Iggy and The Stoogesが1974年にデトロイトのミシガン・パレスで行った、バンドの死に際とも言える混沌のライブを収録した伝説的なアルバム『Metallic K.O.』が、Spacemen 3のSterling Roswellによるリマスタリングを経て〈Death Is Not The End〉よりオフィシャル再発。観客との罵声の応酬、瓶や氷が飛び交う暴力的な空間、演奏は荒々しく、時に崩壊寸前。曲中でメンバーがタイミングを失い、Iggyが「ドラムだけくれ!」と叫ぶ場面も記録された、挑発的で破滅的なパフォーマンスがそのまま記録された、ロック史上最も危険で生々しいライブ盤。オリジナルは1976年にフランスの〈Skydog Records〉からリリースされており、セミ・ブートレグ的な扱いながらもアメリカで10万枚以上を売り上げ、The Stoogesの伝説を決定づけた、ロックの限界と狂気を記録した音のドキュメント。パンク以前のプロト・パンクの精神が凝縮された一枚として、今なお語り継がれる名盤。