12月中旬入荷予定。Black Boboiのメンバーとしても活動し、石橋英子、Jim O’Rourke、Phewとも共演を重ねるアイルランドと日本にルーツを持つアーティスト、ermhoiによるカセット作品として発表されていた最新作が、ベルリンのエクスペリメンタル・シーンの一大聖地〈PAN〉よりリリース!
2025年、イタリアで開催された「ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展」の日本館にて上映された映像作品の音楽を担当。その後、2026年1月24日より京都市京セラ美術館・桜水館で開催された帰国展にあわせ、映像作品のために制作された音楽を再構成し、独立した作品として新たに編み上げたアルバム。
長年にわたり取り組んできたエレクトロニカを軸に、弦楽五重奏やマリンバといった生楽器の響きを融合。グリッチやデジタル・テクスチャー、柔らかく溶け込むシンセサイザーが織りなす電子音響に、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスによる壮麗なアンサンブルと、マルチ・インストゥルメンタリストTaikimenによるマリンバの旋律が重なり合い、クラシック、アンビエント、ポップを横断する、独創的で奥行きのあるエレクトロアコースティック・サウンドスケープを展開。
2015年のデビュー作『Junior Refugee』以来、ジャンルの境界を自在に横断し、2021年の『Dream Land』、2024年の『Junebug Rhapsody』などを通じて独自の音楽表現を深化させてきたermhoi。映画、テレビ、インスタレーション作品のための作曲やライブ・パフォーマンスなど、多岐にわたる活動で培われた経験が、本作では緻密なオーケストラル・アレンジメントと繊細な電子音響の融合として結実しています。
『Paradise?』では、ピッチを変調させたシンセサイザーや環境音的なテクスチャーと、透明感に満ちた弦楽器のフレーズが対照的な美しさを生み出し、『Outside』ではロマンティックに広がる旋律とジャズのニュアンスを帯びたベースが意外な調和を描きます。一方、『Why do humans occupy land?』では荒々しいデジタル音響と深遠なドローンが交錯し、『Inside』では自在に加工されたマリンバの響きを通じて、日本の環境音楽の系譜をも想起させる神秘的な音響世界へと到達。さらに、不安定な音のうねりを描く『Rotation』から、幾重にも重なる音楽的要素を緻密に編み上げたチェンバー・ポップの表題曲へと至る構成も見事です。
映像作品のための音楽という出発点を超え、電子音響と生楽器、作曲と即興、緻密な構築と有機的な揺らぎが交差する独自の音楽世界。これまでのermhoiの歩みを俯瞰するとともに、その表現の新たな可能性を提示する充実作。