Studio Oneと並びジャマイカ音楽の黄金期を築き上げた名門スタジオTreasure Isleの創始者Arthur 'Duke' Reid。彼が手掛けた数々の名音源を、ディープな音響空間へと解体・再構築した1976年のダブ金字塔『Treasure Dub』。スタジオのチーフ・エンジニアErrol Brownとのタッグにより、甘美なロックステディや初期レゲエの洗練された音像を過激なダブへと昇華させたもので、Tommy McCook & The Supersonicsによる端正な演奏をバックに、太くしなやかなベースとキレのあるドラムスが前面へと躍り出る。断片的に挿入されるボーカルやホーンセクションが濃厚なエコーやリバーブの波に呑み込まれ、突然のドロップアウトが鮮烈な空間的余白を生み出す。King Tubbyらのハードコアな質感とは一線を画す、Treasure Isle特有の上品な旋律美とダブのダイナミズムが融合した不朽のダブ・クラシック。