ミュンヘンのジャズロック、クラウトロック集団Embryoによる、デビュー作『Opal』の流れを受けつつ、民族音楽、ジャズ、サイケデリックを大胆に混ぜ合わせた、旅するジャズロックのスタイルが開花し始めた初期代表作『Embryo’s Rache』。パーカッションの躍動とフルートのアーシーな響きが絡み合い、土臭さとサイケデリックな広がりが同時に押し寄せる。ソプラノサックスの鋭いフレーズやレスリー・ピアノの揺らぎはエスニックなモチーフと結びつき、音が有機的に変化し続けるEmbryo特有のジャム感を生み出している。ロックの枠を越え、
民族音楽の要素を大胆に取り入れた音作りは、Amon Düül II 周辺のジャーマンロックとも共振しながら、よりエスニックでアグレッシヴなEmbryoらしい進化が刻まれた一枚。