ブルースやゴスペル、ジャマイカのドゥーワップから日本の戦前の流行歌に至るまで、各地の骨董音源を掘り起こす当店おなじみの〈Death Is Not The End〉からまたしても強力物件が到来。ニューヨーク州ブルックリンを拠点に活動するラジオ・プロデューサー、オーディオ・アーキビストのDavid Gorenが、2014年からロックダウン中の2021年に及ぶまでの同地の海賊ラジオ・コミュニティを調査した成果を収めた画期的な作品がカセット・リリース。グレナダの選挙ニュース、ハイチの葬儀広告、ジャマイカのパテ屋とスピリチュアル・ヒーラーの広告、正教会の海賊放送などなど、ブルックリン海賊ラジオ・サウンドマップ (BPRSM)を通じて同氏が捉えたカットアップ音源の数々を収録。2010年代半ばから2021年初頭までの期間をカバーしたB面は、コロナ・ウイルスの大流行、ジョージ・フロイド、アメリカ選挙など、2020年代初頭の世界的な崩壊の危機に対するブルックリン海賊ラジオの大変ユニークかつ超ローカルな反応までもがパッケージ。世界的なロックダウンと政治の全面的崩壊の時代に、DIYコミュニティ放送の価値、そして意義を示す、社会史の重要文書としても重要な労作!『London Pirate Radio Adverts 1984-1993』の2部作で海賊ラジオに魅了された方はこちらも是非!