オリジナルは1974年にドイツの名門〈Bacillus〉からリリースされたDzyanのラスト・アルバム。ワールドビート、ジャズ・プログレ、神秘主義的要素が入り交じった異世界的サウンドに彩られたクラウトロック屈指の傑作。マルチインストゥルメンタリストの Marron と Karwatky はシタール、サズ、タンブーラ、メロトロン、シンセサイザー、ベース・ヴァイオリン、さらには「スーパー・ストリング」と呼ぶ謎の自作楽器まで駆使。これらが混ざり合い、極めてオリジナルなサイケデリック・ワールドグルーヴを生み出している。トラックごとに異なる世界観が広がり、どれも一筋縄ではいかない独自の音像が展開されるており、アジア音楽の影響を受けながらも、決して模倣には留まらず、Dzyanならではの実験的かつ美しい世界を構築している。