぬ響きを受け取る。そのプロセスがそのまま録音に刻まれており、音が生まれる瞬間の対峙と柔らかさが共存している。唯一無二の自作楽器を通して、鈴木昭男が音の存在そのものを探求した記録であり、サウンドアート史における重要な作品。ポスター付属。

Carl Stone & Asuna - Imu Plastos (CD)
Carl Stone & Asuna - Imu Plastos (CD)Room40
¥2,347

アメリカ実験音楽の重鎮Carl Stoneと、100台以上のオモチャ楽器を操る日本の音響作家ASUNAによる初のコラボレーション作『Imu Plastos』。2024年、ASUNAの地元・金沢での国際実験音楽フェスティバルでの共演をきっかけに生まれた作品で、ライブで展開された循環型サンプリングの手法をさらに発展させた内容となっている。ASUNAが鳴らすオモチャ楽器や小型シンセ、サンプラーの音をStoneがリアルタイムで取り込み加工し、さらにその加工音をASUNAが再びサンプラーに取り込んで送り返す、という、音が往復しながら変質していく独特のプロセス。オモチャ楽器の素朴な響きが電子処理によって奇妙な質感へと変換され、まるで異国の祭りの断片が電子音の霧の中で漂うような、文化的なレイヤーが折り重なる音像。ランダム性と構築性が同時に存在し、音が自律的に動き続けるようなテクスチャーがアルバム全体を貫く、実験精神に満ちた一枚。

Gabriella Smart -  Parasymbiosis (CD)
Gabriella Smart - Parasymbiosis (CD)Room40
¥2,347

オーストラリアの現代音楽シーンを牽引してきたピアニスト、作曲家Gabriella Smartによる最新作『Parasymbiosis』が〈Room40〉から登場。25年以上にわたり即興、作曲、キュレーションを横断して活動してきた彼女が、本作ではエレクトロ・アコースティック作品を深く探究している。中心となる楽器は、ガラス棒とアルミの共鳴構造を持つマイクロトーナルな特殊楽器Electric Cristal。ガラスが震えるような倍音、金属的なきらめき、微細な揺らぎが重なり、音が光の粒子のように空間を漂う。電子処理によってその響きはさらに拡張され、アコースティックとエレクトロニクスの境界が曖昧になっていく。深い低音のうねりと繊細な高域のきらめきが同時に存在し、宇宙的な広がりと地表の微細な振動が共存するかのような音像が自律的に呼吸するように変化していく、深度のあるエレクトロ・アコースティック作品。 

Helen Svoboda - Headwater (CD)
Helen Svoboda - Headwater (CD)Room40
¥2,347

フィンランド生まれ、オーストラリア育ちの作曲家、ダブルベーシストHelen Svobodaによる最新作『Headwater』が〈Room40〉から登場。16の短い断片から構成される本作は、フィンランドの歌い手Selma Savolainen、シドニーのベーシストJacques Emery、そして電子音楽家Tilman Robinsonを迎え、2本のダブルベース、2つの声、そしてエレクトロニクスを軸に、記憶や自己の輪郭が揺らぎながら形を変えていくような独自の音世界を描き出す。Svobodaの低音は、ただ支えるだけでなく語るように動き、擦過音やハーモニクスが繊細な表情を生む。そこにSelma Savolainenの透明感ある声が重なり、北欧的な響きと現代音楽的な緊張感が同時に立ち上がる。曲はどれも短く、場面が次々と切り替わるが、断片が連鎖することでひとつの大きな流れが生まれ、夢の中で記憶が浮かんでは消えるような感覚を呼び起こす。ジャズ、現代音楽、サウンドアートの要素が自然に交差し、音が空間の中でゆっくりと形を変え、聴き手の意識の奥に静かに染み込んでいくような感触のある一枚。

Driftwood -  Maps (CD)
Driftwood - Maps (CD)Room40
¥2,347

オーストラリアのマルチ奏者Aviva Endeanとニック・アシュウッドによるデュオ、Driftwoodによる、アンビエント/ドローンを軸に、風景の広がりや地形の変化を思わせる音響を丁寧に描き出した一枚『Maps』がオーストラリアの実験音響レーベル〈Room40〉より登場。微分音に調律された2台のリードオルガンを中心に、クラリネットやモジュラーシンセが交錯。微細な揺らぎを持つ持続音、淡い倍音、ゆっくりと重なるレイヤーが中心となり、静けさの中にわずかな動きを感じさせる。特に14分を超える最終曲「You Are Here」は、音が少しずつ変化しながら広がっていく没入型の構成で、聴くほどに深く意識が沈んでいくような瞑想的な時間を生み出す。全編を通して、自然の風景や地図の線がゆっくりと浮かび上がるような感覚があり、レーベルらしい空間性と質感へのこだわりが光るアンビエント作品。

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