Qarshe、Hudeydi、Omar Dhuuleといったソマリアの伝説的なカバン(ソマリア音楽の中核ともいえる外来楽器)奏者達にも並ぶ巨匠であり、カナダのトロントに移住する以前は同地の国民的な音楽グループであったWaaberiの最年少メンバーでもあった、Mohamed M. Kooshin。2018年の12月27日にこの世を去るまで、世界各地へと散り散りになったソマリア人ディアスポラたちを魅了し続けたそのレコーディングを取り上げたシリーズ第一弾が、〈Mississippi Records〉の姉妹レーベル〈Little Axe Records〉より登場!40年代にソマリアへと伝播した外来楽器の「カバン」を演奏し、90年代初頭にカナダに移り住んでからも〈Waberi Studio and Arts〉より一連の作品群を発表し、Sahro Ahmedとコラボレートして自宅スタジオで作曲やレコーディングを行ってきた巨匠の来歴を辿る重要盤が到来。「カラアミ」としてよく知られるソマリアの人気音楽様式に於いても、詩的な歌詞とボンゴ・ドラムの疎らな音との組み合わせで必須の楽器と言えた「カバン」(ジャケットにも写っています)を引っ提げたワイルドな魅力たっぷりなアフリカン・フォーク・ポップス!古来より、イスラームから西欧、アジア、東アフリカの文化が混じり合ったソマリアという地の内包するハイブリッドなフォークロアが存分に味わえる一枚。