説明不要、ブライアン・イーノが1979年に発表したアンビエント音楽の金字塔『Ambient 1: Music for Airports』。注意深く聴いても、聴き流しても成立する音楽というイーノ自身の理念を明確に提示した最初の作品であり、アンビエントというジャンル名を定着させた歴史的アルバム。1978年にロンドンとケルンで録音され、ピアノ、女性声、シンセサイザーなどの素材を異なる長さのテープループで重ね合わせるという革新的手法で構築。空港の緊張感を和らげるために設計され、実際にニューヨークのラガーディア空港で短期間使用された記録も残る。イーノが1975年の事故療養中に体験した雨音と静かな音楽が溶け合う感覚や、エリック・サティの家具の音楽の思想が背景にあり、空間の質を変える音楽というコンセプトが本作で結晶した。ドラマ性を排した静謐な響きがゆっくりと漂い、ピアノの単音、声の断片、柔らかなシンセが空気のように浮遊する音響空間を形成。アンビエントの原点にして永遠の基準点。空間を静かに変える音楽の本質。180グラム重量盤仕様。