鼓童の元メンバーであり、現在はWATARAやANTIBODIES Collective、goatなどのメンバーとして活動する篠笛奏者・立石雷による初のソロ・アルバム『Presence』が〈NAKID〉よりリリース!本作は伝統楽器の限界を軽やかに飛び越え、Jon HassellやPhewあたりとも共鳴するような、幻覚的かつミニマルな即興演奏の世界を描いている。笛を「吹く」という行為を超え、音の精霊と対話するようなアニミスティックなアプローチが全編に息づいている。使用されるのは、日本の篠笛や尺八に加えて、タイやラオスのケーン(口琴)やアイルランドのフルートといった様々な国の笛たち。これらを即興で操りながら、リングモジュレーターやディレイといったエフェクトも控えめに活用し、音の輪郭を滑らかにしつつも、どこか呪術的な空間を立ち上げる。全て一発録りという録音もおそらくいい作用をもたらしており、ミニマルかつ肉体的な演奏が、最初から最後まで張り詰めた集中力を保ち、まさに唯一無二の存在感を放っている。録音は日野浩志郎が担当し、マスタリングは名匠ラシャド・ベッカーが手掛けた万全仕様!