〈Music From Memory〉の名コンピ『Heisei no oto: Japanese Left-Field Pop From the CD Age (1989-1996) 』にもピックされるなど、近年再評価が進展し、世界的なカルト・アングラ・ディーヴァとして20年代に君臨する女性ミュージシャン、POiSON GiRL FRiEND。
その名は、「傷心の吟遊詩人」と呼ばれた名作家Momus (4AD, CreationRecords)が1987年に発表した2ndアルバム『The Poison Boyfriend』に由来するものであり、Momusも来日時のインタビューで絶賛している。CMJK、斎藤ネコ、大津真、磯貝健といった豪華面々が参加。メリー・ホプキンの「THOSE WERE THE DAYS」、ジェーン・バーキン「QUOI」とカバー2曲を収録しており、後者はフランスの巨匠であるセルジュ・ゲンスブールに捧げられたものとなっている。
オープニングの「HARDLY EVER SMILE (without you)」は、91年に自主レーベルの〈Psycho Planet〉からリリースしたミニ・アルバム収録曲のアンビエント・アコースティック風のセルフ・リメイク版。『Heisei No Oto』に続く形で、〈Music From Memory〉から同作にも収録された日本のテクノ・アーティスト、Dream Dolphin(奇遇なことにこちらもNORIKO)の編集盤『Gaia: Selected Ambient & Downtempo Works(1996-2003)』も組まれるなど、オブスキュアな日本の音楽の90年代リバイバルが進展する中で、絶対に見落とせない一枚!