ブラジルのSSW/ギタリスト、Jorge Benが1969年11月に〈Philips Records〉から発売した6枚目のスタジオ・アルバムがアナログ・リイシュー。1965年に〈Philips〉との最初の契約が創造性の違いから終了して以来、メジャー・レーベルで最初のレコーディングとなった一作。プロデューサーにManoel Barenbeinを起用、ボーカル/パーカッションのバック・バンドとしてTrio Mocotó、オーケストラ・セクションのアレンジャーにJosé BriamonteとRogério Dupratなどを迎えた編成で録音された作品であり、自身が過去数年単独で演奏し、サンバをベースにした独自のスタイルを確立していく過渡期で書かれたものとなっています。サイケデリック・ロックやソウル・ミュージックを取り入れ、日常生活、女性との恋愛、アフロ・ブラジリアンとしてのアイデンティティー、自己認識などをテーマにした風変わりな歌詞も特徴的な一枚。また、サイケデリックの影響を受けて、ベンや現代のブラジル文化のシンボルをポップ・アート的に描いた象徴的なジャケットはGuido Alberiの手によるもの (!)