Riki Hidaka + Jim O’ Rourke + Eiko Ishibashi、現行国内シーンを代表する稀代の音楽家たちによる繊細で豪胆なる音楽。
Riki Hidaka、Jim O’ Rourke、Eiko Ishibashiよる音楽作品『置大石』は、3人によるスタジオセッションをベースにした、20分尺の2曲で構成されています。
山梨・小淵沢のスタジオで、ミニマルな編成ゆえの張り詰めた空気のなか互いの音を相対化させながら紡がれたその音楽は、演者たちの持つ繊細で鋭敏な感性をそのまま表出させているかのよう。エディット・マスタリングを手掛けたのは、Jim O’ Rourke本人。録音物でありながら生々しく、レコーディング時の緊張感あふれる空気もパッケージしてあるようなサウンドプロダクションになっています。
本作はまた、コロナ禍以前、三者が日本の各地で断続的に行ってきたライブパフォーマンス”mining”のひとつの成果でもあります。腰を据えて、じっくりと、只々音と対峙する事をお勧めします。
◆プロフィール
・日高理樹 2010年頃から数枚のアルバムを自主制作、また広島・STEREO RECORDSより発表。ソロ活動の他、下津光史率いるGOD、柳瀬二郎のbetcover!!などのバンドに参加。https://rikihidaka.bandcamp.com/
・石橋英子/EIKO ISHIBASHI 石橋英子は日本を拠点に活動する音楽家。ピアノ、シンセ、フルート、マリンバ、ドラムなどの楽器を演奏する。Drag City、Black Truffles、Editions Mego、felicityなどからアルバムをリリース。2018年にアルバム『The Dream My Bones Dream』 を発表。国内でCD、海外でLP盤が発売され、英音楽誌WIREの表紙を飾る他、各雑誌のベストアルバムに選出された。2019年、アニメ『無限の住人-IMMORTAL -」の音楽を担当。サウンドトラックが2020年に発売される。2019年5月にフランス国立電子音楽研究所Ina-GRMなどの招聘を受けヨーロッパ7カ国を巡るツアーを行い、6月にタスマニアのフェスDARK MOFOにJoe Taliaと共に出演、11月にバンド(山本達久、Joe Talia)を率いてオランダ、ユトレヒトのフェスLe Guess Who?とベルギー、コルトレイクのフェスSonic Cityに出演した。2020年1月、シドニーの美術館Art Gallery of New South Walesでの展覧会「Japan Supernatural」の展示の為の音楽を制作、シドニーフェスティバル期間中に美術館にて発表された。2021年、映画「ドライブ・マイ・カー」の音楽を担当。サウンドトラックが発売されるhttp://eikoishibashi.net/
・ジム・オルーク / Jim O’Rourke 1969年シカゴ生まれ。Gastr Del SolやLoose Furなどのプロジェクトに参加。一方で、小杉武久と共に MerceCunningham舞踏団の音楽を担当、Tony Conrad、Arnold Dreyblatt、Christian Wolffなどの作曲家との仕事で現代音楽とポストロックの橋渡しをする。1997年超現代的アメリカーナの系譜から「Bad Timing」、1999年、フォークやミニマル音楽などをミックスしたソロ・アルバム「Eureka」を発表、大きく注目される。1999年から2005年にかけてSonic Youthのメンバー、音楽監督として活動し、広範な支持を得る。2004年、Wilcoの「A Ghost Is Born」のプロデューサーとしてグラミー賞を受賞。アメリカ音楽シーンを代表するクリエーターとして高く評価され、近年は日本に活動拠点を置く。日本ではくるり、カヒミ・カリィ、石橋英子、前野健太など多数をプロデュース。武満徹作品「コロナ東京リアリゼーション」など現代音楽に至る多彩な作品をリリースしている。映像作家とのコラボレーションとしてWerner Herzog、Olivier Assayas、青山真治、若松考二などの監督作品のサウンドトラックを担当。