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ブラジル・トロピカリアを象徴する奇才バンドOs Mutantesの魅力を世界に再発見させた、Talking HeadsのDavid Byrne監修の決定的コンピレーション。1968〜72年の黄金期から名曲を厳選し、〈Luaka Bop〉が1999年にリリースした『World Psychedelic Classics』シリーズの第1弾。「A Minha Menina」「Bat Macumba」「Ando Meio Desligado」など、サイケデリック・ロック、サンバ、ボサノヴァ、電子音、そしてRogério Dupratのオーケストレーションが万華鏡のように混ざり合うMutantesの真骨頂ばかりを収録。Rita Leeのキュートでアシッドな歌声、Sérgio Diasのファズギター、そしてトロピカリア特有のカラフルで混沌とした実験精神が一枚に凝縮されている。ポップ、前衛、土着性の絶妙なバランスは、初めてMutantesを聴く人にも、トロピカリア入門にもおすすめできる一枚。

NídiaとValentina Magalettiによる名作『Estradas』を、世界各地のプロデューサーが再構築した公式リミックス盤。原作が持つポリリズムと打楽器の強度を軸に、ラテン、UKベース、バイレファンク、アンビエント、ジャングルなど、多国籍のクラブ・サウンドへと変異していくグルーブの実験場。DJ Anderson do Paraíso、Rosa Pistola、DJ Plead、Sherelle、Yu Su、Kelman Duranら10組が参加し、それぞれが原曲の強度を保ちながら、自身のスタイルへと大胆に翻訳。スロウで幻覚的なバイレファンクから、160bpmのジャングル、空間に溶け込むような アンビエント・ダンスまで、1曲ごとに異なるダンスフロアが立ち上がる多様性が魅力となっている。リスボンから、ロンドン、メキシコシティ、ベルリンへと巡る終わりのない音の旅へと誘われる一枚。

Lau Nau、Linda Fredriksson、Matti ByeによるKiri Ra!のデビュー作。北欧ジャズの静謐さと実験音楽の自由さが溶け合った、きわめて音響的な作品で、電子処理されたサウンドとアコースティック楽器が境界なく混ざり合い、音の粒子が漂いながら形を変えていくような独特の世界が広がる。サックスは旋律を奏でるというより、息づかいやキーのノイズまで含めて空気そのものを震わせるように響き、ピアノやシンセは淡い光のように立ち上がっては消えていく。Lau Nauの声や電子音は、音楽というより気配として配置され、曲という枠を超えて、音の微細な動きそのものを聴かせるアプローチが際立つ。揺らぎ・残響・余白が音楽の中心となった、北欧らしい透明感と、レーベルの実験性が見事に重なりあう一枚。

日野浩志郎率いるリズム・アンサンブルgoatが、スイスの振付家Cindy Van Ackerの舞台作品「Without References」のために制作したスコアを収録した一枚。金属打楽器やガムラン、ベル、チェロの擦過音など、音階よりも拍・反復・空間を中心に構築されたミニマルな音楽。録音は日野自身が担当し、ミックスに西川文章、マスタリングにRashad Beckerを迎えた万全の布陣。サックス不在の特殊編成で制作された本作は、goatの通常のポリリズム路線とは異なる、打楽器のみで組み上げた純度の高い構造美が際立つ。反復するパターンが徐々にズレ、干渉し、空間そのものがリズムを帯びていくような感覚は、舞台芸術とミニマル・ミュージックの交差点。徹底したストイシズムが限界を超えたときに現れる、沈黙よりも雄弁なリズムの宇宙。

Laurel Haloが手がけた、映像作家ジュリアン・シャリエールのフィルム「Midnight Zone」のサウンドトラックで、深海へとゆっくり沈んでいくような感覚を音で描いた、静かで緊張感のあるエレクトロ・アコースティック作品。シンセサイザーの冷たい質感と、トランス・アコースティック・ピアノや弦楽器の有機的な響きが重なり合い、重力から解き放たれるような浮遊感と、深海の圧力に包まれるような緊張感が同時に存在する、不思議な音像。曲順は「Sunlight Zone」「Twilight Zone」「Abyss」「Hadal」と、海の深度をそのまま辿るように配置され、アルバム全体がひとつの下降の旅となっている。音は決して大きく主張しないが、その静けさの奥には確かなドラマが潜み、静寂の中に潜む動きをじっくり味わう、密度の高い一枚。

ドイツのデュオPhantom Horseが6年ぶりに放つ最新作『Primal Forms』。ハンブルク、ナイメーヘン、スペイン南部オヘンの3都市で録音された本作は、ミニマル、クラウトロック、エレクトロニックの境界を漂う独自のもの。シーケンスは極限まで削ぎ落とされながらも、スロウバーニングと形容されるように、じわじわと変化し続けるポリリズムが聴き手を深いトランスへ導く。硬質な電子音の中に微かなダブ処理が差し込み、奇妙にダンサブルな質感が生まれている。静謐でストイックな音像でありながら、閉じた世界ではなく、現代的な電子音楽の潮流とも接続した開かれた音楽性が息づいている。冷徹なまでの知性と、そこから立ち上がる予期せぬ熱量による、静寂の中の極彩色の幾何学模様。


至上の傑作『Loop-Finding-Jazz-Records』でもお馴染み、ミニマルな電子音楽を数多く輩出するドイツの重鎮プロデューサーJan Jelinekが、2005 年に〈~scape〉から最初にリリースしたアルバムであり、長らくデジタルダウンロードのみで提供されていた貴重な作品『Kosmischer Pitch』が、待望のアナログ再発!同時期に制作されていた貴重な未発表曲を2曲追加収録。70年代にドイツの先駆者たちが残したクラウトロックとコスミッシェ・ムジークのDNAとスピリットを一身に受けた、孤高のトランス感覚に溢れた反復による、可聴性の限界に漂うヴァリエーションを堪能出来る、亡霊のようでありつつも、幽玄で至福な美しさを備えた、ゼロ年代エクスペリメンタル/電子音楽でも稀有な名作。Giuseppe Ielasiによるリマスタリング仕様。

Fennesz参加!ケニア・ナイロビ出身でベルリンを拠点に活動するサウンドアーティストJoseph KamaruことKMRUによる最新作『Kin』が2020年の代表作『Peel』に引き続き〈Editions Mego〉から登場!フィールドレコーディングと電子音響を融合させた独自のスタイルをさらに深化させたもので、故ピーター・レーバーグとの「『Peel』の続編はどんな音になるのか」というディスカッションから始まり、2021年初頭にナイロビで制作が開始。若き日にギターで奏でた音を想起させるディストーションをテーマに、従来よりもノイジーで荒々しいアプローチを追求した本作は、レーバーグの死により一時中断を余儀なくされながらも2022年に再開され、完成へと至った。Fenneszを迎えた「Blurred」は、MEGO/Editions Megoの系譜に連なる現代エレクトロニック・ミュージックの最前線を体現し、さらに「We Are」ではAphex Twinを彷彿とさせるサウンドを展開。KMRUの進化を鮮烈に刻み込んだ作品。

エレクトロアコースティック/音響作品の最前線を切り開くJim O’RourkeとJos Smoldersによる最新コラボレーション『Albumin』。前作『Additive Inverse』に続き、3年にわたる遠隔セッションで構築された本作は、O’RourkeがKymaシステムから抽出した音素材をSmoldersが粒状化処理し、互いに往復しながら音を彫刻していくという、極めて実験的なプロセスで制作された。柔らかいドローンがゆっくりと立ち上がり、やがて粒子状のノイズや倍音の揺らぎが浮かび上がる。音は定住せず、常に変化し続ける流体のようで、スペクトルの内部を覗き込むような精密な音響が全編を貫く。静謐な空間と緊張感のある音塊が交互に訪れる構造は、まるで音による抽象的な映像のような、密度の高い音響探求の結晶。

カルト的名門〈Skull Disco〉を主宰し、初期ダブステップの発展に貢献、現在はその卓越した音像をさらにトライバル/シャーマニックに研ぎ澄ます鬼才Shackleton。彼が長年追求してきた儀式的ビートと黙示録的ヴィジョンが、さらに直接的で切迫した形で結晶した2枚組アルバム『Euphoria Bound』が名門〈AD 93〉より登場。複雑に絡み合うパーカッション、緊張感を帯びたテクスチャー、そしてスピリチュアルな高揚感が同時に押し寄せる。音の層が絶えず積み重なっては崩れ、また新たな形へと変質していくプロセスが、陶酔と緊張が交錯する独特の感覚を生み出している。Shackletonならではの深い没入感が強く際立つ一枚。
1990年代初頭、ドイツ・ケルンのDIYシーンとウクライナのアンダーグラウンドが思いがけず交差した、その貴重な痕跡をまとめたコンピレーション『Aftermath and Transitions』。舞台となるのは、巨大な廃穀物サイロRhenaniaを拠点に活動したコレクティブSHM1で、ヴィジュアルアーティストのGuido ErfenとエンジニMichael Springerを中心に、主流とは無縁の独立した録音・流通ネットワークを築いていた。1990年、パンク、アヴァンギャルド、民謡的モチーフ、荒々しいグルーヴが混ざり合う、西側ではほとんど知られていなかったウクライナの地下文化の収められた1本のカセットがErfenの元に届いたことをきっかけに、音源の交換や人的交流が始まる。やがてウクライナの音楽家もケルンを訪れ、1994年以降、SpringerのPhantom StudioやRhenaniaのSHMスペースで非公式セッションが重ねられていった。本作は、その1994〜1996年の録音をまとめたもので、ウクライナとケルンのアンダーグラウンドが互いに触発し合い、新しい音の形を模索した4つの異なるセッションを収録している。ポストソ連期の混沌と創造性、ケルンのDIY精神、そして国境を越えた音の交換が生々しく刻まれた、歴史的にも音楽的にも稀有な記録。

カタルーニャの音楽家Andreu G. Serraと、UKのシンガー/作曲家Kiran LeonardによるデュオOr Sobre Blauが、約10年ぶりに本格的なコラボレーションを再始動し完成させた最新作『Making Friends』。2人は9年前にリスボンで出会い、共同生活の中で即興録音を開始。その後は別々の国で暮らしながらも交流を続け、今作では遠隔制作に苦戦しながらも、最終的には互いの住む街を行き来し、毎週のセッションを積み重ねて完成した再会のアルバム。アコースティックギター、ピアノ、ベル、サンプラー、そして2人それぞれの母語による歌が交差し、室内楽のような繊細さと、即興の生々しさが同居。Pete Simonelliや、2人の母親が参加した楽曲もあり、作品全体に友情と家族の物語が静かに流れている。フォークの温度感、エクスペリメンタルの自由さ、そしてエモーショナルな衝動がひとつの流れとして結びついた、〈STROOM〉らしい親密で実験的、奇妙に美しい一枚。

映画監督のBenjamin Coolsと俳優のFerre Marnefによるブリュッセル拠点の前衛的ポップ・バンドSergeantによる、自分たちの演奏や録音素材を切り刻んで再構築するセルフ・サンプリング的手法を軸にした、アヴァンポップ/シンセ・エクスペリメンタル作品『Symbols』。クラウトロック的な直進ビート、ダブ処理の空間感、プランダーフォニクス的な断片のコラージュがひとつの流れの中で混ざり合い、混沌とキャッチーさが同居する不思議な魅力を放っている。曲名からして示唆的で、ユーモアと哲学的な視点が入り混じる世界観。音が崩れ、再構築され、また崩れる、その繰り返しの中から、ふと耳に残るメロディやリズムが立ち上がる瞬間が心地よい。レーベルらしい実験とポップの境界を楽しめる1枚。

6月下旬入荷予定。Juju & JordashのJordan Czamanskiと、Frank Zappa作品でも知られるサックス奏者Jeff Hollieによる新デュオMei Honeycombのデビュー作『Clairvoyant Dimensions』。電子音と生楽器が溶け合う内省的な作品で、ミニマルなシンセの揺らぎに、Hollieのサックスが影のように差し込む「Squeaky Eye Syndrome」、くぐもったビートが淡く浮かぶ「Duct Tape Blues」、そしてダブルベース奏者Ilya Ziblat Shayを迎えたライブ録音「Painted Desert Pastel」など、音数は少なく、余白が多いのに、どこか深い場所へ引き込まれるような感覚がある。眠れない夜にぼんやりとあたりを眺めるかのように、音は語りすぎず、ただ静かに漂いながら、聴き手の内側をそっと照らす。Rashad Beckerのマスタリング、Johan Kauthによるスクリーンプリント仕様のアートワークも含め、アート性と音響美が凝縮された一枚。
菅谷昌弘が1987年に制作した舞台音楽作品で、前衛舞踏団「パパ・タラフマラ」の公演『ALEJO』のために書き下ろされたサウンドトラック『Music From Alejo』が〈Ambient Sans〉より、初のヴァイナル・リイシュー!反復と間を活かした構成で、舞台の動きと呼応するようなミニマルで静謐な電子音響に、アンビエント的な広がりと、日本的な情緒を感じさせる旋律が共存。舞台芸術との融合を前提としながら、音楽単体でも成立する完成度を持つ、1980年代日本の実験音楽と舞台芸術の交差点を象徴する重要作であり、Sugayaの音楽家としての詩的感性と構造美が凝縮された一枚。今回の再発では、日本の自宅訪問時の写真と菅谷昌弘への独占インタビューを収録したインサートも付属。

6月下旬再入荷。Sans Meritによる、ローファイR&B、インディ・ポップ、実験電子音楽がひとつの部屋の中で静かに溶け合うような、親密で壊れかけたポップの魅力に満ちたアルバム『Trolley Polly』がオランダの名門〈Knekelhuis〉から登場。柔らかく曇ったSans Meritの歌声を中心に、ローファイなビート、淡いギター、くすんだシンセが重なり、夜の部屋でひっそり鳴っているようなベッドルーム感が漂う。レーベルらしい実験性も健在で、ノイズの粒子や変則的なリズムがポップの輪郭を少しずつ歪ませていく。ゲストにはJack JとLÉO LA NUITが参加し、後半に向かうにつれ、ドリーミーで官能的なムードが強まり、アルバム全体がひとつの夜の物語として立ち上がるかのよう。退廃的でメランコリック、しかしどこか温かい一枚。

イングランドはケントを拠点に活動するDJ/プロデューサー Al Wootton の新作『Crux』が、フィンランドの名門〈Sähkö Recordings〉から登場。ダブ的な音響処理、変則的なリズムやポリリズム、複雑なレイヤーやテクスチャの重ね合わせ、サイケデリックな電子音を交錯させ、より探究的な領域へ踏み込んだ意欲作。本作ではリズムの肉体的な強度と、深く没入的なテクスチャーの緻密なバランスが絶妙で、複雑に編み込まれたパーカッションはフィジカルを揺らしながら、空間全体を包み込むような残響や音響処理が聴き手を内面的な旅へと誘う。反復の中に潜む微細な変化や揺らぎは、サイケデリックな陶酔感とストイックな探求を同時に呼び起こし、聴きこむほどに細部の豊かさが立ち現れてくる。ダンス・ミュージックでありながら、音響芸術としての奥行きを感じさせる作品であり、Al Wootton が築いてきた独自のリズム探究を新たな段階へと導く一枚となっている。

ロンドンとパリの狭間に潜む謎のアーティストSheet Noiseが、〈L.I.E.S. Records〉から突如放ったデビュー。ジャングル、ブレイクコア、ノイズ、アンビエントが溶け合い、まるでコンクリートのサイロ内部で反響するような圧迫感と美しさが同時に襲いかかる。歪んだサンプル、静電気を帯びたような質感、崩壊寸前のリズムが織りなすサウンドは、ジャンルの境界を完全に破壊しながらも奇妙な落ち着きを生み出しており、〈L.I.E.S.〉らしいアンダーグラウンドの狂気と美学を体現している。ポストインダストリアル以降の電子音楽を極限まで推し進めた一枚。

長年にわたり、岡田拓郎は静かな問いを抱き続けてきた。
「日本人の音楽家として、アフリカ系アメリカ人の音楽を単に借用することなくどう敬意を払えるのか?」
――その探求が新作アルバム『Konoma』を形作った。
東京を拠点に活動するギタリスト/プロデューサー/バンドリーダーである岡田は、幼少期からこの葛藤の中で生きてきた。ブルース、ジャズ、ファンクのレコードに惹かれ育ちながらも、そこに刻まれた歴史の重みに直面し、また日本人として日本に生まれ育った自分自身の起源、そしてそれらの音楽との接点について考えを巡らせていた。そんな彼に道を示したのが、アーティスト・シースター・ゲイツ(Theaster Gates) の展示で知った「アフロ民藝」だった。
ゲイツは、ブラック・アートの美学と日本の民藝運動を結びつけ、いずれも“抵抗”の精神に根ざした文化であることを示した。「Black is Beautiful」という言葉が人種差別への抵抗を象徴したように、民藝運動もまた、産業化によって消えゆく日常の美を守るために生まれた。この2つの精神の共鳴が、岡田にとっての『Konoma』の羅針盤となった。本作は文化と時間の境界を越えて鳴り響く余韻に耳を澄ませた作品である。
『Konoma』には、6曲のオリジナルと2曲のカヴァーが収録されている。
どの曲も、この“対話”の中で形づくられた。優雅でゆったりとした「Portrait of Yanagi」は、まるでぼんやりとした記憶の中にある、別の時代のスタンダードのように漂い、短くも濃密な「Galaxy」では、後期サン・ラのエレクトリック・オルガン実験、初期フライング・ロータスのビートテープの分裂的推進力、そしてトリップホップの影のような空気感を想起させる。カバーの選曲も、岡田の思想と対話を鮮明に映す。
ヤン・ガルバレクの「Nefertite」は、1970年代ECMを象徴する冷ややかな美をまとい、ヨーロッパの音楽家たちがジャズの中で自らのアイデンティティを探していた時代を再構築する。一方、鈴木宏昌の「Love」は1970年代日本ジャズ・シーンの電気的な熱気を呼び起こす。当時ミュージシャンたちはサイケデリック、ファンク、フォークを融合させ、独特の"ローカルな方言"を生み出した。両者を通じて『Konoma』は、借りた形式を新たな表現へと“ねじ曲げてきた”アーティストたちの系譜に連なっていく。
ISC Hi-Fi SelectsとTemporal Driftの共同リリースによる本作『Konoma』で、岡田拓郎はこれまでで最もパーソナルかつ広がりのある表現を提示した。
それは、つながり、影響、そして文化を超えて生き続ける美についての瞑想。
岡田拓郎の最新作、山本英監督による映画『熱のあとに』オリジナル・サウンドトラックがアナログ盤でリリース!
柴田聡子、優河、never young beachなど、今や、日本のオルタナティブ・シーンに置いて名前を聞かないことがないプロデューサー/アレンジャー/ギタリストである音楽家・岡田拓郎。
「森は生きている」解散後、2022年に彼の才能を決定づけたアルバムとなった前作『Betsu No Jikan』に続く本作がアナログ盤でリリース。
空気のように、映画の世界に溶け込みながらも必要不可避な音が、映画全体の支えるテーマ曲が緩やかに形を変え、ミニマル・アンビエント作品のように存在している。
ピアノ、アコースティックギターなど多くの楽器を岡田自身が演奏し、彼のバンド編成ライブにも参加するサックス・松丸契、ダブルベース・千葉広樹が呼吸のあった音色を重ねる。岡田が敬愛するジム・オルークのマスタリング、加瀬透によるアートワークを含め、また1枚サウンドトラックの名盤が誕生した。
6月下旬再入荷。USアンダーグラウンドの異才Evanora Unlimitedの破壊的ポップの原点をもっとも荒々しい形で体験できる初期作品『Lustful Expanse』。全曲1〜2分台というスピード感の中で、金属的なビート、ざらついたノイズ、歪んだシンセが一気に押し寄せる。インダストリアルの攻撃性とパンクの衝動が直結した、破裂するようなエネルギーがアルバム全体を貫いている。Evanoraのヴォーカルは、囁き、語り、叫びが混ざり合い、感情がそのまま音になったような生々しさを持つ。ゲストとしてHiHelgaが参加する「Willow’s Perception」は、荒々しいノイズの中にメロディの影が差し込む異質な存在。破壊的な音像の中にふと現れる静けさが、アルバムの緊張感をさらに高めている。後半には全曲のインスト版を収録し、ビートの骨格やサウンドデザインの細部がより鮮明に聴こえ、プロダクションの鋭さと精密さが際立つ。二層構造によって、作品の奥行きがより深く感じられるアルバム。
6月下旬再入荷。USアンダーグラウンドの新鋭Evanora Unlimitedによる、破壊と詩情が同居する異形のポップ作品『Perfect Answer』。金属的なビート、ざらついたノイズ、冷たく歪んだシンセによるインダストリアルの硬質さと、ポストパンクの冷静な視線が交差し、短尺曲の連続が連作短編のような切れ味を生む。一方で、歌詞には海や潮、崖、光といった自然のイメージが多く、人工的な音像との対比が作品のテーマを浮かび上がらせる。また、Maria M、RockangelZ、She Diamond、Taranehら個性の強いゲスト陣が参加し、曲ごとに異なる人格が宿るような構成が、アルバム全体の奥行きを増している。全曲のインスト版も収録され、歌ものとインストの二層構造で作品世界を提示するアルバム

学生時代に参加した"グループ音楽”での先鋭的な音楽活動、また1964年からはフルクサスへ参加した事でも知られる塩見允枝子氏。1990年に招聘されたヴェネチアのフルクサス・フェスティバルは、その後の氏の活動に大きな変化を与える出来事となり、同年に創始者であるジョージ・マチューナスへの追悼を込め鎮魂曲をカセットフォーマットにて自主出版。
シンセサイザーのチェンバロとオルガンの音色で演奏した自作曲、逆再生した自身の声をテープに記録、その音源を業者に持ち込みヴェネチアの会場で録音した環境音と合成/編集を行ったテープ音楽作品。ラ・モンテ・ヤング、マリアン・ザジーラ、エリック・アンダーセン、ウィレム・ドゥ・リダー、ケン・フリードマンらフルクサスの重要作家らの声も使用、テープの特性を利用しユニークなアイデアと構造を盛り込んだ、氏の音源の中でも特殊な位置付けとなる作品。
塩見氏が本再発版の為に書き下ろした新たな解説文、会場で撮影された当時の写真資料やスコアを掲載した、A4サイズの全8ページブックレット付き(日本語/英語)。LP版はDLコードが付属。マスタリングはGiuseppe Ielasiが担当。
