8月上旬入荷予定。ベルギー発のアート・コレクティヴPablo’s Eyeが、Richard Skinnerの詩集『the light user scheme』をモチーフに制作した最新作『Everything You Giveaway』。ギターやシンセの細い線がゆっくり漂い、波のうねりのような低いパルス、小石が跳ねるような短い打音、詩に登場する翡翠のイヤリングの光を思わせる高音のきらめきなど、物語の断片が音の質感として散りばめられている。曲ははっきりした展開を持たず、中心を避けるように周縁を回り続ける構造で、失われたものが世界に溶けていくというテーマと静かに響き合う。音数は少ないが、ひとつひとつの音が空気を震わせるように響き、親密で、どこか遠い場所の記憶をそっと撫でるような音像が続く。アンビエント、電子室内楽、繊細な作曲が交差し、詩的イメージを丁寧に音へと溶かし込んだ、確かな美意識に貫かれた一枚。