ドローンマスター、チベットと電子音楽を合一させたグルEliane Radigueによる、11世紀のチベット仏教の聖者であり詩人であるミラレパに捧げた、魂の奥底に語りかけてくるような響きの涅槃を示した霊的チベット・ドローン大名作『Songs Of Milarepa』。ARPシンセによる極めて緩やかな周波数変調と音色の変化を特徴とする持続音と、この瞑想的な持続音をバックに、ラマ僧クンガ・リンポチェによるチベット語の朗読と、米国の実験音楽家ロバート・アシュリーによる英訳詩の朗読が絡み合い、電子音響と精神世界が融合した稀有な世界を描き出す。1983年と1987年の録音を収めた本作はRadigue自身の精神的探求が色濃く反映されており、ドローン/ミニマル音楽の文脈にありながら、宗教的・哲学的な深みを持ち、聴く者の意識を内面深くへと導く霊的ドローンの金字塔!