Armand Hammer(with Elucid)の片翼として知られるbilly woodsが久々に放つソロ・アルバム『GOLLIWOG』。現代アメリカの黒人経験を、暗く歪んだ夢のような音像で描いた怪作で、プロデューサー陣にはEl-P(Run The Jewels / Company Flow)、Shabaka Hutchings(Sons of Kemet / The Comet Is Coming)、The Alchemist、Kenny Segal、DJ Haram、Ant(Atmosphere)、Conductor Williamsなど、ヒップホップとジャズ、アンダーグラウンドと実験音楽を横断する重鎮たちが勢ぞろい。その多彩な布陣が織りなすのは、不穏でサイケデリック、そして異様に鮮明な悪夢のような音世界。「英語そのものが暴力だ」と言い放つwoodsのリリックは相変わらず鋭く、皮肉と哲学が交差する。全体を通して現実という感覚そのものがぐらつく構成になっており、単なる社会批評ではなく、現代における意識そのものをテーマとしているよう。billy woods流のダーク・アメリカーナとも言うべき一枚。