今年度ベスト級!超強力だった前作『Room For The Moon』の内容を悠々と超えています〈Red Bull Music Academy〉主催の2014年のイベント「Lost In Karaoke」での来日やNV名義での〈Orange Milk〉からの傑作『BINASU』で話題を呼び、その後は名門〈RVNG〉から傑作の数々を送り出してきたロシア・タタールスタン共和国出身の才媛Kate NVによる2023年度最新作『WOW』が登場。音楽的なフェイバリットとして、Laurie AndersonやTears For Fearsといった名前から、Yellow Magic Orchestraの細野晴臣や坂本龍一といった名前を挙げるだけでなく、スマパンの前座も務めたアート・パンク〜インディ・ロック・バンドGlintshakeにも参加。Cornelius CardewのThe Scratch Orchestraのモスクワ版「Moscow Scratch Orchestra」にも与した人物!ウクライナでの戦争を機に長年過ごしたモスクワを離れ、1年近く音楽も聞けずにいたという彼女ですが、これまで制作してきた楽曲のコンピレーション的な内容に当たる本作は、古くは6年前のものも含まれており、〈RVNG〉からの前2作で披露したミニマル・アンビエント〜和レアリック〜エクレティック・ポップといった音楽的要素から、〈Orange Milk〉やVisible Cloaksのシグネチャーにも通じる実験的かつアーティスティックなサウンドまでも横断した、極めて挑戦的かつ破格ののアルバムに仕上がっています!食品まつり氏が初めて作詞"だけ"を担当したという異常楽曲「oni (they)」も大分エグいです。