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ペルーのフィールドレコーディング作家・映像作家Hánkel Bellidoによる、アマゾンの深奥から届いた音響記録『Yavireri: Los que viven en lo profundo』が〈Death Is Not The End〉より登場。本作はペルー南東部ウルバンバ川下流域のマツィゲンカ族のコミュニティと、Hánkel Bellidoが2年間にわたり共存しながら録音したフィールドレコーディング作品。夜明けの歌、子守唄、鳥との対話、死者への別れの歌、神への祈りなど、日常の営みと霊的な感覚が音として記録されており、民俗音楽の再現ではなく、生活そのものの音の証言となっている。アマゾンの深奥で精霊と暮らす音であり、耳を澄ませば、森の奥で生きる人々の時間と空気が、静かに語りかけてくる一本。
ニューヨークのディガー/ブロガーBodega Popキュレーションによる、1960〜1974年のアラブ世界のレフトフィールド音楽、風変わりなポップ、そして抗議歌を集めたミックステープ『Love Raid: Arabic Leftfield, Novelty, and Protest 45s 1960–1974』が〈Death Is Not The End〉より登場。エジプト、レバノン、イラク、シリアなど多様な地域から発掘された7インチ・シングルを中心に構成され、政治的メッセージ、風刺、実験性、そして地域性の強いポップ感覚が混在するユニークな一本で、これらは、国家主導の音楽政策が見過ごしてきたシャアビやフォーク、ヴィンテージ・アラビック・ポップの豊かさを浮き彫りにしており、Oum KalthoumやAbdel Halim Hafezといった正統派だけでは語りきれないアラブ音楽の広がりを示している。トラックリストが非公開であることも、まるで秘密のラジオ放送を聴いているような感覚を生み出し、聴く者を時代と地域を超えた音の旅へと誘う。

イングランドはシュロップシャーとミッド・ウェールズ周辺で受信された謎めいた秘密の短波放送=ナンバー・ステーションの断片を収録した音響ドキュメント『Recordings of Covert Shortwave Radio Stations』が〈Death Is Not The End〉より到着。録音者Eric Loveland Heathが数年にわたり収集した19の放送断片を編集して収録しており、冷たい声による数字の羅列、モールス信号、電子ノイズ、断片的なメロディなどが、まるで幽霊のように空間を漂う。かつてラジオハムたちは短波を通じて世界中の仲間と交信し、時には暗号めいたナンバー・ステーションに遭遇することもあった。これらの放送の真の意味や発信者は不明のままだが、その非常に曖昧な実態や奇妙な音声構造や反復性のある音響は、今もなお現代の謎とロマンを秘めた存在として、ある人々を惹きつけ続けている。Heathはその痕跡を地元で拾い集め、音響的に再構築することで、謎の音そのものが不気味で魅惑的な空白を生み出し、聴く者を見えない世界へと誘う作品へと昇華させている。

ペルー南部アヤクーチョ出身のギタリスト、作曲家、教育者であるAlberto Juscamaita GastelúことRaktakoによる、1930〜1940年頃の未発表ホームレコーディングを収めた貴重な音源が〈Death Is Not The End〉より登場。Raktakoは、Huaynoと呼ばれるアンデス地方の先住民音楽とスペイン植民地時代の影響が融合して生まれた伝統音楽のギター表現を独自に発展させた人物で、彼の演奏は、アンデス・ハープの調弦や指使いをギターに取り入れ、さらにスペインのリュート、ヴァイオリン、アコーディオンなどの奏法を融合させたユニークなスタイルを特徴としている。本作は、彼の最後の弟子であるGustavo Yashimuraが2022年に発掘・提供した音源をもとに構成されており、簡素な機材で録音されたにもかかわらず、アヤクーチョ地方の音楽的・文化的記憶を鮮やかに伝える内容となっている。

コロンビア太平洋沿岸部のアフロ・コロンビアン・コミュニティに伝わる葬送儀礼の歌を記録した貴重なフィールド録音作品『Alabaos y Gualíes: Dirges and Funeral Rites in the Afro-Colombian Pacific』が〈Death Is Not The End〉より到着。死を「終わり」ではなく「魂の旅の始まり」と捉える彼らの文化において、Alabaos(哀歌)とGualíes(祈りの歌)は、亡き人への敬意と共同体の絆を音楽によって表現する重要な手段となっている。収録されているのは、子どもの魂を導く「gualí」、大人のための「alabao」、そして墓を起こす儀式「levantamiento de tumba」といった、死者の魂を来世へと送り出すための歌と祈り。コール&レスポンス形式の歌唱、魂を揺さぶるような力強いチャント、打楽器によるリズムなど、黒人霊歌やゴスペルの源流を感じさせる霊性が宿る。カセットテープというフォーマットも相まって、現地の空気感や儀礼の臨場感がそのまま封じ込められており、音楽の持つ偉大さを改めて実感させてくれる作品となっている。
Delroy Edwards主催の人気レーベル、〈L.A. Club Resource〉からリリースされた再発盤も高騰していたメンフィスのアンダーグラウンド・ラッパー、Shawty PimpとBig Pimpin 'ProductionsのクルーによるG-Funk~ギャングスタ・ラップの隠れた名曲たちがリマスタリングされ登場!カリフォルニアとニューヨークだけがアンダーグラウンド・ヒップホップの聖地ではないと言う南部テネシー州メンフィスの器量とも言うべき熱き魂。1995年、ヒップホップの黄金期に人知れず活動し、現在入手困難な極小部数のカセットリリースのみをリリースしていた面々の貴重な音源が改めてカセットで再発。ギャングスタ直系の印象的なフロウに、この時代の味が凝縮されたロウなビート、ほのかに香るR&Bなテイスト抜群な心地のいいローファイ・アルバムに仕上がっています。細心の注意を払いアーティストとの交渉を経た正規盤。

〈DRAG CITY〉〈EMOTIONAL RESCUE〉〈PALTO FLATS〉などの再発名門がその自主音源復刻に取り組んできたMARK IVES & CLIVE IVESからなる英デュオWoo。フォーク~ポストパンク~室内楽~ジャズ~ニューエイジ、あらゆる音楽性を含みつつも、その形容をうっすらと消し去ってしまう彼らの人知れず奏でられたオブスキュア宅録音楽の新たな未発表作品集が<Music to Watch Seeds Grow By>よりデジタルに先駆けてフィイジカル・リリース!クラリネット、ギター、パーカッション、エレクトロニック・エレメントによる心地よい音色が組み合わされた本作は、音楽愛好家だけではなく、庭師にとっても完璧なサウンドトラックとしてデザインされているという通り、予測不可能な有機的な流れを達成し、なおかつ調和を感じさせる、まるで植物のような安らかな感触!音楽の手触りや有機的な体験を高めるために、兄弟が選んだスイートピーの種が挿入される。「驚いたことに、スイートピーは秋に植えれば春に花を咲かせるんだ」。
以前、NTSラジオの番組にて放送もされていた〈Death Is Not The End〉セレクションの中でもお気に入りと自認されている『Pinoy Folk Rock』ミックステープがカセット化!全90分近くにわたって、1970年代の東南アジア・フィリピンのフォークロックに着目した内容で、アメリカ由来のルーツを感じさせる音の系譜に共鳴しつつも、そこから微妙にズレた視点でまとめ上げられたこのテープは、日本でいう四畳半フォークのように、遠く離れた場所から届くにも関わらず妙に親しみのあるサウンドとなっている。
ニューヨークのラジオ番組であり、同時にディガーブログでもある「Bodega Pop」を運営するディガー、Gary Sullivanによる90年代末〜2000年代初頭にかけてのベトナム、タイ、マレーシア、カンボジア、フィリピン、ミャンマー、インドネシアのヒップホップ/R&Bに焦点を当てたミックステープ『Straight Outta Tenggara: Southeast Asian Hip-Hop, 1990s-2000s』が大名門〈Death Is Not The End〉より登場!たまたま出会ったタイのラッパー、Joey Boyの1996年作『Fun Fun Fun』のぶっ飛んだビートとおちゃらけたラップが彼のヒップホップ観を大きく揺さぶtたことがきっかけではじまった東南アジアのヒップホップへの興味が結実したこのミックスは、特定のスターや名作を網羅するものではなく、初めてJoey Boyを聴いたときのような「えっ何これ?」という衝撃と快楽を再現することにフォーカス。なんちゃってラップもあるが、時に予想外の化学反応を見せるトラックたちは、ヒップホップがいかにローカル文化と結びつき、歪んだり暴走したりしながらも根付いていったかを物語っている。ローカルCDショップの片隅で発掘された、サード・ワールド・ヒップホップの忘れられた断片たち。B級でチープだけど、どこか抗えないグルーヴと魅力が詰まった、アジア・ストリートの幻影のような一本。


1900年頃からメキシコ革命初頭にかけて、ヴァイナル・レコード以前の音の記録媒体である「蝋管」に吹き込まれた貴重音源を集めたアーカイヴ集『In Search of Revolutionary Voices』が〈Death Is Not the End〉より登場!ポップソング、詩の朗読、フォーク弾き語り、メキシコ革命期に歌われたバラッド、さらには奇妙なインスト曲まで、多岐にわたる音源が収録されている。蝋管録音というフォーマット自体がすでに独特のノイズと空気感をもたらしており、収められた音に一種の魔法のような雰囲気を与えているのが特徴的。音源の出典はカリフォルニア大学サンタバーバラ校の蝋管音声アーカイブで、音楽学者ファティマ・ヴォルコヴィスキーによる研究に触発されて制作されたという。幽かな響きが美しく、時空を超えた聴覚体験をもたらすこれらの音源は、単なる音楽のアーカイブではなく、時代の空気や記憶を生々しく封じ込めた歴史資料でもある。まさにDeath is Not the Endらしい、音と記憶が交錯する一本。

戦前のブルースから移民の音楽、南米のフォルクローレを始め、各地の骨董音楽を掘り起こす一大名所〈Death Is Not The End〉から新物件!レーベル10周年記念の一環として、2018年に〈NTS Radio〉で放送された音源を収録した、ミックステープ・スタイルのクリップ・セレクションが登場。ロンドンの音楽フェスティヴァルであるノッティングヒルカーニバルにて、1984年から88年にかけて演奏されたサウンドシステムのライブ録音から選ばれた秘蔵カセット音源の数々が満載!Jamdown RockersやSaxon、Java Nuclear Power、King Tubbysといったバラエティ豊かな面々による、ヒリヒリとした、焼きつく様なダンスホール・レゲエ・サウンドが味わえるカルトな逸品!

Roman Norfleet率いる流動的でオープンなプロジェクトBe Present Art Groupと、Roman Norfleet、Harlan Silverman、Kennedy VeletteによるMeditationsでも大人気のポートランドの偉大なるブラックミュージック最高の実践者The Cosmic Tones Research Trioによる三部作のカセット作品『The Spiritual-Sonic Research Series』。2022年から2023年にかけて行われたセッションを収録し、ジャズ、スピリチュアル・ミュージック、フリー・インプロヴィゼーションを横断しながら、Pharoah Sanders、Alice Coltrane、Sun Ra という三人のスピリチュアル・ジャズ巨匠の音楽的・精神的遺産に捧げたトリビュート。2022年9月24日、ファラオ・サンダースが逝去したその日に、ポートランドのThe Lumber Roomで録音、事前に用意していた曲を捨て、ニュースを受けた直後に新しい演奏を構築した即興的セッションを記録したカセット1。アリス・コルトレーンの教えと音楽に捧げられたセレモニー的作品で、アリスの弟子であるRadha Botofasinaの声も収録され、霊的教えと音楽的実践が交差するカセット2。Mississippi Recordsで録音されたThe Cosmic Tones Research Trioによる演奏で、サン・ラーの『Cosmic Tones for Mental Therapy』を参照軸としながら、ディジュリドゥ、チェロ、フルートなど異種楽器を交え、音響療法的かつサイケデリックな実験セッションを収録したカセット3と、充実の内容。三部作を通じて、単なる追悼や再解釈にとどまらない、音楽を媒介とした精神性の継承と共同体的な実践としての姿勢が感じられ、録音の場もコンサートホールではなく、ギャラリーや植物園、レコードショップといった開かれた空間であり、そこに居合わせた人々の呼吸や反応までもが音の一部として刻まれている。そうしたドキュメント性も、このシリーズを特別なものにしており、ここで響く音は過去の遺産であると同時に、未来へと開かれており、現代におけるスピリチュアル・ジャズを提示している。
これまでにジャイルス・ピーターソン主宰のWe Out Here FestivalやSXSW、EFG London Jazz Festivalなどにも出演を果たし、〈Soul Jazz Records〉や〈Majestic Casual〉のコンピレーションにも名を連ねるUKジャズのアウトサイダー、エビ・ソーダが最新アルバム『frank dean and andrew』を〈Tru Thoughts〉よりリリース。
街から離れた南イングランドにある田舎の借家に篭って行われた即興セッションから生まれた本作は、ジャズの枠を超え、エレクトロニクス、ポストパンク、グライム、ダブといったあらゆるジャンルの要素を大胆に取り入れた、まるで“音楽の実験場”のような世界を築き上げている。
バンドはアルバム制作を振り返り「このアルバムは、激しい浮き沈みのあった1年の終わりに録音された。音楽にはその緊張感が奇妙な形で表れている… 楽曲の持つ感覚はとても特殊で風変わり。UKジャズの多くはアレンジが整いすぎていたり、全体的に楽観的なムードになりがちだけど、このアルバムはあらゆる面でその逆を行っている。」と語る。
今作では、ブリアルやゾンビー、ジョー・アーモン・ジョーンズらの影響を受けたアンビエンスや、アスレチック・プログレッション、ヤミィ・オンライン、プレイボーイ・カルティのような現代的なラフさを取り入れた、“UKジャズの未来形”とも呼べるサウンドを構築。全体を通してノスタルジックでありながら、どこか現代的な倦怠感やユーモアが交差する、唯一無二の世界観が広がっている。
「Ebi Sodaは気まぐれなビート・ジャズを生み出している」 The Vinyl Factory
「新しいバンドの中でトップ5に入る」 BBC 6 Music
「これは本当に最高!」 BBC Radio 2
「完全にノらせてくれるやつ」? Rinse FM
「エコーとディレイを駆使して広大な空間を創出」 BBC Radio 3
アルバムの中心となる楽曲「red in tokyo」では、中国系・ベトナム系イギリス人ラッパー、ジアンボーが参加。唸るギターと鋭角的なドラムの上に、グライム風の歪んだフロウが切り込んでくる。ジアンボーが「東京での緊迫した瞬間」を語ったこの曲は、「グライム的な怒りにノーウェーブやポストパンクの要素を混ぜたような感じ」とバンドは語っている。
また「horticulturalists nightmare (birds)」では、ダビーなベースラインと動物的なノイズが交錯し、奇妙で不穏な音世界を描き出す。
「grilly」はダンス・チューン的なテンポと雰囲気を持ちながらも、Burialのような陰鬱なサウンドとエフェクトが絡み合う。
タイトル曲「frank dean and andrew」では、現代的な無関心さや、“家にこもっている感じ”の空気感を体現。チルでエモーショナルなコード進行、朧げなトロンボーンがローファイな質感で響く。後半にはフリューゲルホルンも加わり、じわじわと情緒が深まっていく。
ラストを飾る「insectoid creatures are infesting the land」は、混沌としたノイズと即興演奏から始まり、最終的に希望を感じさせるメロディへと昇華するシネマティックな一曲となっている。

ソウルフルで華やか、そして自己肯定感に満ちたLady Wrayのサード・アルバム『Cover Girl』が〈Big Crown Records〉より登場。プロデューサーのLeon Michelsとの長年の信頼関係のもとで制作され、60〜70年代のソウルやディスコ、90年代のR&Bやヒップホップ、さらに彼女のルーツであるゴスペルがブレンドされた、祝祭感あふれる一枚になっている。リード曲「You’re Gonna Win」は、ゴスペル・ディスコの熱気と自信に満ちたメッセージが炸裂するフロア向けの一曲。その他にも、プリンスに通じるようなファンキーなミッドテンポ「Be a Witness」、自己回復と再生をテーマにしたタイトル曲「Cover Girl」など、パーソナルな物語と豊かな音楽性が交錯する。Lady WrayことNicole Wrayは、90年代後半から活動を続けるシンガーで、長いキャリアと幾多の試練を経て今なお進化を続けている。『Cover Girl』はその歩みの集大成とも言える内容で、音楽的にも精神的にも「いまが一番いい」と本人が語る通り、力強くて美しい自己表現が詰まったアルバムになっている。


2025年リプレス!バンクーバーのプロデューサー、Dylan Khotin-FooteによるKhotinが、2018年にバンドキャンプでリリースし、即完売だったカセット作品がGhostly Internationalより再発!浸れるし眠れる前作の底知れない深さをよりチルアウトに磨き上げ、スピリチュアル&自然派な音世界の躍動感そのままに、アートワーク通りのローファイな手触りへと見事に落とし込んだ深遠なるアンビエント・サウンド。白昼の窓辺に夢見心地の幻想郷を演出するような奥深い音世界が広がり、ただただ黄泉と現実の境目へと沈んでいくような、言葉では語り切れない美しさを孕んだ傑作。ニューエイジ~アンビエント、バレアリック好きから全音楽好きに大推薦です。

2025年リプレス!まるで、LCL化した人類のための音楽。浸れて、眠れるどころじゃない、溶けます。〈Mood Hut〉から〈1080p〉、〈Summer Cool〉に至るまで、カナダからうまれる涼しげハウスの魅力を一手にひきうけたバンクーバーの人気プロデューサー、Dylan Khotin-FooteによるKhotinが、2017年にBandcamp上でリリースし、即完売、驚異のリリースを誇った作品がリプレスです!
夢想のアンビエンス漂うシンセサイザーのほの甘いレイヤーに、ほんのりと聖地感香らせる緩やかなビート、没入感溢れる具体音などがふわふわと浮かび上がる孤高のアンビエント・サウンド。これぞ、ローファイ・ハウス・ムーブメントの集大成といった音でしょう。底知れない深さを感じる神秘のサウンドをご賞味あれ。アンビエントからディープハウス、そして、ニューエイジやバレアリックが好きな方まで大推薦な内容。
Sir Richard Bishop(Sun City Girls)によるひとりアコースティック・ギターだけで挑む、原始衝動むき出しの一枚はアメリカン・プリミティヴを踏まえつつも、そこにインド古典音楽のラーガの解釈を織り込み、秩序や安定から外れたリズムと動きに焦点を当てた、荒々しい独奏集。彼が語るところによれば、目指したのは基本への回帰で、エフェクトも電気もオーバーダブも一切なし、あるのはギター一本と自分の手だけ。アメリカン・プリミティヴが「原始」と名乗りながら、実際には整然としすぎていることへの反発から、あえて無鉄砲に、予測不能な展開を打ち出す。その姿勢は、山奥で誰からも教わらず独自のフォークロアを鳴らす孤高のヒルビリーをイメージしたものだという。『Salvador Kali』『Improvika』『The Freak of Araby』といった探求的な作品群で培ってきた感覚を、ここでは極限まで削ぎ落としており、9曲それぞれが、深い森をひとり分け入るかのような探索であり、外界と切り離された音楽の放浪記でもある。ヒルビリーの神秘家による異形のフォーク伝承。

日本のインディ・ロック・シーンの中心的存在never young beachのベーシストとしても知られる巽啓伍(たつみけいご)による、初となるソロ作品『AT US』がカセットで登場。写真家のタケシタトモヒロによる写真展『Across the United States』の場内音楽を担当した事をきっかけに制作されたオリジナル・サウンドトラック作品。「森は生きている」の元メンバーとしても知られるドラマー/パーカッショニスト増村和彦がパーカッショニストとして参加。同じく「森は生きている」の岡田拓郎がミックス/マスタリングを担当とバックアップも万全の一作!
ベルリン・テクノの象徴的人物、Marcel Dettmann が〈Running Back〉の「Mastermix」シリーズに登場。これまでのシリーズが伝説的クラブのサウンドに焦点を当ててきたのに対し、今回は Dettmann 自身のダンスフロア哲学を凝縮した一作で、彼が長年現場で使い倒してきた精密なエディットや未発表のアレンジが、ついに公式にまとめられた。内容は、Identified Patient のダークなトラックをピークタイム仕様にピッチアップした冒頭から幕を開け、90年代の Cristian Vogel や John Bender など、Dettmann 自身にとって重要な楽曲を大胆にカット&リフレーム。Clark のファンキーな「Dirty Pixie」や、2010年に手掛けた Junior Boys のリミックスも収録され、これまでディガー垂涎のレア音源だったものがようやく日の目を見る。全編にわたって、ポストパンクからテクノ、EBM、プロト・エレクトロまでを自在に往復するこの作品は、30年にわたってダンスフロアと向き合ってきた Dettmann の記録であり、同時にリスナーがその対話に立ち会える貴重なアーカイブとなっている。

Burnt FriedmanやMax Loderbauer、Pierre Bastien、Valentina Magalettiといった豪華面々を送り出してきたMeditationsでもおなじみの屈折的ダブワイズ音響実験の聖地〈Marionette〉。レーベルオーナーであるgrimwigことAli Safiが、〈Good Morning Tapes〉からリリースした90分間にわたるサイケデリックで瞑想的なミックステープ。アンビエント、フォース・ワールド、フィールドレコーディング、フルートやシタール、会話の断片などがシームレスに織り合わさり、聴く者を非現実的な夢の世界へと誘います。インド古典音楽やコズミッシェ・ミュージック(ドイツの電子音楽)から影響を受けつつも、アシッドな西海岸の感覚や、浮遊感のある未来的なサウンドを融合させている。

極めてユニークなカタログで知られるカルト人気なカセット・レーベル〈Good Morning Tapes〉 からの最新タイトル。NY拠点のニューエイジ・アーキビスト、Mark Griffey (別名 Ultravillage) が膨大なコレクションの中から、1970年代半ば~1990年代半ばにかけての米国産カセット作品から、オブスキュアなアンビエント、ミニマル、プログレッシヴ・ロック・エレクトロニック、ニューエイジを紹介したミックステープ作品。軽快なリズム・メロディの魅力を1時間に渡って織り交ぜた素晴らしいセレクション。
