Pitchforkでは、7.8点と高得点。昨今、再評価の渦にあったイタリアン・アンビエントの至宝、Gigi Masinもシンセで参加。Angel OlsenやDinosaur Jr.などのリリースを抱える名門インディ・レーベル、Jagjaguwar所属のバンド、Dianaのメンバーであり、トロント出身のサックス奏者、Joseph Shabasonの堂々の2作目。
昨年のデビュー作から注目を浴びていた人物ですが、現世と黄泉の境界すらも曖昧にさせるトンデモな美しさ。本作では、彼の母親のパーキンソン病との闘病から生まれた苦しく複雑な感情を音楽へと投影。溶けて消えてしまいそうな悲壮な空気感ありながらも、その音楽はどこか温かさと力強さを感じさせる孤高の領域へと踏み込んでいます。ジョン・ハッセルの紡ぎ上げた第4世界観~ニューエイジ・リバイバルをも通過したスピリチュアル・ジャズとでも言うべき、現行のアンビエント観を一周も二周も上回る卓越した神聖美。The NationalやHot Chip、Pet Shop Boysなどを手がける、オルタナ/インディ脈に欠かせないマスタリング技師、Joe Lambertによるマスタリングと盤質も万全。