Bunny Leeプロデュース、Aggrovators演奏、そしてKing Tubbyミックスという70年代中期ジャマイカ・ダブの黄金ラインが揃ったクラシック『King Tubby Meets The Aggrovators At Dub Station』。Tommy McCookのサックスをフィーチャーした、ホーンが主役のダブとして知られており、サックスは、旋律というより空気の流れのように響く。Tubbyの丁寧なダブ処理によって霧のような残響が立ち上がる。Aggrovatorsの演奏は装飾を排したストイックなルーツ・グルーヴで、その余白をTubbyがフェーダー操作と残響のコントロールで巧みに加工。ダブの魔術が、各トラックで際立つ。派手なエフェクトよりも、じわじわと空間が揺らぐような処理が中心で、深夜のスタジオで鳴っているような静かな緊張感が漂う。黄金の時代だけに許された完璧で幽玄なダブ。