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Salamanda、Tristan Arpによるリワークも収録!シンガポール生まれ、ロンドン在住のプロデューサー、Yingtuitiveによるパーソナルなデビュー作『Letters To Self 寫情書』。クラシック・ピアノの訓練を受け、東南アジアの伝統音楽と電子音響、ディアスポラ的視点を織り交ぜた音楽は、内省的で感情豊か。シンガポールとイギリスでのフィールド録音、ピアノによる即興演奏、ガムランにインスパイアされた響き、映画のサンプル、繊細なエレクトロニクスが、アンビエント、エーテルな音像へと昇華されている。「このアルバムの音楽の瞬間すべてが、私自身への手紙」と語る通り、ホームシック、アイデンティティの揺らぎ、喧騒の中での静けさをテーマに、自分自身との対話を音で描き出している。
そのノイジーでシュール、そして徹底してオリジナルなアプローチゆえに、長年にわたり誤解されてきた異物のような作品、ガーディアン誌『Spotifyで最も奇妙な101枚のレコード』にも選出された、The Shadow Ringの1997年作『Hold Onto I.D.』が〈Blank Forms Editions〉より初ヴァイナル化。Graham Lambkinのどもるようなスポークン・ワードと、Tim Gossによる不穏なラジオフォニック系の電子音が絡む本作は、サウンドは、ブリティッシュ・ロックの歪んだ解釈からさらに距離を取り、アコースティック楽器はまるで崩れかけの民俗音楽の断片のように使われ、ギターは音を支える柱というより詩の背景ノイズになっていく。リリックは、海辺の眠たい町フォークストンの日常と退屈を病的に綴った小話のようで、文化的な虚無、くすんだじっとりした風景、図書館に埋もれた空想と記憶の断片。そのすべてがカセットテープ的DIY美学に落とし込まれた異形のローファイ・サイケデリア。ハイカルチャーとローカルチャーが混濁したような唯一無二の作風は、派手さも即効性もないが、タイムレスな魅力を放ち続ける作品。

オリジナルは1996年にニュージーランドのレーベル〈Corpus Hermeticum〉からCDでリリースされていたイギリスのバンドThe Shadow Ringの『Wax-Work Echoes』が初めてのヴァイナル・リイシュー!1990年代から2000年代初頭にかけて、DIY精神と独特の文学性を武器に、イギリスとアメリカのアンダーグラウンドでカルト的な支持を得た彼ららしい、詩的で皮肉な歌詞や、不協和で素人っぽいギター、奇妙な環境音など、独特の作風がさらに深まった内容になっている。馬の蹄の音、ネズミや鳥についての寓話的な詩など、ユーモアと不穏さが同居した世界観が展開されており、Vitamin B12やRichard Youngsら外部ミュージシャンの素材も部分的に取り入れ、実験性と自家製感が同居するサウンドを作り上げている。異質でユーモラスなローファイ・アートロック。

〈Genome6.66Mbp〉や〈Unseelie〉といったDeconstructed Club系の名門に作品を残し、ポスト・クラブ以降のアンビエントへのアプローチを内面的方面へと深めてきた、ニューヨーク拠点の名手”7038634357”。前作も当店ロングセラーを記録した同氏による最新作が〈Blank Forms Editions〉から登場!水面の夢、遠くの蜃気楼。00年代アンビエント・トランスやY2K以降のIDM美学を継承しつつ、現代的なレイヤー感覚で再構築されたエモーショナル・エレクトロニクス。透過するシンセ、反復するメロディ、霞んだドラム。どこまでも遠く、けれどどこか懐かしい。水にまつわる記憶が響きあう、デジタル時代のメランコリックなドリフトといえる逸品。
ロンドンとマンチェスターのスタジオで長年かけて作られたダークで幻覚的な音世界を描いたDemdike StareとCherrystonesによるコラボ作『Who Owns The Dark?』。ジャンルを飛び越えるその音像は、ノーウェーブ、プロト・テクノ、インダストリアル・コンクレート、サイケの残骸を混濁させたもので、Cherrystonesの過去作『Peregrinations in SHQ』の世界観を引き継ぎつつ、Demdike Stareらしいねじれたサウンドスケープと、レコードディガーならではの特異な音素材が交錯。ぼろぼろのテープ編集や、粗野で即興的なリズム、ヒップホップ的サンプルの断片、幽霊のような声が渦巻く。次々と音の地形が変化していく構成で聴き手は不穏な夢の中をさまようような感覚に陥るが、要所に差し込まれるLaura Lippieのボーカルが、狂気寸前の世界にかろうじて人間味を残しており、混沌の中のかすかな灯となっている。ECM的静謐さ、Earthの重量感、Dilloway的ローファイ・アヴァンギャルドを結びつけるような、まさに音による降霊術。

人気作家claire rousayとGretchen Korsmoの共作による『quilted lament』がスロバキアのレーベル〈mappa〉より登場。まどろむような夢と、現実の曖昧な感覚が溶け合うような、繊細で私的な音楽。ポラロイド写真のように色褪せたメロディと、生活の断片を拾ったフィールド録音が交錯し、まるで誰かの家の窓越しに世界を覗き見しているような、静かで親密な時間が流れる。制作はふたりが別々の場所で重ねた音源のやりとりによって行われたが、そのサウンドは驚くほど自然で、互いの感情や音楽的感性が直感的に溶け合っている。どちらの手による音なのか判別がつかないほどに、ふたりのサウンドは縫い合わされ、静かな連続性を持った小さな交響曲のように響く。かすかに揺れるピアノ、囁くようなボーカル、洗濯機の音、通りすがりの会話、誰かが桃を食べる音など、多国籍の都市や家庭で収録された環境音。日常のかけらが繊細にレイヤーされ、どこにもない風景を形作っている。感情の深さを根底に持ちながらも、不思議と穏やかで、安らいでおり、内省と親密さに包まれた、現代の実験的DIY音楽におけるささやかな宝石のような一作。
サンフランシスコのスケーターにしてマルチ奏者、トミー・ゲレロによる、オリジナルはCDで2006年にリリースされた名盤『From The Soil To The Soul』が、〈Be With Records〉による再発プロジェクトの一環として、本人協力のもと高音質でリマスタリングし、重量盤2LP仕様・見開きジャケット仕様で再発。ブルースやフォーク、ラテン、ファンク、ソウル、ヒップホップといった多彩なルーツを感じさせつつも、誰が聴いてもトミー・ゲレロと分かる唯一無二の音。本作は、サンフランシスコの空気感そのままに、彼のギター・ソウルの世界をさらに深く、豊かに展開した一枚。軽快でスモーキーなファンクに、アメリカーナやヘヴィサイケ、ローファイなファズ感、ラテンのリズムが溶け込み、サウンドにややダークで深みある重さが加わっている。全編ほぼ宅録で、ベース、ギター、鍵盤、カリンバなど多くの楽器をトミー自身が演奏。ジャンルを超えた音楽性とDIY精神が共存する、トミー・ゲレロの魅力が凝縮された傑作。20年近い時を経て、いまアナログで聴けることが本当にうれしい再発。再発盤は本人の手でアートワークも一新され、ストリート・アーティストBarry McGeeによるカバーデザインも深紅に刷新された。
パレルモ拠点のプロデューサーEmiliano Pennisiによる90年代後半〜2000年代半ばの未発表音源を発掘した作品『Primitive Maxi Trial』がウガンダの首都カンパラを拠点とする、世界各地のオルタナティブなエレクトロニック・ミュージックやエクスペリメンタル系を自由に追求するレーベル〈Heat Crimes〉より登場。彼が関わるアンダーグラウンド・コレクティブ「Paradigma」の文脈から現れた本作は、単なる回顧録ではなく、まるで埃をかぶった幽霊のような“ポスト・デジタル以前”の遺物として響く。楽曲群は、VST黎明期のチープな質感、MPC 1000のザラついたビート、雑誌の付録CD-ROMから抜き出したようなサンプルが混在する、“サルベージされたポップカルチャー”の断片のような質感を持つ。IDM、ノイズ混じりのテクノ、無意味なアンビエント、レイヴ——あらゆるジャンルが雑然とした記憶のコラージュのように出現し、アウトサイダー・アート的でもある。記録よりも儀式のように鳴らされる、閉塞感と自由が同居する奇妙に私的でシュールな音楽。懐古ではなく、ある時代の空気そのものに触れるような一作。
Novisadの2001年リリースのセカンド・アルバム『Seleya』が、2004年録音の未発表ボーナストラックを追加し、Andreas LubichのLoop-O Masteringによる新たなバイナルカッティングを施され〈Keplar〉より待望の再発!Kristian Petersによるこの作品は、音楽制作ツールであるAbletonやEurorackが台頭する以前の時代に作られた13のループベースの小品で構成されており、当時の限られた機材やソフトウェアが持つクセや粗さまでも音楽的な味わいとして昇華させた名作。鋭くジャギーなトーン、静かにぶつかり合うループ、不意に訪れる微細な不協和音——それらが編み上げるのは、無機質でありながらもどこか感情を孕んだ、壊れやすい繊細な電子音による風景で、明確な構造やジャンル感に縛られず、試行錯誤の過程そのものが美として響いてくるような佇まいが魅力的。00年代初頭のデジタル音響への純粋な好奇心と、技術的な制約ゆえのユニークな表現が共存する本作は、不完全さのなかに宿る親密さと、繊細でメランコリックな空気をまといながらも自由で探究的。移り変わる時代のはざまの一瞬の美しさをそっと掬い取ったような作品。
Sean McCannとのアンビエント・ドローン・デュオ、The Geeseの一員としても知られるアメリカ・NYのレフトフィールド・ダブテクノ作家X or SizeことJosiah Wolfsonの2025年最新作が、極めてユニークなカタログで知られるフランスのカルト・カセット・レーベル〈Good Morning Tapes〉よりヴァイナル・リリース!以前の作品を彩り特徴づけたトリッピーな遊び心と実験的感覚はそのままで、X Or Sizeとしての3作目となる本作では、微妙にサイケデリックで、まぶたを半開きにして体を揺らしながら異次元へとゆっくりと弧を描いて降りていくような没入感のあるサウンドデザインとコラージュ・スタイルに、アンビエント・ダブ、ピッチダウンしたローファイ・ハウス、トリップホップ、奇想天外なアンビエント・テクノ、そして巨大でありながらソフトフォーカスなアンビエント・エクスペリメンタリズムがブレンドされた絶妙な一本。限定300部。
今はなきインディ・レーベル、エニグマから1984年にリリースされていたカリフォルニアのいわゆる 「ペイズリー・アンダーグラウンド 」シーンの様々なミュージシャンによるカバー曲のコンピレーション『Rainy Day』が<Klimt Records>より再発!後にオパールやマジー・スターのメンバーでもあったデヴィッド・ロバックを中心としてロバックのレイン・パレード仲間(弟のスティーヴン・ロバック、マシュー・ピウッチ、ウィル・グレン)、当時まだあまり知られていなかったバングルズのメンバー(スザンナ・ホフス、ヴィッキー・ピーターソン)、ドリーム・シンジケート(ケンドラ・スミス、デニス・ダック、カール・プレコダ)、スリー・オクロック(マイケル・クエルシオ)などをメンバーとして、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ビッグ・スター、バッファロー・スプリングフィールド、古いフォーク・ソングなどの曲が収録されている!
1970年代半ば、当時10代だったLe Forte FourのChip Chapman、Joe Potts、Rick Pottsといった面々によって設立された小さなコミュニティとして始まり、50年もの時を経て少しずつ発展。当初の実験音楽集団やマルチメディア出版社という枠をも超え、一つのシーンともいえる巨大な命脈へと成長を遂げてきた〈Los Angeles Free Music Society〉 (LAFMS)。その中核をなす存在であるUSアウトサイダー・アヴァンギャルドの伝説的存在、SMEGMAの1974年にレコーディングされたクリスマス・アルバムが50年の時を経て〈ALGA MARGHEN〉よりリリース!「ミュージシャンのいないバンド 」という考えのもと一緒に音楽を始めてまだ数ヶ月しか経っていなかった4人がサンディエゴのガレージで録音した実験的でワイルドなジャム・セッションの記録で、数回のリハーサルの後、すべてのトラックがワンテイクで録音されておりバンドの折衷的で予測不可能な性格が表れている。当時、当時カセットにダビングされたのは2、3本だけという貴重な音源が50年経った今、ようやく初めて一般に公開されることになった!200部限定。1枚1枚異なる手作りジャケット、ポストカード付
