ご存知アンビエント・ミュージックの名付け親、Brian Enoの7作目。もともとは映画製作者やジャーナリストに配布された音源を再編集した短編作品集。1975年〜78年の期間に製作された音源で、Fred Frith、Phil Collins、John Caleなども参加している。1978年リリースの本作は、アンビエントの原型となった1975年の『Discreet Music 』と、1979年の『Ambient 1: Music for Airports』の間にリリースされたため、アンビエント作品と一緒にされてしまうことが多い。ヴォーカルが入っていないという点でアンビエント・ミュージックと共通する部分があるものの、アルバムの構造上、それとは一線を画すものになっている。イーノによるアンビエント・ミュージックの定義は、曲の長さとその瞑想的な内容に焦点を当てているが、本作に収録されている18曲は非常に短く、4分に達しているのは1曲だけで、半分は2分以下である。しかし後にリリースされる諸作のアイデアが本作から遺憾無く感じられ堪能できるイーノの真骨頂と言える大傑作である!〈Virgin EMI Records〉より180G重量盤&リマスター仕様で再発リリース。