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版元完売。室内楽的アプローチを中心に、静謐で詩的な作品をリリースするベルギーを拠点とするインディペンデント・レーベル〈Aspen Edities〉より、スウェーデンの4人の音楽家による即興的なアンサンブル作品『words were coming out our ears』が登場。ピアニストGraden、ドラマーAgnas、そして2人のダブルベース奏者LandinとBromanderというユニークな編成で、ピアノとドラムが繊細なリズムと空間を描き、2本のベースが低音域で豊かな対話を繰り広げる。即興演奏でありながら、構築的な美しさと自由な歌心が共存しており、ジャズ、室内楽、アンビエントの要素が溶け合って音の間や沈黙をいかした瞑想的かつ心地よい現代の音楽になっている。録音はストックホルムの名門アトランティス・スタジオで行われ、音響的にも深みのある仕上がりも魅力的。静かでありながら力強く、詩的に即興的で上質な音楽性がスウェーデンの現代音楽シーンの深さと成熟を感じさせる一枚。限定150部。

ベルギーのデュオLinusが、ノルウェーのハルダンゲル・フィドル奏者Nils Økland、ユーフォニウム奏者Niels Van Heertum、パーカッショニストIngar Zachと共に制作した、フォーク、ジャズ、ミニマリズム、室内楽、即興演奏が繊細に融合し、幽玄で詩的な音響世界を描くアルバム『light as never』。バンジョー、フィドル、ユーフォニウム、エレクトロニクスなど多彩な楽器が絡み合い、室内楽的な繊細さと音の間(ま)や沈黙を活かした音楽性が深い余韻を残す。アルバム全体を通して、軽やかさと深みが共存する独特のバランスが保たれており、即興的でありながら構築的、抽象的でありながら感情的な、稀有な音楽体験となっている。静かに語りかけるような音楽が、聴く者の内面に深く響く一枚。

Fleet Foxes、Tom Zé、David Byrne、Gal Costa、Devendra Banhart、坂本慎太郎といった面々とのコラボレーションも知られる、グラミー賞にノミネートされたブラジル・サンパウロのシンガーソングライター/マルチ奏者で、ロック・トリオ”O Terno”の一員ことTim Bernardes。2017年にリリースされた初のソロ・アルバム『Recomeçar』がアナログ再発。ベルナルデスの卓越したヴォーカル・ワークと、魔法のようなチェンバー・ポップ・サウンドが堪能できる一生モノの名作!

デンマークとノルウェー出身の音楽家Ida UrdとIngri Høylandのコラボレーションによる、冬の静寂と内面の温もりをテーマにした、繊細で詩的なアンビエント/ドローン作品『Duvet』がスペインの名門〈Balmat〉からリリース。2023年冬、2人はデンマークの雪に閉ざされた静寂の中でアルバムを制作。言葉なき声とフィールド録音が織りなす、神秘的で包み込むようなサウンドスケープは、ベース、ペダル、テープ処理によるアナログ感と、デジタルの透明感が融合している。雪が降る音、木々が揺れる音、空間の広がりと孤独を感じるドローンと、柔らかい声やハーモニー、懐かしさや手触り感のあるメロディや間。こうした音響要素を交互に配置したり、重ね合わせることで、まるで寒い夜に毛布に包まれるような、夜に寄り添うような作品となっている。
フォーク・ロックやバロック・ポップの流れにありながら、どこか異質な影を落とすビル・フェイの1970年デビュー作『Bill Fay』。バックにはMike Gibbsのアレンジによる重厚なストリングスやブラスが配され、時にビートルズ『サージェント・ペパーズ』以降のオーケストラルなポップを思わせる華やかさもあるが、ただ、その華やかさの下には、社会の不安や人間存在の儚さを見つめるような詩情が漂い、明るさと陰りがせめぎ合っている。当時、商業的にはほとんど注目されなかったが、、改めて聴くと、ニック・ドレイクやスキュウド・シーン周辺とも通じつつ、もっとダークで孤高な響きを持っている。時代の陽の当たらない片隅で紡がれた、ビル・フェイの静かな祈りと影の交錯する一枚。

フランス・ブルターニュ地方のケルト・ハープ奏者クリステン・ノゲと英国のサックス奏者ジョン・サーマンによる1998年録音のデュオ・アルバムが〈Souffle Continu Records〉より登場。ブルターニュの伝統音楽と現代音楽を結びつける活動をしていたノゲと、ECMレーベルで知られるような、ジャズとアンビエントの境界を漂うような音楽を作っていたサーマンによる音楽は、伝統音楽、即興、モーダルな“ブルターニュの夜の祭りの音楽”、静けさと実験が交錯する音楽で、まさに唯一無二の響き。伝統曲の断片を引用しつつ、二人のオリジナル曲を中心に構成されており、全体を通して、伝統音楽をキャンバスにしながら、二人が描き出す風景は多彩で詩的。ケルトを超えた自由なインスピレーションに満ちた作品となっている。

フランス・ブルターニュ地方のケルト・ハープ奏者クリステン・ノゲと英国のサックス奏者ジョン・サーマンによる1998年録音のデュオ・アルバムが〈Souffle Continu Records〉より登場。ブルターニュの伝統音楽と現代音楽を結びつける活動をしていたノゲと、ECMレーベルで知られるような、ジャズとアンビエントの境界を漂うような音楽を作っていたサーマンによる音楽は、伝統音楽、即興、モーダルな“ブルターニュの夜の祭りの音楽”、静けさと実験が交錯する音楽で、まさに唯一無二の響き。伝統曲の断片を引用しつつ、二人のオリジナル曲を中心に構成されており、全体を通して、伝統音楽をキャンバスにしながら、二人が描き出す風景は多彩で詩的。ケルトを超えた自由なインスピレーションに満ちた作品となっている。

オーストリア系エチオピア人のハーピストMiriam Adefris、英国サックス奏者Isaac Robertson、パーカッショニストDillon HarrisonによるトリオFlurのデビュー作『Plunge』が〈Latency〉より登場。本作はロンドンの即興シーンに育まれた繊細かつ広がりのある音の対話で、ハープ、サックス、打楽器という独自の編成を通して、フリー・ジャズ、アンビエント・ジャズ、現代音楽の要素が有機的に交錯する、静かに高揚するような一枚。即興と構築されたパートがスムーズに入り混じり、Alice ColtraneやKaija Saariaho、Azimuth、Angel Bat Dawidなどの影響を感じさせる一方で、音の余白や間合いにおいては〈Latency〉レーベルらしい親密さと抽象性が光っている。スピリチュアル・ジャズに、室内楽の繊細さを注ぎ込んだ、祈りにも似た三者の対話!

25年の時を経て輝きを増す、異端のポスト・ロック金字塔!2000年にリリースされたThe Mercury Programによる『From The Vapors of Gasoline』が〈Numero〉より再発。本作は、当時のポスト・ロックの文脈にありながらも、それとは一線を画すサウンドを確立しており、ルイヴィル、シカゴ経由の90年代後半のポスト・ロックの熱が冷めつつあった中、ヴィブラフォンを大胆にフィーチャーし、ギター主体の構造から離れたアプローチで独自の音響世界を切り開いた。ポスト・ハードコア的な緊張感とニューエイジや現代音楽的な静謐さを同居させた構成美が魅力的で、時間の流れに寄り添うような滑らかな展開と、瞬間的に鋭く切り込むような不協和の挿入があり、聴くたびに新しいディテールが浮かび上がる。リズムセクションはあくまで有機的でありながら、構築的でもあり、トリオ編成の限界を超えた広がりを感じさせるアンサンブル。今回の再発のリマスターでは、繊細な音の階層がより明瞭に浮き上がり、当時のプロダクションでは聴き取りにくかったハーモニクスや残響のニュアンスが豊かに表現されている。

ポルティコ・カルテットの創設メンバーであるベーシスト兼作曲家のミロ・フィッツパトリックによるチェンバー・ジャズ・プロジェクト、Vega Trailsのニュー・アルバム『Sierra Tracks』がマンチェスターの現代ジャズ大名門〈Gondwana Records〉よりリリース!サックス奏者、ジョーダン・スマートをフィーチャーしており、マドリードの北西に位置するシエラ・デ・グアダラマ山脈の麓にインスピレーションを得たという言葉通り、今作には映画のような雰囲気が漂っており、山々の広々とした空間を想起させられたり、また時にはチェロ、オーケストラの弦楽器、ヴィブラフォン、ピアノによる精巧なアレンジが自然の素晴らしさに似た印象を感じさせるなど映像的で物語性ある内容。
オリジナルは2000年にニューヨークの小さなインディーレーベル〈Socialist Records〉からCDで発表されたニューヨークのシンガー・ソングライターNina Nastasiaによるデビュー・アルバム『Dogs』。2004年にTouch and Go Recordsが初のアナログ盤で再発したものが、今回およそ20年ぶりに再プレス!本作は、後年の『The Blackened Air』や『Run to Ruin』のような暗く深い世界観に比べると素朴で若々しく、軽やかな印象のあるアルバムになっている。サウンドもシンプルなものだが、その分ナスタシアの素朴だが深みのある歌声、詩的な歌詞がストレートに響いてくる。エンジニアのSteve Albiniも、「ありのまま」を捉える録音スタイルで臨んでいて、古い楽器の音色や質感がよく伝わってくる。アパートのバスルームでひっそりと演奏しているかのような親密さが漂っていて、魅力的な一枚。
ポルティコ・カルテットの創設メンバーであるベーシスト兼作曲家のミロ・フィッツパトリックによるチェンバー・ジャズ・プロジェクト、Vega Trailsのニュー・アルバム『Sierra Tracks』がマンチェスターの現代ジャズ大名門〈Gondwana Records〉よりリリース!サックス奏者、ジョーダン・スマートをフィーチャーしており、マドリードの北西に位置するシエラ・デ・グアダラマ山脈の麓にインスピレーションを得たという言葉通り、今作には映画のような雰囲気が漂っており、山々の広々とした空間を想起させられたり、また時にはチェロ、オーケストラの弦楽器、ヴィブラフォン、ピアノによる精巧なアレンジが自然の素晴らしさに似た印象を感じさせるなど映像的で物語性ある内容。
