MSAKI x TUBATSIやKoki Nakanoらのタイトルも好評だった名門〈No Format!〉からは、フランス発の6人組新鋭グループ、Asynchroneが故・坂本龍一の楽曲をトリビュート演奏したデビュー・フルレングス・アルバム『Plastic Bamboo』を発表!
坂本龍一の特別な才能はとっくの昔に世界的に認められていたが、逝去によってアーティストの偉大さにようやく気付く人々もいる。マエストロの長年のファンであった彼らは、2020年、彼の音楽の内側に入り、未踏の新たな次元へと導くことを目的に、彼の作品に疑問を投げかけ始めた。世界で最も愛された日本の現代の作曲家が亡くなった後にリリースされるこのタイミングは偶然である。このアルバムは、その特異なキャリアと人物への事実上のオマージュとして成立することは間違いないが、それは本来の意図ではない。地味な弔辞ではなく、生き生きとした可能性に満ち溢れた、未来に向けたレコードである。作曲家がいなくなってしまった今、音楽的な会話を続けようとしている。全11曲、坂本龍一が作曲した楽曲(一部共作を含む)のみで構成された
いわばトリビュート・アルバム。
Performers : Asynchrone
Clément Petit : cello
Frédéric Soulard : synths
Hugues Mayot : saxophones, bass clarinet
Delphine Joussein : flutes
Manuel Peskine : piano
Vincent Taeger : drums
このフランスの六人編成のグループが挑んでいるのがキャリア初期、1978年~1983年にリリースされた作品群に集中しているのが興味深いところ。アルバム「千のナイフ」~「B-2 Unit」~「左うでの夢」、イエロー・マジック・オーケストラ時代の三曲を含む。
TR4, 8 には原曲どおりヴォーカルが入ります。マイケル・ジャクソン、グレッグ・フィリゲインズもカヴァーした、"Behind the Mask “、"Merry Christmas Mr. Lawrence “、"Riot in Lagos “ といったよく知られた曲ばかりでなく、"Neue Tanz "、"Once in a Lifetime"、"Différencia " といったDeep Cutsまで。映画音楽家、ソロ・アーティストとして活躍の場を世界に拡げる1983年以後の作品で唯一取り上げられているのが2017年発表の「async」収録のTR9。字面のとおりこのグループの名と坂本のアルバム・タイトルは同じ語源。中心人物であるフレデリック・ソウラードはフランスのレーベル、Tigersushiリリース諸作やLucas Santtana、Msaki+Tubatsi の最新作にも携わっている人、もう一人の中心人物である、クレマン・プティは、ロマーヌ、アラ・ニ、リサ・パピノー(三宅純の近作)、ベン・ロンクルソウル、ブリック・バッシーらと共演してきた、
現在フランスで活躍する最も順応性が高く革新的なチェリストの一人です。