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Martin Brandlmayr -  Interstitial Spaces (LP+DL)Martin Brandlmayr -  Interstitial Spaces (LP+DL)
Martin Brandlmayr - Interstitial Spaces (LP+DL)Faitiche
¥5,763

オーストリアのバンドRadianの中心人物である打楽器奏者、音楽家Martin Brandlmayrによるソロアルバム『Interstitial Spaces』。本作では彼の特徴である緻密で非定型なリズム、グリッチ・ノイズ、そして静謐な音響デザインが融合。自身の演奏に加え、フィールド録音やテレビ広告、演奏準備のざわめきなど、何気ない音を精密に編集し、聴覚の感度を研ぎ澄ます。その音響構成は、音楽と非音楽の境界を曖昧にしながら、聴く者に聴くことそのものへの意識を促し、何も起きていないように見える瞬間に潜むドラマを、音の配置と沈黙の間で巧みに描き出している。打楽器奏者としての精密なタイム感と、サウンドアーティストとしての空間的な感性が交錯することで、聴覚的な映画ともいうべきリスニング体験をもたらしている。現代音楽、サウンドアート、映画音響の要素が交錯する、静けさの中に深いドラマを秘めた作品。

Robert Lax - Living in the present (LP)Robert Lax - Living in the present (LP)
Robert Lax - Living in the present (LP)Tal
¥4,876

アメリカのミニマリスト詩人ロバート・ラックスによる詩の朗読を中心に構成されたサウンド・ポエトリー作品『Living in the Present』。1990年代にギリシャ・パトモス島で録音された音源をもとに、電子音響とフィールド録音、トランペットが繊細に絡み合いなだら、彼の静かな語りが展開され、静けさと言葉の余白を重視した詩の世界が音と共に穏やかに広がってゆく瞑想的な空間を生み出す。言葉と音が互いに干渉せず、静けさの中で共存する構成が印象的で、今この瞬間、というテーマが、音と語りを通じて穏やかに伝わってくる。音楽というよりも詩と環境音の対話ともいうべきもので、詩の余白と音の静けさが溶け合い、聴くという行為そのものに深い気づきをもたらす、稀有な音のドキュメント。

Roméo Poirier - Off The Record (LP+DL)Roméo Poirier - Off The Record (LP+DL)
Roméo Poirier - Off The Record (LP+DL)Faitiche
¥4,756

フランス出身、現在はベルギーのブリュッセルを拠点に活動する電子音楽家Roméo Poirierによる録音現場でこぼれ落ちた断片を拾い上げ、別の生命を吹き込んだサウンド・コラージュ集。エンジニアの指示や雑談、マイクチェック、テイク前の息遣いなど、本来なら切り捨てられるはずの音を、素材として積み重ねていく。本作では千を超える断片を組み合わせることで、14の小さな音世界を構築しており、古いシェラック盤から浮かび上がる声と、YouTubeから掬い取ったデジタルのかけらが、時間や文脈を越えて交錯する。そうして生まれるのは、演奏の前段階そのものを物語に変えてしまう、不思議にシネマティックで親密な音のスケッチ。偶然の積み重ねを芸術に変換してしまうポワリエらしい一枚。

Abosahar - Raasny (LP)Abosahar - Raasny (LP)
Abosahar - Raasny (LP)Heat Crimes
¥4,638

エジプト・エルミニア出身のアウトサイダー音楽家Abosaharが独自に築き上げた「トロビー・ミュージック」を集約した作品『Raasny』。トロビー・ミュージックは「True Being」の略で、シャアビーを基盤にハウス、テクノ、トラップ、ポップを混在させた荒削りなコラージュ音楽で、壊れた機材やクラックされたソフトウェアを駆使し、即興的に音響を生み出す。結婚式の熱狂、街角の埃っぽさ、カイロのネオンクラブの空気を同時に感じさせる生々しい雰囲気。宗教的儀式・家族の結びつき・音楽と踊り・豪華な贈り物が組み合わさった壮大なイベントであるエジプトの結婚式文化とストリートの熱気をそのまま封じ込めた一作。

NEW MANUKE - SOUR VALLEY (LP+DL)NEW MANUKE - SOUR VALLEY (LP+DL)
NEW MANUKE - SOUR VALLEY (LP+DL)Leftbrain / HEADZ
¥3,630

栗原ペダル、荒木優光、DISTESTによる、2009年結成のトリオ音楽グループ「NEW MANUKE」初のアルバム。
サウンドは主にサンプリングとコラージュ、シーケンスされたビートとループされたミキサーフィードバック、それらの上で極少量のポップスと共に破壊と脱構築を繰り返す。
ライブはまったく踊れないビートによる逆トランスの誘発。それらはライブハウスやクラブ、アンダーグラウンドと場所を変えては日夜、爆音で鳴らされる。
2009年にアニメーション作家の故・相原信洋氏とのコラボレーション。相原氏より大量のアニメーションデータを預かりNEW MANUKEのライブ時にVJとして使用。この時には未発表のプリミティブな新作アニメーションもプロジェクションされた。コラボレーション時の相原氏の名義は『サイケ相原』。
2011年、自主カセットテープ「nannomondaimonainiwa」をリリース。収録曲の『Junkroad Bandass』がライブペイント集団Whole9の360°Gopro動画に使用される。
2017年、goat率いるKoshiro Hino主催レーベルbirdFriendより東京のKuknackeとのスプリットカセット『Kuknacke/NEWMANUKE』をリリース。
2018年、カセットテープ『 iPad,lick finger and swipe,grandson gets angry 』をリリース。original mix、M/D/G remix、KAZUMICHI KOMATSU remixが収録。
2025年、初のアルバム『SOUR VALLEY』をリリース。

Pedal Kurihara(sampler、guitar、drum effect)
Masamitsu Araki(sampler、voice、mixer feedback)
Distest(sampler)

空間現代 - Tracks Remixes (12"+DL)空間現代 - Tracks Remixes (12"+DL)
空間現代 - Tracks Remixes (12"+DL)Leftbrain / HEADZ
¥3,520

2023年にリリースした空間現代のアルバム『Tracks』のリミックス盤をリリースします。
ジューク/フットワークのDJ「D.J.Fulltono」、WIREのベストにも選出された日本の新鋭DUBプロデューサー「Element」、ヒップホップグループMoe and ghostsのトラックメイカー友人カ仏、コンピューターミュージックの巨匠「Carl Stone」、Honest Jon'sやDDS、Sahkoなどから作品を発表するNYの鬼才「MADTEO」のリミックスをそれぞれ収録しています。レコードに付属のダウンロードコードからダウンロードいただくと、更に2曲ボーナス・リミックスをお聴きいただけます。

1. D.J.Fulltono - Burst Policy (remix)
2. Element - Look at Right Hand (remix)
3. 友人カ仏 from Moe and ghosts - Beacons (remix)
4. Carl Stone - Fever was Good (remix)
5. Madteo - Hatsuentou (remix)

Digital Mastered by Tatsuki Masuko
Vinal Mastering and Cutting by Atsushi Yamane

Elkotsh - rhlt jdi (LP)Elkotsh - rhlt jdi (LP)
Elkotsh - rhlt jdi (LP)Heat Crimes
¥4,572
エジプト・カイロのプロデューサー、Elkotshによるデビュー・アルバム『rhlt jdi』が、カイロの〈HIZZ〉と〈Nyege Nyege Tapes〉系列の〈Heat Crimes〉による共同リリース!エジプトのストリート音楽「マフラガナート」のリズムとエネルギーを基盤に、インダストリアルやトライバル・テクノ、エクスペリメンタルな要素を融合。伝統的な旋律や宗教的なチャントが、歪んだビートやグリッチノイズと交錯し、現代エジプトの都市風景を音で描き出していきます!中東の伝統音楽と現代のエレクトロニクスが交差する、革新的な一枚。
Scotch Rolex, Shackleton & Omutaba - The Three Hands of Doom (LP)
Scotch Rolex, Shackleton & Omutaba - The Three Hands of Doom (LP)Nyege Nyege Tapes
¥5,144

Shackleton、Scotch Rolex、Omutabaによる強烈なリズムの連打で構成されたウガンダの伝統パーカッションとエレクトロニックの奔放な融合を試みたデビュー作『Three Hands of Doom』が、ウガンダの首都カンパラを拠点とする、東アフリカの伝統的な音楽と現代の電子音楽を融合させたアンダーグラウンドで革新的なサウンドを世界に紹介するレーベル〈nyege nyege tapes〉より登場!HHY & The Kampala Unitでも知られるアフリカン・ドラマーOmutabaのトライバルで重層的なビートに、ShackletonとScotch Rolexがダブやポリリズムを絡め、呪術的かつサイケデリックな音世界を作り上げている。Shackleton、Scotch Rolexによるデュオ作『Death by Tickling』の流れを引き継ぎつつ、今回はより深く三者の感覚が絡み合っており、コンゴや西アフリカ、ハイチ、日本、ベルリンを経由したようなグローバルなリズム感がうねる。エスニックな儀式感とエレクトロの実験精神が一体となったような好内容!

Microcorps - Clear Vortex Chamber (LP)
Microcorps - Clear Vortex Chamber (LP)Downwards
¥5,077

ロンドンを拠点に活動する音楽家 Alexander Tucker によるプロジェクト Microcorps の、ポストインダストリアル・テクノとアコースティック音響の融合をテーマにしたアルバム『Clear Vortex Chamber』が〈Downwards〉から登場。モジュラーシンセとチェロ、ベースギターのサンプルを組み合わせた、電子と木質の境界を探る音響実験とも言うべき一枚。収録曲には、Justin K Broadrick(Godflesh / Jesu)、Regis、日本人音楽家Phew、Elvin Brandhi らが参加し、特に「FEDBCK」や「ZONA」では、インダストリアルなノイズと断片的なヴォーカルが交錯し、空間そのものが揺らぐような感覚を生み出している。Tuckerは、1年分の録音素材を破棄した後、〈Downwards〉の助言を受けて、より明瞭で密度の高い音響構造を目指して再構築し、その結果、巨大なキック、ソナークリック、パルスドローンが交錯する、タイトル通りのクリア・ヴォルテックス・チャンバー、精神的な音響空間が立ち上がった。2020年代の音響芸術らしい意欲作。

V.A. - 10 x 10 = Great Hits (CS)V.A. - 10 x 10 = Great Hits (CS)
V.A. - 10 x 10 = Great Hits (CS)Electronic Music Club
¥3,262

Rian TreanorとMark Fellが主宰する〈Electronic Music Club〉による、子どもたちの音楽ワークショップの成果を収めた2025年のカセット・コンピレーション『10 x 10 = Great Hits』。Rian Treanorが主宰する放課後音楽クラブの子どもたちによる楽曲制作で、RP Boo、DJ Sprinkles、Beatrice Dillon、Cara Tolmieなどのアーティストが指導。ノイズ、ラップ、ポップ、即興演奏が混ざり合う子どもたちの自由な発想とプロの技術が融合した、「奇妙で最高なヒット曲」が詰まった、DIY精神あふれる実験的ポップ作品。

Rai Tateishi - Presence (LP)
Rai Tateishi - Presence (LP)NAKID
¥4,913

鼓童の元メンバーであり、現在はWATARAやANTIBODIES Collective、goatなどのメンバーとして活動する篠笛奏者・立石雷による初のソロ・アルバム『Presence』が〈NAKID〉よりリリース!本作は伝統楽器の限界を軽やかに飛び越え、Jon HassellやPhewあたりとも共鳴するような、幻覚的かつミニマルな即興演奏の世界を描いている。笛を「吹く」という行為を超え、音の精霊と対話するようなアニミスティックなアプローチが全編に息づいている。使用されるのは、日本の篠笛や尺八に加えて、タイやラオスのケーン(口琴)やアイルランドのフルートといった様々な国の笛たち。これらを即興で操りながら、リングモジュレーターやディレイといったエフェクトも控えめに活用し、音の輪郭を滑らかにしつつも、どこか呪術的な空間を立ち上げる。全て一発録りという録音もおそらくいい作用をもたらしており、ミニマルかつ肉体的な演奏が、最初から最後まで張り詰めた集中力を保ち、まさに唯一無二の存在感を放っている。録音は日野浩志郎が担当し、マスタリングは名匠ラシャド・ベッカーが手掛けた万全仕様!

Ben Bondy - XO Salt Llif3 (LP)
Ben Bondy - XO Salt Llif3 (LP)3XL
¥5,077
Nick LeonやMore Eaze、Ultrafogも参加!ベルリンを拠点に、ExaelやUllaらと共振しながらDubient以降の現代アンダーグラウンドの潮流を牽引してきたプロデューサー ben bondy。その最新作であり、感情の裂け目を漂うような繊細な音響詩『XO Salt Llif3』が〈3XL〉からアナログ・リリース!微細なテクスチャーと囁きのようなヴォーカル、断片的なリリックが交錯し、壊れゆく愛と諦念の響きを刻む"Bend"。浮遊するシンセやノイズのざらつきは曖昧な輪郭を形づくる、"Ur Ghost Is My Shadow"や"Flood"では内省と暗鬱が波のように押し寄せてきます。祝福も拒絶もせず、ただ存在の縁を問い続ける、bondyの最新のステートメントがここに。
Yungwebster - II (2LP)Yungwebster - II (2LP)
Yungwebster - II (2LP)sferic
¥6,397

イーサリアルなアンビエント・ラップの珠玉の一枚、大変素晴らしいです!NY拠点のヒップホップ作家 Yungwebster による、アンビエント・ラップ/クラウドラップ/エクスペリメンタル・ヒップホップを横断する、都市の孤独感とデジタル時代の感情の断片を、テンポ操作と音響処理によって再構築するようなアルバム『II』が、マンチェスターを拠点とする〈sferic〉から登場。多くの楽曲には「reg+fast」「reg+slowed」などの表記があり、同じトラックを異なる速度で再提示することで、時間感覚や感情のニュアンスを変化させる試みがなされている。たとえば「txts red on imessage」は、スローなバージョンで、iMessageの既読通知にまつわる不安や期待の揺れを、エフェクト処理されたヴォーカルと浮遊感のあるビートで描き出す。一方、「Crazy8keepyaclose」は、同じく速度操作を用いながらも、高速ビートと断片的なラップが交錯することで、緊張感と焦燥感を強調したクラブ仕様のトラックとなっている。これらの速度バリエーションは、リミックスというよりも曲自体を再構築する手法として機能している。プロダクションには Space Afrika、Isaacrohr、Mochi、Rxmer らが参加、低域の重さと空間の広がりを両立させた音響が見事で、Rashad Becker のマスタリングがそのディテールをさらに際立たせている。ヒップホップでもアンビエントでもない、2020年代の新しい叙事詩というべき一枚。

Natural Information Society - Since Time Is Gravity (2LP)
Natural Information Society - Since Time Is Gravity (2LP)Aguirre Records
¥6,493
Bitchin Bajasとの共演でも知られるJoshua Abrams率いるシカゴの異能集団、Natural Information Society。〈eremite records〉から登場した24年傑作『Since Time Is Gravity』が待望のリプレス。グンブリの低音とハーモニウムの持続を軸に、重厚なリズムとサックスの霊的なブロウが絡み合い、ミニマリズムとスピリチュアル・ジャズを結合。拡張編成による合奏は時に渦巻き、時に静謐に漂い、生み出すのは時間そのものを変容させるかのような没入感。シカゴ・ジャズの伝統と北アフリカの霊性民俗音楽、現代ミニマルの感覚が交差する、まさに"生きている音楽"の極致を刻む一枚!
Éliane Radigue - Asymptote Versatile (1963-64) (CD)Éliane Radigue - Asymptote Versatile (1963-64) (CD)
Éliane Radigue - Asymptote Versatile (1963-64) (CD)Amgen
¥3,261
Xavier Charles、Angharad Daviesらも参加!ドローンマスター、チベットと電子音楽を合一させたグルEliane Radigue(1932-)が1963〜64年に記した未発表スコアが、長い歳月を経てついに蘇生。Rhodri Daviesのプロデュースにより、〈Huddersfield Contemporary Music Festival 2023〉で初演された、コンテンポラリー/ミニマ・ドローン歴史的録音。フィボナッチ数列をもとに描かれたグラフィック・スコアは、弦、管、ハープ、ギターらによって解釈され、電子機材を用いずとも、その代名詞である深遠な持続音が現前。音の層はわずかな揺らぎと螺旋を内包しながら広がり、静謐と宇宙的な拡張を同時に体験させるかの如し。後年の〈Occam〉シリーズを予見する萌芽にして、祈りのような集中を喚起するラディーグ芸術の源泉的傑作。
小野川浩幸 Hiroyuki Onogawa -  August in the Water: Music for Film 1995-2005 (LP)小野川浩幸 Hiroyuki Onogawa -  August in the Water: Music for Film 1995-2005 (LP)
小野川浩幸 Hiroyuki Onogawa - August in the Water: Music for Film 1995-2005 (LP)Mana
¥5,498
『Heisei No Oto』以降のCD Ageの国産アンビエントの最後の秘宝の一角。『狂い咲きサンダーロード』(1980)や『爆裂都市』(1982)といった音楽好きにも名高いアクション映画でも知られる石井聰亙監督が90年代に手がけたカルト映画『水の中の八月』、数々の石井聰亙監督作品の劇伴を担当した音楽家・小野川浩幸が1995年から2005年にかけて残したサントラ向け楽曲をコンパイルした画期的編集盤『August in the Water: Music for Film 1995-2005』が当店お馴染みの〈Mana Records〉よりアナログ・リリース。石井聰亙というと先述したようなパンク、ニューウェイヴ好きを魅了するアクション映画が真っ先に頭に浮かびますが、今回その劇伴曲が収録された『水の中の8月』や『ユメノ銀河』は、まるで、映画版「和レアリック」と呼んで差し支えない内容であり、その内容もこの世を逸しています。共に小嶺麗奈主演。『ユメノ銀河』サントラは、musitの小冊子『(W)AVE Vol.2 めくるめくCDの世界 』に寄稿したミニディスクガイド記事「Post-Heisei No Oto : CD Age Japanese Ambient & New Age Music Disc Guide (1989-1998)」でも紹介しました。今回初のアナログ音盤化。ニューエイジ/アンビエント・ファンは絶対にチェックを!
Borez (12")Borez (12")
Borez (12")The Trilogy Tapes
¥3,777

Beau Wanzer、Lukid、Tapesによる共同作『Borez』が〈The Trilogy Tapesより登場!ジューク、2-step、レイヴ、エレクトロを解体・再構築しながら、ノイズと不穏さが渦巻く独特の音世界を描き出している。冒頭の“Point of Some Return”は、つんのめるような2-stepのリズムと断片的なサンプルが交錯する、神経質とも言えるトラック。続く“Rubber Eater”では、ざらついたリードとラフな質感が印象的で、ノイズとビートの緊張関係がスリリングに展開する。“Xylone Xylophone”は、金属的な響きと錯綜するパーカッションが絡み合う混沌の中に、奇妙なグルーヴが息づく。ラストの“Lomp”では、機械的なファンクネスとシンセのうねりが全体を包み込み、不穏さと快楽性が交錯する余韻を残して幕を閉じる。全体として、クラブ・ミュージックの定型を逸脱しながらも、その機能性や肉体性を鋭く再提示するような意欲作。混沌の中に輪郭を与える三者のセンスが、極めてラディカルな形で結実した一枚! 

Alberto Novello & Rob Mazurek -  Sun Eaters (LP)Alberto Novello & Rob Mazurek -  Sun Eaters (LP)
Alberto Novello & Rob Mazurek - Sun Eaters (LP)Hive Mind Records
¥4,196

シカゴ現代ジャズの重鎮であり、トランペッター/作曲家Rob Mazurekと、モジュラー・シンセや光を使った作品でも知られるイタリアの実験音楽家Alberto Novelloによる、濃密でスペイシーな『Sun Eaters』が、MAALEM MAHMOUD GANIAの再発などでも知られる重要レーベル〈HIVE MIND〉より登場!北イタリアにあるアーティスト運営のスペースDobialabにて、ふたりが初めて出会ったその日に行われたセッションをそのまま収めており、いわば一発録りの化学反応のような作品で、Alberto Novelloによる柔らかく浮遊するようなリズムと音色のレイヤーの上で、Rob Mazurekがトランペットやベル、サンプラーを使い、まるで宇宙と交信するかのような演奏を展開。時間をかけて作り込まれた作品とはまったく違う、一期一会の緊張感と自由さが魅力的。即興ならではの呼吸と、音と音の間に宿る空気まで感じ取れるような、ディープなトリップ感が全編に満ちている。サイケデリックでありながらどこか瞑想的、混沌の中に静けさが見え隠れする儀式的な一枚!

TAMTAM - Where They Dwell (LP)TAMTAM - Where They Dwell (LP)
TAMTAM - Where They Dwell (LP)Peoples Potential Unlimited
¥4,597

昨年発表された傑作ミニアルバムが当店でも大ヒット。今年度の日本のインディ・ミュージックの中でも最高峰の予感!ダブやネオ・サイケデリア、都会的コンテンポラリーR&B等の多彩な要素を巧みにブレンドした東京拠点のインディ・ロック・バンド、その名も"TAMTAM"による最新アルバムが〈PPU〉からアナウンス!ネオ・シティポップ以降の感性を通過しながら、アシッド感覚を帯びたダブ~ジャズ~ネオ・ソウルがなめらかに交錯する、サイケデリック・スモーキーな大変素晴らしいタイトル。浮遊するリズムと空間処理に彩られたプロダクションは、70sレゲエやUKジャズ、ブラジリアン・ミュージック、The Internet以降のネオ・ソウルにも接続しつつ、都市の黄昏を思わせる幻想的な陰影を湛えています。やわらかく歪むベースラインと揺らめくようなヴォーカル、ミスティックなギター・エフェクトが織りなす、内省的で多層的なサウンドスケープ。

清水靖晃 - 案山子 (LP)
清水靖晃 - 案山子 (LP)Palto Flats
¥4,891

東洋エキゾ・レゲエ~ミニマル~チンドンまで横断するスーパー・オブスキュアな80'sジャパニーズ・レフトフィールド・ポップ!!

エキセントリックな作曲家、サックス奏者、清水靖晃が'82年に発表したソロ名義での6thアルバム!!翌年、マライア名義でリリースする『うたかたの日々』前夜とも言えるエキゾチックでエクスペリメンタルな和製ニューウェイヴの名作です。

笹 路正徳(Key)、土方隆行(G)、山木秀夫(Ds)、渡辺モリオ(B)というマライア・メンバーのほか、スペクトラムの兼崎順一(Tp)などが参加。エキゾ・ニューウェーヴ・ポップ「睡蓮」、トロピカルでダビーな「案山子」、エクスペリメンタル・ミニマル「このように詠めり」、極上のバレアリック・メロ ウ・グルーヴ「海の上から」、チンドン屋でおなじみの唱歌「美しき天然」カヴァーなど、ミニマルやダブといったアプローチをベースにしながらも、カエルや セミの擬似鳴き声、チンドン屋、ラジオ・ノイズのコラージュなど、日本の夏を想わせるサウンドとグルーヴを盛り込んだ全8曲を収録。

Merzbow - Sedonis (LP)Merzbow - Sedonis (LP)
Merzbow - Sedonis (LP)Signal Noise
¥3,772

Merzbowこと秋田昌美の最新作『Sedonis』が シカゴ拠点のサウンドアート系レーベル〈Signal Noise〉より登場。本作は、長年にわたってノイズ/実験音楽シーンを牽引してきた彼のキャリアの中でも、近年の刺激的な作風を象徴する一枚。コンピュータ、モジュラー・シンセ、自作楽器を用いた新たなサウンドは、重厚かつ空間的で、激烈なだけでなく奥行きのある異形の美しさをまとっている。タイトルの「Sedonis」に特別な意味はなく「イメージとしては、ウルトラQのバルンガのような風船モンスターを想像していた」と秋田が語るように、そんな不定形で異界的な存在感が、この作品の音世界にインスピレーションを与えている。不気味で美しい神秘性を内包しながら、Merzbowならではの音の怪物が聴く者を呑み込んでいく一枚。

Merzbow - Batztoutai with Memorial Gadgets (3LP)Merzbow - Batztoutai with Memorial Gadgets (3LP)
Merzbow - Batztoutai with Memorial Gadgets (3LP)KONTAKTAUDIO
¥9,240

限定399部。1986年にリリースされたMERZBOWの2ndアルバム『Batztoutai with Memorial Gadgets』がめでたくリイシュー!本作はMERZBOWこと秋田昌美の過激かつ実験精神に満ちた諸作の中でも、特に凶暴なエネルギーと密度を誇る最高傑作と名高い名盤。アメリカ・マサチューセッツのノイズ名門〈RRRecords〉からオリジナルは2枚組LPとしてリリースされ、90年代には同レーベルによるリミックス版も登場するなど、長きにわたって支持を集めてきた。今回の再発では、リマスタリングの上で、当時のオリジナル・ミックスを忠実に収録。しかも、リリース当時に制作された未発表の音源もボーナストラックとして追加収録して3枚組にてリリースされる。アナログで聴くことでこそ浮かび上がる音の生々しさや、手作業的な編集の痕跡は強烈な体験となるはずだ。壊れた機材、切り刻まれたテープ、雑音まみれの録音、それらすべてが意図された構成として機能し、むしろ暴力性の中に構築美が垣間見えるような、MERZBOWの美学のひとつの完成形とも言える作品!

Zohar & Nymfo -  Mirrors (12")Zohar & Nymfo -  Mirrors (12")
Zohar & Nymfo - Mirrors (12")DEKMANTEL
¥2,744

90年代後半から活動するベテランで、テクニカルなドラムンベースを得意とするオランダのプロデューサーNymfoと、鋭いサウンドデザインで注目されるZoharによる初のコラボレーション12インチ『Mirrors』。Zoharの実験的な音響とNymfoのドラムンベースの精緻さが合わさり、クラブ向けでありながら知的な緊張感を持つトラック群に仕上げた、クラブ・カルチャーと実験的電子音楽の橋渡し的存在となる作品。

Maxine Funke - SILK (LP)
Maxine Funke - SILK (LP)Feeding Tube Records
¥4,218

$100 Bandの一員としても活動したニュージーランドの女性ミュージシャン、Maxine Funkeの〈Feeding Tube Records〉より2018年に発表した3rdアルバム。Sibylle BaierやMyriam Gendronを彷彿とさせる、仄暗くも温かい歌声とアコースティック・ギター、ベッドルーム録音のような親密さと、深い感情を引き出すシンプルな構成に、ニュージーランドのアンダーグラウンド・レジェンド Alastair Galbraith との活動を思わせる、ローファイ実験音響を織り交ぜた現代フォークの隠れた名盤。

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