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Fatima Al Qadiriが、West Asiaのフォーク/ダンス音楽への愛情を込めて放つ新作EP『3TWI』。クウェート・アラビア語で「女たらしの年配男性」を意味するタイトルを軸に、地域のクラブ・ミュージック、伝統的なダンス音楽、クィアな視点を大胆に交差させた4曲を収録。長年の友人でもあるBobo Secret、Lama3an、Gumarを迎え、挑発的なスポークンワードから切実なアンセムまで、ユーモアと欲望、ジェンダーやパフォーマンスをめぐる物語を描き出す。
クウェートや湾岸地域の音楽文化を中心に、イラン系の3eemi、古典アラビア語まで複数の言語・方言を横断し、国境を越えて共有される音楽的伝統を祝福。伝統とクラブ、ローカルな言葉とグローバルな電子音楽を繋ぐ、妖しくユーモラスで刺激的なEP。

11月6日発売。オマール・スレイマンのサウンドを長年支え、シリア~クルドの電子ダブケシーンを牽引してきたRizan Saidによる3作目のソロアルバム『Ma Waraa Al-Shaabi (ما وراء الشعبي) – Beyond Shaabi』。2011年のビョーク関連作以来の再会となるRandall DunnやMark Gergisらをプロデューサーに迎え、アイスランドでレコーディング。Korgシンセサイザーの音色を限界まで変容させ、ズルナやサズといった伝統楽器のアンサンブルを超絶技巧の指先ひとつで叩き出す唯一無二のプレイスタイルが炸裂。伝統的なダンス・グルーヴ、ダブケやストリート歌謡シャアビの圧倒的な疾走感と熱狂を核に持ちながら、重厚でスケール感あふれる電子音響とコズミックなトリップ感が渦巻く壮大なサウンドへと昇華されている。中東のストリートや結婚式を揺らしてきた生々しいカセットテープ時代の生々しい熱気を持ったまま現代へと進化した充実作。
テルアビブの音楽シーンで絶大な存在感を放つレトロ・ファンク/エキゾ・グルーヴ・バンド、Sababa 5と中東伝統舞踊・音楽の世界で活躍する日本人ボーカリスト花島ゆりかとのタッグ再びとなる、自作のDIYスタジオで録音されたオリエンタルで魅惑的な7インチ・シングル『Tokyo Midnight』。60〜70年代のアラビアン・フォークやレトロ・ファンク、サーフ・ロックを基調とした生々しいウネりのあるグルーヴに、伝統的なミズラヒ音楽の色彩と情緒あふれる日本語の歌唱が美しく溶け合っている。アップビートで怪しく揺れるファンキーさに、地中海〜中東特有の哀愁が漂う叙情的なメロウさも滲む。極上のオリエンタル・エキゾチカ・トリップ。

11月中旬再入荷。ボノボに見いだされ、無名の新人ながら彼が監修したコンピレーション『Late Night Tales』に楽曲が収録されるや、そのスウィートでメロウなサウンドが一躍話題となった、今や世界的な人気を誇るインストゥルメンタル・バンド、クルアンビン。彼らの2015年のデビュー作を10年越しに再構築した『The Universe Smiles Upon You ii』。オリジナルと同じテキサスの納屋(バーン)で、同じ日付に録音され、「もし10年前に戻れるなら、自分たちに何を伝えるか?」という問いに対する音楽的回答として制作されたもので、セミ・インストゥルメンタルで穏やかにサイケデリックなグルーヴはそのままに、より洗練された演奏と録音技術が活かされている。オリジナルの「無限のグルーヴ」と「地平線に広がるリフ」という美学を保ちつつ、成熟した音の余白と深みが加わっており、クルアンビンらしいエキゾチックなムードと、時を経た感情のニュアンスが交錯する、静かで豊かな再解釈。
1978年のイスラム革命前夜、現代へと語り継がれる、革命前のイラン音楽における黄金期である1960年代から70年代のイランにおけるロックンロール、ガレージ、サイケデリック、ポップスシーンを捉えたコンピレーション『Iranian Nuggets』。GoogooshやKourosh Yaghmaeiといったスターから、The RebelsやThe Golden Ringなどの貴重なバンド、マニアックな隠れた名義まで厳選13曲を収録し、各アーティストの解説とともに当時の熱気をパッケージ。ファズの効いたアッパーなガレージ・ギターやチープなオルガン、キャッチーなビートに乗せて、ペルシャ音楽特有のエキゾチックで哀愁を帯びた旋律や情感あふれるヴォーカルが鮮やかに交差。西洋のロックやポップスへの憧憬と自国の音楽的ルーツが融合した唯一無二の生々しいサウンドを収録した刺激的な一枚。
1978年のイスラム革命直前、テヘランの街を包んでいた熱狂と先進的なサウンドの交差点に焦点を当てたペルシャ・ファンク・コンピレーション『Iranian Funk』。GoogooshやKourosh Yaghmaeiといった当時のスターからマニア垂涎のマイナー音源まで厳選10曲を収録し、革命によって歴史の表舞台から姿を消すこととなった黄金期の貴重な音源を網羅。タイトで太いアメリカン・ファンクの躍動的なリズムやヘヴィーなブラス・セクションに、ペルシャ音楽特有のエキゾチックな旋律やコブシ、サイケデリックなギターやシンセサイザーが重厚に交差。西洋への憧憬とオリエンタルな情念が奇跡的な熱量で融合した高密度のグルーヴは、圧倒的な中毒性に満ちている。音楽的価値と歴史的価値を兼ね備えた一枚。
〈Hive Mind〉が、Raïの発祥地として知られるアルジェリア・オランの名門〈Édition Ahlem〉とタッグを組み、伝統と現代電子音が融合を果たした21世紀のガスバ音楽を編纂したコンピレーション『My Heart is Dust Before Him』。ベドウィンの伝統儀式や婚礼で奏でられてきた葦笛ガスバの響きが、地元のカセット文化を経て最新のストリート・サウンドへと進化した、現代アルジェリアの生々しいストリート・ソウルを捉えた全10曲を収録。催眠的な旋律を紡ぐガスバの音色に、荒削りなリズムマシン、うねる重厚なシンセベース、そしてオートチューンを纏ったエモーショナルな歌声が絶妙に交錯。ベドウィン・フォークの古風な詩情を残しながらも、強烈なシンセ・ライのリズムやR&B譲りの低速グルーヴと結びついたサウンドは、異次元の熱量と北アフリカ特有の泥臭いディープネスを放出している。ポップ・ライの影で密かに発展を遂げてきた、現代アルジェリアの生々しくリアルな音楽ドキュメント。
モロッコはカサブランカが誇るオルガンの巨匠Abdou El Omariが70年代に残した、夜の三部作の第一章を飾る、幻のオリエンタル・サイケデリック・ファンク金字塔『Nuits D'Été』。旋回するFarfisaオルガンの妖艶な旋律と、重厚で催眠的なパーカッション、そして北アフリカ・マグレブの伝統音楽が交わったコズミックな音響空間。アラビアン・ナイトの幻想的な世界観とアフロ・フューチャリズムの精神が交差し、熱気あふれる砂漠の神秘性とサイケデリックなファンク・ジャズのグルーヴがダイナミックに広がっていく。〈Habibi Funk〉や〈Radio Martiko〉などのヴィンテージ・グローバル音源のファンはもちろん、Hany MehannaやOmar Khorshid、Ahmed Malekにもアピールするアフロ〜中東サイケデリアの真髄!
モロッコはカサブランカが誇るオルガンの巨匠Abdou El Omariによる、これまで未発表となっていた貴重な秘蔵音源『Nuits de Printemps Avec Abdou El Omari』。伝統的な北アフリカのリズムと、スペーシーでモダンな電子音響が高次元で融合した、オリエンタルでサイケデリックなヴィンテージ・ファンクの怪作。メインを張るFarfisaオルガンの煌びやかで絢爛なフレーズと、アナログARPシンセサイザーの未来的で浮遊感ある音色がめまぐるしく交錯。ファンキーなワウギターのディープなカッティングとエキゾチックな伝統ボーカル、そして重厚な打楽器のリズムが重なり合い、異質なダイナミズムと強烈なグルーヴを生み出している。伝統音楽のダイナミズムと70s宇宙サイケデリアが見事に交差する、唯一無二のヴィンテージ・サウンド。
カイロの実験音楽シーンを牽引するウード奏者、作曲家のAly Eissaによる最新ソロ作『Eggshells』。師であるAbdo DagherとHazem Shahinから受け継いだエジプト古典音楽の深い知識と、民俗音楽、宗教的唱和、モウリド文化の記憶が、彼自身の感性の中で再構築されており、アルバムの大半を占める長尺のタイトル曲では、ウードの微細な音程と即興が連続し、音が壊れそうで壊れない脆さの中で形を変え続ける。続く「Sukr At‑taganni」では、13世紀の詩人Baha’ al‑din Zuhayrの詩を朗読し、声とウードが同じ呼吸を共有するように響く。音楽は、固定された拍や構造から離れ、モチーフと即興が交互に現れながら、通常の時間感覚をゆっくりと外れていく。微分音、鋭い打弦、空気に溶けるような繊細なフレーズが重なり、本質的な伝統音楽の領域へ招き入れられていく。エジプト古典の厳密さと、個人的な探求の自由さが交差する、現代ウード音楽の重要作。

モーリタニアの名門音楽一家Ahl Nanaの中心人物、Yassine Nanaが1984年から1989年に残したカセット音源を丁寧に復刻したコンピレーション『Modern Pop from Mauritania (1984–1989)』。砂漠の伝統音楽と80年代の電気化が交差する変革期のモダン・ポップを鮮やかに伝えるもので、乾いたギターのトーン、素朴で温かいシンセ、軽やかなドラムマシンのステップが重なり、サハラの旋律感とレゲエ、ソウル、ニューウェイブの影響が自然に混ざり合う。反復するメロディの中に 旅の途中で聴こえる歌のような郷愁が漂い、家族の声が重なるコーラスはローカルな温度をそのまま運んでくる。電気化の導入がまだ新しかった時代の手探りのモダニティが、どの曲にも刻まれている。地域内だけで流通していたカセット音源を現代的な音質で聴ける貴重な復刻盤。伝統と電気化、パン・マグレブ的交流が同じフレームに収まった、80年代モーリタニア・ポップの重要な記録。

モーリタニアの名門音楽一家Ahl Nanaの中心人物、Yassine Nanaが1984年から1989年に残したカセット音源を丁寧に復刻したコンピレーション『Modern Pop from Mauritania (1984–1989)』。砂漠の伝統音楽と80年代の電気化が交差する変革期のモダン・ポップを鮮やかに伝えるもので、乾いたギターのトーン、素朴で温かいシンセ、軽やかなドラムマシンのステップが重なり、サハラの旋律感とレゲエ、ソウル、ニューウェイブの影響が自然に混ざり合う。反復するメロディの中に 旅の途中で聴こえる歌のような郷愁が漂い、家族の声が重なるコーラスはローカルな温度をそのまま運んでくる。電気化の導入がまだ新しかった時代の手探りのモダニティが、どの曲にも刻まれている。地域内だけで流通していたカセット音源を現代的な音質で聴ける貴重な復刻盤。伝統と電気化、パン・マグレブ的交流が同じフレームに収まった、80年代モーリタニア・ポップの重要な記録。

サウジアラビア出身の女性歌手Ettabが1992年にレバノンの〈Relax‑In〉からカセットで発表した作品を〈Elmir Records〉が、カナダでのリマスター、ライナーノーツ付属という丁寧な仕様で初めてアナログ復刻。湾岸地域特有の跳ねるリズムとアラブ旋法のメロディが絡み、砂漠の乾いた空気と都会的なポップ感が同時に立ち上がるような独特の音像。Ettabの歌声は柔らかく、時に切実で、恋愛・別れ・郷愁といったテーマをまっすぐに響かせる。当時の録音環境やカセット録音由来のわずかなざらつきが、90年代中東ポップの空気をそのまま閉じ込めたような生々しさを生み、古い歌謡とポップの軽やかさが自然に同居する。アラブ歌謡の伝統と90年代ポップの中間にあるような、あまりにもオリジナルでポップな一枚。

ボノボに見いだされ、無名の新人ながら彼が監修したコンピレーション『Late Night Tales』に楽曲が収録されるや、そのスウィートでメロウなサウンドが一躍話題となった、今や世界的な人気を誇るインストゥルメンタル・バンド、クルアンビン。彼らの2015年のデビュー作を10年越しに再構築した『The Universe Smiles Upon You ii』。オリジナルと同じテキサスの納屋で、同じ日付に録音され、「もし10年前に戻れるなら、自分たちに何を伝えるか?」という問いに対する音楽的回答として制作されたもので、セミ・インストゥルメンタルで穏やかにサイケデリックなグルーヴはそのままに、より洗練された演奏と録音技術が活かされている。オリジナルの「無限のグルーヴ」と「地平線に広がるリフ」という美学を保ちつつ、成熟した音の余白と深みが加わっており、クルアンビンらしいエキゾチックなムードと、時を経た感情のニュアンスが交錯する、静かで豊かな再解釈。※入荷時より右上端に若干ダメージございます。予めご了承くださいませ。

Sun City Girlsのアラン・ビショップによるソロ名義Alvarius Bの最新作『Malarial Dream』。長年拠点としてきたカイロで録音され、Maurice Louca、Sam Shalabi、Adham Zidan、Eyvind Kangら中東から北アフリカ圏の重要ミュージシャンが多数参加。アラブ音階や伝統楽器の響きと、ビショップ特有のサイケデリックなフォーク感覚が交錯し、砂漠の幻覚のような音世界を形成。後期Sun City Girlsにも通じる世界音楽的サイケデリアが、より深く中東の音文化へと沈み込んだような仕上がり。カイロの路地裏で静かに、そして強烈に鳴り響くような、熱に浮かされた揺らぎと不穏さ漂う一枚。

Radwan Ghazi MoumnehとFrédéric D. Oberlandによるデュオ名義での初アルバムで、二人が共有してきた音の言語を、より直接的で感情の振幅が大きい形で結晶させた作品『Eternal Life No End』。アルバムは2023年、モントリオールで始まった即興デュオ・セッションを起点に、2年をかけて発展。暴力的な政治状況への怒りと深い悲しみを背景に、ブズーク、ラバーバ、クラリノー、サックス、そして震える電子音が交差し、Moumnehのアラビア語の歌声がその中心を貫く。アラビア語の副題「ليلة ظلماء ملعونة، كحياة طالبيها(求める者たちのように、暗く呪われた夜)」が示すように、この作品は抗議であり、同時に哀歌でもある。トランスめいたパーカッション、加工された弦、低く唸るベースが深い陰影を生み、Oberlandのサックスやシンセが、Moumnehの声とブズークを包み込みながら、音楽にうねりと広がりを与えている。電子音と伝統楽器、声が交差し、いまを生きる痛みと抵抗の感情を鋭く刻みつける作品。

20世紀アラブ音楽を語るうえで欠かせない巨匠Farid El Atrache。シリア生まれ、レバノンで活動し、歌手・作曲家・俳優、そしてウードの名手として数百曲を残した彼の1930〜40年代の初期録音をまとめたコンピレーション『The Early Years』。「Eel Youm Dah Youm Eltekana」「Gamil Gamal」「Wayak Wayak」など全8曲はいずれも黄金期アラブ歌謡の原型ともいえる名演で、深く伸びる歌声としなやかなウードの旋律が、シンプルな編成の中で鮮烈に響く。初期録音ならではの親密な空気感があり、旋律の美しさと声のニュアンスがそのまま立ち上がる。アラブ古典歌謡、ウード音楽、ヴィンテージ録音の魅力を凝縮したような一枚で、Farid El Atracheの原点に触れられる貴重なアルバム。

アルジェリア出身の名歌手Lili Bonicheが1958〜60年に残した録音をまとめた、ユダヤ・アラブ音楽の黄金期を凝縮したコンピレーション。収録曲は「Ana El Owerka」「Ma Bine Eih」「Guitarra」「Inchallah Terbah」「Bambino」「Alger Alger」など、アルジェの街角の空気をそのまま閉じ込めたような名唱揃い。アラブ旋法のメロディに、ベルベルのリズム、フレンチ・シャンソンの叙情性が自然に溶け合い、Bonicheの柔らかく艶のある声が地中海世界の多文化性を鮮やかに描き出す。後のchaâbiやraïの発展にもつながるタンゴやジャズの要素をアラブ音楽と融合させた独自のスタイルも垣間見え、北アフリカの伝統音楽に都会的な洗練を加えた、アルジェの夜を思わせる洒脱なムードに満ちている。豪奢なストリングスと素朴な民謡的グルーヴが同居し、時代と文化を越えて響くユダヤ・アラブ歌謡の宝物。

アラブ音楽史上もっとも重要な歌手の一人とされ、その美貌と歌唱力から映画女優としても活躍したAsmahanの名唱を、1937〜1944年の全盛期録音から厳選したコンピレーション『Ya Habibi Taala Elhaani』。ウム・クルスーム唯一のライバルとまで称された Asmahan の歌声は、クラシカルなアラブ歌唱のコブシと映画女優としての表現力が同居し、一音ごとに情景が立ち上がるようなドラマ性を帯びている。兄であり偉大な作曲家Farid El Atracheとの共演曲も収録され、タンゴなど当時の欧州ポピュラー音楽の影響を取り入れたモダンなアラブ歌謡の魅力が存分に味わえる。リマスターによって声の輪郭やオーケストラの質感が鮮明に蘇り、ヴィンテージ録音でありながら現代的な聴きやすさも確保。名曲「Layali El Unse Fi Vienna」の前後編11分完全収録など、20世紀アラブ音楽の核心に触れる決定盤。
Sababa 5がYurika Hanashimaを迎えて制作した、中東グルーヴと昭和歌謡の情緒が交差する異彩を放つ7インチ『Crossroad Of Love』。テルアビブのミュージシャン集団Sababa 5が奏でるアラビックなギター・リフと、Yurika Hanashimaの昭和的歌唱が重なることで、懐かしさと異国情緒が同時に立ち上がる独特の世界観が生まれている。「Crossroad Of Love – 愛の交差点」は、哀愁を帯びたメロディが中東のリズムと溶け合い、まるで砂漠の風が昭和の街角を吹き抜けるような不思議な感覚。「Blue Universe – 蒼い世界」は、より浮遊感のあるサイケデリックなムードが漂い、ギターと鍵盤の絡みが幻想的。時代、国境を超えた出会いの生み出す魔法。

レバノン出身のバンドSANAMによる2ndアルバム『Sametou Sawtan』。タイトルはアラビア語で「私は声を聞いた」という意味で、霊的でも不気味でもあるこの言葉が象徴するように、その音楽は音と言葉が心を揺さぶり、聴く者を今この瞬間へと引き戻す。ロックやジャズの自由な枠組みとアラブ音楽の深い伝統がぶつかり合い、情熱的なバラードと荒々しい即興演奏が交錯。詞作は前作同様、古今東西の詩や歌から引用し、現代的な意味を与え直すもの。エジプト民謡を再構築した「Hamam」、レバノンの現代詩人ポール・シャウルの詩をハードロックで爆発させる「Hadikat Al Ams」、12世紀の詩人オマル・ハイヤームの詩を用いた「Sayl Damei」やタイトル曲などが収録されている。過去の遺産を借りながら、燃えるようなライブ感と深い感情表現で、現代アラブ圏の新しいサウンドを切り拓く一枚!

レバノンのデュオPRAED率いる16人編成のPRAED Orchestra!による、エジプトのシャアビー音楽とフリージャズを融合させた壮大な実験的アンサンブル作『The Dictionary of Lost Meanings』。Alan Bishop(Sun City Girls)、Maurice Louca、Sam Shalabi、Elisabeth Klinckらも参加する国際的なアンサンブルによる、アラブ音楽の祝祭性とフリージャズの混沌が交錯する、予測不能で濃密な音響世界!
仏〈Ocora〉にも比肩しうる広範かつディープな世界各地の伝統音楽のカタログを持つ、スイスはローザンヌ近郊を拠点とする長い歴史を持つレーベル〈VDE/Gallo〉より、アラビア半島のベドウィン(遊牧民)による詩の歌唱伝統を記録したフィールド・レコーディング作品『Anthologie musicale de la péninsule Arabique : Poésie chantée des bédouins ; vol.1』。1970〜1972年クウェートでの録音で、アラビア半島の口承詩と音楽の関係を明らかにする貴重な資料となっている。歌詞の翻訳、演奏者の背景、録音状況などが詳細に記載されたブックレットも付属。
ニューヨークのディガー/ブロガーBodega Popキュレーションによる、1960〜1974年のアラブ世界のレフトフィールド音楽、風変わりなポップ、そして抗議歌を集めたミックステープ『Love Raid: Arabic Leftfield, Novelty, and Protest 45s 1960–1974』が〈Death Is Not The End〉より登場。エジプト、レバノン、イラク、シリアなど多様な地域から発掘された7インチ・シングルを中心に構成され、政治的メッセージ、風刺、実験性、そして地域性の強いポップ感覚が混在するユニークな一本で、これらは、国家主導の音楽政策が見過ごしてきたシャアビやフォーク、ヴィンテージ・アラビック・ポップの豊かさを浮き彫りにしており、Oum KalthoumやAbdel Halim Hafezといった正統派だけでは語りきれないアラブ音楽の広がりを示している。トラックリストが非公開であることも、まるで秘密のラジオ放送を聴いているような感覚を生み出し、聴く者を時代と地域を超えた音の旅へと誘う。
